教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

財務省陰謀説

2017-12-28 23:52:22 | 経済/経済/社会
質問が来たのでここで答えたい。






> 財務省陰謀説などいかが思われますか?
> ジャンジャンお金を刷って市場にバラまけばいいって主張ですよね??
>
> バランスシートを見れば資産も多い。
> が、現金化出来ない資産を持っていても仕方ないそうですが、
>
> 日本は財政破綻に向かっていると思われますか?



財務省陰謀説は何種類もあるのだが、とりあえずここでは、
「予算が足りなかったらジャンジャンお金を刷って使えばいいじゃん!」
という意味だということで説明したい。

そもそも
「予算が足りなかったらジャンジャンお金を刷って使えばいいじゃん!」
は成り立つのか?

成り立つ。
なぜなら、日本では遥か昔の西南戦争の時代からすでにやっていて、100年以上の実績がある。
ヨーロッパでは何百年も実績がある。

「そんなことしたらあっという間に国家破綻するだろうが!!!」
……と、誰しもがそう思うところだが。

実はそうではない。

なぜか?

刷っているものが何なのかによって、破綻しやすいかどうかは変わってくるからだ。
順番に説明していこう。



遥かな昔。
かつて世界は銀貨がふつうだった。
お金の価値は、銀貨にふくまれる銀の価値によって裏付けられていた。

で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?

一見できないような気がするが、実はできる。
銀貨にふくまれる銀の含有量をどんどん減らすのだ。

ここで
「銀の含有量が少ない銀貨なんていらねえじゃん! マトモなヤツしか流通しないでしょ!」
と思うかもしれない。

誰だってそう思う。

実はここにもカラクリがある。
王様が新しい(銀の含有量が少ない)銀貨を発行した場合、昔の(銀の含有量が多い)銀貨は新しい銀貨に交換しないといけない法律とセットになって運用される。

「それ、国家ぐるみの詐欺じゃん!」
と思うだろう。

そのとおり。
しかしこの方法は案外いつまででも使われている。
以下の説明を理解するためにも、ここまではちゃんと理解しておいてほしい。



さてその次。
世界は、コインの時代から、紙幣の時代になった。

では紙幣とは何なのか?

はじめ紙幣は、金(gold)と交換できる引換券として運用されていた。
たとえば、1万円と書いてある日本銀行券を持って行けば、いつでも2gの金(gold)と交換してくれる、みたいなものである。
これを金本位制という。

で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?

できる。
だって紙でできてるんだもん。

じゃあお金をジャンジャン刷ったらどうなる?

あんまりたくさん発行するとヤバい。
「みんなが金(gold)に交換しようとしたら、あっという間に在庫が尽きて、俺の持ってる1万円札は金(gold)と交換してくれなくなるのでは……?」
なんてみんなが思いはじめると、取り付け騒ぎになる。

実際には、取り付け騒ぎになる前に、政府は金利を上げる。
金(gold)で持ってればお金は増えないが、1万円札を銀行に預けていれば1年たったら2万円になっている、なんて状態なら、いますぐ金(gold)に交換しようとするヤツは少数派になるからだ。

それでいいのか?

いいわけない。
年間100%なんて金利とられて商売できるわけがない。
不況になるしデフレになるしで、踏んだり蹴ったりになる。
こんなものは長続きしない。

じゃあどうなる?

政府はそのうち金との交換比率を下げるのだ。

「昨日までは1万円は2gの金(gold)と交換でしたが、今日からは1gの金(gold)と交換というルールにします」
というヤツ。

実はこれ、銀貨の含有率の話と何も変わっていないのがおわかりだろうか?
方式が少し巧妙になっただけなのだ。

これを読んで
「こんな無茶苦茶が通るわけがない!」
と思うかもしれない。

しかし日本でも大正時代にこれをやったことがある。

現代では金(gold)と交換できる紙幣を発行している国はないが、一定の交換比率でドルと交換できることを保証している国はたくさんある。

で、そういう国はどうなると思う?

ある日突然、ドルとの交換レートが悪い方向に吹っ飛ぶ。
金との交換レートの話と全く同じヤツですな。



さらに次。
そうこうしているうちに金本位制はうまくいかないとわかってきたので、金(gold)と交換するというヤクソクは無かったことになった。
この1万円って書いてある紙は政府の信用だけで価値が決まるものとなった。

そもそも有史以来で人間が掘った金(gold)の総額なんて500兆円くらいでしかない。
いまのワールドワイドのGDPでどんだけあって、たかが金(gold)くらいの市場規模のもんが取引の支配項になるかってぇ話しで、そもそも金本位制なんて無理があったんよ。
まあそれはいいとして。

で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?

……というのはもはや愚問ですな。
当然にいくらでも刷れるわけよ。

しかし。
ジャンジャン刷ればアタリマエのようにインフレになる。
100000000000000ジンバブエドルが100円の価値しかないというあれだ。

なお、これは順序が逆でもなりたつ。
何らかの理由があってインフレにしたいとき、お金をジャンジャン刷ればカンタンに達成できるはずという話だ。

そこでいよいよアベノミクスの登場である。



なぜこれまでの日本はバブル崩壊以来ずっと景気がイマイチだったのか?

これに答えるのはけっこう難しい。
しかし安倍政権はデフレが主要因の1つだと考えた。

景気を良くするにはどうすればいいか?

ケインズの信者が書いた教科書では、景気が悪いのはお金を使うヤツが少ないからであって、景気が悪いときには政府が率先してお金を使えばいいんだよ!ってぇことになっている。

じゃあ財源はどうするの?

ジャンジャンお金を刷ればいいじゃん。
国債いくらでも発行したるぜい!

ジャンジャンお金を刷ったらインフレになるじゃん! どうするの?

いまデフレだから困ってるのに、インフレになるんだったら願ったり叶ったりじゃねえか。

インフレになったら金利が上がって景気の足を引っぱるんじゃないの?

だから日銀が国債をアホほど買いこんで金利を無理やり下げるんだよ。

でも国債をジャンジャン発行したら、政府の借金がとんでもないことにならない?

金利を下げてタダ同然で借りられるようにするから、未来永劫ずっと自転車操業してればいいんだよ。
もしどうしても困ったら、日銀なんて政府の私物みたいなもんなんだから、政府紙幣を発行して
「はいっ! 今日から日銀の持ってる国債は300兆円ぶんなかったことにします!」
ってやってもいいしな。

それホントに大丈夫なん? なんか副作用ないの?

国内事情は変わらないのにお金だけ増えるんだから、もちろん円は安くなるよ。
でも1ドル100~120円くらいまで安くなったほうが景気にはいいからな。

ハイパーインフレになるって言ってる人がいるんだけど?

ハイパーインフレってのは、戦争に負けたとかでモノがなくていくらお金を出してもいいからそれ売ってくれって状態でないと起きないんだよ。
それ今の先進国で起きるわけないじゃん。

……とまあ、アベノミクスのリクツはこんなところだ。

で、実際うまくいったかというと……

安倍の思ったほどインフレにはなってはいないがデフレは脱したし、
失業率は大幅に下がったし、
正社員の給料はあんまり動いていないにせよバイトの賃金はジリ高だし、
金利は日銀が狙ったとおりちゃんとゼロ金利になってるし、
為替も輸出企業に心地よいが輸入インフレでさほど苦しまない適度な円安に落ち着いているしで、
満点ではないにせよ合格ラインではあると考えていいだろう。
民主党政権のほうが良かった経済政策を挙げろと言われたら考え込まなければならなくなる。(税金アップの話だけはそうでもないが……)



さて。
ようやくここで

> 日本は財政破綻に向かっていると思われますか?

の議論ができるところまでたどり着いた。

国家が財政破綻するケースのほとんどは外貨で借金した場合である。
たとえばユーロという外貨で借金したギリシャは破綻した。
だが日本は円で借金しているので破綻の可能性は極めて低いし、今も財政破綻が迫っているという兆候は全くない。

ではなぜ財政破綻しにくいかというと、たとえば今の日本の場合でいうと、上に書いたように

> 「はいっ! 今日から日銀の持ってる国債は300兆円ぶんなかったことにします!」

ってできるからだ。

法的には100兆円コインみたいな政府紙幣を発行して未来永劫ずっと日銀の金庫にしまっておくという方法を使うと思われるが、方法論には特に意味はない。
まあそれはいいとして。

上で、

> 今も財政破綻が迫っているという兆候は全くない。

と書いた。
これには見分け方があるから言っている。

財政破綻が迫っている場合、景気が悪いのに金利が上がる。
だれも財政破綻が迫っている国の国債なんて買いたくないからね。

たとえばギリシャ。
破綻する直前では、国債の金利が高騰し、10年国債はたしか75%OFFだったような。
単純計算でいうと、ギリシャが10年以内にくたばる確率は75%だって市場は言っているってぇことである。

しかし。
今の日本国債はゼロ金利。
ということは、市場で自分の身銭をはってるヤツらはみんな財政破綻しねえと思っているってことだ。

自分では馬券を買ってもいないのに
「ほら! 俺の言ったとおりの着順になっただろ!?」
なんて言うヤツがいても誰も信用しないよね。

財政破綻すると言ってるヤツらのほとんどはそれ。
「だったら証券会社を紹介しましょうか? ぜひ全力で日本国債を空売りしましょう! あなたが濡れ手に粟のボロ儲けしてる笑顔を見せてください!」
って言えば、めっさ嫌がられるの間違いなしですわ。






> 日経平均連動のETFを買うと、ファーストリテイリングとソフトバンクに7%投資する事になるとどこかで読んだのですが、そこまでこれらの企業が日本の経済に影響を与えているのでしょうか?



ファーストリテイリングの時価総額は4.7兆円。
ソフトバンクの時価総額は9.8兆円。
日経225ぜんぶの時価総額がどれくらいなのかわからないが、200兆円だとしたら7%投資する事になる。
東証の時価総額が600兆円くらいとか聞いたような気がするので、そんなにかけ離れた値ではないだろう。

単にこれは株価だけで決まる計算上の問題なので、実体経済への影響度がどうのというのは考慮されていない。
たとえばテスラなんて赤字続きなのに、時価総額では生産台数100倍のGMを抜いたらしい。
テスラのほうが車の単価が高そうだが、もし単価が同じだとすれば実体経済への影響度は単純計算でGMの1/100しかないことになるので、もう実体経済への影響度とETFの組み入れ比率なんて何の関係もないんじゃないかと。

なぜ高級時計は高いのか

2017-12-25 21:26:21 | 経済/経済/社会


数百万や数千万する時計があるが、なぜそんなに高いのか?
技術的観点からいえばどこかに上限があるはずだが?
……という質問が来たのでここで答えたい。



なぜこんなに高いのかという理由について、私は2つの理由があると考える。

その1。
量産効果的な理由。

その2。
行動経済学的な理由。

その3。

順番に説明していこう。






その1。
量産効果的な理由。

前にどこかの時計雑誌で以下のようなインタビューがあった。
回答者はたしかブレゲ(ベーシックモデルでも100万円とかの超高級時計メーカー)のエンジニア。

Q:
いちばんいい時計はどれか?

A:
valjoux 7750だ。
(スイス製の時計の中身で自動巻きクロノグラフ(ストップウォッチ機能つき)では最もたくさん作っている&最も安いもの)
ずっと作っていてノウハウがたまっているからうちのより品質がいいし、数が出ないうちの会社で作ればこの何倍もする値段になる。



これは非常によく真理をついているのではなかろうか。

時計は億円の桁になると限定1個。
数千万だと限定品ではなくても生産量は数十個とかでないかな。

しかし。
何個売れるかにかかわらず、その時計を設計するエンジニアの人件費など固定費に違いは出てこない。

ということは。
売れないものを買えば買うほど、1人あたりで考えれば、エンジニアの人件費を自分がよけいにたくさん負担しているということだ。

モノの良さは値段の平方根に比例すると私は思っている。
2倍良いものを得ようとすると、銭は4倍積まないと手に入らない。

ところがどっこい。
メーカーの営業に聞いたら絶対こんなことは言わない。

例えば……
パーペチュアルカレンダー(うるう年でも日付が狂わない機能)は100年に1回転しかしない歯車を積んでいて、とっても精巧にできているんです。高いのはそれなりに理由があるんですよ。
……とでも言うだろうね。

でもね。
構造の複雑さが仮に2倍になったとして、それでコストがどれだけ上がるんかい。
4倍になるのは許すが、3万が100万になるのは許さんよな。

で、第二の理由が出てくる。






その2。
行動経済学的な理由。

どれだったか忘れたが、前に読んだ行動経済学の本に以下のようなエピソードがあった。

Q:
安くてうまいワインを直販しているのだが全然売れない。
どうしたらいい?

A:
モノはそのままにして値段だけ上げる実験を市場で行った。
結果、値段を2倍にすることで、販売本数が増えた。
(単価が上がって儲けが増えたことよりも、販売本数も増えたことに注目)



たしか本では、理由をちゃんと説明せずに、行動経済学を使えばこんな成果があがりますとしか書いてなかったように記憶している。

ではなぜこうなるかをここで私の見解にて説明しよう。

そもそも伝統的な経済学では、人間はホモエコノミクスといって、常に(統計的には)最も合理的(≒経済的)な選択をするという前提で理論ができている。
これが間違いであることに初めて気が付いたのがノーベル経済学賞とったスティグリッツのおっさんで、消費者はメーカーの内部に隠れている事情も含めてすべての情報を知っているわけではないという観点から、ブランドにプレミアムがつくことを説明した。これを情報の非対称性という。
その後さらに行動経済学というのが発展して、人間はホモエコノミクスではなく動物であり、意思決定にあたり心理学的な側面から干渉を受けることが明らかになった。

で、さきのワイナリーでは消費者にはどう見えるかというとだ。

安くてうまいワインの直販
→ 聞いたこともないブランドだし、この値段だからどうせ大してうまくはないんだろ? べつにここで買わなくてもなぁ……。

そこそこ高い値段でうまいワインの直販
→ せっかくここまで来たんだし、この値段ならそこそこうまいんだろ? 他でて売ってなさそうだし買ってみるか……。

とまあ、こんなところではなかろうか。

実際、人間はモノの良し悪しの判断について、驚くほどマスコミその他の外的な影響に左右される。
だから電通にクソ高い広告費を払い、その費用を商品に上乗せして、本来あるべき価格より高い値段で買わせるのだ。

ワインを買うにしても、自分がうまいと思うワインを買うのではなく、賞をとったからこのワインはうまいに決まっているという理由で選ぶヤツが多数いるのをみなさんご存じだろう。
しかもそういうヤツらに限って「これ高いくせにたいしてうまくねえな。ハズレかよ」とは絶対言わない。
なぜなら、マスコミその他の外的な影響に判断を左右されてしまっているからだ。

さらに。
高級時計がその最たる例だ。
高級時計の価値は、その性能や構造の複雑さでは決まらない。

驚くべきことに、その時計の定価がどれだけ高いかで、その時計の価値が決まる。

トートロジー極まる話だが、細部に首をつっこまなければ、総論としてはこうとしか説明しようがない。

もし性能で決まるのなら、月差5秒の100円時計と日差5秒の100万円の機械式時計が併存するなんてありえない。
ホモエコノミクスから見れば、機械式時計のベーシックモデルは20円で売ってて当然となる。

もし複雑さで決まるのなら、3万円のセイコーファイブと100万円のブレゲのベーシックモデルに違いはでないはずなのだ。
しかも不思議なことに、むしろセイコーファイブのほうが品質がいいときた。



なお、もちろん細部には違いはある。
スイス製機械式時計も、30万円くらいまではどれ買ってもだいたいETAというメーカーのムーブメントを使ってて中身に違いがないところ、100万円出せばメーカーオリジナルのムーブメントでできているものを買えるとか。

まあいろいろ違いはあるにはあるが、それはすべてブランド戦略上の値段を釣り上げる営業的な理由のために使われているだけでしかない。
だいたいメーカーオリジナルのムーブメントを使ったというただそれだけの理由をもって、ETAの何倍もの価値を見出すのに無理があるのは、時計マニアの人間でさえ冷静に考えれば誰でもわかるはずだ。






ここまで読まれた方は、機械式時計に金を出すヤツはバカだという結論に見えるかもしれない。

ホモエコノミクスから見れば、バカである。
断定的に。

しかし無理矢やり何らかしら屁理屈をつけことはできる。
核戦争で電磁パルス攻撃を受けることを想定した場合には役に立つ。
核戦争でリアル北斗の拳状態になってボタン電池が入手困難になる世界を想定した場合にも役に立つ。
そのリスク回避のために買った人だけはホモエコノミクスから見てもバカではない。

ならば3万円出してセイコーファイブを買ってシェルターに保管すればいい。

では100万円もする時計とは何なのか?

時計は装飾品であり嗜好品である。
これに経済的に妥当な値段など無い。

機械式だから数万円する。
スイス製の機械式だから数10万円する。
機械式トゥールビヨンだから数100万円する。
機械式2軸トゥールビヨンだから数1000万円する。
……なんてことを説明できる経済学的な理屈など存在しない。

では、理論価格と実勢価格の巨大な差について、消費者は何に金を出しているのか?

その3。
芸術的な理由。

市場経済を否定する日教組所属の教員ならともかくとして、
ピカソの絵が紙と絵具の代金で販売されてしかるべきだと思う人はいないだろう。

つまり、トゥールビヨンは芸術だから高い。

数100万円の時計を見てみればいい。

文字板だけ見ていては高い理由はわからない。
中のメカを見てほしい。

どれも大変美しい。
そう思うはずだ。

なぜ美しいか?

それは、セイコーやETAのムーブメントは実用性を評価基準に作られるのに対し、
数100万円の時計は、見た目の美しさを評価基準にムーブメントを設計しているからだ。

中華トゥールビヨンで5万なんてのがかつてあった。
それも機能的にトゥールビヨンなだけで美しさはそこになかった。
5万ならまあ売れるだろうが、300万で売れるものではなかった。

日本人には、デッドコピーは作れても、同じくらい美しいムーブメントはいまだ作れていない。
セイコーの時計でスイス製と同じ最高価格帯のものがないのにはそこに理由がある。
その価値を見出す人が現れるほどのものを作れるようになるのに、あとどれだけ年月を要することだろう。

さきのvaljoux 7750にくらべて品質が悪いのに値段が高いクロノしか作れないブレゲだが、ムーブメントは比較にならないほど美しい。
値段が同じなら、たとえ品質が劣るといわれてもブレゲのクロノしか買うヤツはいないだろう。
しかし値段の差は10倍である。



ピカソが30秒で描いた落書きが100万ドル。
そこに価値を見出す人がいる。

1970年代に日本製の時計によって絶滅寸前まで追い詰められ、そこから芸術的価値に特化して再興を果たしたスイス時計。
そこにあなたはいくらまで価値を見出せるか。

中国による文在寅冷遇の真実

2017-12-22 23:13:44 | 経済/経済/社会
中国、「韓国の団体観光禁止」通知…オリンピック興行に「赤信号」
http://oboega-01.blog.jp/archives/1069300325.html

中国、文大統領を冷遇 「格下扱い」に懸念広がる韓国メディア
http://www.sankei.com/world/news/171214/wor1712140039-n1.html



これら一連の流れ、我々韓国ウォッチャーとしても予想にしくじったと認めざるを得ない展開になっている。

どこがかというと……

中国にオールインし反日反米な文在寅。
こいつが中国から冷遇を受けるというのが予想外だったという点だ。

なぜこうなったのか?

しばらく考えてみてわかった。

それはだな。

韓国は反日反米をやりすぎて、
すでに日本には外交交渉が成立しないほど「完全に」見限られてしまい、
アメリカにしてももはや「半ば」ではなく「ほぼ」見限られてしまっている。

つまり韓国が中国にオールインしたという事実の別の側面は、、
中国オールインから引き返せないほど中国オールインであることが中国から見てもわかるくらいなってしまっているということであり、
韓国はもっと中国と仲良くするためにさらに中国に譲歩せざるを得ない状況に中国があえて引きずりこんでいるということだ。

この韓国に対する中国の態度、たとえば今の日本に対してやったらどうなるだろう?

「は? やっぱこいつあかんな。他いこうぜ」
ってなるだけだ。
(もちろん朝日新聞や民主の残党は除く)

昨今の海外進出している日本企業のほぼ全てはチャイナリスクを意識しているだろうし、
中国にオールインして中共のサジかげん1つで会社つぶれるようなハイリスクな経営を行う経営者も極めて稀になっていよう。

たとえばトヨタは中国でのシェアはフォルクスワーゲンの後塵を帰しているが、これは中国の資産をすべて中共に巻き上げられても会社の存続に影響がない範囲でしか突っ込んでいないからだ。
わたしはトヨタのリスク管理能力を尊敬するし、皆そうあるべきだと思っている。

ひところ日経新聞が「これからは中国だ」と連呼した。
だが結果として日本は中国オールインはヤバいと途中で気がついた。
わたしはそれは正しかったと信じて微塵も疑っていない。

これが5年前の韓国なら、上記のような今の日本がとるであろう態度と同じであったかもしれない。

しかし今の韓国は「他いこうぜ」ができない。
なぜなら中国オールインであるからだ。
そしてそこに目をつけたのが中国ということだ。



中国人はさすがである。
朝鮮人のあしらいかたは日本人の遥か上をいく。

ロシアの誤解シリーズ

2017-12-17 23:11:38 | オタネタ全般
[誤解]
あれはロシア語なまりだ!(はじめて東北弁を聞いたときの祖父)

[事実]
ロシア人の日本語の発音は大変きれいで、全く東北弁っぽくない。
それに比べて中国語なまりや朝鮮語なまりの日本語や英語は桁違いに聞き取りにくい。



[誤解]
外国では電車は30分やそこら遅れるのはふつう。旧共産圏なら西側諸国より酷くてもやむを得まい。

[事実]
ロシアの寝台列車は定刻に出発してほぼ定刻に到着した。



[誤解]
我が日本のコスプレはァァァァァァァアアア 世界一ィィィイイイイ

[事実]
ロシア人のコスプレのほうが明らかにすごかった。



[誤解]
ロシアでは人前で笑顔を見せることはなく、気軽に笑顔を見せたらこいつバカなのかと思われる。

[事実]
外国人バイトだらけの東京の店員より愛想がいい。



[誤解]
死にたくなければ夜に1人で外出するな!

[事実]
ロシア人ガイドの提案で冬のロシアの夜にいきなり解散になったというくらい、現地人は治安に信頼を置いている。
ただしスリは出るから尻ポケットにサイフ入れるなとは何度も言われた。



[誤解]
どこに行っても日本人旅行者ばかり。

[事実]
中国人旅行者ばかり。



[誤解]
ロシアはメシマズ。

[事実]
ロシアはメシがうまかった。
ただし食欲がないときにでも食えるものは大変少ない。



[誤解]
日本人は世界一味にうるさい。

[事実]
少なくともコーヒーやヨーグルトに関してはロシア人のほうが味にうるさいのは確実。



[誤解]
日本人は世界一安全にうるさい。

[事実]
飛行機内やデパート入り口を見るに、日本はテロに対してザル警備。



[誤解]
外国では変な日本食が出てくる。

[事実]
ロシアのタイ焼きなど、日本よりネタが圧倒的に豊富で選び放題なうえ、しかも生地が日本よりうまい。
日本ではタイ焼きの進化がはるか昔に止まってしまっている間、地球の裏側では日本より遥かに進化したタイ焼きを出していた。



[誤解]
ロシアでは日本より英語が通じない。

[事実]
ここ数年で英語併記の案内板が大変増えたらしい。



[誤解]
フィギュアなどオタグッズは日本に来ないとほぼ入手できない。

[事実]
英語が読めればロシアからアミアミやまんだらけで通販可能。
ただし、夏は1週間、冬は1か月かかる。



[誤解]
「はい」は1回でよろしい。Yes!Yes!Yes!なんて言わないでしょ。

[事実]
だー だー だー
だーだだだだだー
だだだだだだー
とは言う。



[誤解]
地下鉄では切符を買って車内で自分でスタンプを押す。
でないとキセルと疑われて罰金とられる。

[事実]
地下鉄ではコインを投入して入場し、出るときはそのまま出る。
料金は乗車区間によらない。
少なくともサンクトペテルブルクの地下鉄では。



[誤解]
ロシア語は格変化できないとダメ。

[事実]
格変化できなくても変だけどギリギリ伝わる。



[誤解]
ロシア語は巻き舌できないとダメ。

[事実]
単に強く言えば十分伝わる。
たまにロシア人でもできない人がいる。



[誤解]
わざわざ髪を茶髪や金髪に染めるなんて日本人だけだ。
白人コンプレックスみたいで気持ち悪いからやめなはれ。

[事実]
どうも地毛で金髪のロシア人はあんまりいないようで、
金髪のロシア人の大半は染めるのか脱色するかして金髪にしていた。
なお男でわざわざ金髪にしてるヤツは見たことがない。



[誤解]
旧日本軍の戦車は比較的優秀で、ロシアとも対等に戦えた

[事実]
満州にいた祖父「日本の戦車は元から装甲が薄いうえ、鉄がないからといって装甲の薄い特別仕様にし、予算ケチって発注したためメーカーが勝手に装甲を薄くした。だからロシア兵の機関銃でも貫通した。ロシアの戦車はこっちの戦車の弾に当たっても貫通しなかった」

【旅行記】ItaCafeロシア旅行2017

2017-12-13 23:24:02 | オタネタ全般




ItaCafeロシア旅行2017に参加してきた。
なんと12月のロシアに行ってくるというアタマのおかしい(笑)企画である。

なぜ行ったのか?

それは即答できる理由がある。

サンクトペテルブルクにいって、エルミタージュ美術館にはいかず、カザン聖堂は目の前を素通り、コスプレイベントと戦車博物館に行ってかえるのだ。
これだけアタマのおかしい面白そうな旅行企画は二度とお目にかかれないかもしれないではないか!
サンクトペテルブルクにいってエルミタージュ美術館に行くだけの旅行ツアーなんて、そんなもん我々が定年退職してから行ってもいいんだよ!!

ではこれから以下にレポートしたい。






【2017年12月7日(0日目)】

旅行初日の2017年12月8日は成田に8:50集合。
こんな時間、グンマーの人間にはたどり着けない。
しかたなく我が家を前日に出発。





途中、ItaCafeの元メンバーの2名を含むロシア人数名がいる秋葉原のメイド喫茶"sugoi kawaii"に寄り、酒飲みながらナスチャんにロシア語の練習相手をしてもらう。
↑この娘ね。

Sugoi*Kawaii(@SugoiKawaii_AKB)さん | Twitter
https://twitter.com/sugoikawaii_akb






【2017年12月8日(1日目)】

成田8:50集合だが、少し早めに起きて両替所に。

日本円→ロシアルーブルだと、2.4jpy→1rub。
日本円←ロシアルーブルだと、1.4jpy←1rub。

ボッタクリすぎワロタwww

しかし!
こんなこともあろうかと!!
このまえの出張で用意したドルを持っている!!!

こんなボッタクリ屋など相手にせず、現地で両替することにした。

さて集合場所。
だれもいねえ……と思っていたら。





https://twitter.com/alyo_senpai
Alyoセンパイ(@alyo_senpai)さん | Twitter

アリョ姉様(↑この人)といっしょにいたItaCafeオーナーの大森さんに見つけてもらう。





ロシア人の女の人は私服がだいたいクール系のようで、ItaCafeとはだいぶ印象が違う感じ。この写真は別の日に撮ったやつだけれど。



さて集合時間。
なんか少なくない?

オーナーの大森さんは、できるだけ最低人数を作らずにやりたいと言っていたが、募集時点で10人からとなっていた。
そしてそれでも人数が集まらず、7人。
して、

> ・添乗員: 日本からは同行しませんが、ロシア国内にて日本語ガイドが、日中同行
します(東京・モスクワ・サンクトペテルブルク間の移動機内・車中では、添乗員・
ガイドは同行しません)。

と若干の条件変更ありで決行となったのだが。
それにしても少なくない?

……と思っていたところだな。

7人のうち、
2人はItaCafeのアリョ姉様と大森さん。
1人はItaCafe開始タイミングでクラウドファンディングに100万円つっこんだ太客のお方だそうだが、前日に急用でこれなくなったとか。

ということは……
正味の客は4人しないないってのか!?

いや待て。
それでも5人しかいねえ。
あと1人はどこへ……?

と思っていたところだな。

あと1人は、1週間前に現地入りして一人で遊んでくると言って先に旅立ったらしい。

ガチ勢だー!!

やっぱItaCafeはすごいわ。
こんなヤツらがウヨウヨいるなんて。



ちなみにこの旅行、オプションなしなしで20万円台後半、ありありで30万円ちょい超える。
つまりあんまり安くはない。

けどね。
よく考えてみるとわかったよ。
現地のガイドとは別にItaCafeのアリョ姉様と大森さんの2人の旅費と人件費も含めて、それを残りの5人で負担するんだぜ。
それ考えたらまあ、これが高いという計算にはとてもならん。
ってか、よくこんな人数で開催してくれたと感謝したいほどだ。

まあ、本来はクラウドファンディングで100万円だしてくれた2名のための企画で、1人あたりのコストを下げるために一般参加枠をくっつけたってぇ寸法なのかもしれないとも思っているが。

なおナスチャんに
「最初に100万円だしたらナスチャんと2人でロシアに行けるのかと思ったわwww」
と言ったところ、
「私ヤリ〇ンじゃない」
て言われたでござる。
ずいぶんスラングも使いこなせてるな。





モスクワ行きの飛行機はこんな感じ。
特別なにか変哲があるわけでもなし。
オーナーの大森さんいわく、本当は異国情緒をたっぷり味わえるロシア系のアフロートにのせてあげたかったが合う時間に飛んでいなかった、とのこと。





モスクワに到着。
ようわからんがドモジェドヴォ空港というっぽい。
見たことないカラーリングの飛行機がたくさん泊まってて、旅行している感がたまらない。
写真は撮れていないが、トルコ系っぽいような飛行機とか、いろいろあった。





トランジットで次のロシア国内線待ちのあいだ、なんだかわからんがてきとーに買ってみた。

飲んでみる。

うまい!!!

麦味のヨーグルトの模様。
やたら味が濃くてすばらしい。
これ飲んだらもうね、日本のヨーグルトなんて水で薄めて出してんじゃねえかというほどまずいんですけど。

これ、空港で買ったから130rub(260円)もしているらしい。
アリョ姉様によると、ふつうにスーパーで買ったら30~50rub(60~100円)で買えるらしい。(後日、我輩もスーパーで40rub(80円)で売ってるのを確認済)
乳製品に重関税かけてる日本ではありえない安さ。
これそのまんま日本に入ってきたら雪印潰れるよ。

ロシアの料理はまずいってネットでウワサ垂れ流してるヤツ、出てきなさい。
説教してやりますわ(笑)。

……ところが。
これはいずれ来る災厄により真逆のことを思わざるを得ない状況になるのであった。





コーヒーの自販機らしきものがあったので、こちらにも挑戦。

キリル文字でしか書いてないが、カフェアメリカーノ(エスプレッソをふつうのコーヒーと同じ濃さになるようにお湯で薄めたもの)を注文。

しかし。
出てきたのはなぜかエスプレッソ。

おい。
これがロシアなのか。

しかしだな。
これがまたふつうにうまいんだよ。

日本の自販機でエスプレッソ買ったら、俺だったらこれをエスプレッソと銘打って売るのは恥ずかしいと思うけどな……というくらい酷いもあるのに、これがまたふつうにうまいときた。
しかも空港というボッタクリ料金の地でさえ100rub(200円)。

日本人は世界一味にうるさいってネットでウワサ垂れ流してるヤツ、出てきなさい。
説教してやりますわ(笑々)。

……などと言っていたところだが。
なんとアナウンスなしにゲートが変更されていた!
ゲートに並んだあとにアリョ姉様が気がついてくれたからよかったようなもの、どうすんだよこれ。

我々みなで大急ぎで移動した後、入場がはじまってからロシア語でのみゲート変更のアナウンスがはじまった。
おい……。







モスクワからサンクトペテルブルクへのトランジット。
ロシアの航空会社アエロフロートを利用。
ゲートから直に乗るのではなく、バスで移動して階段で上がるなんて、我輩20年ぶりくらいだろうか。

外は氷点下をだいぶ下回る寒さにいきなり接触。
寒いわwww
ロシア感たっぷりの寒さに我々みなハイテンション気味なのだった。

機内。
ふつうに見るとJALみたいに液晶パネルがついてなくて設備がボロいとかぬかすヤツが多そうな感じだが、実は見るべきところはそこではない。

日本では客室乗務員というと、ほとんど女の人、そしてそれを目当てに航空会社を選ぶヤツも中には少なからずいるようだが、
(ムスカ大佐の「バカ共にはちょうどいい目くらましだ」という声が聞こえてきそうですな)
なんとロシアでは、客室乗務員がみなガタイのいいアニキしかいねえ!!!

いやこれ、お客に対してより、テロリストが乗ってたとき用の布陣だよね。

よく、腕の一本や二本……、なんて比喩が使われるが、これは絶対そういうやつじゃねえ。
腕の二本は標準コースで、あとあばら何本だろかコースでなかろうかいな。

ロシアまじロアナプラですわ。

……いや。
冷静にかんがえてみれば、そのほうがむしろ安全な気がしてきたわ。

日本は世界安全にうるさいってネットでウワサ垂れ流してるヤツ、出てきなさい。
説教してやりますわ(笑々々)。





サンクトペテルブルクの空港に到着。

ロシアだ!
雪がバシバシ降っている!
我輩大はしゃぎ。

しかし。
本当の地獄はこれからだ。
後で振り返ると、このときは元気だったと思うことになる。





初日はただの移動日である。
ホテルへ到着。

ホテル名はホテルモスクワというそうな。

ん?
ホテルモスクワ!?
いやそれバラライカ姉様のとこやwww

ホテルに両替専用ATMがあったので、ここで両替。
1usd→50rubだった。
反対方向は知らん。
1usd≒59rubなので日本ほどボッタではない模様。
usdかeurしか対応してないけどな。

まっ、長い初日はこれで終わる。






【2017年12月9日(2日目)】

朝メシに行こうとしてエレベーターに乗った瞬間、乗ってた男に話しかけられた。

しかも日本語。

!!!???

どうやらItaCafe卒業式で我輩と共にいた男の模様。
我輩がそのときいたのを憶えていてくださった。
たしかに見たことがある気がする。

この人、なんと1週間前に旅立ち、1人でシベリア鉄道つかって1週間かけてサンクトペテルブルクまで来たらしい。

おまえがガチ勢か!!






ホテルのメシはこんな感じ。
ニシンの塩漬けっぽいのがうまかった。
あいかわらずコーヒーもうまい。

案内板はロシア語/英語/中国語だし、
すれ違うロシア人にはニーハオって言われるし、
そこらへんの中国人っぽい婆さんには中国語っぽいので話しかけられるし、
ホテルのレストランは半分はアジア系で、たぶん我々以外全員中国人。

うーんこの……
気軽に海外旅行に行ける程度に収入のある人口は中国のほうが何倍か多いのは確実だろうな。





メシ食って朝風呂に入る。

ふむ。
たしかに水道の水は飲んだらあかんと言われた理由はよくわかった。





ちな部屋はこんな感じ。

一見ふつうだが、細部はやっぱり違う。

目覚まし時計がないし、電話でモーニングコールもできない。
風呂のアメニティはタオルと石鹸とヘアバンドのみ。
コンセントがなくて探し回ったあげく、どうやら照明のスイッチの脇にある何かのスイッチがモゲた跡みたいなのがコンセントのようだとようやく気がつく。

まあ、日本にあるのにロシアにない!ロシアは遅れている!と言うのではなく、こういうのは異国情緒の1つとして楽しみたいところ。
そもそもItacafeの客にはそんなうるさいヤツはたぶんいない。





オプションツアー開始。
さて戦車博物館へ。
アリョ姉様は我々とは別行動でAVA EXPO直行組。

左側がペトロパヴロフスク要塞で、右奥が戦車博物館。
この写真はペトロパヴロフスク要塞へわたる橋の上から撮影。

ペトロパヴロフスク要塞というのは中州(?)に作った要塞で、艦これでも有名な戦艦のあれの元ネタであるガーングト海戦のとき作られたものの模様。
(注:カタカナではガングート海戦と表記されるのが一般的だが、現地語のアクセントの場所からするにガーングト海戦のほうが正しい)





反対側の風景。

サンクトペテルブルクの地下鉄はやたら深いところにある。
日本の解説モノには、それは核戦争を想定したものということになっているが、現地のガイドによるとこのネヴァ川の下を通すから深いのだとか。
どっちが正しいのかは知らん。

この橋、やたら頑丈そうだが、夏は夜になるとこの橋が上がって船が通れるようになるらしい。
さすがロシア。重工業的なものは強い。
なお、冬はどうせ海が凍るから船通れんのでいらんそうな。

それから、地下鉄は勝手に写真とると逮捕されるので写真ないよ。





現地のガイドによると何か知らんけど有名なうさぎらしい。
本当に何も知らん。





そういえばここ出身のItacafeメイドさんにウサギちゃんてのがいてだな。
こっからとったんだろうか。





ペトロパヴロフスク要塞は戦車博物館があくまでのちょっとの時間いただけ。
だいたいおみやげ買っておしまいだったくらい。

この帽子買った。
日本で買うと4000円くらいするこれ、現地でなんと600rub(1200円)。
安い!
(別のところで500rub(1000円)ってのが最安値だったが)

ソヴィエトっていうのは、なんというか、戻りたくはないけど、不思議な哀愁があるよね。
ロシア人はもっとそう思うだろうね。







戦車博物館!!!
我々みな大喜び、ガイドのおばさん大喜びする野郎どもに若干引き気味。

ツアーの客4名のうち1名がサバゲショップのロシア担当店員で、このためにロシアに来たという。
このアニキに解説してもらっておもしろかった。

写真もっとたくさんあるのだが、ここではこれくらいにしておく。






さてやってまいりました。
メインディッシュのロシアコスプレイベントAVA EXPO。

ここで我輩、非常に大きな勘違いをしていたことに気がついた。
コスプレは日本の文化だと思っていて、そして日本が遥か先頭を走っていると思っていた。

でもね。
ちがうんだよ世界は!!

この写真見てくれ。
特別すばらしい人だけ切り出したわけではない。
これがふつうだ。
これが優勝でいいじゃんというレベルのが大部分だ。

これで日本が遥か先頭を走っていると本当に思えるか!?
ロシアのほうが遥か先頭を走っていると思わないか!?

日本でコスプレしたねぇちゃんを見て、またガッカリだよと思ったことはないだろうか?
ロシアコスプレしたねぇちゃんを見れば、ガッカリする心配など無用だと思わないだろうか?

彼我の戦闘力はここまで違うのだ!!
これでは戦う前から戦争にならんのだよ!!!






上は"YOUは何しに日本へ?"に登場した、初音ミクのコスではロシアで(日本でも)最も有名なサーヤちゃん18歳。
下はサーヤちゃんの友だちのカーシャちゃん(だったような)15歳。

「Youは何しに日本へ?」ロシアの初音ミク Saya Scarlet
https://www.youtube.com/watch?v=dKL-iyQPq5I

この2名は翌日(3日目)の話にも登場する。





この日の晩飯はヤキトリヤなるレストラン。
ヨーロッパの建物はみんなこんな築200年みたいなのがそこら中にあるからすごいよね。

ちなみに、焼き鳥屋ではなくヤキトリヤである。
焼き鳥はない。いやあるかもしれんけど。
ロシア語では必ずアクセントがあってそこを伸ばすので、ヤーキトリヤだかヤキトーリヤだかになるはずなのだが、なぜかヤキトリヤが正しいらしい。

この店、ロシア界隈の観光業界ではわりと有名な店らしい。
なぜ有名かというと、日本人を連れて行ったら絶対クレームになるから絶対連れてったらダメだというので有名なのだとか。

なぜか?

店の前に鎧武者のパチモンみたいなの着たアニキが立ってるだとか。
味噌汁の中に刺身が入ってるだとか。

まああれだ。
ロシア人が考えた日本食という謎なやつ。





ところがどっこい。
大変残念なことに、残念でない日本食が出てきた。
たとえばこれは海鮮お茶づけね。
ひどさを楽しみに来た我々は一同肩透かしくらった感じ。

これまた長い2日目はこれで終わる。






【2017年12月10日(3日目)】

昨日食いすぎたのか、朝起きてもあんまり食いたくない。
今日は食べ歩きツアーなので、戦力温存のために朝はサラダとコーヒーだけにする。





出発前。
アリョ姉様と現地のガイドさんの2人がかりで手伝ってもらって、ホテルの売店で時計を買う。

しかもこれが、ロシア語がわからない我輩と、時計がわからない店員さん、そして通訳という、非常に意志疎通に苦労して買ったものだ。



俺「中のメカがロシア製のメカニカルウォッチが欲しい」
店員「これとこれ」
俺「じゃあこれくれ」
店員「説明書はこれ」
俺「で、この説明書のどれなんだい?」
店員「これ」
俺「これ本当に俺が言ったとおりになっているか? これの意味を説明できる?」
店員「メカはこれで、その次のこれは中に宝石が何個入っているかってことで……」
俺「これがルビーの数だってことはわかっている。これが本当に中のメカがロシア製のメカニカルウォッチなのか?」
店員「メカニカルウォッチだ」
俺「このメカはETA製、スイス製じゃないのか? 俺が欲しいのは中のメカがロシア製のメカニカルウォッチだ」
店員「どうしてわかるんだ」
俺「このメカの型番は見たことがあるからだ」
店員「ロシア人はそんなの気にしない」
俺「ほとんどの時計はメカがスイス製か日本製。それはどこでも買えるからいらない」
店員「そのほうがいいよ」
俺「それはどこでも買えるからいらないって言ってるだろ。ロシア製であることを説明できないなら取引は無しだ」
店員「これは中のメカがロシア製だ」
俺「この時計はリューズでぜんまいを巻けないようだが、それは説明書の記述と合っているか?」
店員「この時計は手に持って動かしていると勝手に動く」
俺「それはわかってる。自動巻きという俺がいましている時計もそうだ。たいがいの自動巻きの時計は今俺がしている時計と同じようにリューズでもぜんまいを巻けるようになっているが、この時計はそうはなっていない。それで正しいのか?」
店員「だから手に持って動かしていると勝手に動くんだよ」
俺「だからそうじゃなくて」



とまあ、万事こんな感じで、非常に大変だった。
我輩、若干イライラしたが、買えてよかった。

アリョ姉様には大変大変感謝です。





さて、オプションツアーの"地元ロシア人に人気の日本スポット見学"開始。
オプションツアー未参加組は、昨日と同様に1日中コスプレイベント会場にいるはずだったのだが、もうお腹いっぱいみたいで、そちらも半同行みたいな観光ツアーになった模様。

なおこれは日本茶専門店。
お茶ッ葉1袋がなんと1500円とかしやがる。

高い!

日本人でも日常的に買うのはちょっと躊躇するレベル。

我々がカタコトのロシア語で店員さんに話しかけていたら、ロシア語だけで申し訳ないんだけど……みたいなことをロシア語で返された(笑)。





おつぎはなぜか日本風のラーメン。





味はいたってふつうで、あえていえば日本平均よりもあっさり気味。
ロシアは味は濃いが日本ほど油は使わないらしい。

しかしこのラーメン、1杯1000円する。
地元の人間っぽい客もいるが、地元のヤツホントにこれ食えるんか?

……と思って聞いてみたところだな。

ロシアの賃金は月4万円なんてのがふつうなので、外食は特別な日だけで、キホン自炊。
だとしたら、ラーメン1杯4000~5000円くらいの感覚だろうか。

けれども住居は国がくれるし、病院は薬持参だが診察はタダだしというので、切り詰めて生活している人たちにとっての負担は日本と大差ないのではという話。





これ店員さんの1人。

いいか。
特別すばらしい娘だけ選りすぐりで撮影したのではない。
村人Aである。
しかしこのレベルだ。
もちろん他の店でもだいたい同じくらいだ。

これでは戦う前から戦争にならん。







ロシア人がやっているタイ焼き屋。
なぜか店内にはマンガ描いてるヤツはいるし、持ち込みでマンガ読んでるヤツはいるしで、もうなんか日本サブカルのたまり場になってるっぽい。

このタイ焼きがまた、日本よりネタが圧倒的に豊富で選び放題なうえ、しかも生地が日本よりうまい。
日本ではタイ焼きの進化がはるか昔に止まってしまっている間、地球の裏側では日本より遥かに進化したタイ焼きを出していた。

もちろん店員の村人Bも美少女。
モノの本によると、ロシアでは人前で笑顔を見せることはなく、気軽に笑顔を見せたらこいつバカなのかと思われるみたいなことが書いてあった。
しかしそんなことはない。
美少女の店員さんの愛想のよいこと。

かたや日本はどうだよおい。
本当はこんな仕事したくないのにと思ってレジ売ってそうな韓国人っぽい女の店員が仏頂面で対応しているのが東京だ。
これでは悪い意味でロシアと正反対だ。

日本マンセーしてるヤツらは1度ロシアに来てみろ。





2日目と同様、メインディッシュのロシアコスプレイベントAVA EXPO。

やはりコスプレのレベルが違う。
おまいらはこういう人たちを後目に日本のコスプレは~などと言っておるのだ。

2日目もそうだが、我輩もここでコスプレして参戦。
ソリッドスネークのコスプレしたおっさんに話しかけられてぜんぜん会話できなかったけれど固い握手して別れたとか、
12歳くらいの天使のような幼女にいっしょに写真とってくださいってせがまれたりとか、
とても経験できないようなフシギな体験をすることができた1日であった。

だが。
もうなんかくたびれはててあんまり動きたくなくなっていた。
他のメンバーも同様っぽく、早めに切り上げた。








早めに切り上げたことにより晩メシの集まりまで時間ができてしまったので、晩飯のレストラン入り口で解散して自由行動。
夜の街を独り歩きするとヤバそうに一見思われるが、ぜんぜんそういうそぶりもなく突然解散。

しかし、しばらく街中を歩いてみたもののだな。
どうにも疲れていて時間いっぱい楽しんでいるとヤバそうだったので、早めに切り上げてレストランでじっとしていた。

まあ、夜の街の景色は綺麗だったよ。
こういうのを見てしまうと、日本の戦後の都市計画は本当に正しかったのだろうか……なんて思ってしまうよね。





レストラン内はこんな感じ。
本来は寒いはずがないのだが、我輩だけなぜかやたら寒く感じていた。





前日のAVA EXPOのところで紹介した人たちと会食スタート。
左は"YOUは何しに日本へ?"に登場した、初音ミクのコスではロシアで(日本でも)最も有名なサーヤちゃん18歳。
中央はサーヤちゃんの友だちのカーシャちゃん(だったような)15歳。
右はItaCafeのアリョ姉様。

みながんばってカタコトのロシア語で自己紹介したよ。
そしてオーナーの大森さんに驚かれたよ。

我輩が日本から持っていった初音ミクのフィギュアをプレゼントしてテラゴキゲンなサーヤちゃん。
こんだけ喜んでくれたんなら場所とるのにがんばってハンドキャリーして持ってったかいがあったのであります!

ちなみにロシアで入手できるんかと聞いたところ、アミアミとまんだらけ(MANDARAKEをマンダレイクって発音してた)で通販できるとのこと。
夏は1週間、冬は1か月かかるそうなのだが。
なおAVA EXPOで見た感じで言うと、フィギュアの値段は秋葉原価格の倍はしないかなくらい。





当旅行はじめてのガチロシアディナー。
しかし調子の悪くなりかけていた我輩はここで食欲ギブアップ。
このあとビーフストロガノフが出てきたのだが、1割しか食えんかった。

たしかに日本のように油は使っていないのだが、しかし味が濃い。
体調悪いときにはロシア料理は食えねえわ。
70歳になってからロシアに旅行しにいったら飯がマズイって言うかもしれんと思ったよ、我輩。

帰りに体調悪くなりつつあるから吐くかもしれんので穴が開いてないビニール袋くれと言ってもらってかえった。





モスクワ駅。
サンクトペテルブルクにあるがモスクワ駅。
どうやらロシアでは行き先別に駅名になっている模様で、サンクトペテルブルクにはフィンランド駅なんてものもある模様。

旅先でこういう路線図を見るとなぜかワクワクするのだが、これ我輩だけ?

ここでサーヤちゃんとお別れ。

サーヤちゃんは2月にいったん日本に来て、ItaCafeにも一瞬だけ顔出す方向で調整中。
9月ごろ日本に来たいという方向でオーナーの大森さんが作戦を練っているところ。
アリョ姉様がビザ取得の方法をひたすらひたすら話して伝授していた。
外国人が日本で就労ビザをとるのはとっても難しいらしいので。





寝台列車「赤い矢」号。

サンクトペテルブルクからモスクワへは飛行機でいけばいいのに、そこはあえて寝台列車を使うという、粋なはからいの企画になっている。
これが粋とは思えない人は最初から参加しなかったろう。

なお「赤い矢」号だが、ロシアでは赤は美しいと語源が同じらしい。
красный(クラースヌィ:赤い)
красивый(クラスィーヴィ:美しい)
似てるのわかるかな。

で、ロシアのふつうの寝台列車は、仕切り無しの雑魚寝コースらしいのだが、こいつは全席高級コースで、日本と同じ4人1部屋の2段ベッド式。
日本人が間違えてノーマルグレードを頼んでしまうと大変なことになるので、1人で旅されるときはお忘れなく。

ちなみに日本の寝台と違って2段目に上がる階段がない。
体力があるヤツが自力で這い上がるというロシア仕様になっている。
これも注意したほうがいいかもしれない。

なお我輩、乗って動きだした瞬間に寝て、ふと起きたらみんな朝飯食ってたので、体感では1時間も乗ってない(笑)。






【2017年12月11日(4日目)】

起きた。

非常にたくさん汗かいていることに気がつく。
やっぱり自分の体が体温調整うまくできていない。

社内の朝飯がまたガチなロシア料理。
おかゆを頼んだはずだがブリヌイが出てきた。
カフェアメリカーノを頼んだのにエスプレッソが出てきた初日のことを思いだす。
やはりこれがロシアなのか。

やたら甘くて濃い味のブリヌイ。
やはり体調悪いときには食えない。
無理して1/3食ったが、降りてからあとで吐いた。

このあと朝食レストランにもよったのだが、我輩にしてみればおまえらまだ食うんかい状態。
果物と目玉焼きだけ食べて降参した。

そういえば目玉焼きは半熟だったな。
ちゃんと殺菌してある卵でないと半熟では提供できないはずなんだが、このレストランが優秀なのか、ロシアが優秀なのか、どうなんだろ。







モスクワではあんまり時間がないので、ここはベタにクレムリン観光。
下はプーチンがよく出てきてセレモニーしている無名戦士の墓、だったっけ。





クレムリンで有名なグム百貨店。
日本でいうと三越みたいなもんか。
たしか上場しているので株主にもなれる。

昼だからあれだが、ライトアップされてなかなかのおしゃれ。





中はこんなかんじ。
通路が吹き抜けになっているイオンのあれはこのへんからマネたのだろうかね。





クリスマスツリーは店子のブランドがそれぞれ出してるっぽい。
粋な企画だ。

日本でやったら強制動員されて嫌々作らされた学芸会の出し物みたいになってキモチ悪いのがかなり多い。
その強制動員を仕切る左翼の父たるロシアではマトモなものが出せてるのはなぜなのか……。





例のあの宮殿。
モスクワにいったら必ず写真が出てくるやつ。
中はいってないので詳細不明。





空港。
たぶんここに来るまでに1時間以上車に乗ってたはずなのだが、寝ててよくわからん。
これでロシアも終わりかー。

飛行機の中では15分か30分かおきに寝たり起きたりで何かビミョーだったけどまあ。

ちなみに空港では調子悪かったのでだいたい寝てたのだが、起きてちょっとぷらっとしているとゲートが変更されていることに気がついた。
アリョ姉様も「えー!またー!?」と知らなかった模様。
これがロシアなのか。






【2017年12月12日(5日目)】



朝、日本に到着。
体調悪かったけど超楽しかった。

こんな楽しい旅行を企画遂行してくれたアリョ姉様と大森さんに大感謝!!!

お知らせ

2017-12-07 10:42:12 | 連絡など
冬将軍戦に行ってきま。

でも一番の心配事は、寒いことじゃなくて、戦争がはじまって日本へは飛行機の乗り入れ拒否ってことだろか。

Молитесь пожалуйста возвращение.
(おまいら帰ってこれることを祈っておくれ)

いや、おまいらが無事なことを俺が祈らんといかん状況が最悪ケースか……。

結婚相談所から電話がかかってきた

2017-12-05 00:21:31 | 経済/経済/社会
結婚相談所から電話がかかってきた。
でも言ってることがめちゃくちゃである。



(前略)
奴「女性が男性に対して求める一番大事な条件って、何だと思いますか?」
俺「うーん…… 年収?」
奴「はずれ。一番は性格でした」
俺「そりゃ建前でしょ」
奴「収入が1000いくらの人でもなかなか決まらなくて何でだろうって人もいるんです」
俺「じゃあ、私の知り合いの漫画家とか、年収100万なんですけどとってもいい人ですよ。どうです? お客さんつけられます?」
奴「うちは男性は年収200万からなのよ~」
俺「じゃあやっぱり性格より年収ですね」
奴「いや……」
俺「はっはっは」
奴「じゃあ2番目の条件って、何だと思います?」
俺「うーん…… じゃあ健康」
奴「これもはずれ。安心感でした」
俺「これまた建前的なw」
奴「いっしょにいると安心するってのは女性にとってとっても重要なことで……」
俺「うちの近くに全盲で杖ついて歩いている人がいるんですけど、そういう人どうですか?」
奴「うちにも片目が義眼の人がいるんだけど、ぜんぜん決まらなくて、車椅子の人でもいいから紹介してっていうんだけど、もうかわいそうになって……」
俺「じゃあやっぱり安心感より健康ですね」
奴「いや……」
俺「はっはっは」



まあ、男にそれを質問しても、建前は性格と安心感て言うだろね。
でも顔とおっぱいと年齢ってヤツのほうがむしろ多いにちがいないのだが。