教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

今すぐDINKsマンションを買え!

2023-10-06 00:12:13 | 経済/経済/社会
ひさしぶりに不動産を買った。
というか、不動産を買うなんてふつうは一生に1回かそこらなので、ひさしぶりにというのが変なのはさておきとしてだ。

なぜ買ったか?

発端はこれだ。







首都圏のマンション価格が平米単価30%以上アップだと???
肌感覚ではそんな上がっている気はまるでしないんだが???
(相場をチェックしていないと置いていかれるのでたまにはチラ見していた)

……と思っていたのだが。

しかし!

原因がわかった。

我輩が投資用マンションしか見ていなかったからだ。

基本的に投資用マンションは単身者用(例えば20平米台)だ。
DINKs(夫婦共働き子供なし用, 例えば40平米台)をふくめてもいい。
それはそんなに上がっていない。

では何が上がったかというと。

ファミリーマンション(70平米程度)だ。



だが我輩はファミリーマンションにはあまり興味がない。

なぜかというと。

単純に値段が高いので、しくじったときのダメージがでかい。
いったん空室になったらそれが長期にわたることが多いので、投資用として運用しにくい。
退去時の壁紙の修繕といったものも面積が大きいぶん出費が大きい。

……といったデメリットがあるが、これは支配項ではない。

我輩がファミリーマンションを投資対象から外していた最大の理由、それは、実需の需要が大きいので表面利回り(年間家賃を物件価格で割ったもの)が投資用マンションより低いからだ。

そもそも我輩が不動産を買っていた時期はリーマンショック後からアベノミクス前までだ。

この時期はデフレだった。

将来的にマンション価格が上がるなんてちょっと考えにくかった。

当時の我輩は、インフレ率はマイナス0.3%として見積もっていた。

それでも勝てる物件となると、ファミリーマンションではダメだった。

だからファミリーマンションは投資対象から外した。



でだ。
その後どうだったかというとだ。







平米単価でファミリーマンションのほうが高い時代が来ただと!?



我輩の常識からいうと、平米単価でワンルームマンションよりファミリーマンションのほうが高いというのはありえん。

例えば、80平米のファミリーマンションが家賃10万円だとして、それを4分割して20平米のワンルームマンションにしたとすると、家賃が2.5万円しかとれない、なんてことはありえないからだ。

2007年ごろに気が狂うほど建築されたワンルームマンション群は、ファミリーマンションを建てるよりワンルームマンションを建てるほうが高く売れるからだという理由により新興デベロッパーがその市場に殺到したことによる。
これはとあるワンルームマンション屋さんの幹部の人から聞いた。



しかし今は違う。

平米単価でファミリーマンションのほうが高い。

なぜだ?

とある不動産屋さん(さっきとは別のガチなところ)の偉い人に聞いてみた。



いま特に値上がりしているのは、新築のタワーマンションだ。

坪単価2000万円でも売れる。
(※ファミリーサイズでは4億円超)

買っているのは中国人。

うちの営業所では所長は日本人だがスタッフのほとんどは中国語ネイティブを雇っている。

中国でターゲッティング広告を流せば、日本の不動産を買いたい中国人がどんどん注文を入れてくる。

円が安いからだ。

基本的に中国人はファミリータイプしか買わない。

コロナによって在宅ワークが増えたため、もともと20平米を選好していた人は30平米を、30平米を選好していた人は40平米を、40平米を選好していた人はファミリータイプを選好するようになっている。

それに20平米のワンルームは作りすぎたので空室率がかなり高くなっている。

30平米台であれば実需で探している人も出てくるので空室のほうが高く売れるが、20平米では実需がないのでそうはいかない。



……ということらしい。

結果論からいうと、リーマンショック直後の我輩はファミリーマンションを買っておいたほうがよかったということになるが、当時の我輩の知識ではこの結論は導き出せない。

そもそも我輩は投資用マンションしか見ていなかったとはいえ、実はワンルームは1つしか持っていない。
あくまでも結果的にそうなっただけで、20平米というな矮小物件には我輩自身が住みたくない、自分自身が住みたくないような物件を買うには抵抗がある、という理由も後押しし、たまたまそうなっただけだ。

ベスト解ではなかったとはいえ、現状はインカムゲインをしこたま稼いだうえにキャピタルゲインまでしこたま乗っているし空室率も低いので全く不満はないどころか大満足である。



状況はわかった。

ではどうする?

20平米のワンルームは空室率に難ありっぽいので当面ダメ。
ファミリーマンションはべらぼうに値段が上がっている。
しかしDINKsはまだそこまで値上がりしていない。

ということは……

ファミリーマンションが平米単価でDINKs以下に落ちるか、
DINKsが平米単価でファミリーマンションに追いつくか、
そのどちらかしかない。

我輩は後者に全財産ベットした!!!

もし外れても少し損するだけで、逆に当たるとデカい。
こんな割のいい投資はそうそうない。



ではどんなのを買ったかというと。

当然DINKs。

我輩がエクセルで作った計算シートでは、経済的耐用年数に達すると土地代まで減価するとしてある。
その場合、土地代が高かったり低層だったりすると結果が有利に出やすい。

結果、路線価が200万円くらいする一等地で、他の物件より明らかにお買い得な計算結果が算出される物件を発見した。

一般的には築年数とエリアが同じで物件が同類で家賃が同じなら物件価格はほぼ同等になるが、我輩の見積もりはそれとは少し異なるので、我輩がエクセルで作った計算シート上でだけ明らかにお買い得な計算結果が算出される物件が稀に出現する。
お買い得物件が発生するのはそういう理由による。
まあそれはおいといて。

まあさすがに今のご時世、リーマンショック後からアベノミクス前までのようなインフレ率マイナス0.3%で試算しても儲かるような物件は無い。
我輩の試算が厳しすぎるのかもしれないし、実際厳しすぎたからこそ今こんだけ大満足なほど益を出せているのかもしれないが、今回のこいつにはインフレになってくれないと負けるという要素があるにはある。
というか、いま日本ではCPIのコアコアで4%なんて数字が出ているが、本当に4%のインフレが来たら何買っても勝てるだろう。



しかし。
購入すべき物件はあれどもすぐ買うとはいかなかった。

細かいことはここでは書かないが、2点ほど問題があった。

その問題により、いままで何度も値下げしてきたが売れ残ったままだった……と不動産屋の営業担当者は言っていた。

我輩は買うのをやめた……とはしなかった。

指値で値引き要求した。

すると、片方の問題は売主が自己解決したので値引きやめてクレメンスと返事が来た。

よし買った!!!



我輩が売買契約を締結してから所有権移転登記するまでの間に、このマンションと同じ物件の別の部屋で我輩のより条件が悪くてしかも2点ほどある問題の両方とも解決されていない物件が売りにだされていたのを見つけた。
価格は我輩の買った値段の13%増しである。

しかし消えた。
消えたということは売れたということだ。
実際その短期間でチェックしたうちややお買い得ぎみに見えた物件いくつかがすでに消えている。

これ今すぐ売っても儲け出るんじゃね?



というか、これから不況になりそうなのに買って大丈夫なん?
……と思うかもしれないが。

たしかにそうではある。

しかし!

一般論でいうと、アメリカで起こったことは15年くらい遅れて日本でも起きる。

アメリカで起こったほどひどくはないとは思うが、日本でもインフレが起きるに決まっているし、実際すでにナンボか起きている。
実際、1ドル150円なんだから、インフレが起きるに決まっている。

アメリカの経済の本丸は住宅だ。
住宅はこの高金利のご時世でも意外なほど耐えている。
取引量は減ってはいるが、住宅価格はむしろ上がっている。

いま住宅を買い替えたらべらぼうな高金利になるから買い換えられないので市場に物件が供給されなくなり物件価格の高値が維持されている、という説明を見たことがあるが、どこまで真実なのかはよくわからん。

なにはともあれ、日本でもインフレが起きて金利が上がったとしても、アメリカのように住宅価格は維持される可能性もそれなりに高い。

アベノミクスで金利が下がったから物件価格が上がったのはほぼ間違いなく事実。
その逆も事実のはずで、我輩は日本もインフレ対策で金利を上げざるを得なくなったら物件価格は短期的には下がるだろうと予測していたが、その予測には自信がなくなってきている。

アメリカもこの高金利とべらぼうな住宅価格が両立したまま維持するとはちょっと思えんが、住宅がクラッシュして不況入りしたら金利を下げてインフレになるのを許容して景気を支えてまたインフレに戻るのでまた金利を上げるという手段に出るのではないかと思われる。







実際、いま金利が上昇しているが、物件価格は高いままだ。

もはやインフレに対してはオーバーヘッジになっているので、早くインフレこないかなってウキウキして待っていればよい状態だ。

インフレなぞ恐るるに足らず!

でもREITはダメそうだな。
まあそれはいいとして。

世界史に詳しいヤツのロシア観

2022-06-18 23:01:33 | 経済/経済/社会
高校で世界史を履修したから我輩より世界史に詳しいというヤツのロシア観がすごかったのでメモ。




https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A3%E6%95%99%E4%BC%9A



奴「ロシアなんてヨーロッパなんだからヨーロッパで統一すればいいのに」
俺「おいちょっと待て。ロシアは自分のことをヨーロッパって言ってない。ユーラシアだと言っている」
奴「でもだいたいヨーロッパじゃん」
俺「まあいいでしょう。それで?」
奴「だからヨーロッパで統一すればいいのにって」
俺「いやだいぶ違うな。スラブ系ともっと西側とできっかり線引きできる」
奴「でも大きなくくりではだいたい同じじゃん」
俺「英語とイラン語の距離感とロシア語とイラン語の距離感がだいたい同じで、英語とロシア語の距離感はイラン語とのそれよりもっと離れている」
奴「イラン語なんてインチキだろ」
俺「は???」
奴「イランという国が成立したのは近代なんだからイラン語なんて最近できたんじゃないの?」
俺「イランはペルシャなんだから太古の昔からある」
奴「ペルシャってアラブじゃん」
俺「ペルシャをアラブって言ったらイラン人キレるからやめれ」
奴「で、何がいいたいわけ?」
俺「アングロサクソンとイラン人が同根だというなら西欧とロシア人はだいたい同じと言っていいけれど、あんたそういう意味で言ってないでしょ」
奴「でもヨーロッパって元はだいたい1つだったんじゃないの?」
俺「いやぜんぜんそう思わんけど」
奴「アーリア人から始まったとか」
俺「は???」
奴「ヒトラーが青い目をして金髪の純粋アーリア人が先祖だって言ってるヤツ」
俺「いやそれは知ってるけど、それはヒトラーが創作した伝説上の民族なだけで、本物のアーリア人は別にいる」
奴「本物って?」
俺「どうやらイラン系のようで、インドの北のほうからインドに入ってきて古代王朝とか作ってた」
奴「それってヒトラーが言ってるヤツ?」
俺「自分たちのルーツがイラン系だとヒトラーが主張してたことにしたいんならツジツマはあうけれど、そうじゃないでしょう。だからヒトラーが言ってるアーリア人は創作した伝説上の民族なだけ」
奴「でも言語は今みたいに分かれてなくて昔は1つだったんじゃないの?」
俺「印欧祖語のことね」
奴「なんだいそれは」
俺「インドヨーロッパ語族の元になったかつてあったはずの言語を印欧祖語という名前で仮定して呼んでいる」
奴「ふーん」
俺「でもそれは逆だ」
奴「なんで?」
俺「言語は近代になって減っている」
奴「どゆこと?」
俺「どこの国でも近代国家が成立した時点で『正しい言語はこれと定義します』って定義したので、それまでのたくさんあった地方言語はそこで消滅する運命になった」
奴「でも日本語は日本語じゃん」
俺「ちげえ。俺の感覚では、日本語の標準語と津軽弁なんてロシア語とウクライナ語より違う」
奴「いや、津軽弁っていっても同じ単語の発音が違うから聞き取れないだけで、別の言語って言うのはおかしい」
俺「そうか、おまえはロシア語とウクライナ語について俺の言ってることが理解できるほど知識があったのか」
奴「もういいや、それで?」
俺「だから日本も近代国家として成立した明治以降は津軽弁は消滅する運命にあるってこと」
奴「消滅してないじゃん」
俺「あと何百年かしたら津軽弁ネイティブなんていなくなるよ」
奴「そうかもね。でもロシアってロシア語だって言ってなかった?」
俺「そうだよ」
奴「なんで?」
俺「ロシアが極東に達してからまだ何百年くらいしかたってない」
奴「何百年もたってんじゃん」
俺「日本なんて神話の時代から日本だ」
奴「ロシアの歴史ってどれくらい?」
俺「だいたい1000年くらいしかない」
奴「それって何でわかったん?」
俺「日本語では原初年代記って言われてるヤツで、古事記とか日本書紀とかに相当するヤツ。そのころはまだ都市国家に毛がはえた程度の規模だったと思われる」
奴「それって伝説であってウソッパチじゃないの?」
俺「そりゃあんた、古事記で1ケタ代天皇の寿命が120歳とか書いてあるのと同じくらいウソッパチじゃないの?」
奴「でもそのころからキリスト教国家だったんならヨーロッパって同じじゃない?」
俺「いいやぜんぜん。キリスト教国家になったのは途中からだ。しかも、ローマ教皇の系統とは全く別物のギリシャ正教会系からさらに分派したやつだから、はるか昔に袂をわかった別系統のモノ」
奴「そのなかならだいたい同じなの?」
俺「スラブ語系だったり正教会系だったりすれば文化的に近いところはあるかもしれないけれど、スラブ語系のポーランドとかリトアニアとかロシア超キライだから絶対統一しない。ロシアが軍事的にヨーロッパ全土を支配するっていうなら実現するけどさ」
奴「リトアニアって何か聞いたことあるな」
俺「バルト三国の」
奴「そんなちっちゃいとこ無視していい」
俺「いやリトアニアはヨーロッパ最強クラスの大国だったことあるし、ポーランドもロシアより強かったこともある」
奴「マジで?」
俺「そうだよ」
奴「興味があるってのは強いな……」
俺「おまえこのまえ高校で世界史を履修したから俺より世界史に詳しいって言ったよな?」

ウクライナでの戦争、どこから始まって、どこで終わるのか

2022-03-05 13:51:50 | 経済/経済/社会
ウクライナでの戦争、どこから始まって、どこで終わるのか?

……というのはホントよくわからんままなので、ここで1つまとめたい。

まずどこから始まったのか?

いろいろ説がある。

フルシチョフがエイヤでクリミアをウクライナにあげてしまったことが原因説。
ウクライナが平和を唱えていれば平和になると信じたほとんど軍隊を持たない九条国家だったことが原因説。
プーチンが脳か精神かの病気にかかっていて気が狂っている説。
プーチンがロシアに都合がいい超かたよった変な歴史本を読み漁って変な歴史観に目覚めた説。

もしかしたらどれもそれなりに当たっているかもしれない。
だが私はこう考える。

もともとウクライナはロシアよりだった。
大統領がヴィクトル・ヤヌコーヴィチの時代までは。
この人がどれくらい親露だったかというと、あとにロシアに亡命するほどだ。

この時代のウクライナは今のベラルーシと同じように安全保障を完全にロシアに外注していた。
ロシアと戦争になるという事態を想定しなくてよかったので、平和を唱えていれば平和になると信じてもいいほとんど軍隊を持たない九条国家だったのだ。

ところがどっこい革命が起きる。
2014年のマイダン革命というやつだ。
直接的な原因は、EUとの協定の調印を見送ったことで親欧よりの野党が中心になって強い反発を起こしたことだと言われている。
実際のところはようわからん。




https://twitter.com/replyua/status/715461628431622149

↑この人はウクライナがロシアよりだった当時に美人すぎる首相として話題になったユーリヤ・ティモシェンコ。



そのあと何だか知らないけど暴動の扇動者っぽい変なヤツが大統領を自称する。
ロシアはこの時点で選挙で選ばれたわけではない者が国家を運営しているので国家として認めないと言っている。
そうはいっても今の大統領のウォロディミル・ゼレンスキーはちゃんと選挙で選ばれているが。

前大統領のペトロ・ポロシェンコはとにかく反露だった。
西側諸国からは「あなた人権を大切にするすばらしい人物ですね」とリップサービスを得ることには成功したが、ロシアとケンカ別れしたことで受けたダメージを補填するような支援を西側から得ることはなかった。




https://ecodb.net/exec/trans_country.php?type=WEO&d=NGDPD&c1=UA&s=&e=

革命後だから誰がやってもこんなもんなのかもしれないが、革命前のGDPの水準にすら達していない。
親露のヤヌコーヴィチは1人で10兆円くらい、GDPの7割くらいに相当する額の不正蓄財していたらしいが、それが消えてなくなってもだ。(ちなみに今でもロシアと同じかそれより酷いくらいの汚職国家であり続けている。)



https://index.minfin.com.ua/labour/salary/min/
ウクライナの現在の最低時給は150円。
マイダン革命後に通貨が下落しきって落ち着いた2016年頃の最低時給は35円しかない。




https://ecodb.net/exec/trans_country.php?type=WEO&d=LP&c1=UA&c2=JP&s=&e=

ウクライナでは貧乏すぎて生きていけないので国民がどんどん流出しており、ソ連崩壊当時に比べて2割も人口が減っている。
それもそのはず、ウクライナの片田舎で時給35円で働くよりパリで乞食したほうが儲かるというやつだ。



そんななか、ロシアによるクリミアの強奪がおきる。

クリミアではほぼ全員がロシア語が母国語なのに、ウクライナの大統領は役所の窓口や学校教育にウクライナ語対応必須としたことで
「はあ!? 俺たちどうなんのよ!?」
ってなったようで、その後ロシアに編入されたあと生活レベルが向上したらしく、クリミアの住民は編入支持が支配的のようだ。

クリミア強奪は国際法違反だが、ウクライナの失政も要因で、クリミアの住民にもロシア国民にも支持された強奪で、恐ろしく手際よくスムーズに進み、これはプーチンにとって成功体験になる。




https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E3%82%AA%E3%82%BB%E3%83%81%E3%82%A2%E7%B4%9B%E4%BA%89_(2008%E5%B9%B4)

プーチンはすでにジョージアで南オセチア自治共和国とアブハジア自治共和国という自称国家の親露派実効支配地域をこさえ、




http://www.special-warfare.net/database/101_archives/euro_01/moldova_01.html

モルドバでも沿ドニエストルという自称国家の親露派実効支配地域をこさえ、
どこかで見た光景ではあったものだ。



ここでウクライナはクリミアを強奪された。
さてどうなる?

ウクライナでは
「ロシアやべえ!!!!!」
って当然なる。

ウクライナではNATO加盟反対の政治家は選挙で落ちるようになった。
マトモな選挙が行われている限り、もう絶対に昔の親露のウクライナには戻らない。

前に当blogのどっかで書いた気がするが、ロシアにとって最悪パターンはウクライナがNATOに加盟してロシア国境沿いにアメリカの核ミサイルが配備されることだ。
で、
「これ以上NATOに近づいたらもっとシメたるわゴルァ!」
ってやったら
「ロシアやべえからNATOに加盟しようっと」
ってなった。
「だったらNATOに加盟する前にウクライナをもう1回シメたるわ!」
ってなったのが今回。



しかしわたしは戦争になるとは思っていなかった。
1月末くらいまでは。

わたしの予想では、ウクライナ国境沿いに軍隊を配備し、ドネツクとルガンスクをはじめウクライナ領内の東側で散発的に戦闘を継続し、アメリカが出てこざるを得ない状態にすることが目的だと思っていた。

もともとロシアの前のソ連はアメリカとタメをはる超大国だという自負があったが、アメリカと金のかかるガチの軍事力で勝負したらダメだとロシアは悟った。
だからロシアは金のかかるガチの全面戦争をこれまで回避し、そのかわり自分は裏で糸ひいて反米国家を支援し、アメリカに戦費を使わせ、かつてアメリカにやられたことと同じことをアメリカにして返そうとしてきた。

あわよくばアメリカの空母2隻を太平洋から地中海まで持ってこさせたり、地上部隊10万人とかをアメリカ本土からウクライナ領内に持って来させたらしめたものだ。
そうなったら中国が金門や尖閣に武力侵攻する絶好の機会を与えることになり、中国にでっかい貸しができる。

そして
「は? 俺は最初から軍の演習だって言ってただろ。だから演習が終わったら帰るに決まってるだろ。戦争とか意味がわからん」
としらばっくれるのさ。

……ってなると思っていた。
1月末くらいまでは。



しかし状況が変わった。

アメリカはロシアと戦争しないと明言した。
アメリカはロシア軍が怖いからウクライナ領内に派遣していた米軍(300人くらいの規模だったような?)を撤収した。
アメリカとイギリスは戦争になったら強烈な制裁をすると言っているが、ロシア産天然ガスに依存しまくりのドイツは制裁に及び腰。

https://www.pravda.ru/news/politics/1687060-pod_otkljuchenie_ot_swift_popadut_sem_bankov/
実際、戦争がはじまったあとEUはロシアに制裁し、金融核兵器(笑)と呼ばれるSWIFT追い出しまでやったが、ロシア国内1位のズベルバンクと3位のガスプロムバンクが入っておらず、もう完全にザル制裁としか言いようがない。

ちなみにポーランドも

https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-eu-swift-idJPKBN2KZ1W2
> 一方、ポーランドのモラウィエツキ首相は、「EUへのエネルギー供給に関する取引」を理由にズベルバンクとガスプロムバンクを対象から除外するという決定は受け入れられないと表明。フェイスブックに「ポーランドとして、ウクライナでの戦争に資金を提供している全てのロシア企業を効果的かつ完全に制裁の対象とすることを要求する」と書き込んだ。

などとわたしと同じことを言っている。



するとどうなる?

「あれっ? 脅しのつもりだったんだけど、これもしかしていけるんちゃうか?」
ってなるわな、当然。

むしろこの状態でプーチンが軍を撤収したら、それこそプーチンのほうがチキンだと思われかねない。

https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2022/fis/kiuchi/0301_2

もともとロシアは、いつかアメリカとコトをかまえることになると想定し、外貨準備のうち米ドルの割合を劇的に下げて16.4%にまで落としてきた。




https://zen.yandex.ru/media/politicalborsch/gde-hranitsia-zolotoi-rezerv-rossii-i-komu-prinadlejit-5c51c981327a7c00ac19c896

そして金(gold)と人民元の割合を劇的に上げてきた。



ナメられることを嫌うロシアとしては、ここで引くことはできなかったのだろう。

わたしが実際に戦争になると確信したのは、戦争2日前のドンバスを国家承認すると言ったプーチンの演説だ。

https://twitter.com/beamtetrode350b/status/1496105142667845637

ニュースでは、ドンバスを国家承認するというところだけクローズアップされているが、大事なところはそこではない。

「ウクライナはソ連のボルシェビキが勝手に作ったもので、本来はロシアであり、ウクライナなんてものは存在しない。独立後は汚職野郎とネオナチとアメリカに支配されていて国家の体をなしていない。だからボクが介入してウクライナの人々を助けてあげなければ」
って書いてある。

つまりこの演説は、ドンバスだけではなく来るべきウクライナ全面侵攻の正当化だ。
ここでわたしは戦争になると確信したのだった。



プーチンがロシアに都合がいい超かたよった変な歴史本を読み漁って変な歴史観に目覚めた説も親和性が高いが、そうではない。たぶん。
もともとプーチンはソ連にシンパシーが強く、

https://ru.citaty.net/tsitaty/633404-vladimir-vladimirovich-putin-kto-ne-zhaleet-o-raspade-sovetskogo-soiuza-u-togo-n/
「ソ連が恋しくない者には心がない、ソ連に戻りたい者には脳がない」
„Кто не жалеет о распаде Советского Союза, у того нет сердца; кто хочет воссоздать его в прежнем виде, у того нет головы.“

などと言っている。
だから旧ソ連圏をロシア領またはベラルーシみたいなロシアの配下にして再びアメリカとタメはれる超大国に復帰するという天下布武をずっとプーチンは抱いていたのだ。



ではこれはアメリカの失策なのか?
米軍が撤退しなければ、またはアメリカと戦争しないと明言せずお茶を濁しておけば、それなら戦争を回避できたのではないのか?

というのは確かにあるが。
別の仮説を提唱したい。

アメリカはロシアが戦争するようにしむけた説だ。



アメリカとしては
「ロシアはヤバい国だ。もっと軍備がいる。もっと軍事予算がないと世界が悪の手に染まる!」
と言える。

もともと与党の民主党は共和党より親中反露なので、
「ほらみろやっぱり中国よりロシアのほうがヤバい国じゃねえか!」
と正当化しやすい。

選挙でも
「アメリカは世界に対してジャスティスを行使する!」
と高らかに宣言でき支持率を稼ぎやすい。

イラク戦争のように少数でも米軍に死者が出ることは世論が許さないが、武器を供給してウクライナ人とロシア人で殺し合ってくれる分には全く問題ない。

賞味期限のある武器の在庫の有効活用もできる。
むしろ、あらかじめロシア軍に害意があってウクライナ側にナイショで武器を供給してあったのに、これからは堂々と武器をこれから供給しますと宣言でき、裏でコソコソやっていたことを無かったことにできる。

NATOはアメリカの持ち出しばかりでヨーロッパは施しを受けて喜んでいるという世論だったが、ひところ潜水艦が1隻も動かないという惨状だったドイツでさえ国防費を2%以上にすると言いだし、アメリカの思惑どおりになった。

もしこの構図が正しいとすると、プーチンはアメリカをハメようとして、まんまとアメリカにハメられたのだということになる。



戦況はどうなる?

ウクライナが意外に善戦して持ちこたえているのは確かだ。

ロシア軍が思ったよりヘッポコだったとか、ロシア兵が戦争の意義を見いだせず士気が低いとか、ウクライナは国土防衛に燃えていて士気が高いとか、いろいろ理由が羅列されている。
だがわたしは、恐らくは開戦前からアメリカが裏でコソコソ協力していたからではなかろうか、という仮説を持っている。

だったらどうなる?

ジャスティスウクライナがロシアを追い出して戦勝ハッピーエンドが望ましいとされているが、そうはならない。

アメリカは、ロシア軍がウクライナに張り付いていて他に軍のリソースを回せる余裕がなくなり、かつウクライナで戦費を使い続け、そのまま疲弊していくのを期待している。

ロシアはあっという間にウクライナ全土を制圧して傀儡政権を立ててさっさと撤退することをもくろんでいたようだが、そうはなっていない。
だからウクライナのインフラを破壊せずにとっておくつもりだったのかもしれないが、これからはそうはならない。




https://www.youtube.com/watch?v=6gHbFZeT830

シリアではロシアは街1つがれきの山にしてテロリストを殲滅した。
それと同じくこれからはシリアと同じくインフラを破壊してウクライナをがれきの山にしていくかもしれない。



これも根拠はあんまりない憶測だが、いったんはキエフとドニエプル川東側はロシア支配地域になり、NATO加盟国のルーマニアやポーランドに接する西部は西側から武器が潤沢に供給されるからロシア軍は全く入ってこれない、という具合になるだろう。

現にザポリージャの巨大原発やアゾフ海沿岸のベルジャンシクはロシアの手に落ちたし、ドンバスの勢力はちょっとづつ影響範囲を広げているし、北東から入った軍はもうすぐ東側からキエフにつく。
現時点ではロシアは微測前進だが優勢だ。

だがたぶんキエフがロシアに制圧されたあたりがピークだろう。
そのしばらくあとくらいから金欠ロシア軍が劣勢になり、ダラダラと戦争が続く。
たぶんいつまでも。

ロシアは制裁ではひっくり返らない。
クリミアのとき制裁を食らっても「ソ連崩壊のむちゃくちゃにくらべれば何のこれしき」状態で大きな混乱もなくしのいだ。
中国と違ってロシアは原油を売るほうなので、大日本帝国のように原油の輸入がストップしただけでひっくり返るということは無い。

ロシアはデモでもひっくり返らない。
ついっただけ見ているとロシア人は「ロシア人はみんな反対しています」と言うが、そうではない。
英語や日本語など外国語でコミュニケーションできて外国に住んでいるリベラルなグループはたいがい戦争反対だと思われるが、
「制裁がナンボのもんじゃい!」
「ロシアとウクライナは一つなんだから外国人が口出しするのはやめてください」
「ウクライナとかどーでもいいし。とにかく日々の生活が心配」
ってのもいるので、必ずしもみんな反対ではない。
アメリカとタメはれる超大国だったソ連を知っていて、それを取り返そうとしているのだと思っているような、かつ外国や外国語と全く接点のない50代以上の人たちは、そこそこの割合でプーチン支持なのではないかとすら思う。



最後に投資家目線でわたしがどう考えていたのかを記す。

株価。
結果論でいえば戦争が始まって暴落した。
だが過去には、たしかイラク戦争のときとかもそうだったように記憶しているが、戦争が始まったら株高になることがある。
だから株価は読めないからスルーした。





https://www.hoxsin.co.jp/delay/chart.asp?mcode=cod

原油。
結果論でいえば戦争が始まって急騰した。
だが期先より期近のほうが遥かに高い。
これは半年前からそうなっている。
ふつうは原油の倉庫の保管代だけ期先のほうが少し高いので異常事態だ。
なぜこうなってるのかはわからんが、将来的に下がりそう、いま原油が足りないからいま手元に欲しい、と市場が考えている可能性ある。
だから原油は読めないからスルーした。



債権。
おいしい案件は個人で手をつける手段がない。



通貨。
わたしは通貨は負け越しで、勝てないので、あまり手を出さないことにしている。
FXでロシアルーブルショートも儲かったのかもしれないが、制裁によりポジションを手じまいできないでいるのではないかという話も聞く(未確認)。
結果論でいうとユーロショートがよかったってことになる。



金(gold)。
半年前だが、ボラティリティーがどんどん小さくなっているので、次の春までに上か下かのどちらかに大きく動くだろうと予想していた。
で、もし戦争になれば急騰する。
戦争にならなければ変化なし。
これはおいしいので買った。

だが原油ほど急騰していない。
とはいえ、現時点ではロシア軍が若干優勢で、キエフ攻略時くらいまでは上がり続けると思われるので、追加で買った。



最後に。
我々は歴史の重要なふしめの目撃者かもしれない
……みたいなこと言ってるヤツがいるが。
相場をはってれば傍観者ではなく参加者である。
なんせ自分の金はってるし。

記念コインの金貨よりインゴットのほうがいいのか?

2021-04-01 00:31:13 | 経済/経済/社会




以下2点ほど質問が来たので、ここで解説したい。

【Q1】
古い銀貨を持っているが、ほとんど価値がないようだ。
金貨のほうがいいのか?

【Q2】
記念コインの金貨を持っているが、店員には金貨よりインゴットのほうがいいと言われた。
本当か?



そもそも、記念コインの金貨は買ってもいいかどうかというと……?

買ってはいけない。

なぜか?

記念コインの金貨は新発売の時点では地金の価値の3倍とかでよく売られる。
しかし、ガチ勢が集うコインのフロアオークションでは、たいがい地金の価値かそれプラスアルファくらいしかつかない。

つまりどういうことかというと……

金の地金価格が3倍になるとか、円の価値が1/3になるとか、そんなちょっとやそっとでは想定し辛いような未来が来ないことには、ほぼ確実に負けるということだ。

じゃあインゴットのほうがいいのかというと……?

インゴットはインゴットで致命的な弱点がある。
日本の先物市場で現物取引されている金のインゴットのデフォルトサイズは1kgである。
ということは、1回の取引で600万円もかかるということである。
これでは時間方向にリスク分散することができない。

我々のような庶民にはもっと小口のものがいい。
たとえば、金はいつか値上がりすると信じて、値上がりするまで20年でもコツコツ買っていけばいい。
そうすればいつかは勝って上がりになる可能性が大幅に高まる。
だが、それにはコツコツ買えるくらいのサイズでないとダメだ。

じゃあどうすればいいかというと……?

たとえば、田中貴金属とかで売っている、もっと小口のバー、例えば5gのバーを買う、という方法もある。これなら3万円だ。
ガチ勢が集うコインのフロアオークションで記念コインの金貨を買ってもいい。これは投資案件として見た場合には、田中貴金属で5gのバーを買ったのとほとんど同じだ。

しかし!

もっといい手がある。

アンティークコインの金貨だ。

アンティークコインって高いんじゃないの?……と思うかもしれないが、そんなことはない。
コインのフロアオークションであれば、地金の価値かそれプラスアルファくらいで入手可能なアンティークコインは毎回いくらでも出品される。
投資案件として見た場合には、記念コインの金貨を買うよりこっちのほうがはるかにマシである。

なぜか?

記念コインの金貨は、ほとんどの場合は残存枚数が多すぎるので、自分の余命より長い時間だけ待ったところで希少価値なんぞ出るわけがない。
だいたいヨーロッパのそこいらの国の金貨なんぞ、残存枚数が1000枚くらいであろうと思われるコインですら地金コインあつかいでもふつうだ。
だいたい平成2年の天皇陛下御即位記念10万円金貨なんぞ発行枚数200万枚だ。
これ、いったい何千年待てば希少価値が出るんでしょうね。

だったら。
もしかしたら、希少価値が出て、金の地金価格より高く売れる日が来るのでは?……という打算が働くくらいの残存枚数のアンティークコインを買ったほうがいい。
投資案件として見た場合には、金の地金価格の値上がりと、アンティークコインとしての希少価値の、その両方で値上がりが見込めるという寸法だ。

もちろん、アンティークコインを買うにしても、いま地金価格で売られているコインだけを優先して買う必要はない。
もっと希少なものにチャレンジするのも当然ありだ。

では。
銀貨はダメなのか?

銀貨はダメではない。
しかし、アンティークコインの投資を始めてもいない人が銀貨に投資するのはオススメできない。

なぜか?

そもそも金より銀のほうがはるかに安い。
金は1gで6,000円(先物価格)かもしれないが、銀は1gで90円だ。
金は田中貴金属の5gのバーを買うと3万円だが、銀で3万円ほど買うと330gになり、けっこうかさばる。
もし、毎月3万円のコツコツ投資を20年行ったとすると、金なら1.2kgだが、銀だと80kgにもなる。
これはあかん。

だいたい銀は最低でもキログラム単位で買わないと意味がない。
1,000円が2,000円になったところでどうでもいいが、10万円が20万円になれば悪くない。
最低それくらいの物量で狙わないと意味がないだろう。

ではどうすればいいのか?

銀貨なら、はじめから希少価値がちゃんとのってるものを買うくらいしかマトモな投資方法はない。

しかし、これがまた難しい。

なぜか?

金貨より銀貨のほうがけた違いにたくさんある。
そしてほとんどは銀の地金の価値しかない。
その中から投資としてマトモに成立する希少価値のある銀貨を見抜いて投資しなければならない。

あたりまえだが、
「コインショップに行ったらすごい高い値段で売ってたから、これは絶対に価値がある銀貨に違いない!」
っていうのはタダのカモなので、ちゃんと相場観を養わないといけない。

これはアンティークコインの投資を始めてもいない人がそうそうできることではないと思う。

じゃあやっぱり銀貨はダメじゃん!
……となるかというと、そうでもない。

希少性が同じだったら、金貨より銀貨のほうがかなり割安で取引される。
みなさん金貨のほうがありがたがるからだ。

ということはどういうことかというと……

銀貨のほうが希少なコインを入手しやすいということだ。
これは投資として魅力的だ。

我輩も、金貨と銀貨で同程度の残存枚数と推定される同じシリーズのコインで、金貨は高すぎるので1枚も持っていないが、銀貨は何枚か持っている、というのもある。
(※貸金庫にぶっこんであるので自宅にはないよ)

あと、金と違う相場で動いていることも銀の魅力の1つである。

超長期の歴史的には、金は銀の10~15倍くらいで取引されていたようだ。
しかし、いまは金は1gで6,000円、銀は1gで90円だ。
これ、実はめちゃくちゃ安いのでは……?
っていう可能性もあるわけだ。

上の写真のヤツは100年ちょい前のインドのコインで、世間では地金の銀の倍くらいで取引されている。ようするに大して高くはない。
単品だと安すぎてフロアオークションに適さないので24枚Lot売りになっていたものを買ったヤツで、送料手数料ふくめても市場価格の3割引きだった。
今すぐ売ってもそう大きくは損しないだろうし、銀地金が1.5倍になればそれだけで益が出るし、長期に持っていればそのうち希少価値でちょっとづつ値上がりするかもね、という寸法だ。

日本の先物市場で現物取引されている銀のインゴットのデフォルトサイズは30kgである。
もし10個でも買えるくらい種銭と保管場所を確保できるなら、インゴットを狙って買うのもおもしろいだろう。

いじょ

謎の種の送りつ事件の真相について考察

2020-07-31 23:54:35 | 経済/経済/社会
謎の種の送りつ事件の件。

あれはテロの実行方法を検証するために、実害を発生させて身構えさせるようなことのないようにあえて無害なものを送りつけ、その行動パターンをデータ収集したのではないかと思われる。

つまり。
日本人のほとんどは身に覚えのない封筒でも開封するが、中身が見えていて見覚えのないものだったらそれ以上は手をつけないことがわかった、とかいうのが、この謎の種の送りつ事件をあえて行ったことに対する成果となる。

これがどう活かされるかというと。
日本人に対しては、封筒を開封した時点で実害を発生させるテロが最も効率的である。
例えば毒ガスや細菌兵器。
だが、例えば素晴らしい工芸品で飾りたくなるが放射能を発生させてじわじわ苦しめるような方法のテロだと、すぐさま捨てられるか突っ返されるだかする確率が高いので、コストに対して効果が低いからやらないほうがいいようだ。
というような。

どんなものでもぶっつけ本番で使うと思ったとおりに動かないので、できるだけ実際に近い条件で動作テストしてみるのはとても重要である。
プログラムを組んだことのある人なら誰でもこの感覚は理解できるはずだ。



だが、これをどうやって対処すればいいのかと問われても今はよくわからない。

毒性が高いものが噴き出してくる可能性を考慮して、ビニール手袋と雨がっぱとフェイスシールドを用意し、公園など周りに建物のない広いところで息を止めて開封する。
そして、日ごろからそういう事態を想定し、ビニール手袋と雨がっぱとフェイスシールドは自宅に常備しておいたほうがいい。
もちろんガスマスクがあればなお可。
……とかになるのだろうか。

ソレイマニ殺害、イラク側の視点

2020-01-05 23:58:46 | 経済/経済/社会
ソレイマニ殺害の件。
イラク側の視点で誰も話をしていないようなので、ここで書いておく。

この件、イランとイラクとアメリカで話をするからわかりにくい。
北朝鮮と日本とアメリカでたとえ話をしよう。






ある日、とある男がレンタカーで在日米軍基地に強行突入、基地内にいた数十人をひき殺して逃走。
警察が捜査を始めた段階ですでに朝鮮総連の手びきにより男は海外逃亡した後だった。

しばらく後、北朝鮮の金三胖はその事件をして英雄的行為と称賛。
アメリカの調査によれば、この男は北朝鮮の軍人であったと判明した。

1月後。
金三胖の妹の金与正が偽造旅券を使い、日本国内に潜入。
立憲民主党幹部の辻元清美と新大久保の韓流執事カフェにて極秘会談を行っていた。

ところがそのとき突然ビルが爆破、崩壊。
辻元清美と金与正を含む数名の死亡が確認された。

トランプはtwitterで「ざまあwww」と爆笑。

在日米軍は犯行を認める声明を出すも、実行犯は米軍基地から米国本土へ脱出した後だった。

金三胖は米国に過去最大に無慈悲な鉄槌をくらわすと大言壮語。

またもトランプはtwitterで反撃し「次やったらピョンヤンには人が住めなくなる。死ぬまでシェルターの中で怯えて暮らすがよい」とさらに大爆笑して応戦する。

世界中のメディアは大活況。

ところが自民党の幹部は口を濁す。
「金与正だけ拉致するだけなら、不法入国である以上、政府としては知らぬ存ぜぬを言い張ることはできたかもしれないけれど。
いくらなんでも、我が国で爆破工作をして、反日で有名な人物を含むとはいえ、我が国に断りもなくただの通行人の日本人まで多数殺害するような工作までして、これで安倍内閣はトランプを支持するとは言えないでしょ。
もし言いきってしまえば、次の選挙で我々は野党になりますよ……」






……とまあ、こんな感じである。

問題点はお分かりいただけただろうか。
逆に勘ぐれば、トランプはこの問題をわかっていてやったとすれば、すでにイラクはイランの傀儡になりつつあり、それをひっくり返すのは困難と判断し、アメリカはイラクを切った、ということなのかもしれない。

トルコが増長する未来、そしてクルド人問題の行方

2019-10-14 22:43:47 | 経済/経済/社会
某TV局が解説するところのトルコ軍のシリア北部クルド人居住地域への軍事侵攻の解説だが、腹たつほどテキトーなので、ここでTV局が解説しないようなことを解説したいと思う。






トルコ軍のシリア北部クルド人居住地域への軍事侵攻だが。
これ、そもそも発端は何か?

アメリカはISをシリアから追い出したい。
でもシリアの正統な政権であるアザドは大嫌い。
そして自国の兵士を最前線に立たせて死なせたくない。

ということで、なんだかんだあった末にクルド人と組んでクルド人が最前線で歩兵として戦うことになった。

最近あちこちで放送されているが、クルド人というのは、シリアとトルコとイラクの間あたりに分布している人たちで、クルド人国家というのは存在しない、というのはみなさんご存じのところだろう。

クルド人の一部はトルコでもシリアでも独立運動と称してテロ活動しているヤツらがいる。
トルコのエルドアン政権やシリアのアザド政権からすればクルド人の武装自衛集団なんぞテロリストと何ら変わらない。
実際、トルコやシリアの国内で治外法権化しているのだから、半分領土を侵犯されているようなものである。

アメリカはこの状況を利用した。
アメリカはどうやらクルド人に、ISを追い出せば自分たちの国だか自治だかを認めてやるっぽいことをほのめかしていた模様。

そりゃークルド人がんばりますわ。

実際、クルド人は超がんばった。
おかげでISはシリアからはほぼ一掃された。

そしたらトランプは、ISがいなくなって用事がすんだからシリアから撤退すると言いだした。
アメリカがシリアからいなくなったら、北はトルコ軍から、南はロシア軍のバックアップを得たシリア正規軍から、挟み撃ちでフルボッコにされる。
そうなるとクルド人の国だか自治だかなんてのは実現される見込みは厳密に0%まで完全に消えてなくなる。

マティス国防長官(当時)は
「俺がそんな二枚舌の不義理を働いたことにされるのはゴメンだ」
といって辞めようとした。
そうしたところ、なんとトランプに先に首を切られた。

というのが真相だ。






で、今。

米軍がシリアから撤退した。

トルコ軍は速攻でシリア北部クルド人居住地域への軍事侵攻を開始した。

いままではトルコ国内でテロリストを殲滅しようとも、ちょっと攻撃すればすぐ越境してシリア側に逃げて手が出せなくなる、なんてことになっていたのは間違いなかろう。
クルド人の武装集団を壊滅させる千税一隅のチャンスというわけだ。

ここまでは我輩の予想がまんまアタリ。

しかし外れたところがある。

トルコのエルドアン政権は最近アメリカと仲が悪くなりつつあった。
シリアのアザド政権はアメリカとは仲が超悪い。

トルコのエルドアン政権は最近ロシアとわりと仲が良い。
シリアのアザド政権はロシアと超仲良し。

しかし、トルコとシリアは仲が良くない。

シリア国内のクルド人がトルコにいってテロ活動してもアザド政権は知らんがなを突きとおす。

そりゃートルコもイラッとしますわ。

アザド政権は南でも同じことをやっている。

シリア国内のイランから支援を受けたテロリスト集団ヒズボラがイスラエルにいってテロ活動してもアザド政権は知らんがなを突きとおす。

イスラエルはナメられるのを超嫌うので、ときどきシリアを領空侵犯してヒズボラの拠点を爆撃するだとかしている。
もちろんイスラエルとシリアは仲が良くない。

トルコとシリアの関係とよく似てますわ。

……という状況から、シリア国内に来たトルコ軍を迎撃するために、シリアのアザド政権はクルド人と手を組むようだ。
これは予想外だな。






これからは?

アメリカはトルコに制裁すると言っている。

本来、トランプの持ち味は何するかわからん狂人的なところだったのだが。

しかし。
ガチ強硬派のボルトンやバノンを相次いで解雇したことから、どうやらこいつ思ったよりチキンなんじゃないか説がまことしやかにささやかれている。

つまり、アメリカはトルコには軍事攻撃しない。
アメリカはトルコに金融制裁するにとどまる。

トルコは軍事攻撃されるか金融制裁されるかにかかわらず、ロシアの側へ行く。

中国/ロシア/イラン/北朝鮮/ベネズエラの反米同盟にトルコが加わるという寸法だ。
そのうち韓国も加わるのだろうが、まあそれは置いといて。

ロシアとしてはパーフェクトゲームである。

なぜか?

それはまず、ロシアの目的から説明しなければならない。

ロシアの目的は何か?

ロシアはもう、アメリカとガチの軍事力で対抗する気がない。
ロシアのGDPなんぞ韓国くらいなんだから、まあそりゃー、冷静に考えればそんなもんだろう。

我輩が推測するに、ロシアの目的は、自分の手は使わずに、なるべくアメリカが介入しなければならない状況を世界各地で起こして、アメリカの軍事費や人的リソースを浪費させることにあるのではないか、という気がしている。

その観点からすれば、ロシアとしてはパーフェクトゲームであると先に書いた意味が何となくお分かりいただけるだろう。
自分の手は使わずにトルコを手に入れたのだから。
ギリシャの対岸にロシア製のミサイルが配備されたらどうすんのよっと。

実際、ロシアは正攻法によるシリアへの軍事介入を前よりしにくくなっている。
前にシリアに持って行った1隻しかない空母の近代化改修にしくじって事故で再起不能にしてしまった。
これは当blogで紹介したことありますな。

また、ロシアの命綱である原油価格は、もう1ドル70ドルに戻る気配は感じられない。
ロシアは財政が厳しいので、軍事費を削減している。
ということは、ますます大きな声では言えない方法でアメリカと対峙していくということだ。






ロシアはトルコを取ったらどんなメリットがあるか?

もともとロシアはウクライナ経由でガスを送るパイプラインを持っていた。
しかし、どっかの半島の大統領よろしく反露しかしないウルトラ無能な大統領(当時)のせいで、ウクライナのパイプラインは機能しなくなった。
ウクライナは寝てても儲かるパイプラインの通過料と、ガスをチョロまかしても目を瞑ってもらえたロシアの寛大さを失い、経済が崩壊した。

いっぽうロシア。
黒海の東のほうから引っぱってくる輸送方法を失ったガス、これをどうするかというと。
ウクライナを経由せずにトルコを経由してヨーロッパに送るという寸法だ。
だからロシアはトルコを必要とする。

そしてウクライナはロシアからは完全に必要なくなる。
しかもウクライナは欧米からは
「あなたの理念は民主主義に基づいていて大変すばらしい!」
と口先介入だけもらっただけで、反露をしたのに見合う経済的な援助はほとんど何も得られなかった。
ウクライナにはますます未来がなくなる。

ロシアはこのウクライナの反露政権(当時)の樹立は欧米の裏工作によるものと考えている。実際そのフシもある。このあたりは当記事では書くのはやめにしておくが。
まあ、ロシアはトルコを欧米から奪うのはイーブンな貸し借りなしの関係に戻っただけだと考えるだろう。






わたしはもともとシリアが混沌と化したらトルコが増長するだろうと考えていた。
かつて当blogのどこかにもそう書いた気がする。
しかし別の形でトルコが増長する未来が実現してしまった。

トルコのエルドアンは「汎アラブ主義」なるものを掲げている。
これはアラブでいがみ合わないで連帯しようという意味では綺麗な話だが、実はそこにとどまらない。
トルコは、トルコが盟主となって他のアラブが従う形で汎アラブを実現すべきだと言っているに等しい。

そしてイラン。
イランはアラブ各国の少数派であるシーア派に裏から手を回すことでスンニ派政権各国を不安定化させて喜んでいる。
とくにイエメンとか。

そしてアラブが不安定化すればするほどトルコが増長しやすくなるのだ。






ではどうすればよかったか?

ちょっと前と同じく、たいして銭がかからない程度のわずかな人員の米軍だけをシリア北部に駐留させ、未来永劫そのままにしておけば、とりあえず現状維持はできた。

その銭も惜しんだトランプに勝算はあるのだろうか。

マルクス経済学で働く職場

2019-09-28 23:00:22 | 経済/経済/社会
わたしがしばらくいた某部署の話をしよう。

わたしはサラリーマンだが、電子回路の分野での研究開発職でもある。
世に広く数多ある職のなかでも、研究開発職は頭脳労働のウエイトが高い。

そして、頭脳労働の対局は、肉体労働、ではない。たぶん。
労働の成果が働いた時間に比例する、考えることやスキルを要求されない仕事が頭脳労働の対局である。

たとえば、ダイレクトメールの業者のために、プリントを折って封筒に入れてノリで封する内職とかがそれにあたる。
こういう職の場合、労働者にとっては労働時間、雇用側にとっては投入労働量が、最も重要な要素になる。
それはあたりまえだ。

しかし!

その研究開発職まで投入労働量で全てを説明しようとした画期的な部署が現れた!

それが、わたしが2年ほどいた、とある部署である。

前置きが長くなった。
そこで何が行われていたか、それをこれから記していきたい。






某部署は、とにかくマルクス経済学である。
マルクス経済学とは、製品の価値を、製品の材料費、プラス、投入労働量で表す。
すなわち、投入労働量が多ければ多いほど、製品の付加価値が上がるというのだ。

プリントを折って封筒に入れてノリで封する内職なら、それはごもっともであろう。
マルクスが生きていた産業革命の初期段階でも、それはだいたい正しい。

しかし!

その概念を研究開発職まで適用するとどうなるだろうか?

仕事の成果は残業した時間で決まることになったのだ!
なんてフシギな世界があったのだろう!!

どんなに難易度の高い研究開発案件でも、達人が一瞬で設計して定時に帰ってしまえば、そいつは大した仕事をしていなかったということになり、人事評価が下がる。

その逆もしかり。
ふつうに考えればエンジニアに向いていなそうなヤツが毎日夜12時まで残業して設計して、それでも性能が良くない。
しかしそれは問題ない。
たくさん残業したのだからいいものができたに決まっている、またはたくさん残業したのだから高難易度の研究開発案件だった君はよくがんばった、となり、人事評価が上がる。

「うちのLSIは毎日夜12時まで残業して設計したのだからすばらしいものだ。君の部署のLSIは毎日は毎日定時で帰るヤツが設計したのだから大したもんじゃないに決まっている!」
という議論が真顔で通る世界なのだ。

するとどうなるか?

そこにいる人間は何種類かにタイプ分けされていった。






【タイプ1】
このマルクス経済学のイデオロギーに完全に心酔してしまう。

課長の半分くらいがこのタイプである。
こいつらはアタマの中がマルクス経済学なので、まるで話が通じない。



【タイプ2】
「こんなマルクス経済学で研究開発案件をマネジメントしてたらマトモに機能するわけないじゃないですか!」
と部長に食いつくヤツ。

部長は、部集会ではざっくばらんに議論しましょうという題目をかかげているが、実態は異なる。
部集会で部長に意見した者は、あっという間に他の部署に飛ばされる。

多くの者はこの部署にいたがらないのでこれは願ったり叶ったりかと思う人もいるかもしれない。
しかし、部長はとにかくこいついらね的な間隔で非常に非常にその場の思いつきで部署移動させるので、だいたいとんでもないところに飛ばされる。

会社をやめようと思うくらいなら試すべきだが、基本的にこの作戦は危険である。



【タイプ3】
さっさと辞めるヤツ。
新人のときからこの部署に配属されると、会社全体がマルクス経済学だと信じてしまう。
そりゃー辞めますわ。

テキパキ仕事をしてさっさと終わらせる仕事スタイルを好む善良な人間ほど、人事評価がどんどん下がり、潰されて辞めていく。

「〇〇君は今日も定時に帰ったのかー。いかんなー」
という課長の一言は驚愕に値する出来事であった。



【タイプ4】
異常にガマン強いヤツ。
新人のときからこの部署に配属されると会社全体がマルクス経済学だと信じてしまうところまでは同じだが、だから部署移動しても今よりマシになると全く思っていない人たちだ。

「どこにいってもきっと同じように苦労すると思うよ」
というのが口癖になる。



【タイプ5】
過剰順応したヤツ。
我輩はこのタイプだ。

研究開発職なんだから、ふつうに考えれば、いいモノを作るだとか、すばらしい発明を思いつくだとか、そういうことが仕事のはずである。
しかし、決められた上限残業時間を使いきるギリギリまで可能なかぎりチンタラ仕事をしなければならないと思い、もっとよくなる新しい方式は検討すらせずに全く手をつけず、とにかく言われたとおりに「だけ」仕事をする。

エンジニアの仕事は、本来なら、世界で初めて実現するモノを作るために、誰も扱ったことのない人類未踏の領域で性能が出ずにアタマかかえて困るのが常だ。
だがその部署ではそんなことに悩む必要などない。
残業時間を使い切ることこそが最も優先度の高い仕事である。
性能が出ようが出まいがまるで気にしない。

「時間いっぱいまで残業してがんばりました。性能はでませんでした」
で許される。

こんなにラクチンな職場がこの世に存在するとは思わなかった!






満州でソ連兵のもとでひところ働いていたじっちゃんが言っていた。

「ロシア人は、ちょっとでもサボるとめちゃくちゃ文句を言うが、どんだけゆっくりだろうがチンタラ仕事をしていれば全く何も言わない。がんばって仕事をしたらノルマが増えるから大変なことになる」

おわかりだろう。
ソ連が崩壊するほど生産性が悪かった理由がそのまま運用されているのだ。

某部署でも全く同じである。

有能な人間は、
部長にたてついて飛ばされるか、
見切りをつけてさっさと辞めるか、
過剰順応してチンタラ仕事をするようになり無能化するか、
のどれかである。

無能な人間は、
残業時間を使い切ることこそが上司に対する忠誠心をアピールする最も重要な仕事であると信じて仕事をする。

実際、残業時間の上限が40時間と決められていた場合、39時間58分まで残業したヤツが偉い。
まあ、偉いというか、部長に忠義を尽くした忠臣である。

もちろん、上限40時間なのに20時間くらいしか残業時間を使わなかった場合、上司から仕事をしていないと呼び出しを受ける。
どれだけ仕事が進捗していようが、どれだけ性能が出ていようが、部長に逆らった愚か者となる。

するとどうなる?

チンタラ仕事をするヤツしか残らなくなる。

そうすると人が足りない。

部長は他の部署から人を奪ってくる。

しかし奪ってきた人も、いずれは去るかチンタラ仕事をするようになる。

また人が足りなくなる。

部長はまた他の部署から人を奪ってくる。

この部署はブラックホールのような位置エネルギーの低さを示していた。
そして恐ろしく肥大化した。

部長が
「うちの部署って、なんか効率悪いよね」
とぼやくのを聞いたことがある。
理由がわかっていないことに我々は驚愕した。



もう1つエピソードがある。

我輩、とある案件で夜12時まで仕事をしていた時期があった。
よくは知らないが、労働法かなにかの事情により、深夜時間帯にも30分ほど休憩時間があった。
休憩時間は給料が出ない。
なので我輩は昼寝(?)していた。
多くの人はさっさと仕事を終わらせて帰りたいから仕事をしているようなのだが。

深夜、課長が現れた。
「ねえ体調大丈夫?」

「は? いや全然大丈夫ですよ?」
意味がわからない。

後でわかった。
我輩は、体調が悪いのにそれをおくびにも出さず深夜まで残業して仕事をする忠臣ですばらしい部下だと思われたのだ。

おなじ時期。

「今日、体調が悪いので帰っていいですか?」
と言った同僚。

「うーん困ったなー。ねえ何とかならない?」
「いえ、今日は体調が悪いので……」
「うーん困ったなー。ねえ何とかならない?」
「いえ、今日は体調が悪いので……」
「うーん困ったなー。ねえ何とかならない?」
「いえ、今日は体調が悪いので……」
「うーん困ったなー。ねえ何とかならない?」

無限ループに陥った。
けっきょく同僚は体調が悪いのをおして残業して帰った。

この部署では、途中で体調が悪くなっても帰宅できなくなるのが周知された。
すると、ちょっとでも体調が悪い場合、大事をとって休む。
風邪をひいても大事をとって何日も休む。
そして人がいなくなり、仕事が進まない状況がさらに悪化した。






うちの会社の上層部も、いや、会社の上層部「は」、バカではない。
エンジニア出身ではない人も多いので技術的にはわかっていないことも多々あるが、非常に非常に鋭い。
この部署が何かおかしいことに勘付いた。

して査察が入った。

そこで驚愕の事実が明らかになった。

毎月必ず39時間58分なんて残業時間に調整している涙ぐましい努力を怠らなかった忠臣がそこら中にいたのだ。

上層部は、なぜそうなったのかというところには到達しなかったようだが、おかしいことには気がついた。

して部長に是正命令が入った。

するとどうなったか?

「末尾が9の残業時間を禁止します」
という通達が出たのだ。

こいつどんだけバカなのかとか、いくらなんでも作り話だろうと思うかもしれないが、事実である。

しばらく後、
「あなたは今月は〇〇時間の残業時間になるように調整してください」
とか、
「あなたは今日〇〇時から〇〇の間に帰ると残業時間の末尾が9になるので、その間の帰宅を禁止します」
とか言いだした。

もはやコントである。

「いくらなんでもそんなに酷くはないだろ。作り話なんじゃないの?」
と笑っていた別の部署の男も、たまたまこの会話を聞いていて
「本当だったんだ……」
と驚いていた。






こんなんでも、プリントを折って封筒に入れてノリで封する内職をする職場なら、まあそれでもいい。
しかしここは研究開発の職場である。
これでいいものができると思うほうがどうかしているし、事実いいものができていない。

韓国ウォッチャーでない人の素朴な質問

2019-09-22 22:09:58 | 経済/経済/社会
韓国ウォッチャーでない人の素朴な質問とそれに対する回答を記しておく。

Q:
韓国では次に何が起きると思ってるの?

A:
韓国ウォッチャーの統一見解としては、次におきる一大イベントは在韓米軍の完全撤退だろうとほとんどの人が予測していると言っていいだろう。
しかし、次の次となると、在韓人民解放軍の進駐となるか、北主導による韓国吸収合併となるか、韓国から対馬への侵略戦争になるかというところで、それは意見が分かれる。



Q:
韓国が向こうの陣営にいったら困るんじゃないの?
対馬沖が日本の防衛ラインの最前線になるんじゃないの?
それはいいわけ?

A:
韓国ウォッチャーは、韓国が向こうの陣営に行く未来は確定だと見ている。
未来がそうなるのに対して、現在は一見すると自由主義陣営のほうにいるような振る舞いをしているがために尻拭いのコストが発生していると我々は見ていて、そのコストをなるべく払いたくないからさっさと向こう側へ行ってほしいと言っている。



Q:
韓国が酷いことになるのを喜んでない?
それはいいの?

A:
最近の傾向でいうと、韓国の国民が選挙で選んだ政権がやっていることを韓国ウォッチャーは追認しているにすぎない件が非常に多い。
より具体的には、韓国が自由主義陣営から自ら望んで離れていく選択をとりつづけていることを歓迎して見ているわけだ。
もしそれが道徳に反する行為というのであれば、韓国の国民が選挙で選んだ政権と、その政権を選んだ韓国国民の大多数を反日キチガイの不道徳な人たちだと非難しないとツジツマが合わなくなるのだが、それでよいか?
韓国が酷いことになるのは彼らの自由意思による選択である。

南樺太旅行記2019 (サハリン/ユジノサハリンスク/コルサコフ/青の湖/エフスタフィア岬)

2019-09-19 00:03:37 | 経済/経済/社会
だんだん恒例になりつつあるロシア旅行。

第1回目と第2回目は某cafe企画のロシア旅行で、我輩は単についていくだけのお気軽旅行だったわけだが。
しかし、今回はその某cafe企画は無し。
自分で手配してロシア旅行してきたのだった。

ロシアは英語があんまり通じない。
ホテルのフロントでも英語が通じないことがよくあるとか。
しかし何の問題もない。
だいたい我輩にも英語が通じないんだから。

さて、その旅路はいかに……?








今回の旅先は樺太。
北海道の北にある島。
ユジノサハリンスクまで成田と札幌から直行便が出ていて2時間ちょいで着く、日本から最も近いヨーロッパ。
極めて旅行しやすい。

今回、樺太に行ってくると言ったところ、
「俺もオーロラ見たい!」
という謎発言をする人物が。

俺「オーロラ見たいんならアラスカがいいんじゃね?」
奴「樺太なら近場だから便利じゃん」
俺「( ゚д゚)? いやだから直行便があるアラスカがいいんじゃね?」
奴「だから樺太のほうが近場だから便利じゃん」
俺「樺太ってイギリスくらいの緯度だぞ」
奴「そんなバカな」
俺「ロシアで見ようと思ったら、英語が日本より通じないロシア国内でトランジットしないと見えるところに行けないから、やめといたほうがよくね?」
奴「(゚д゚)」

というフシギな会話もあったものだ。





案内板。

preparing boading……? ボードするのを何かしている……?
英語だとようわからん。

ロシア語は直訳すれば日本語そのまんま。
搭乗のほうへ準備、だ。
英語って難しいね。





ユジノサハリンスクに到着!
前回と前々回同様、ロシアはそのまま降りてバスで移動がふつうのようだ。

このあと入国審査があるのだが。
機内で入国審査の書類を受け取っておらず、みんな持っているのに自分だけもっていないことに気がつき、うろたえはじめる日本人現る。

俺(露)「この人この紙を持ってないよ!」
って空港の係の人に通訳した。
なんと我輩程度のロシア語が人の役にたつことがあるとは。





空港の構内。
あんまり広くはない。
いや、この規模の空港で成田の直行便を用意してくれていることを感謝するべきか。

行きだけはあと2人いたようで日本語ガイドつき。
1人だけだとロシア語のみの運転手だけの扱いになる。

ガイドさんとここで待ち合わせ。
写真のおっさんじゃないよ。





空港の外見。
送迎ガイドさんによると、もっとデカい建物を隣に建築中らしい。
また、正面口ではなく左の小さい入り口に入って出国するのだと教えてもらう。

夜中に出歩いてもいいかと聞いたところ、
「ウズベキスタンあたりから正規の就労ビザを持たずに入ってきている人たちがいるので、夜中に出歩くと危ない。
私も一人だったら夜は出歩かない。
もし話しかけられても何も答えないこと。
何か答えてしまうと、あっこの人は地元の人じゃないんだってわかってしまうから」
と教えてもらった。

24時間営業のスーパーなり何なりに晩飯を買いに行こうかと思ったのだが、やめ。
まあ、フライト中に軽食を食ったしな。





ホテルの部屋。
ガガーリンホテルとかいうところ。
ひじょうにふつう。

ロシア旅行の第1回目と第2回目は、古めかしく風格があって、旧ソ連の政府高官が泊まってたんだろうな……と思いをはせるような感じだったのだけどね。

ガイドさんによると、各階に水が飲めるサーバーが用意されているとのことだったが。
どこを探しても見つからず。

ガイドさんに聞いたところ、ホテルの人に通訳してもらいわかったところによれば、どうやら
「ユジノサハリンスクの水はとてもきれいだからそのまま飲んでも大丈夫です」
とのことらしい。
実際、我輩は飲んだが、べつに体調不良にはなっていない。



あと、ホテルから電子キーと同時にもらった紙によると、朝食は何時から何時までなどなど、そういう情報がロシア語/英語併記になっているのだが。

曜日がロシア語でしか書いてねえ!!!

これもロシア的なテキトーさのなせる業か。
我輩的にはロシア的なテキトーさを堪能できてハラショー。

曜日くらいならふつうに読める我輩だけ全く困らずだが、ふつうの人どうすんやろね、これ。

1日目、これで終了。








2日目。

樺太で、ユジノサハリンスクから日帰りで行けて、かつ日本人がふつう行かないようなケッタイな観光地はないものか、とロシア語の観光サイトで探していたところだ。
偶然にもおもしろいところを発見。

で、旅行会社に
「〇〇と〇〇に行ってみたいのでタクシーの手配しといてください」
とお願いしたところ。

「特別な車でないと行けません。ロシア語が堪能でない人には日本語ガイドなしは安全を保証できないので提案できません」
ということで。
オーダーメイドでけっこう高額だったがオプションツアーを組んでもらった。

行き先はこれから説明しよう。
なにはともあれユジノサハリンスクから南へと出発。
郊外はこんな感じ。





アイヌの居住地が発掘されたところ、らしい。





樺太には、かつての大日本帝国が残していった遺跡が多数ある。
コルサコフ駅前、通りがかりに撮影したこれもその1つらしい。

Корсаковだからカルサーカフくらいが現地語の発音に近いけど、まあ。





コルサコフ郊外にある原油と天然ガスの輸出拠点。

かつて、第2回目にウラジオストックにいったとき、ナホトカまでの道はボコボコだった。
しかしユジノサハリンスクでは、街中および都市間の幹線道路では全く穴がない。
しかもユジノサハリンスクはけっこうあちこち工事中。

樺太は景気がいいのか?
この原油と天然ガスの輸出拠点が樺太の富の源泉か?





さらに南。
ノヴィコヴォ村。

Новиковоだからノーヴィカヴァくらいが現地語の発音に近いけど、まあ。

先の輸出拠点より南は舗装道路ではなくなる。
まだ穴はない。
しかし、ノヴィコヴォ村から奥へ入ったとたん、たしかにこれはタクシーでは断られるわ……というボコボコに穴ばかりの山道へ突入。





青の湖へ到着!!!

おっそろしく鮮やかに青い。

こんな奥地まで現代の日本人がいったい何人来れただろう?

現地語のロシア人むけの観光ガイドはこれね。

Би-томо, Туристическая компания | Мыс Евстафия и Голубые озера
https://bitomo.ru/sakhalin/excursions/eustapfia-cape





近くの別の湖とその周辺の風景。

ガイドさんによると、これら湖は石炭の露天掘りの跡で人工的なものらしい。
ふつうサハリン南部は北海道の道北とおなじような自然だというのだが、このあたりの風景だけ独特のものなのだとか。
なぜ木があんまり生えていないかというと、伐採によるものと、岩が多いのとがあるのだとか。





目的地その2。
ひたすら穴だらけの道をさらに進み、我々は最終目的地エルタフィア岬へと到達した。

ふきっさらしの風が強いのもあって、オーバーコートが必要だった。持ってきてよかった。
我輩、24時間前まではふつうにTシャツで過ごしてたんですが。





ちなみにこんなところ。
ガイドさんによると、樺太にはこういう島が本体と微妙にくっついた感じのところがいくつかあるらしい。





岬に登って対岸を見るとこんな感じ。
ついたのはちょうど昼ごろだったのだが、昼すぎにはSUVが渋滞していた。
1人だけヒュンダイの乗用車で来ているチャレンジャーがいたのだが、こいつ帰れるんだろうかと思った次第。





往復10時間半くらいかかった。

晩飯はホテルの最寄りのスーパーで買う。

なぜスーパーかというとだな。
ロシアではアイスクリームがすばらしくうまいので、これは毎日食わねばと思ったわけよ。
そして毎日2本づつ食って帰った。

2日目、終了。








3日目。

ここからは完全単独行動。

ロシアでは、日本より英語が通じないと言われている。
実際、YESもNOも通じない。
もし仮にYESと言っても
「(゚Д゚)ハァ?」
って顔するか、
「Даなの? 何なの?」
って返されるかである。

我輩のロシア語が通じなければ生きて帰ることすら叶わぬかもしれぬのだ。

OKはふつうのロシア人でも使ってるようだけど。

この日は駅から電車に乗って他の街へ観光へ。
……と思ったところ、いきなり駅で挫折しそうになる。

ロシア語はちょっとわかるくらいなので、切符を買うときに文章で言われるとようわからぬので大変苦戦。
そして電車に乗るときでも、プラットホームへの入り口は鍵がかかっており、出発直前になってもがかかったまま、警備のアニキに聞いたところ、駅の外に出てぐるっと回ってプラットホームへ行くといっているように聞こえる。
実際、いったん駅から出たら、なんかそれっぽい地下道がある。

出発直前にギリギリ乗れた。
やれやれ。

なお、このユジノサハリンスク駅の写真は天気のいい別の日のヤツだけど、まあいいとして。





電車のなか。
運行しはじめたばかりで新しいのでテラきれいである。

わいにむかって
「すいません」
とか言いやがる野郎に遭遇。

キサマなぜ樺太で日本語が通じると思ったwww





樺太ではごく最近まで日本が引いた狭軌のままずーっと使っていた。
しかしロシア式の広軌に引き直した。
そこで臨時ダイヤが予想のつかないタイミングで不定期に時々変わるという少々困った感じで運用されていたのだが。

やっぱり困ったことになった。
当初はユジノサハリンスクから北にあるドリンスクへ行く計画を立てていた。
しかしどうやら8月末でダイヤが変わり、1日1~2往復しか走っていない電車がとても乗れない時刻にしか走らないようになってしまった。

しかたがないので、電車に乗れることを優先に、反対方向のコルサコフへ。
この写真はコルサコフにて降りたところで。







コルサコフで有名な観光名所、と思われる、旧北海道拓殖銀行大泊支店は、昨日見た感じだと工事中で完全に覆ってあり観光不能と判断。
とりあえず王子製紙工場跡廃虚へ。

これ、ネット検索すると、自由に出入りできる、みたいに書いてはあるものの。
実際には犬がぞろぞろ出てきやがる。
入り口だけにしたほうがいいよ、これ。





中央通りっぽいところ。
ここでテキトーにカフェに入って昼飯と思ったのだが。

俺(露)「サラダのブリヌイくれ」
奴(露)「今日はブリヌイ作ってないよ」
俺(露)「じゃあこれ。あと水くれ」
奴(露)「……今日は水もないな」
俺(露)「じゃあこれ」

なんてことにふつうになる。
よう買い物できたな我輩。





ロシアはレーニン像を見なければ始まらない。
しかしソ連が崩壊した直後にレーニン像は倒されまくった。
ひょっとしたら残っているのは貴重品なのかも……?

コルサコフの中心部にある丘の上が見晴らしがよくて絶好の観光スポットである、ようだが、市内を歩いてみると、とてもじゃないけれど歩いて登れるような高低差ではない。
タクシー必須である。

が。
どれがタクシーなんだかようわからん。
ビミョーにタクシーっぽい雰囲気ではあるけれども、外見からはタクシーと判断できる材料は何一つないとか。
タクシーっぽい何かを上にかぶせてはいるけれども、なぜか2人乗って待機しているとか。

なのでやめた。
タクシー捕まえるの無理。





市内でみつけた看板。
これは寿司屋ではなく和食屋。
街の中なら無料配達しまっせって書いてある。





これも市内でみつけた看板。
ロシア語を読まずにこれだけ見ると、なんか知らんけど結婚相談所なんだろか?……みたいに思えるのだが。
実はこれ、窓屋さん。
なんでだよ。



コルサコフ観光はこれでおしまい。
電車はとんでもない夜遅くにしか走っていないので、バスかタクシーかでユジノサハリンスクまで行く必要がある。

幸いにもバス停はわかる。
バスがいた。
聞いてみる。

俺(露)「わい、ユジノサハリンスクに行きたい」
奴(露)「これは市内周回バスだ。しばらく待ってな。すぐ来るよ」

わい、ロシア語で会話してるじゃねえか。



しばらく待つ。
なんか知らんけどワゴン車が来た。
日本の感覚だと違法改造してたくさん乗れるようにしたバスではないワゴン車で、見た目けっこうヤバい。

これバスなんか?……と躊躇していると、プップーと鳴らされる。さっさと乗れっていうのだろう。
ユジノサハリンスクには行くらしい。
バスには乗ったが、ユジノサハリンスクの市街地が見えるまでめっさ不安だった。





ユジノサハリンスクについた。
まずはサハリン州立郷土博物館へ。

本当はコルサコフ観光とユジノサハリンスク観光は別の日にしたほうがいいだろう。
こんなタイトスケジュールはふつう成り立たない。
しかしそうはしていない。

なぜかというとだな。
電車でいくコルサコフは、まかりまちがって駅で夜を越すことになった場合、翌日に飛行機となると、かなりヤバい。
なのでコルサコフは最終日前日より前でなければならなかった。

しかしユジノサハリンスクの観光用の公共建物の多くは最終日前日の月曜に休み。
それはあらかじめわかっていたので最終日前日の月曜にエスタフィア岬へのオプションツアーを入れてもらおうと思ったいたのにもかかわず、旅行会社が勝手に土曜に日程を入れてしまいやがる。

2日目もきつかったが、3日目もきつい観光にならざるを得ないのだった。





旧大日本帝国軍の展示物がたくさんある。

ロシア人の日本語ガイドつれた日本人の老夫婦が観光していた。





2日目のガイドさんによると、樺太には朝鮮族の人がわりといるとか。
で、この展示物は、朝鮮族の人が昔からいる証拠だとか書いてあるのだが。

昭和って書いてあるんですけど!!!

あとこれ、朝鮮人に言わせれば日本は名字を奪ったっていってるにもかかわらず、朝鮮名なんですけど!!!

これを何がしかの証拠として使いたい方がいらっしゃったら高解像度さしあげますぜ。





どうやらアルカイムなるもののフェアをやっている模様。
何か知らんけどロシアとカザフスタンの間あたりの古代民族のようだが、我輩よくわかっていない。
いやだって、マジメにロシア語の説明文を全部読むだけの時間も体力も気力もねえよ。

っていうか、旧大日本帝国軍の兵士はちゃんと日本人顔してたくせに、このマネキンえれぇ美男美女なんですけど!





屋外。
旧大日本帝国軍の大砲らしきものが。



とある観光ガイドによると、展示物に見るものがあって何時間いても飽きないと記すものもあるが。
しかしだな。
それは展示物に付属するロシア語の説明文をいちいち読んでれば何時間いても飽きないくらいの物量になるんだよ。
そうじゃなければ何時間もいないから!









次。
私のロシア歴史マルチメディアパーク(でいいのか?)と、キリスト生誕大聖堂(でいいのか?)と、勝利記念館(でいいのか?)。

1か所にユジノサハリンスクの名物観光地が3つもあってとりあえずここ行っとけ的な配置になっているという所。

大聖堂はすごかったな。
ただ、敬虔な信徒の場所って感じで、たんなる物見遊山の我輩がいってええんかって思うところはある。

ロシア歴史マルチメディアパークは、タッチパネルで詳細を見れるようにはなってはいるものの、半分以上文章なのでちゃんと読むのはやめ。
俺たちはこれだけの外的と戦って偉大な祖国を創り上げてきたのだ的な政治的配慮を感じさせる。そういう意味ではコンセプト的に新鮮な感じ。

勝利記念、これ作りかけなのか?というような感じなんだが。
実際、3階は出入り禁止。

これ3つとも入場無料。
プロパガンダ用と宗教用は入場無料なのか?

あとロシアでは、入り口に手荷物検査があるか、カバン持ち込み不可になっているかの公共物が多い。
教会はOKだが、博物館的なヤツはどれもカバン持ち込み不可。
カバンは預かってくれるってので、いるもんだけ持って入ろうとしたのだが。

奴(露)「おい、なんだこの本は!?」
俺(露)「辞書だよ」
奴(露)「辞書だと……? まあいい通れ」

ってことが1回だけあった。
わい、ロシア語できなかったらどうなってたんだろね(笑)。





チェチェン共和国の首都グローズヌイで実際に作戦で使っていた兵士の地図、と思われるやつ。





ホテルまでの帰り道にある栄光広場。
ここは、サハリン解放のために戦った兵士の墓、みたいな感じ。
こういう共産主義の雰囲気満載の彫刻を堪能できるのもロシア旅行のだいご味ですな。

ここの丘を少し登ったところに戦車があるのだが、えれぇくたびれていたのでこの日はやめにした。





ホテルの近くでテキトーに入ったレストラン。

奴(露)「ロシア語できる?」
俺(露)「ちょっとだけ」
奴(露)「朝鮮語はできる?」
俺(露)「いやぜんぜん。英語は?」
奴(露)「いやぜんぜん。うーん」

という感じで、難易度高かったが、まあなんとかメシ食って帰れた。





俺(露)「地元の料理食いたい」
と言ったところ、でてきたのは牛丼。

地元って大日本帝国のことかい!

いや、местные блюда(地元の料理)がмясо(肉)に聞こえたのか?

して味。
牛丼は、日本より味は濃いけどあっさりしているというロシア的な味付け。
味噌汁は、ダシをとっていないミソだけの味だが、ワカメしか入っていないのにナゼかほんのり動物性の風味がする。
なかなか新鮮な体験だった。

このあとスーパーにいってアイス買って帰る。

3日目、終了。








4日目。
市内観光。
目的は、市内の雰囲気を満喫すること、などなど。

ユジノサハリンスク駅前の広場。
奥に見えるのはレーニン像の後姿。







駅前に展示してあるこれ、どうですかおくさん!
D51なのにソヴィエトマーク入りですよ!?





鉄道博物館。
と銘打っているが、とりあえずそこらへんに置いてあって勝手に出入りして見物してこい的な感じ。
だがそれは悪い話ではない。

日本ではこういうのは
「触らないでください」
って絶対書いてあるが、ロシアではそんなことはない。
触り放題なの最高!

写真のヤツはプロペラ回転式のラッセル車。
こんなんはじめて見たですよ!





デパートっぽいところからの風景。
ロシア的ななんとなく寂しい感じの風景は1本奥に入らないと味わえない。
表通りは交通量も多いし建物は綺麗だし。





ガガーリン公園。
なんか知らんけどいきなりロケットの説明の板が。
……と思っていたが、この公園はガガーリンだった。

この公園で散歩している犬にやたら話しかけてる変な爺さんがいると思っていたところだな。
どうやら話しかけていたのは我輩。
肩たたかれて俺かい!?って思った。

俺(露)「わい、ほとんどロシア語しゃべれんのだけど」

と言っているにもかかわらず、なんか知らんけどやたらしゃべりまくる。
3割くらいしかわからぬ。

しばらく見ていたところ、どうやら犬の散歩にかこつけて、そこらへんのヤツにやたら話しかける変な爺さんのようだ。





きのうは行くのをあきらめた栄光広場の丘の中腹にある戦車。
ここいらで日本語のガイドブック広げている日本人に遭遇する。

写真、右奥から
・B-57 130mm列車砲
・ZiS-3 76mm野砲
・37mm自動対空砲
・M-30 122mm榴弾砲
・IS-2M 重戦車
・IS-3 重戦車

これも触り放題! 最高!

もっとちゃんと映ってる写真よこせという人には提供しますぜ。





これはチェーホフ公園の像の1つ。
建物の中には入っていない。









日本関連の店ってけっこうあるようだ。
上から、ユキオ、メグミ、ケイタロなる日本物品店。
他にもカガミなる散髪屋もあった。





本屋で買い物。

どっかの誰かが、旅先で地図を買うのが楽しみだって書いてあるのを見て、それをマネてみた次第。

俺(露)「サハリンの地図を買いたい」
と言ってわざわざ出してもらった。
表には出してないんかい。

いま改めてみると、あーここ行ったなー、とか、あーこの前を通ったなー、とか、なかなか素晴らしい買い物ができたのだった。

あとの2冊は、ロシアのコイン本と、ロシアのミリ本。
ロシアのミリ本、地元のロシアで買うのも面白いかも、とは思っていたので買ってみたのだが、あとでよく見たら第一次世界大戦モノだった。
買い物にしくじる。
いつか同じシリーズの第二次世界大戦モノを買おう。

ここの本屋のおっさん、めっちゃ不愛想だが、不親切ではなかった。
ロシア人は不愛想だという旅行ガイド的なものをいくつか見たことがあるが、それは違う。
めっちゃ不愛想なヤツから、めっちゃ愛想のいいヤツまで広く分布しているようだ。
しかし今回の旅行では不親切なヤツに会ったことはない。

だが、「こいつロシア語は全く通じないのか」と思ったらロシア人は急に冷たくなる。
以前の旅行でそれはわかっている。



他の本屋だが。
秋葉原の橋の下みたいに2畳しかない店舗の本屋が3件ならんでいて、しかも同じような顔つきの婆さんが店番しているなんていうフシギなのもある。



あと日本語の教材本があったら買おうかと思ったのだが。
外国語では、英語が圧倒的物量なのは当然として。
あとはフランス語にイタリア語に朝鮮語。
日本語は発見できず。
(もちろんこれらの背表紙はぜんぶロシア語)

街中でも、朝鮮人?って言われるし。
日本人?て言われたことなし。





ロシアの裏通り。
夕方になるとちょっとおっかない印象。

4日目、終了。








5日目。
午前中ちょっとしかない。
近場を散策。

復活教会(でいいのか?)、広くはないのだがイコン画がすばらしかった。



そういえば朝飯。
日本人サラリーマン集団がホテルの朝食の会場へぞろぞろやってきた。

受け付けのお姉さんがロシア語で

奴(露)「おはようございます」

というのに誰も返事せず。
こいつ何か言ってるけどようわからんから無視しよ、みたいな感じ。

いちばん愛想が悪いのは日本人じゃねえか。





ロシアでは、ロシア語が読めないと何の店なのかまったくわからんというのはふつうである。
外見では散髪屋とカフェと本屋の区別はつかないというのは日本ではありえないと思うが、ロシアではロシア語が読めないと当然そうなる。

これ、何の店だかわかるだろうか?

正解は不動産屋。
シャッターが閉まっているが、人は出入りしているので、おそらく営業中。
これは難易度が高いほうではあるが、ふつうにそこいらにあるレベルだ。
わいが入った本屋もカフェもまさにこんな感じ。





これはやや親切なほう。
薬屋さん。

これでやや親切なほうなのだから、ロシア語が読めないとどれだけ困るかというのは推して知るべし。





とうとうロシアを去らねばならぬ時が来たようだ。
これ空港ね。

出国時は写真に映っていない左の入り口から入る。

して、これがまた謎。

入り口の手荷物検査のあと、小部屋となるのだが、その先にまた手荷物検査があり、こちらはなぜか閉まっている。

ホントにここでええんか?

えれぇ心配になる。
1つ目の手荷物検査のおばちゃんに聞いてみた。

俺(露)「飛行機のチケットのチェックインしたいんだけど、ここでいいの?」
奴(露)「〇〇だから15分待ちな」

半分も聞き取れんかったが、たぶん大丈夫なんだろうと思われる、マジたぶん。
これでロシア語まるでわからんかったら不安でいっぱいだろうな、マジで。

20分待って2つ目の手荷物検査が開く。
そこを通ったすぐ後の小部屋になぜかチェックインカウンターが。

その小部屋の階段を上ると出国のパスポート審査があり、
そこを通過してすぐのところにもなぜか3つ目の手荷物検査が。
多いな!



ふつう飛行機には水は100mlしか持ち込めないはずだ。
我輩、ペットボトルは回収される前提で見えるところに出して手荷物検査に挑んだのだが。

しかしなぜか没収なし。
そこいらのロシア人もペットボトルをそのまま手に持って手荷物検査を通過しやがる。

ロシア的なテキトーさ最高!





飛行機にのるゲートの直前の待機室。
1便づつしか乗客を収容できないくらいの広さ。
いや、だからこそ、他の便の乗客がはけた後でないとチェックインカウンターまで行けないようにわざとしてたのか……?

そういえば。
1つ目の手荷物検査で、ゴロゴロつきの大荷物を手にするネクタイなしの背広きた若い男と、ピンクのゴロゴロつきの荷物を手にする同伴出張っぽい感じの奥さんっぽい若い女がいたのだが。
待機室にはついぞ若い男は現れず。
こいつどうしたんやろかと気にはなるのだが……。





さらばロシア!

飛行機の中で、我輩にむけて
奴(英)「〇〇で申し訳ありません」
と、足が当たったことをたどたどしい英語、いやわいよりうまいけど、で謝ってるヤツがいたのだが。

俺(露)「気にすんな」
とロシア語で返したらヒヒヒって笑ってた。
たぶん、なんやロシア語通じるんかい!わいがんばって英語で話して損したわ!ってやつではなかろうかと。

行きの便は6割くらい日本人っぽいのが乗ってたが、帰りの便は日本人っぽいのは2割くらいだろうか。
日本人は金曜に行って日曜に帰ってくる弾丸ツアーが大好きということか?





遠目には2日目にすぐ近くを通り過ぎた原油と天然ガスの輸出拠点が見える。

ロシア国内でトランジットしなくてすむユジノサハリンスクは楽ちんでえな。

飛行機にのって離陸したとたん、ああこれで間違いなく帰れると思って安心したのか、爆睡してしまい、軽食を食い逃す。
リンゴと梨を持っていたので軽食の代わりに食う。
どうせリンゴと梨は植物検疫にひっかかって日本国内には持ち込めんからな。

5日目、終了。






何年か前のことだが。
死にそうなヨボヨボのジジイにアンケートしたとかいう記事を見たことがある。
そこには人生で後悔していることは何ですかという質問の回答一覧が100個乗っていた。

しかし100個のうち98個は何の役にもたたなかった。

「人の顔色を気にせずもっとやりたいことをやればよかった」

そんなんあたりまえじゃねえか!!!
ヨボヨボのジジイになってようやくそれとかガッカリだよおい。

だがな。
2個は役に立ったんだよ。

1個目。
「70になってもう歳だからとあきらめずにすればよかった」

2個目。
「もっといろんなところに旅行に行けばよかった」

1個目は我輩もそう思うかもしれないなと思った。

2個目だが、たぶんこれ、JTBとかの旅行会社に金積んで連れてってもらうって意味ではないだろう。
自分で旅行して現地の人と話をして何とかして帰ってくるって意味だろう。

そして我輩はロシア語をやろうと思った。

そしてロシア語をやり、その目的のいくらかをこの旅行で達成できたのだ。



おわり

韓国はこれからどうなるか

2019-08-04 23:07:44 | 経済/経済/社会
韓国についていろいろと質問があったので、ここでまとめて掲載したい。



Q:
韓国はもう終わりなの?

A:
韓国は昔からハイリスクハイリターンで、いつも危ない橋を渡ってきた。
今にかぎって危ないわけではない。
いままでたまたまうまくいっていただけだ。



Q:
韓国はデフォルトしてまたIMFのお世話になるの?

A:
たぶんならない。
日米はもう助けないが、デフォルトする前に中国が出てくるだろう。
しかし、中国が助ける前に、とんでもないことを韓国は譲歩しなければならなくなっているはずだ。

たとえば、政府機関のネット機器をぜんぶファーウェイ製やZTE製の一括調達にするとか。
こうなると政府の機密情報は中国へダダ漏れになるので、アメリカは韓国政府を同盟国あつかい不可能になる。



Q:
日本は韓国へ金融制裁するの?

A:
明確に「金融制裁します!」とは言わずに、ステルス制裁するのではないか、とわたしは予想している。

たとえば、日本国政府は日本のメガバンクに対し
「あなた、韓国向けの融資がコゲついて破綻しそうになっても、そのときは今の世論からいって救済できないのはあなた方もわかるでしょ? そのおつもりで業務を行ってくださいませ」
と言えば、もうほとんど身動き取れなくなるだろう。



Q:
リーマンショックのときみたいに韓国の銀行は破綻するの?

A:
たぶんしない。
日米はもう助けないが、ワーストケースでも、破綻する前に中国が出てくるので破綻しない。

しかしそうなれば、韓国国内の大手銀行はほぼ中国共産党の支配下になる。
これがどういうことかというと、たとえば、サムソンが新しい半導体の工場を建てるときに銀行に相談にいっても、
「中国国内に建てるんならいくらでも貸しますが、韓国国内だったらビタ一文貸せませんねぇ。なんせ本国の意向ですから、我々にはこの決定はどうにもなりません」
なんてことになる。
こうなれば、本当の意味で韓国の終わりの始まりである。



Q:
ウォンが1ドル1200ウォンまで下がたら韓国は終わりだって言ってた!
実際どうなの?

A:
1ドル1200ウォンはあんまり意味がない。
リーマンショック後のチャートを見てみればいいが、ウォンはかなり狭いレンジ内だけで上下している。
そのレンジの下限は1ドル1250ウォンである。
1250ウォンを越えると底が抜けて下落するかもしれない。

Q:
鈴置さんと言ってることが違う!
おまえは鈴置さんより知ってるとでも言いたいのか!?

A:
誰かが言ったからじゃなくて、何らかの根拠をもとにお話しませんか?



Q:
韓国とは断交するの?

A:
単にホワイト国という特別優遇をやめただけで、ふつうの関係になるだけだ。
軍事転用可能な特定の品目で使用状態をちゃんと報告してこない個別案件だけ、貿易しなくなる。
とつぜん貿易額がゼロ円になるわけではない。



Q:
韓国とは戦争になるの?

A:
米軍が撤退したあと日本は韓国と戦争になる。
そのようにずいぶん前からわたしは言ってる。



Q:
韓国人はあんな反日デモで効果があると思っているの?

A:
韓国人は気が狂っていることに、街頭デモで前大統領をひきずり降ろしたことをもって、韓国は民主主義の国である、日本は自民の安定政権なので民主主義国ではない、などいう飛びきりファンタジーな政治観を持っている。
だから反日デモで効果があると本気で思っていて、それは韓国の民主主義を証明することだと本気で信じているのだ。



Q:
韓国人はなんであんなに気が狂っているの?

A:
韓国人は、現状を分析し、良くするにはどうすればいいか、とは考えない。
韓国人は、あるべき姿が先にあり、現状がそうなっていないのがおかしいと考え、韓国人のアタマの中にだけあるあるべき姿を世界にむけて布教しなければならない、と行動する。
だから日本人から見ると気が狂っているように見える。



Q:
そもそもなんで韓国は破綻するって言われてるの?

A:
破綻するとまで言ってるのはごく一部だが、まあいいとして。
そもそも、外貨準備高が十分あって、貿易黒字になっている国は、そうカンタンには破綻しない。
しかし韓国に限っては、外貨準備高は政府の自己申告どおりに存在するのかどうなのかという点が大変怪しい。

なぜかというとだな。
日本の場合、外貨準備はほとんどがが米ドルで、米ドルのうちのほとんどは米国債。
そしてアメリカの財務省の公式サイトから日本国政府の保有額を確認できる。
だから日本の外貨準備高を疑うヤツはよほどのマヌケしかいない。
しかし韓国の場合、アメリカの財務省の公式サイトによれば、米国債はほとんど持っていない。
いったいどこにいったのかは誰にもわからない。
わたしはリーマンブラザーズ債とかをしこたま持っていて、返してもらってないから簿価で計上する、なんてやってるんじゃないかと疑っている。
この場合、もちろん外貨準備高はウソである。

だから韓国は破綻するって言われてる。



Q:
格付けは韓国のほうが上だって聞いたことがあるけど?

A:
それは正しい。
しかし、格付けなんてあんなもの勝手につけているだけであって、自分の金を賭けてるヤツがつけているわけではない。

実際問題としてどれだけ安全かは、国債や社債の金利を見たほうがいい。
自分の金を賭けてるヤツなら、ヤバい国の債権なんて買いたくないからね。
そっちのほうが正確だよ。

Q:
じゃあ格付けって何のためにあるの?

A:
どれだけ安全かを自分で判断できるほど知識がない、または時間かけて判断するだけの時間を用意したくない、という人のために格付けは存在する。
だからどうなるかというと、なんも考えずに「投資適格級」というカテゴリの債権だけ全部買うというアホなファンドがいくらでもあり、こいつらが相場に大きく影響を与えるので、この投資適格級より上か下かだけ気にすればいいということだ。



Q:
韓国人観光客が激減するんじゃないかって件は?

A:
昨今のインバウンド需要は、人数ではなく量より質で金額ねらいになっている。
だから人数だけは多いが1人あたりの消費金額がダントツ小さい韓国人観光客は日本政府の戦略からすでに外れかけていた。
ということで、韓国人観光客が減って困る人たちは、よほどチープなサービスしか提供できていないというわけで、オリンピックにむけてホテルが足りないという現状、こいつらをどんだけ大切にしなければならないのかという点には大変疑問である。

アドミラル・クズネツォフ最新状況まとめ

2019-04-11 21:15:36 | 経済/経済/社会
ロシア唯一の空母「アドミラル・クズネツォフ」がいまどんな感じか書いた記事があったので一部抜粋&まとめ。



シリアで空母使ってみてあかんとこ見つかったから近代化改修やで!
 ↓
浮きドック沈んでもうた!
 ↓
空母は沈みはせんかったけど、これどないして修理しよ……
 ↓
かわりの浮きドックって極東にしかないやん、持ってこれんし……
 ↓
これもう修理するのやめたほうがよくね?



とまあ、こんな感じの模様。




https://iz.ru/863860/ilia-kramnik/chto-delat-s-avianostcem-admiral-kuznetcov-mozhet-ne-vernutsia-v-stroi


> Что делать с авианосцем: «Адмирал Кузнецов» может не вернуться в строй

空母でどうするの: 「アドミラル・クズネツォフ」(※ロシア唯一の空母)は戦列には戻れない



> Тяжелый авианесущий крейсер «Адмирал Кузнецов» может быть списан в случае, если промышленность и Минобороны не решат вопрос с заменой дока, необходимого для завершения ремонта корпуса корабля.

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、産業と国防省が船の胴体の修理完遂のために不可欠なドックの代替に反対して問題を片づけない場合、廃棄処分になるかもしれない。
(※そもそもは近代化改修だったはずだが、いつのまにか修理に話が代わっている)



> Ремонт подводной части корпуса авианосца «Адмирал Кузнецов» был начат в плавучем доке ПД-50, принадлежавшем 82-му судоремонтному заводу, однако в ночь с 29 на 30 октября 2018 года произошла авария, в результате которой док затонул. Авианосец получил повреждения, но был успешно отбуксирован к стенке 35-го судоремонтного завода, по совместительству являющейся его штатным местом стоянки.

空母「アドミラル・クズネツォフ」の喫水下部分の修理は第82船体修理工場が所有する浮きドックПД-50で始められたが、2018年10月29日深夜から30日にかけてドック沈没をまねく事故にあった。空母は損傷したが、首尾よく第35船体修理工場の停泊地である外壁のほうにけん引された。
(※クレーンが倒れて甲板に大穴があき作業員が死亡する重大事故だった)



> На сегодня дока, способного заменить построенный в 1980 году по советскому заказу в Швеции ПД-50, на севере нет, что ставит под вопрос не только перспективы ремонта «Кузнецова», но и поддержания готовности других сил флота — в первую очередь кораблей первого ранга. Имеющий близкие характеристики плавучий док ПД-41, построенный в 1978 году по заказу СССР в Японии, находится на Дальнем Востоке, в Фокино, и перевод его на север практически не реален.

今、ソ連の注文で1980年にスウェーデンで建てられたПД-50を交換する優れたドックは北にはなく、最優先等級の船での最優先順位ついて、これはクズネツォフの修理や他の艦隊のメンテの展望に限らず言及されることである。ソ連の注文で1978年に日本で建てられた現存の特徴の近い浮きドックПД-41は極東のフォーキナ(※ウラジオストックのそば)にあり、そしてこれの北への移送は事実上非現実的である。



> «Не все считают продолжение ремонта целесообразным», — отметил собеседник «Известий» в военном ведомстве.

「全員が修理継続が適切だとみなしているわけではない」国防省でイズベスチヤ(※ロシアのマスコミ)質問者に回答。






追伸:
文章やたら長いから訳すの大変やったわ。

アンティークコインの経済学

2019-03-21 14:46:24 | 経済/経済/社会
投資としてアンティークコインを見る場合、どう考えるのか。
これからちょっとづつ考えてみようと思う。










[常識]
・希少コインの価値は、希少性で決まる
・希少でないコイン(地金コイン)の価値は、地金の価値で決まる










[常識の再解釈]
・コインの価値は、コインの希少性と地金の価値のうち高いほうが支配的になる
・コインは、地金というコモディティーに希少性というコールオプションが抱き合わせ販売されている金融商品である
・コインは、希少性に地金というプットオプションが抱き合わせ販売されている金融商品である










[コールオプション的な性質]
・希少性が高まる/悪化すると、希少コインの価値は増加する/減少するが、希少でないコインの価値はほとんど増加/減少しない
・地金の価値が高まる/悪化すると、希少コインの価値はそれほど増加する/減少しないと推定されるが、希少でないコインの価値は1倍に近い影響度で増加/減少する
・値上がり益をねらう場合、希少性が高いことで地金価格からかい離したコインが良い
・値下がり損失を回避したい場合、希少性は悪いが地金価格で買えるコインが良い









[希少性]
・希少性が増すと、希少性に対する価格のライン上の右上に移動する
・希少性とは、市場流通量の逆数に近いものと推定される
・希少性と希少価値は必ずしも一致しない










[市場流通量]
・特殊な事例を除き、市場流通量は発行枚数以下となる
  > 十万円金貨偽造事件などが特殊な事例
・発行枚数が多くても市場流通量が少ない場合がある
  > 明治の金貨などはほとんど溶かされたため現存枚数が少ない模様
・特殊な事例を除き、市場流通量は経時変化により少しづつ減少する
  > 経時変化要因:長期保有者の手に渡る, 紛失など
  > 特殊な事例:日銀の大量放出, 発掘で大量に発見される, 大量保有者の遺産整理など
・同一年代/同一国家など条件をそろえれば、発行枚数が少ないほど市場流通量が少ない傾向が顕著に得られる
・同一年代/同一国家など条件をそろえなけれれば、発行枚数と市場流通量の相関は大幅に薄まる
  > 現代コインと1700年代のコインでは同じ発行枚数1000枚でも市場流通量はまったく異なる











[希少価値]
・希少性が同一なら、裕福な国のコインのほうが希少価値が高い
  > ブラックアフリカの試鋳貨など鋳造枚数20枚でも1万円、など
・急激に経済成長した大国のコインは急激に希少価値が高まる傾向がある
  > 2000年ごろの帝政ロシアコイン相場
・同一シリーズのコインの場合、希少発行年、希少発行体、高格付けコインから順に希少価値が高まる
  > 発行体がストラスブルのナポレオンコインなど
・もともと市場流通量の多いコインにおいて、ebayに1枚あるかどうか、コインオークションで毎回は出品されないという程度の市場流通量まで減った場合、地金価格に対し無視できないほどの希少価値が得られると思われる










[地金価格]
・地金価格が上昇すると、希少性に対する希少価格のラインは変化せず、ベースラインが上方シフトする
・銅貨, ニッケル貨, アルミ貨の場合、地金価格はほぼゼロ
・銀貨でも1オンス程度の重量で数万円の市場価格なら地金価格はほぼゼロというくらいの割合
・希少性が同一なら、地金の価値が高いほうが希少価値が高くなる傾向があると疑っているが、さしたる根拠はない
  > おなじ希少性でも金貨よりプラチナ貨のほうが希少価値が低い
・地金分の価格が高すぎることで発行枚数が少なくても希少価値が価格にほとんど反映されないコインもある
  > 現代ロシアの1kg金貨など
・希少価値ではなく地金価格の上昇で価格上昇の要因の「すべて」を説明できる場合が非常に多い
  > 近年のソ連のパラジウム貨の上昇
  > 2012年ごろまでのたいがいの金貨の上昇










[バブル]
・バブルになると、地金価格のラインは変化せず、希少性に対する希少価格のラインが急になる
・市場流通量に大きな変化がない、または増加しているにもかかわらず、短期間に希少価値が大幅に増大する場合、バブルであると推定される
  > 2015年ごろの相場
・日本のフロアオークションの事例においては、バブルのピークから崩壊中にかけてのほうが市場流通量が多くなったように見受けられるが、一般的な現象といえるかどうかについては今後の検討を要する
・日本人の個人投資家が飛びついたときが天井であるという私の相場観はコインにおいても妥当であった









[価格形成]
・希少性という実体のないものに価格がついているコインには原価法は適用できず、株や不動産のようにインカムゲインがあるわけでもないので収益還元法も適用できず、ただ取引事例比較法によってのみ妥当価格が算出可能である
・コインの価格は、地金の種類、地金の価値、発行枚数、年代、発行国、グレードでかなりの程度が説明できるのではないかと思われる
・上記6つのパラメータのうち特定の項が支配項となり、他のパラメータにほとんど全く影響を受けないケースは頻出するため、支配項となる閾値の把握には意味があると推定される
・コインに描かれた人物の歴史的背景や絵柄の美術的価値によるコインの価格への影響度は、一般に通説として言われるほど高くなく、ほとんど影響がないのではないかと疑っているが、しかしかくたる根拠はない
・一般に、数百万円のコインの場合は市場流通量は多くてせいぜい数十枚、数十万円のコインの場合は市場流通量は多くてせいぜい数百枚と推定されるため、バブル相場でない場合、特定銘柄に限れば数千万円台後半の予算があればいとも簡単に相場操縦できると思われる

アンティークコインはバブルが崩壊した

2019-03-16 22:08:14 | 経済/経済/社会
アンティークコインとだけ言われて、どういうイメージがあるだろうか?

我輩、小判や一文銭の収集という水戸黄門が好きそうなジジイ臭い者の趣味だと思っていた。

しかし!
その考えを改めたのは数年前だった。

2016年くらいだったろうか。
投資の観点からアンティークコインを扱った本がちらほら発売された。
たとえば↓こんな本だ。







https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784344994935

海外富裕層がやっている“究極”の資産防衛―アンティークコイン投資入門
西村 直樹【著】
価格 ¥1,620(本体¥1,500)
幻冬舎メディアコンサルティング(2016/11発売)






これはどうなのか?

世の中にはアンティークコインという投資対象があるんだ……とは思った。
とはいうものの、当時の我輩はスルーを決め込み、行動には移さなかった。

そのときアンティークコインの世界はどうだったかを振り返ってみよう。







https://www.unvcoin.com/original46.html#

> 1. リスク回避を実現する保全性
>
> リーマンショック時にも、その価値は動じることがありませんでした。
>
> 数多くの投資家に打撃を与えた2008年の多分野の資産価値の大暴落は、逆に アンティークコインの資産価値を証明する形になりました。






銀行預金はゆうにおよばず、株価や金地金価格の上昇よりさらに加速して上昇をつづけている。

すばらしい!!!

……と思うかもしれない。

実際、ふだん日の当たらないアンティークコイン業界にいた業者、アンティークコインで濡れ手に粟の一儲けしようとたくらむ山師まがいのシロウトはそう思ったろう。

実際↓こんな記事が出てきたの事も、アンティークコイン業界がさらにすばらしく見えるのに一役買った。






1839年 イギリス ヴィクトリア女王即位記念”ウナとライオン” 5ポンド金貨|世界の投資価値あるアンティークコインを「ユニバーサルコイン」
https://www.unvcoin.com/original42.html

> 2020年代には1億円とも言われてきたが、2015年9月末にロンドンで行われたオークションでは、このウナライオンを含むフルセット(世界最高鑑定)が遂に1億円を突破した。






で、これは本当に信じていいものなのか?

当時、大変大変インチキ臭いと思った。

大変インチキ臭いではない。
大変大変インチキ臭いで誤植ではない。

先の本は今でも売ってるので試しに読んでみればいい。
個別案件でどの項目がインチキ臭いのかはさておきとして、これを読んでインチキ臭いと思わなかった人は不動産投資などには手をつけないほうがいいだろう。

前置きが長くなったが、実際どうなのかを我輩が直に検証した結果を以下に記す。





これは、とある特定のコイン(金貨)について価格をグラフ化したものである。
同じ重さの金の地金価格(円建て)も併記した。

コインの価格の出どころは以下のとおり。

株式会社泰星オークション
https://www.taiseicoins.co.jp/auction/

金の地金価格の出どころは以下のとおり。

田中貴金属工業株式会社|年次金価格推移
https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/y-gold.php



で、どうよ?



(1)
たしかに価格の大幅な上昇はおきたが、程度は先にあげた "GB 200 Rare Coin Index" には及ばない。
業者が公開したヤツは貿易赤字がひどくてどんどん価値が下落していくイギリスポンド建てのチャートだったから、円建てより過剰に良く見えたじゃないのか?
まあ、集計しているコインの銘柄が違うのもあるけれど。

(2)
2012年までの急激な上昇はすべて金価格の上昇で片づけられる。
アンティークコインだから調子が良かったわけではない。

(3)
2019年現在、業者はいまなお2015年までのチャートを使っている。
それは、そこがピークであり、そっから果てしなく下落が続いているから、シロウトをあおる業者としてはそんなチャートはとても載せられなかったのだ。

(4)
2019年現在、金の地金価格からの乖離の程度からいって、妥当な価格に落ち着いたと判断してよい。
金相場が動かないかぎり、これ以上は下がらない。
金が下がればもっと下がるだろうけれど。

(5)
やっぱりアンティークコインはバブルだった。
2012年からはじまり、2015年ごろをピークとして崩壊が始まり、2019年にバブルを食いつぶしてほぼ元に戻った。



先に書いた、あおられまくったので有名なウナとライオンなるコイン、2010年代初期には数100万円台半ばだったらしいが、2015年にスッ高値で1億円超、そして2018年には2000万円。
我輩が直接会って話をしたアンティークコインに詳しい某投資家は、ウナとライオンだけはもっとさがると言っていた。
これがバブルでなくて何だろうか。






結論:

アンティークコインを扱った本が出た当初につられて投資をした場合には大失敗だが、2019年の現時点なら投資をしてよい。

【レビュー】アンティーク・コイン&実物資産で手堅く運用する

2019-02-24 17:49:23 | 経済/経済/社会

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784844374763

アンティーク・コイン&実物資産で手堅く運用する
田中 徹郎【著】
価格 ¥1,598(本体¥1,480)
クロスメディア・マーケティング(2016/04発売)



この本、著者本人から直接もらった。

そうはいっても、我輩とこの著者とは何の利害関係もな……というか、本2冊3000円分ほどの利害関係だけ存在する。

以下、レビューといくが、その程度のゴチでヨイショ記事など書けるわけねえとはご理解いただきたい。






アンティークコインっていくらでもありそうだが、なぜこの本なのか?

たしかにいくらでもありそうな気がする。
紀伊國屋で検索しても18件ヒットする。

だいたい何年か前に急に話題になってニワカ本が粗製乱造されたおかげで、我輩にとってはインチキ臭いという印象のほうが強かった。
しかも
「株も債券も預金も不動産も全部ダメ、資産はアンティークコインに全部ぶっこむのが安全かつ確実に儲かる唯一の手段だ!」
などとあおる本が実際にあり、さきの印象は概ね正しいと言ってもいい。

ではこの本はどうなのか?

> 仮に積極運用可能なお金が1億円ほどある場合、現物資産(註:不動産, 地金, コイン, 宝石等)へ投じるお金は5000万円程度あっていいでしょう。

となっている。
決して、アンティークコインに全部ぶっこめ!などとは書いていない。

なぜか?

あとがきにかくある。

> 不動産投資はレバレッジをかけた超投資法みたいな本ばかりですし、宝石は宝石屋さんが描いた本しかありません。コイン関連の本は最近少し目にするようになりましたが、それでもあおり系のにわかコイン商が描いた、投機本の類ばかりです。
> そんなことで、多少の義務感や正義感に駆られて本書を書かせていただきました。
> 本書が少しでも皆さんのバランスのよい資産運用にお役立ていただけるなら、それに越した喜びはありません。

そのとおりだ!!!

不動産投資関連は、破産か大儲けかの2択をせまる超ヤバい投資法か、もっとひどいのではカモネギまっしぐらの買った瞬間から絶対確実に損する超々ヤバい投資法かのどちらかしかほとんど表にでてこないというくらい酷い。
不動産と違い、我輩にとってコインのほうはそれほど知識はないが、あおりまくる投機本の類ばかりと断言していいくらいさらに酷い。
宝石は採掘コストに対して中間マージンで何倍もとるくせに宝石商は常に希少性をあおりまくるので有名な業界で、さらにさらに酷い。

この本は業界にマトモな人もいるのだということを証明するだけでも存在価値があると思うのだよ。






さて個別の内容。

まず冒頭に貨幣論的な解説があり、中盤で1冊半分ほどページをさいてメインのアンティークコインの話、後ろのほうに宝石と不動産の話がある。



貨幣論的な話。

伝統的なマクロ経済論からじゃぶじゃぶマネーの経済になったあたりの話が中心となる。

自分のかかえるカモネギを増やす目的で執筆しているコイン商の書いた投機本でもたしかにそういう記述はありはする。
しかし、冒頭に書いたように
「株も債券も預金も不動産も全部ダメ、資産はアンティークコインに全部ぶっこむのが安全かつ確実に儲かる唯一の手段だ!」
などとは書いていない。
記載内容を全面的に盲信するかどうかはさておきとして、そんなに酷くはないということだ。

とはいえ、
「そんなことはどうでもいいから楽して儲かるコインを教えてください!」
という人にはそもそもこの本は向いていないので、読む前に初めから挫折していただきたい。



メインのアンティークコインの話。

楽して儲かるコインを教えてくれる本ではない。
そういう目的なら、某コイン商が売りたいコインをカタログとして提供しているような感じの本が別にあるので、そちらを買ったほうがいいだろう。

この本は、コインを投資として見た場合に業界はどう見えるのかという観点から書かれたものだ。
不動産だって、三井不動産だかどこだかにいってマンションのカタログをガッツリもらって帰って日がな一日眺めているより、金融や都市計画法の知識が身につく本を読んだほうが役に立つ。それと同じことだ。

昨今では、某コイン商が売りたいコインだけが異常にクローズアップされたおかげで、日本では特定の銘柄のコインだけが投資対象として認知されたような感ならしい。
しかしこの本は、作者の独自の分析によるコイン観からのイチオシコインなど、そういう意味でもあおり系コイン商とは一線を画す。

もしあなたがウナとライオンが欲しいと思っているならこの本は性に合わないから買わないほうがいいだろう。
逆に洗脳されたことに薄々勘付いているならむしろ読んだほうがいいだろう。



宝石の話。

宝石には全く興味はないが、さわりだけでも業界の構造についての知識が得られたのは悪くない。



不動産の話。

不動産に関しては我輩はセミプロ呼ばわりされる感じなので、我輩にとっては読んでもしかたがない。
とはいえ、バラ色の不労所得人生をあおるわけでもなく、かといって日本破滅論みたいな感じでもなく、堅実な感じだ。






追伸:

わたしの投資戦略とともに、アンティークコインの投資先について著者本人に相談したところ、自分だけでは絶対に着目しようのない銘柄を推薦された。
Webサイトのトップページにウナとライオンが出てくるような業者に相談しなくてよかったと思う今日この頃である。