質問が来たのでここで答えたい。
> 財務省陰謀説などいかが思われますか?
> ジャンジャンお金を刷って市場にバラまけばいいって主張ですよね??
>
> バランスシートを見れば資産も多い。
> が、現金化出来ない資産を持っていても仕方ないそうですが、
>
> 日本は財政破綻に向かっていると思われますか?
財務省陰謀説は何種類もあるのだが、とりあえずここでは、
「予算が足りなかったらジャンジャンお金を刷って使えばいいじゃん!」
という意味だということで説明したい。
そもそも
「予算が足りなかったらジャンジャンお金を刷って使えばいいじゃん!」
は成り立つのか?
成り立つ。
なぜなら、日本では遥か昔の西南戦争の時代からすでにやっていて、100年以上の実績がある。
ヨーロッパでは何百年も実績がある。
「そんなことしたらあっという間に国家破綻するだろうが!!!」
……と、誰しもがそう思うところだが。
実はそうではない。
なぜか?
刷っているものが何なのかによって、破綻しやすいかどうかは変わってくるからだ。
順番に説明していこう。
遥かな昔。
かつて世界は銀貨がふつうだった。
お金の価値は、銀貨にふくまれる銀の価値によって裏付けられていた。
で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?
一見できないような気がするが、実はできる。
銀貨にふくまれる銀の含有量をどんどん減らすのだ。
ここで
「銀の含有量が少ない銀貨なんていらねえじゃん! マトモなヤツしか流通しないでしょ!」
と思うかもしれない。
誰だってそう思う。
実はここにもカラクリがある。
王様が新しい(銀の含有量が少ない)銀貨を発行した場合、昔の(銀の含有量が多い)銀貨は新しい銀貨に交換しないといけない法律とセットになって運用される。
「それ、国家ぐるみの詐欺じゃん!」
と思うだろう。
そのとおり。
しかしこの方法は案外いつまででも使われている。
以下の説明を理解するためにも、ここまではちゃんと理解しておいてほしい。
さてその次。
世界は、コインの時代から、紙幣の時代になった。
では紙幣とは何なのか?
はじめ紙幣は、金(gold)と交換できる引換券として運用されていた。
たとえば、1万円と書いてある日本銀行券を持って行けば、いつでも2gの金(gold)と交換してくれる、みたいなものである。
これを金本位制という。
で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?
できる。
だって紙でできてるんだもん。
じゃあお金をジャンジャン刷ったらどうなる?
あんまりたくさん発行するとヤバい。
「みんなが金(gold)に交換しようとしたら、あっという間に在庫が尽きて、俺の持ってる1万円札は金(gold)と交換してくれなくなるのでは……?」
なんてみんなが思いはじめると、取り付け騒ぎになる。
実際には、取り付け騒ぎになる前に、政府は金利を上げる。
金(gold)で持ってればお金は増えないが、1万円札を銀行に預けていれば1年たったら2万円になっている、なんて状態なら、いますぐ金(gold)に交換しようとするヤツは少数派になるからだ。
それでいいのか?
いいわけない。
年間100%なんて金利とられて商売できるわけがない。
不況になるしデフレになるしで、踏んだり蹴ったりになる。
こんなものは長続きしない。
じゃあどうなる?
政府はそのうち金との交換比率を下げるのだ。
「昨日までは1万円は2gの金(gold)と交換でしたが、今日からは1gの金(gold)と交換というルールにします」
というヤツ。
実はこれ、銀貨の含有率の話と何も変わっていないのがおわかりだろうか?
方式が少し巧妙になっただけなのだ。
これを読んで
「こんな無茶苦茶が通るわけがない!」
と思うかもしれない。
しかし日本でも大正時代にこれをやったことがある。
現代では金(gold)と交換できる紙幣を発行している国はないが、一定の交換比率でドルと交換できることを保証している国はたくさんある。
で、そういう国はどうなると思う?
ある日突然、ドルとの交換レートが悪い方向に吹っ飛ぶ。
金との交換レートの話と全く同じヤツですな。
さらに次。
そうこうしているうちに金本位制はうまくいかないとわかってきたので、金(gold)と交換するというヤクソクは無かったことになった。
この1万円って書いてある紙は政府の信用だけで価値が決まるものとなった。
そもそも有史以来で人間が掘った金(gold)の総額なんて500兆円くらいでしかない。
いまのワールドワイドのGDPでどんだけあって、たかが金(gold)くらいの市場規模のもんが取引の支配項になるかってぇ話しで、そもそも金本位制なんて無理があったんよ。
まあそれはいいとして。
で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?
……というのはもはや愚問ですな。
当然にいくらでも刷れるわけよ。
しかし。
ジャンジャン刷ればアタリマエのようにインフレになる。
100000000000000ジンバブエドルが100円の価値しかないというあれだ。
なお、これは順序が逆でもなりたつ。
何らかの理由があってインフレにしたいとき、お金をジャンジャン刷ればカンタンに達成できるはずという話だ。
そこでいよいよアベノミクスの登場である。
なぜこれまでの日本はバブル崩壊以来ずっと景気がイマイチだったのか?
これに答えるのはけっこう難しい。
しかし安倍政権はデフレが主要因の1つだと考えた。
景気を良くするにはどうすればいいか?
ケインズの信者が書いた教科書では、景気が悪いのはお金を使うヤツが少ないからであって、景気が悪いときには政府が率先してお金を使えばいいんだよ!ってぇことになっている。
じゃあ財源はどうするの?
ジャンジャンお金を刷ればいいじゃん。
国債いくらでも発行したるぜい!
ジャンジャンお金を刷ったらインフレになるじゃん! どうするの?
いまデフレだから困ってるのに、インフレになるんだったら願ったり叶ったりじゃねえか。
インフレになったら金利が上がって景気の足を引っぱるんじゃないの?
だから日銀が国債をアホほど買いこんで金利を無理やり下げるんだよ。
でも国債をジャンジャン発行したら、政府の借金がとんでもないことにならない?
金利を下げてタダ同然で借りられるようにするから、未来永劫ずっと自転車操業してればいいんだよ。
もしどうしても困ったら、日銀なんて政府の私物みたいなもんなんだから、政府紙幣を発行して
「はいっ! 今日から日銀の持ってる国債は300兆円ぶんなかったことにします!」
ってやってもいいしな。
それホントに大丈夫なん? なんか副作用ないの?
国内事情は変わらないのにお金だけ増えるんだから、もちろん円は安くなるよ。
でも1ドル100~120円くらいまで安くなったほうが景気にはいいからな。
ハイパーインフレになるって言ってる人がいるんだけど?
ハイパーインフレってのは、戦争に負けたとかでモノがなくていくらお金を出してもいいからそれ売ってくれって状態でないと起きないんだよ。
それ今の先進国で起きるわけないじゃん。
……とまあ、アベノミクスのリクツはこんなところだ。
で、実際うまくいったかというと……
安倍の思ったほどインフレにはなってはいないがデフレは脱したし、
失業率は大幅に下がったし、
正社員の給料はあんまり動いていないにせよバイトの賃金はジリ高だし、
金利は日銀が狙ったとおりちゃんとゼロ金利になってるし、
為替も輸出企業に心地よいが輸入インフレでさほど苦しまない適度な円安に落ち着いているしで、
満点ではないにせよ合格ラインではあると考えていいだろう。
民主党政権のほうが良かった経済政策を挙げろと言われたら考え込まなければならなくなる。(税金アップの話だけはそうでもないが……)
さて。
ようやくここで
> 日本は財政破綻に向かっていると思われますか?
の議論ができるところまでたどり着いた。
国家が財政破綻するケースのほとんどは外貨で借金した場合である。
たとえばユーロという外貨で借金したギリシャは破綻した。
だが日本は円で借金しているので破綻の可能性は極めて低いし、今も財政破綻が迫っているという兆候は全くない。
ではなぜ財政破綻しにくいかというと、たとえば今の日本の場合でいうと、上に書いたように
> 「はいっ! 今日から日銀の持ってる国債は300兆円ぶんなかったことにします!」
ってできるからだ。
法的には100兆円コインみたいな政府紙幣を発行して未来永劫ずっと日銀の金庫にしまっておくという方法を使うと思われるが、方法論には特に意味はない。
まあそれはいいとして。
上で、
> 今も財政破綻が迫っているという兆候は全くない。
と書いた。
これには見分け方があるから言っている。
財政破綻が迫っている場合、景気が悪いのに金利が上がる。
だれも財政破綻が迫っている国の国債なんて買いたくないからね。
たとえばギリシャ。
破綻する直前では、国債の金利が高騰し、10年国債はたしか75%OFFだったような。
単純計算でいうと、ギリシャが10年以内にくたばる確率は75%だって市場は言っているってぇことである。
しかし。
今の日本国債はゼロ金利。
ということは、市場で自分の身銭をはってるヤツらはみんな財政破綻しねえと思っているってことだ。
自分では馬券を買ってもいないのに
「ほら! 俺の言ったとおりの着順になっただろ!?」
なんて言うヤツがいても誰も信用しないよね。
財政破綻すると言ってるヤツらのほとんどはそれ。
「だったら証券会社を紹介しましょうか? ぜひ全力で日本国債を空売りしましょう! あなたが濡れ手に粟のボロ儲けしてる笑顔を見せてください!」
って言えば、めっさ嫌がられるの間違いなしですわ。
> 日経平均連動のETFを買うと、ファーストリテイリングとソフトバンクに7%投資する事になるとどこかで読んだのですが、そこまでこれらの企業が日本の経済に影響を与えているのでしょうか?
ファーストリテイリングの時価総額は4.7兆円。
ソフトバンクの時価総額は9.8兆円。
日経225ぜんぶの時価総額がどれくらいなのかわからないが、200兆円だとしたら7%投資する事になる。
東証の時価総額が600兆円くらいとか聞いたような気がするので、そんなにかけ離れた値ではないだろう。
単にこれは株価だけで決まる計算上の問題なので、実体経済への影響度がどうのというのは考慮されていない。
たとえばテスラなんて赤字続きなのに、時価総額では生産台数100倍のGMを抜いたらしい。
テスラのほうが車の単価が高そうだが、もし単価が同じだとすれば実体経済への影響度は単純計算でGMの1/100しかないことになるので、もう実体経済への影響度とETFの組み入れ比率なんて何の関係もないんじゃないかと。
> 財務省陰謀説などいかが思われますか?
> ジャンジャンお金を刷って市場にバラまけばいいって主張ですよね??
>
> バランスシートを見れば資産も多い。
> が、現金化出来ない資産を持っていても仕方ないそうですが、
>
> 日本は財政破綻に向かっていると思われますか?
財務省陰謀説は何種類もあるのだが、とりあえずここでは、
「予算が足りなかったらジャンジャンお金を刷って使えばいいじゃん!」
という意味だということで説明したい。
そもそも
「予算が足りなかったらジャンジャンお金を刷って使えばいいじゃん!」
は成り立つのか?
成り立つ。
なぜなら、日本では遥か昔の西南戦争の時代からすでにやっていて、100年以上の実績がある。
ヨーロッパでは何百年も実績がある。
「そんなことしたらあっという間に国家破綻するだろうが!!!」
……と、誰しもがそう思うところだが。
実はそうではない。
なぜか?
刷っているものが何なのかによって、破綻しやすいかどうかは変わってくるからだ。
順番に説明していこう。
遥かな昔。
かつて世界は銀貨がふつうだった。
お金の価値は、銀貨にふくまれる銀の価値によって裏付けられていた。
で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?
一見できないような気がするが、実はできる。
銀貨にふくまれる銀の含有量をどんどん減らすのだ。
ここで
「銀の含有量が少ない銀貨なんていらねえじゃん! マトモなヤツしか流通しないでしょ!」
と思うかもしれない。
誰だってそう思う。
実はここにもカラクリがある。
王様が新しい(銀の含有量が少ない)銀貨を発行した場合、昔の(銀の含有量が多い)銀貨は新しい銀貨に交換しないといけない法律とセットになって運用される。
「それ、国家ぐるみの詐欺じゃん!」
と思うだろう。
そのとおり。
しかしこの方法は案外いつまででも使われている。
以下の説明を理解するためにも、ここまではちゃんと理解しておいてほしい。
さてその次。
世界は、コインの時代から、紙幣の時代になった。
では紙幣とは何なのか?
はじめ紙幣は、金(gold)と交換できる引換券として運用されていた。
たとえば、1万円と書いてある日本銀行券を持って行けば、いつでも2gの金(gold)と交換してくれる、みたいなものである。
これを金本位制という。
で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?
できる。
だって紙でできてるんだもん。
じゃあお金をジャンジャン刷ったらどうなる?
あんまりたくさん発行するとヤバい。
「みんなが金(gold)に交換しようとしたら、あっという間に在庫が尽きて、俺の持ってる1万円札は金(gold)と交換してくれなくなるのでは……?」
なんてみんなが思いはじめると、取り付け騒ぎになる。
実際には、取り付け騒ぎになる前に、政府は金利を上げる。
金(gold)で持ってればお金は増えないが、1万円札を銀行に預けていれば1年たったら2万円になっている、なんて状態なら、いますぐ金(gold)に交換しようとするヤツは少数派になるからだ。
それでいいのか?
いいわけない。
年間100%なんて金利とられて商売できるわけがない。
不況になるしデフレになるしで、踏んだり蹴ったりになる。
こんなものは長続きしない。
じゃあどうなる?
政府はそのうち金との交換比率を下げるのだ。
「昨日までは1万円は2gの金(gold)と交換でしたが、今日からは1gの金(gold)と交換というルールにします」
というヤツ。
実はこれ、銀貨の含有率の話と何も変わっていないのがおわかりだろうか?
方式が少し巧妙になっただけなのだ。
これを読んで
「こんな無茶苦茶が通るわけがない!」
と思うかもしれない。
しかし日本でも大正時代にこれをやったことがある。
現代では金(gold)と交換できる紙幣を発行している国はないが、一定の交換比率でドルと交換できることを保証している国はたくさんある。
で、そういう国はどうなると思う?
ある日突然、ドルとの交換レートが悪い方向に吹っ飛ぶ。
金との交換レートの話と全く同じヤツですな。
さらに次。
そうこうしているうちに金本位制はうまくいかないとわかってきたので、金(gold)と交換するというヤクソクは無かったことになった。
この1万円って書いてある紙は政府の信用だけで価値が決まるものとなった。
そもそも有史以来で人間が掘った金(gold)の総額なんて500兆円くらいでしかない。
いまのワールドワイドのGDPでどんだけあって、たかが金(gold)くらいの市場規模のもんが取引の支配項になるかってぇ話しで、そもそも金本位制なんて無理があったんよ。
まあそれはいいとして。
で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?
……というのはもはや愚問ですな。
当然にいくらでも刷れるわけよ。
しかし。
ジャンジャン刷ればアタリマエのようにインフレになる。
100000000000000ジンバブエドルが100円の価値しかないというあれだ。
なお、これは順序が逆でもなりたつ。
何らかの理由があってインフレにしたいとき、お金をジャンジャン刷ればカンタンに達成できるはずという話だ。
そこでいよいよアベノミクスの登場である。
なぜこれまでの日本はバブル崩壊以来ずっと景気がイマイチだったのか?
これに答えるのはけっこう難しい。
しかし安倍政権はデフレが主要因の1つだと考えた。
景気を良くするにはどうすればいいか?
ケインズの信者が書いた教科書では、景気が悪いのはお金を使うヤツが少ないからであって、景気が悪いときには政府が率先してお金を使えばいいんだよ!ってぇことになっている。
じゃあ財源はどうするの?
ジャンジャンお金を刷ればいいじゃん。
国債いくらでも発行したるぜい!
ジャンジャンお金を刷ったらインフレになるじゃん! どうするの?
いまデフレだから困ってるのに、インフレになるんだったら願ったり叶ったりじゃねえか。
インフレになったら金利が上がって景気の足を引っぱるんじゃないの?
だから日銀が国債をアホほど買いこんで金利を無理やり下げるんだよ。
でも国債をジャンジャン発行したら、政府の借金がとんでもないことにならない?
金利を下げてタダ同然で借りられるようにするから、未来永劫ずっと自転車操業してればいいんだよ。
もしどうしても困ったら、日銀なんて政府の私物みたいなもんなんだから、政府紙幣を発行して
「はいっ! 今日から日銀の持ってる国債は300兆円ぶんなかったことにします!」
ってやってもいいしな。
それホントに大丈夫なん? なんか副作用ないの?
国内事情は変わらないのにお金だけ増えるんだから、もちろん円は安くなるよ。
でも1ドル100~120円くらいまで安くなったほうが景気にはいいからな。
ハイパーインフレになるって言ってる人がいるんだけど?
ハイパーインフレってのは、戦争に負けたとかでモノがなくていくらお金を出してもいいからそれ売ってくれって状態でないと起きないんだよ。
それ今の先進国で起きるわけないじゃん。
……とまあ、アベノミクスのリクツはこんなところだ。
で、実際うまくいったかというと……
安倍の思ったほどインフレにはなってはいないがデフレは脱したし、
失業率は大幅に下がったし、
正社員の給料はあんまり動いていないにせよバイトの賃金はジリ高だし、
金利は日銀が狙ったとおりちゃんとゼロ金利になってるし、
為替も輸出企業に心地よいが輸入インフレでさほど苦しまない適度な円安に落ち着いているしで、
満点ではないにせよ合格ラインではあると考えていいだろう。
民主党政権のほうが良かった経済政策を挙げろと言われたら考え込まなければならなくなる。(税金アップの話だけはそうでもないが……)
さて。
ようやくここで
> 日本は財政破綻に向かっていると思われますか?
の議論ができるところまでたどり着いた。
国家が財政破綻するケースのほとんどは外貨で借金した場合である。
たとえばユーロという外貨で借金したギリシャは破綻した。
だが日本は円で借金しているので破綻の可能性は極めて低いし、今も財政破綻が迫っているという兆候は全くない。
ではなぜ財政破綻しにくいかというと、たとえば今の日本の場合でいうと、上に書いたように
> 「はいっ! 今日から日銀の持ってる国債は300兆円ぶんなかったことにします!」
ってできるからだ。
法的には100兆円コインみたいな政府紙幣を発行して未来永劫ずっと日銀の金庫にしまっておくという方法を使うと思われるが、方法論には特に意味はない。
まあそれはいいとして。
上で、
> 今も財政破綻が迫っているという兆候は全くない。
と書いた。
これには見分け方があるから言っている。
財政破綻が迫っている場合、景気が悪いのに金利が上がる。
だれも財政破綻が迫っている国の国債なんて買いたくないからね。
たとえばギリシャ。
破綻する直前では、国債の金利が高騰し、10年国債はたしか75%OFFだったような。
単純計算でいうと、ギリシャが10年以内にくたばる確率は75%だって市場は言っているってぇことである。
しかし。
今の日本国債はゼロ金利。
ということは、市場で自分の身銭をはってるヤツらはみんな財政破綻しねえと思っているってことだ。
自分では馬券を買ってもいないのに
「ほら! 俺の言ったとおりの着順になっただろ!?」
なんて言うヤツがいても誰も信用しないよね。
財政破綻すると言ってるヤツらのほとんどはそれ。
「だったら証券会社を紹介しましょうか? ぜひ全力で日本国債を空売りしましょう! あなたが濡れ手に粟のボロ儲けしてる笑顔を見せてください!」
って言えば、めっさ嫌がられるの間違いなしですわ。
> 日経平均連動のETFを買うと、ファーストリテイリングとソフトバンクに7%投資する事になるとどこかで読んだのですが、そこまでこれらの企業が日本の経済に影響を与えているのでしょうか?
ファーストリテイリングの時価総額は4.7兆円。
ソフトバンクの時価総額は9.8兆円。
日経225ぜんぶの時価総額がどれくらいなのかわからないが、200兆円だとしたら7%投資する事になる。
東証の時価総額が600兆円くらいとか聞いたような気がするので、そんなにかけ離れた値ではないだろう。
単にこれは株価だけで決まる計算上の問題なので、実体経済への影響度がどうのというのは考慮されていない。
たとえばテスラなんて赤字続きなのに、時価総額では生産台数100倍のGMを抜いたらしい。
テスラのほうが車の単価が高そうだが、もし単価が同じだとすれば実体経済への影響度は単純計算でGMの1/100しかないことになるので、もう実体経済への影響度とETFの組み入れ比率なんて何の関係もないんじゃないかと。