教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

財務省陰謀説

2017-12-28 23:52:22 | 経済/経済/社会
質問が来たのでここで答えたい。






> 財務省陰謀説などいかが思われますか?
> ジャンジャンお金を刷って市場にバラまけばいいって主張ですよね??
>
> バランスシートを見れば資産も多い。
> が、現金化出来ない資産を持っていても仕方ないそうですが、
>
> 日本は財政破綻に向かっていると思われますか?



財務省陰謀説は何種類もあるのだが、とりあえずここでは、
「予算が足りなかったらジャンジャンお金を刷って使えばいいじゃん!」
という意味だということで説明したい。

そもそも
「予算が足りなかったらジャンジャンお金を刷って使えばいいじゃん!」
は成り立つのか?

成り立つ。
なぜなら、日本では遥か昔の西南戦争の時代からすでにやっていて、100年以上の実績がある。
ヨーロッパでは何百年も実績がある。

「そんなことしたらあっという間に国家破綻するだろうが!!!」
……と、誰しもがそう思うところだが。

実はそうではない。

なぜか?

刷っているものが何なのかによって、破綻しやすいかどうかは変わってくるからだ。
順番に説明していこう。



遥かな昔。
かつて世界は銀貨がふつうだった。
お金の価値は、銀貨にふくまれる銀の価値によって裏付けられていた。

で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?

一見できないような気がするが、実はできる。
銀貨にふくまれる銀の含有量をどんどん減らすのだ。

ここで
「銀の含有量が少ない銀貨なんていらねえじゃん! マトモなヤツしか流通しないでしょ!」
と思うかもしれない。

誰だってそう思う。

実はここにもカラクリがある。
王様が新しい(銀の含有量が少ない)銀貨を発行した場合、昔の(銀の含有量が多い)銀貨は新しい銀貨に交換しないといけない法律とセットになって運用される。

「それ、国家ぐるみの詐欺じゃん!」
と思うだろう。

そのとおり。
しかしこの方法は案外いつまででも使われている。
以下の説明を理解するためにも、ここまではちゃんと理解しておいてほしい。



さてその次。
世界は、コインの時代から、紙幣の時代になった。

では紙幣とは何なのか?

はじめ紙幣は、金(gold)と交換できる引換券として運用されていた。
たとえば、1万円と書いてある日本銀行券を持って行けば、いつでも2gの金(gold)と交換してくれる、みたいなものである。
これを金本位制という。

で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?

できる。
だって紙でできてるんだもん。

じゃあお金をジャンジャン刷ったらどうなる?

あんまりたくさん発行するとヤバい。
「みんなが金(gold)に交換しようとしたら、あっという間に在庫が尽きて、俺の持ってる1万円札は金(gold)と交換してくれなくなるのでは……?」
なんてみんなが思いはじめると、取り付け騒ぎになる。

実際には、取り付け騒ぎになる前に、政府は金利を上げる。
金(gold)で持ってればお金は増えないが、1万円札を銀行に預けていれば1年たったら2万円になっている、なんて状態なら、いますぐ金(gold)に交換しようとするヤツは少数派になるからだ。

それでいいのか?

いいわけない。
年間100%なんて金利とられて商売できるわけがない。
不況になるしデフレになるしで、踏んだり蹴ったりになる。
こんなものは長続きしない。

じゃあどうなる?

政府はそのうち金との交換比率を下げるのだ。

「昨日までは1万円は2gの金(gold)と交換でしたが、今日からは1gの金(gold)と交換というルールにします」
というヤツ。

実はこれ、銀貨の含有率の話と何も変わっていないのがおわかりだろうか?
方式が少し巧妙になっただけなのだ。

これを読んで
「こんな無茶苦茶が通るわけがない!」
と思うかもしれない。

しかし日本でも大正時代にこれをやったことがある。

現代では金(gold)と交換できる紙幣を発行している国はないが、一定の交換比率でドルと交換できることを保証している国はたくさんある。

で、そういう国はどうなると思う?

ある日突然、ドルとの交換レートが悪い方向に吹っ飛ぶ。
金との交換レートの話と全く同じヤツですな。



さらに次。
そうこうしているうちに金本位制はうまくいかないとわかってきたので、金(gold)と交換するというヤクソクは無かったことになった。
この1万円って書いてある紙は政府の信用だけで価値が決まるものとなった。

そもそも有史以来で人間が掘った金(gold)の総額なんて500兆円くらいでしかない。
いまのワールドワイドのGDPでどんだけあって、たかが金(gold)くらいの市場規模のもんが取引の支配項になるかってぇ話しで、そもそも金本位制なんて無理があったんよ。
まあそれはいいとして。

で、この場合、お金をジャンジャン刷ることはできるだろうか?

……というのはもはや愚問ですな。
当然にいくらでも刷れるわけよ。

しかし。
ジャンジャン刷ればアタリマエのようにインフレになる。
100000000000000ジンバブエドルが100円の価値しかないというあれだ。

なお、これは順序が逆でもなりたつ。
何らかの理由があってインフレにしたいとき、お金をジャンジャン刷ればカンタンに達成できるはずという話だ。

そこでいよいよアベノミクスの登場である。



なぜこれまでの日本はバブル崩壊以来ずっと景気がイマイチだったのか?

これに答えるのはけっこう難しい。
しかし安倍政権はデフレが主要因の1つだと考えた。

景気を良くするにはどうすればいいか?

ケインズの信者が書いた教科書では、景気が悪いのはお金を使うヤツが少ないからであって、景気が悪いときには政府が率先してお金を使えばいいんだよ!ってぇことになっている。

じゃあ財源はどうするの?

ジャンジャンお金を刷ればいいじゃん。
国債いくらでも発行したるぜい!

ジャンジャンお金を刷ったらインフレになるじゃん! どうするの?

いまデフレだから困ってるのに、インフレになるんだったら願ったり叶ったりじゃねえか。

インフレになったら金利が上がって景気の足を引っぱるんじゃないの?

だから日銀が国債をアホほど買いこんで金利を無理やり下げるんだよ。

でも国債をジャンジャン発行したら、政府の借金がとんでもないことにならない?

金利を下げてタダ同然で借りられるようにするから、未来永劫ずっと自転車操業してればいいんだよ。
もしどうしても困ったら、日銀なんて政府の私物みたいなもんなんだから、政府紙幣を発行して
「はいっ! 今日から日銀の持ってる国債は300兆円ぶんなかったことにします!」
ってやってもいいしな。

それホントに大丈夫なん? なんか副作用ないの?

国内事情は変わらないのにお金だけ増えるんだから、もちろん円は安くなるよ。
でも1ドル100~120円くらいまで安くなったほうが景気にはいいからな。

ハイパーインフレになるって言ってる人がいるんだけど?

ハイパーインフレってのは、戦争に負けたとかでモノがなくていくらお金を出してもいいからそれ売ってくれって状態でないと起きないんだよ。
それ今の先進国で起きるわけないじゃん。

……とまあ、アベノミクスのリクツはこんなところだ。

で、実際うまくいったかというと……

安倍の思ったほどインフレにはなってはいないがデフレは脱したし、
失業率は大幅に下がったし、
正社員の給料はあんまり動いていないにせよバイトの賃金はジリ高だし、
金利は日銀が狙ったとおりちゃんとゼロ金利になってるし、
為替も輸出企業に心地よいが輸入インフレでさほど苦しまない適度な円安に落ち着いているしで、
満点ではないにせよ合格ラインではあると考えていいだろう。
民主党政権のほうが良かった経済政策を挙げろと言われたら考え込まなければならなくなる。(税金アップの話だけはそうでもないが……)



さて。
ようやくここで

> 日本は財政破綻に向かっていると思われますか?

の議論ができるところまでたどり着いた。

国家が財政破綻するケースのほとんどは外貨で借金した場合である。
たとえばユーロという外貨で借金したギリシャは破綻した。
だが日本は円で借金しているので破綻の可能性は極めて低いし、今も財政破綻が迫っているという兆候は全くない。

ではなぜ財政破綻しにくいかというと、たとえば今の日本の場合でいうと、上に書いたように

> 「はいっ! 今日から日銀の持ってる国債は300兆円ぶんなかったことにします!」

ってできるからだ。

法的には100兆円コインみたいな政府紙幣を発行して未来永劫ずっと日銀の金庫にしまっておくという方法を使うと思われるが、方法論には特に意味はない。
まあそれはいいとして。

上で、

> 今も財政破綻が迫っているという兆候は全くない。

と書いた。
これには見分け方があるから言っている。

財政破綻が迫っている場合、景気が悪いのに金利が上がる。
だれも財政破綻が迫っている国の国債なんて買いたくないからね。

たとえばギリシャ。
破綻する直前では、国債の金利が高騰し、10年国債はたしか75%OFFだったような。
単純計算でいうと、ギリシャが10年以内にくたばる確率は75%だって市場は言っているってぇことである。

しかし。
今の日本国債はゼロ金利。
ということは、市場で自分の身銭をはってるヤツらはみんな財政破綻しねえと思っているってことだ。

自分では馬券を買ってもいないのに
「ほら! 俺の言ったとおりの着順になっただろ!?」
なんて言うヤツがいても誰も信用しないよね。

財政破綻すると言ってるヤツらのほとんどはそれ。
「だったら証券会社を紹介しましょうか? ぜひ全力で日本国債を空売りしましょう! あなたが濡れ手に粟のボロ儲けしてる笑顔を見せてください!」
って言えば、めっさ嫌がられるの間違いなしですわ。






> 日経平均連動のETFを買うと、ファーストリテイリングとソフトバンクに7%投資する事になるとどこかで読んだのですが、そこまでこれらの企業が日本の経済に影響を与えているのでしょうか?



ファーストリテイリングの時価総額は4.7兆円。
ソフトバンクの時価総額は9.8兆円。
日経225ぜんぶの時価総額がどれくらいなのかわからないが、200兆円だとしたら7%投資する事になる。
東証の時価総額が600兆円くらいとか聞いたような気がするので、そんなにかけ離れた値ではないだろう。

単にこれは株価だけで決まる計算上の問題なので、実体経済への影響度がどうのというのは考慮されていない。
たとえばテスラなんて赤字続きなのに、時価総額では生産台数100倍のGMを抜いたらしい。
テスラのほうが車の単価が高そうだが、もし単価が同じだとすれば実体経済への影響度は単純計算でGMの1/100しかないことになるので、もう実体経済への影響度とETFの組み入れ比率なんて何の関係もないんじゃないかと。

なぜ高級時計は高いのか

2017-12-25 21:26:21 | 経済/経済/社会


数百万や数千万する時計があるが、なぜそんなに高いのか?
技術的観点からいえばどこかに上限があるはずだが?
……という質問が来たのでここで答えたい。



なぜこんなに高いのかという理由について、私は2つの理由があると考える。

その1。
量産効果的な理由。

その2。
行動経済学的な理由。

その3。

順番に説明していこう。






その1。
量産効果的な理由。

前にどこかの時計雑誌で以下のようなインタビューがあった。
回答者はたしかブレゲ(ベーシックモデルでも100万円とかの超高級時計メーカー)のエンジニア。

Q:
いちばんいい時計はどれか?

A:
valjoux 7750だ。
(スイス製の時計の中身で自動巻きクロノグラフ(ストップウォッチ機能つき)では最もたくさん作っている&最も安いもの)
ずっと作っていてノウハウがたまっているからうちのより品質がいいし、数が出ないうちの会社で作ればこの何倍もする値段になる。



これは非常によく真理をついているのではなかろうか。

時計は億円の桁になると限定1個。
数千万だと限定品ではなくても生産量は数十個とかでないかな。

しかし。
何個売れるかにかかわらず、その時計を設計するエンジニアの人件費など固定費に違いは出てこない。

ということは。
売れないものを買えば買うほど、1人あたりで考えれば、エンジニアの人件費を自分がよけいにたくさん負担しているということだ。

モノの良さは値段の平方根に比例すると私は思っている。
2倍良いものを得ようとすると、銭は4倍積まないと手に入らない。

ところがどっこい。
メーカーの営業に聞いたら絶対こんなことは言わない。

例えば……
パーペチュアルカレンダー(うるう年でも日付が狂わない機能)は100年に1回転しかしない歯車を積んでいて、とっても精巧にできているんです。高いのはそれなりに理由があるんですよ。
……とでも言うだろうね。

でもね。
構造の複雑さが仮に2倍になったとして、それでコストがどれだけ上がるんかい。
4倍になるのは許すが、3万が100万になるのは許さんよな。

で、第二の理由が出てくる。






その2。
行動経済学的な理由。

どれだったか忘れたが、前に読んだ行動経済学の本に以下のようなエピソードがあった。

Q:
安くてうまいワインを直販しているのだが全然売れない。
どうしたらいい?

A:
モノはそのままにして値段だけ上げる実験を市場で行った。
結果、値段を2倍にすることで、販売本数が増えた。
(単価が上がって儲けが増えたことよりも、販売本数も増えたことに注目)



たしか本では、理由をちゃんと説明せずに、行動経済学を使えばこんな成果があがりますとしか書いてなかったように記憶している。

ではなぜこうなるかをここで私の見解にて説明しよう。

そもそも伝統的な経済学では、人間はホモエコノミクスといって、常に(統計的には)最も合理的(≒経済的)な選択をするという前提で理論ができている。
これが間違いであることに初めて気が付いたのがノーベル経済学賞とったスティグリッツのおっさんで、消費者はメーカーの内部に隠れている事情も含めてすべての情報を知っているわけではないという観点から、ブランドにプレミアムがつくことを説明した。これを情報の非対称性という。
その後さらに行動経済学というのが発展して、人間はホモエコノミクスではなく動物であり、意思決定にあたり心理学的な側面から干渉を受けることが明らかになった。

で、さきのワイナリーでは消費者にはどう見えるかというとだ。

安くてうまいワインの直販
→ 聞いたこともないブランドだし、この値段だからどうせ大してうまくはないんだろ? べつにここで買わなくてもなぁ……。

そこそこ高い値段でうまいワインの直販
→ せっかくここまで来たんだし、この値段ならそこそこうまいんだろ? 他でて売ってなさそうだし買ってみるか……。

とまあ、こんなところではなかろうか。

実際、人間はモノの良し悪しの判断について、驚くほどマスコミその他の外的な影響に左右される。
だから電通にクソ高い広告費を払い、その費用を商品に上乗せして、本来あるべき価格より高い値段で買わせるのだ。

ワインを買うにしても、自分がうまいと思うワインを買うのではなく、賞をとったからこのワインはうまいに決まっているという理由で選ぶヤツが多数いるのをみなさんご存じだろう。
しかもそういうヤツらに限って「これ高いくせにたいしてうまくねえな。ハズレかよ」とは絶対言わない。
なぜなら、マスコミその他の外的な影響に判断を左右されてしまっているからだ。

さらに。
高級時計がその最たる例だ。
高級時計の価値は、その性能や構造の複雑さでは決まらない。

驚くべきことに、その時計の定価がどれだけ高いかで、その時計の価値が決まる。

トートロジー極まる話だが、細部に首をつっこまなければ、総論としてはこうとしか説明しようがない。

もし性能で決まるのなら、月差5秒の100円時計と日差5秒の100万円の機械式時計が併存するなんてありえない。
ホモエコノミクスから見れば、機械式時計のベーシックモデルは20円で売ってて当然となる。

もし複雑さで決まるのなら、3万円のセイコーファイブと100万円のブレゲのベーシックモデルに違いはでないはずなのだ。
しかも不思議なことに、むしろセイコーファイブのほうが品質がいいときた。



なお、もちろん細部には違いはある。
スイス製機械式時計も、30万円くらいまではどれ買ってもだいたいETAというメーカーのムーブメントを使ってて中身に違いがないところ、100万円出せばメーカーオリジナルのムーブメントでできているものを買えるとか。

まあいろいろ違いはあるにはあるが、それはすべてブランド戦略上の値段を釣り上げる営業的な理由のために使われているだけでしかない。
だいたいメーカーオリジナルのムーブメントを使ったというただそれだけの理由をもって、ETAの何倍もの価値を見出すのに無理があるのは、時計マニアの人間でさえ冷静に考えれば誰でもわかるはずだ。






ここまで読まれた方は、機械式時計に金を出すヤツはバカだという結論に見えるかもしれない。

ホモエコノミクスから見れば、バカである。
断定的に。

しかし無理矢やり何らかしら屁理屈をつけことはできる。
核戦争で電磁パルス攻撃を受けることを想定した場合には役に立つ。
核戦争でリアル北斗の拳状態になってボタン電池が入手困難になる世界を想定した場合にも役に立つ。
そのリスク回避のために買った人だけはホモエコノミクスから見てもバカではない。

ならば3万円出してセイコーファイブを買ってシェルターに保管すればいい。

では100万円もする時計とは何なのか?

時計は装飾品であり嗜好品である。
これに経済的に妥当な値段など無い。

機械式だから数万円する。
スイス製の機械式だから数10万円する。
機械式トゥールビヨンだから数100万円する。
機械式2軸トゥールビヨンだから数1000万円する。
……なんてことを説明できる経済学的な理屈など存在しない。

では、理論価格と実勢価格の巨大な差について、消費者は何に金を出しているのか?

その3。
芸術的な理由。

市場経済を否定する日教組所属の教員ならともかくとして、
ピカソの絵が紙と絵具の代金で販売されてしかるべきだと思う人はいないだろう。

つまり、トゥールビヨンは芸術だから高い。

数100万円の時計を見てみればいい。

文字板だけ見ていては高い理由はわからない。
中のメカを見てほしい。

どれも大変美しい。
そう思うはずだ。

なぜ美しいか?

それは、セイコーやETAのムーブメントは実用性を評価基準に作られるのに対し、
数100万円の時計は、見た目の美しさを評価基準にムーブメントを設計しているからだ。

中華トゥールビヨンで5万なんてのがかつてあった。
それも機能的にトゥールビヨンなだけで美しさはそこになかった。
5万ならまあ売れるだろうが、300万で売れるものではなかった。

日本人には、デッドコピーは作れても、同じくらい美しいムーブメントはいまだ作れていない。
セイコーの時計でスイス製と同じ最高価格帯のものがないのにはそこに理由がある。
その価値を見出す人が現れるほどのものを作れるようになるのに、あとどれだけ年月を要することだろう。

さきのvaljoux 7750にくらべて品質が悪いのに値段が高いクロノしか作れないブレゲだが、ムーブメントは比較にならないほど美しい。
値段が同じなら、たとえ品質が劣るといわれてもブレゲのクロノしか買うヤツはいないだろう。
しかし値段の差は10倍である。



ピカソが30秒で描いた落書きが100万ドル。
そこに価値を見出す人がいる。

1970年代に日本製の時計によって絶滅寸前まで追い詰められ、そこから芸術的価値に特化して再興を果たしたスイス時計。
そこにあなたはいくらまで価値を見出せるか。

中国による文在寅冷遇の真実

2017-12-22 23:13:44 | 経済/経済/社会
中国、「韓国の団体観光禁止」通知…オリンピック興行に「赤信号」
http://oboega-01.blog.jp/archives/1069300325.html

中国、文大統領を冷遇 「格下扱い」に懸念広がる韓国メディア
http://www.sankei.com/world/news/171214/wor1712140039-n1.html



これら一連の流れ、我々韓国ウォッチャーとしても予想にしくじったと認めざるを得ない展開になっている。

どこがかというと……

中国にオールインし反日反米な文在寅。
こいつが中国から冷遇を受けるというのが予想外だったという点だ。

なぜこうなったのか?

しばらく考えてみてわかった。

それはだな。

韓国は反日反米をやりすぎて、
すでに日本には外交交渉が成立しないほど「完全に」見限られてしまい、
アメリカにしてももはや「半ば」ではなく「ほぼ」見限られてしまっている。

つまり韓国が中国にオールインしたという事実の別の側面は、、
中国オールインから引き返せないほど中国オールインであることが中国から見てもわかるくらいなってしまっているということであり、
韓国はもっと中国と仲良くするためにさらに中国に譲歩せざるを得ない状況に中国があえて引きずりこんでいるということだ。

この韓国に対する中国の態度、たとえば今の日本に対してやったらどうなるだろう?

「は? やっぱこいつあかんな。他いこうぜ」
ってなるだけだ。
(もちろん朝日新聞や民主の残党は除く)

昨今の海外進出している日本企業のほぼ全てはチャイナリスクを意識しているだろうし、
中国にオールインして中共のサジかげん1つで会社つぶれるようなハイリスクな経営を行う経営者も極めて稀になっていよう。

たとえばトヨタは中国でのシェアはフォルクスワーゲンの後塵を帰しているが、これは中国の資産をすべて中共に巻き上げられても会社の存続に影響がない範囲でしか突っ込んでいないからだ。
わたしはトヨタのリスク管理能力を尊敬するし、皆そうあるべきだと思っている。

ひところ日経新聞が「これからは中国だ」と連呼した。
だが結果として日本は中国オールインはヤバいと途中で気がついた。
わたしはそれは正しかったと信じて微塵も疑っていない。

これが5年前の韓国なら、上記のような今の日本がとるであろう態度と同じであったかもしれない。

しかし今の韓国は「他いこうぜ」ができない。
なぜなら中国オールインであるからだ。
そしてそこに目をつけたのが中国ということだ。



中国人はさすがである。
朝鮮人のあしらいかたは日本人の遥か上をいく。

結婚相談所から電話がかかってきた

2017-12-05 00:21:31 | 経済/経済/社会
結婚相談所から電話がかかってきた。
でも言ってることがめちゃくちゃである。



(前略)
奴「女性が男性に対して求める一番大事な条件って、何だと思いますか?」
俺「うーん…… 年収?」
奴「はずれ。一番は性格でした」
俺「そりゃ建前でしょ」
奴「収入が1000いくらの人でもなかなか決まらなくて何でだろうって人もいるんです」
俺「じゃあ、私の知り合いの漫画家とか、年収100万なんですけどとってもいい人ですよ。どうです? お客さんつけられます?」
奴「うちは男性は年収200万からなのよ~」
俺「じゃあやっぱり性格より年収ですね」
奴「いや……」
俺「はっはっは」
奴「じゃあ2番目の条件って、何だと思います?」
俺「うーん…… じゃあ健康」
奴「これもはずれ。安心感でした」
俺「これまた建前的なw」
奴「いっしょにいると安心するってのは女性にとってとっても重要なことで……」
俺「うちの近くに全盲で杖ついて歩いている人がいるんですけど、そういう人どうですか?」
奴「うちにも片目が義眼の人がいるんだけど、ぜんぜん決まらなくて、車椅子の人でもいいから紹介してっていうんだけど、もうかわいそうになって……」
俺「じゃあやっぱり安心感より健康ですね」
奴「いや……」
俺「はっはっは」



まあ、男にそれを質問しても、建前は性格と安心感て言うだろね。
でも顔とおっぱいと年齢ってヤツのほうがむしろ多いにちがいないのだが。

トランプ『日本はもっと武器を買え』の真実

2017-11-07 21:33:43 | 経済/経済/社会
日本の新聞社のニュースを見たら、
「トランプは『日本はもっと武器を買え』と脅かした」
というようなことが書いてあった。

ところがどっこい。

ロシアの御用新聞を見たら、
「トランプは『北朝鮮は核開発をやめないと日本がアメリカからもっと武器を買うぞ』と脅かした」
というようなことが書いてあった。

どっちが真実に近いのかは知らん。
だがわたしの直観は、ロシアの御用新聞のほうが真実に近いのではないかと告げている。

なんでわざわざ敵の側の国のほうの新聞を見てクロスチェックしないといけないほど日本のマスコミはダメになったんだろうね。

ロシアにおいての歴史の試験の出題傾向

2017-11-06 00:55:40 | 経済/経済/社会
ロシア語の試験の中にはロシアの歴史や法律が出るものがある。

どうやらТРКИ(Тест по русскому языку как иностранному:ロシア語検定試験)はいらんようだが、
РВП(Разрешение на временное проживание:短期滞在許可証かな?)とかは必要っぽい。

まあ、ロシアの歴史というだけなら、日本語の本はそこいらにある。

しかし。
ロシア人から見てどういうところが重視される出題傾向にあるのかまではさっぱりわからん。

たとえば極端な話、日教組のように事件の年代を4桁精度で丸暗記することが重要で、その事件の全容について知っててもテストの役にたたないとか、そういうのだとどうすんだという話である。

でだ。
実際にロシア人に聞いてみたわけよ。



「私は試験で歴史を選択していない、科学を選択したから、実はよくわかっていない」
という前置きがあって。

「Петру первому(ピョートル一世:ピェトルーピェルバム)とかがреформа(改革:リフォールマ)したのはいつかというのがよく出題される。年だけでなく、ときには日付まで出題される」

「戦争になったときのことで、国と国の誰と誰が友達だったか(たぶん同盟のこと)とかが重要」



なるほど。
年号丸暗記のところは日本とたいして変わらんかった。

豊洲の維持費が1日600万の理由

2017-10-29 12:54:10 | 経済/経済/社会
> 豊洲の維持費が1日600万というのは事実でしょうか?
> 排除発言よりそちらが気になります。






豊洲の維持費が1日600万という件。
これは恐らく、かなりの部分が減価償却費ではないかとわたしはふんでいます。

減価償却費というのは、設備や建物はしばらくするとボロっちくなって価値がちょっとづつ減っていくぶんを会計処理するぶんのことです。
試しにここで超ざっくり見積もりしてみましょうか。

仮に鉄骨だとして、その法定耐用年数が19年。
0.06億円/day×365.25day/年×19年=416億円

これが何を意味するかというと……
もし土地代をふくまない建物代だけで416億円かかっていたとすると、全額が減価償却費になります。
まあそんなことはないでしょうけど、仮に参考値を併記するとしたら、丸の内や西新宿の高層ビル1本が安いときでも2000億円以上(土地代込み)という感覚です。
(注:詳しい読者さん、設備の定率償却のぶんを考慮してないとか、細かいツッコミはしないようにw)



で、この1日600万が無駄だからいますぐやめろというとどうなるかといいますと……
「残り19年分まとめて費用計上するから、今年度はめっちゃ赤字になるけどヨロシク!」
というだけのことで、本質的にはそれほど変わりません。
たんにいつ損失計上するかどうかの帳簿上の話だけです。
(もし、ぜんぶが減価償却だとして、売却もせず取り壊すのであれば、本質的には「全く」変わりません)

これと同じ例でいいますと、ひところシャープが潰れそうになっていたころ大赤字でしたが、これは工場建てちゃった分とその中のハイテク生産設備の減価償却費が致命的に効いていた結果でした。
もし工場の操業を停止してもこの減価償却費の発生は停止できません、という意味においても、豊洲と同じです。
実はよくあるパターンなんです。
(このへんはがんばって決算短信を読めばわかります)

これ、ちゃんと調べた結果そう判断したわけではありません。
たぶんそうだろう的なものですのでご注意。



じゃこれどうすればいいかといいますと……。

途中までやっちゃったあとに移転するとかしないとかモメはじめて、両方とも他に転用できない宙ぶらりんな状態だからこうなるわけです。
費用が発生するのをどっちか片方だけにしてもう片方はさっさと片づける、
または両方あってもいいから両方からベネフィットを得られる使いかたをする、
というのが正解ですね、あたりまえですけど。

前原の思惑

2017-10-28 11:44:32 | 経済/経済/社会
> 初めまして。ほぼ毎日訪問させていただいておりますが、
> 今回は思いきってコメントさせていただきます。
>
> 直球ですみません。前原誠司さんの思惑とは 何ですか?
> インタビューで隠しきれない笑みを浮かべていました。「裏の思惑」を達成する目処が付いたのでしょうか。青山繁晴参議院議員が前原さんとは親友だとおっしゃっていましたので、改憲に一肌脱ぐ以外の思惑がわかりません。
> ご意見お聞かせ願えれば幸いです。






ご質問にお答えする前に、補足説明からはいります。

中国を例に、権力の構造を記しておきます。
権力とは、3階層の人間により維持されます。

1.親分
習近平

2.親分の権力を維持するために必要な子分
共産党幹部、とくに習近平派

3.搾取される側
一般人

親分がいくら恐怖政治をやったとしても、子分が一斉に反旗を翻すと、権力は維持できません。
子分から見たときに、こいつに親分やってもらってたほうが自分の分け前がたくさんもらえると思わせるくらいでないと、権力は維持できません。
中国でいうと、汚職しほうだいの役職に子分を優先配置し、そいつらだけは汚職に見て見ぬふりをするというヤツですね。

日本だと普通選挙がありますので、与党からすると有効投票数の半分(2000~3000万人くらい?)は分け前を与えてやる必要のある間接的なみなし子分の末端となります。
まあそれはいいとして。

ここまでが前提です。



で、前原の話にもどります。

前原の目的、それは、党内で上記権力構造の親分に立つことが目的だっただろうと私は見ています。
もうちょい具体的にいうと、党内を自分の一存で好きなように操れる真の権力者を目指していたということです。
これには党首の首を自分の意向だけで入れ替えられるという意味も含み、必ずしも名目上の親分たる党首に自分がなることまでは含みません。
日本の実例でいうと、金丸信がいちばん近いですね。中国だと鄧小平でしょうか。

そうすると、極左の枝野ファミリー(いまの立憲民主党)をパージした(というかパージするために民進党を解体した)のも、中国でいう太子党(江沢民ファミリーで習近平のいうことを聞かない人たち)だけ狙い撃ちで汚職摘発したのと同じものとして理解できます。

この権力構造の親分に立つのに必要なのは子分からの支持なわけで、
直接的な子分とは党内の国会議員であり、
その子分からの支持を得るためには分け前をやる必要があり、
子分が切実に欲している分け前とは子分が選挙に勝って国会議員を続けられることで、
子分が国会議員を続けるために前原は一芝居デカいバクチをうったという寸法でしょう。

改憲について、およびその他のイデオロギー的な何やかんやについては、個人的な重要課題とは思っていないのではないかと私は見ています。
つまり、選挙で勝てそうかどうかを判断材料に、そのときしだいで改憲派にも護憲派にもなりうるといいますか。
この人は、大臣時代に「JALは潰さない」と言っておきながら翌月に倒産するとか、わりと先に行動してから後で修正するという感じで、私から見るとイデオロギー的に固執している感はありません。
本来なら、イデオロギー的に広範囲から支持されていて政策実行力がありそうな人が親分をやるのが理想の1つなんですが、目的と手段が逆とでもいいましょうか……。

青山氏のほうは自分のイデオロギーを政策に反映させるほうが選挙で勝つことより優先という感じなので、それとは正反対ですね。



これら前原の目的については仮説にすぎませんが、そう仮定すれば選挙前の一連の流れは全て説明がつきます。

ただ選挙後を見ると、希望の党への合流見直しだとか、希望の党と民進党の双方から前原降ろしがはじまっただとか、私が思っていたほどうまくやれていない感はありますが。

前回の投稿とだいぶ内容がかぶった感じになってしまいましたが、私の見ているものはこんなところとなります。



追伸:
ここはただの個人blogなので、思いきってでなくて、気軽に好きなこと書いててくださいな。

案外うまくやっている希望の党、いや前原党

2017-10-21 17:11:31 | 経済/経済/社会
希望の党なるナゾの政党。
こいつが今回の衆院選の鍵なわけだが。

なんと選挙がはじまる前までにすでに馬脚を露してしまい、失速した。

しかし!

我輩はそこそこうまくやっているのではないかという気がしている。

なぜか?

目的が何なのかを考えれば、実は裏の事情が透けて見える。
順を追って説明しよう。



希望の党のキーパーソンは誰か?

小池と答えた人、50点。

答えは前原である。

希望の党が民進党を吸収合併したように見えるが、実は違う。

中身は民進党。
ガワは希望の党。
これが実態である。

中国企業がアメリカの上場企業を買い、法的には自分が吸収合併されるようにし、遵法精神が希薄な中国企業だと絶対通らないアメリカで行われる審査をせずにニューヨーク証券取引所に上場するという裏ワザがある。
ようはこれだ。

買収される側のニューヨーク証券取引所に上場している中小企業が希望の党。
インチキ臭い巨大資本の中国企業が民進党というわけだ。



では。
希望の党のキーパーソンたる前原の思惑は何か?

アベの独裁政治を終わらせることと答えた人、3点。

政権奪還と答えた人、30点。

前原は、民進党の中で自分のいうことを絶対聞きそうにない極左の枝野ファミリーをパージしたうえで、かつ自分の配下の者の切実な問題を解決してやることで、恩を売って、さらに強力な親分として君臨することである。

では、自分の配下の者の切実な問題とは何か?

就職先である。
ようするに、つぎの選挙で当選し、衆議院議員を続けられること。

そして前原は、当選した元民進党の議員からは選挙で何とかしてくれる頼れる人物ということになり、マスコミにボロカス言われる役割は小池に押し付け、自分は金丸信のごとく裏で操り人形を動かすのだ。



なかにはこれを読んで
「自分の生活のために国会議員をやるなんて許せない!」
なんて言う人もいるかもしれない。

それは感想としては3点だ。

権力というのは恐怖政治や善意だけでは維持できない。
自分の権力を維持するために囲っているファミリーに対してベネフィットをくれてやらなければ、権力は維持できない。

仮にその事実に絶望して北朝鮮へ亡命したとしても、そこでも同じことが行われている。
残念ながら人間社会はそういうものだ。



衆院の解散が決まったとき、状況はどうだっただろうか?

このまま選挙に突入すれば、民進党は激減し、共産党がバックミラーで見えるくらいになっていたろう。

事実、民進党の野田佳彦幹事長(当時)だって
「どうせ民進党はなくなる」
と言っていた。

蓮舫が降りたときだって、世評は
「蓮舫を降ろしたら有能なヤツが党首になってしまうじゃないか!」
というものだったのを憶えている人も多かったろう。

その民進党議員の絶望的状況を救ったのが前原の奇策である。



ここでもまた意見があろう。
「そんなにコロコロ政党を変えて、おまえらには信念というものは無いのか!?」
と。

これはそれで大変ごもっとも。50点。

だが、よく考えてほしい。
こいつらの目的が何なのかを、だ。

こいつらの1番の目的、それは選挙で勝って衆議院議員を続けることである。
自分のイデオロギーを国政に反映させることは、よくて2番の目的でしかない。
そこがわかっていれば、コロコロ政党を変えることに信念上の違和感など無い。

ただし、人間として信頼できないのも間違いない。
そこは我々が選挙で鉄槌を下すのだ。



では前原は、ファウンダーである小池から権力をかすめとれるのか?

ここ1週間の動きを見てみればいい。
小池人気が低下してきたことで、さっそく造反して「護憲!」などと言いだした元民進党の候補がそこかしこにいるではないか。
小池式では自分がベネフィットを得られないとわかったヤツらは、あっという間に小池に見切りをつけはじめた。
当然これは、小池が用意した隠れキリシタン発見用の踏み絵をガッツリ踏んだあとでの話である。



前原は、アベの独裁政治を許さない!などとは考えていない。
これは単にアタマの弱い人むけのキャッチコピーである。
本気でそう思っている人、あなたは周囲からシールズのようなアタマの弱い極左だと思われていることを自覚したほうがいい。

前原は、起きている最中は政権奪取などという寝言は考えていない。
少なくとも今のところは非現実的なのは誰が見ても明らかである。
まあ、状況によっては自民と連立するという選択肢はありうるくらいには考えていよう。

だが。
前原は、裏に隠された自分の目的を達成しつつある。
実際のところどうなるかは、選挙後しばらくしてみないとわからないが。

【レビュー】プーチンの国―ある地方都市に暮らす人々の記録

2017-10-09 00:14:46 | 経済/経済/社会

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784562054190



プーチンの国―ある地方都市に暮らす人々の記録
ギャレルズ,アン【著】〈Garrels,Anne〉/築地 誠子【訳】
価格 ¥2,700(本体¥2,500)
原書房(2017/07発売)






これ、チェリャビンスクというロシアの地方都市、日本でいうと広島や仙台くらいの位置づけの都市だが、そこで暮らす人々の状況を記したドキュメンタリーである。

ロシア人YouTuberのアシヤ氏がちょうどいま帰省しているのがこのチェリャビンスクのようだ。
まあそれはいいとして。

実はこの本、最初のほうはおもしろかったが、最後のほうになるともう読むのやめようかと思うようになっていった。

なぜか?

内容があまりに水戸黄門的なのだ。



この本には登場人物は4種類しか存在しない。

・プーチンの犬で汚職に手を染めて富を手に入れた政府筋の悪党

・政府の不正や汚職と戦い無実の罪で投獄されても不屈の精神で善良な一般市民のために戦いつづけるスーパーヒーロー

・そこそこ学がありプーチンに不満をいだくが何もする気がない極めて大人しすぎる一般市民

・学がなく政府報道を鵜呑みにしプーチンを絶賛するアタマの悪い一般市民

水戸黄門の第n話と第n+1話でビミョーに話が異なるのと同じくらい各章で内容が異なるだけで、金太郎飴のごとくどこをとっても展開は同じだ。
最初と最後の章をのぞく16章もそれなのだから、うんざりして読むのやめようかと思うようになるのはわたしだけではないと思うのだが、どうなんだろうね。
きっと本の厚さが1/3だったら我輩もいい本だったとここに書いてるだろうよ、たぶん。



でだ。
この本を読んでジャーナリズムの本質の悪い側面について気がついてしまったような気がするわけ。

「ロシアはこんなにステキな国なんです!」
と書いても誰も注目してくれない。
とくにロシアを敵対視しているアメリカならなおさらだ。

「ロシアはこんなに酷い国なんです! 政府の犬の悪党がこんなにのさばり、善良な一般市民はこんなに苦しめられているんです!」
と書いておけばジャーナリズムは銭になる。

嫌な世界だね。

この本にはロシアのいいところは1つも書いていない。
いや、あえていえば、善良な一般市民は存在するというくらいのことは良いところとして書いてあるといっていいかもしれないが、その程度だ。



本のオビには

> 「ウォールストリートジャーナル」「ニューヨーカー」ほか、各紙誌で絶賛!

と書いてあるのだが、どうなんよこれは。

投資マンションのキャッチセールスの統計をとってわかったこと

2017-10-07 22:37:00 | 経済/経済/社会
投資マンションのキャッチセールスの統計をとってわかったこと

投資マンションのキャッチセールスが迷惑なのはみなさんご存じのとおり。

今年は景気がいいからなのか、
「マンション買いませんか」
はあまりかかってこず、
「マンション売りませんか」
が非常にたくさんかかってくる。

だいたい休みの日に1日中家にいれば1日1回は必ずかかってくるという頻度だ。

でだ。
あまりに多いのでしばらくバックデータをとって統計的な傾向を見ることにした。
わかったことを以下に記す。






ほとんどの不動産屋の電話営業担当は「一度勧誘を断った消費者への再勧誘を禁止する規定」を知っているが、稀に知らないヤツもいる。

しかも知らないヤツはそれを説明しても理解できるだけの知能がない。
理解できるだけの知能がないかどうかは不動産屋にはよらない。同じ不動産屋でも知っている人物がかけてくる場合がある。

理解できるだけの知能がない人物が再度かけてきた場合、会社に対してこちらから電話し、人物名をあげて上記宅建業法違反により次やったら国土交通省に相談すると脅かせば、その知能がない人物からは電話がかかってこなくなる。諭旨退職にでもなったのかもしれないね。
理解できるだけの知能がない人物のいる会社の場合、知っている人物が電話してきた場合に何度もそれを伝えることでようやくかかってこなくなる場合がある。



【上記規定を守らない&理解できない担当者のいる会社、かつ何度も伝える必要のある会社の例】
みなと住販






1か月に1回以上の高頻度で電話をかけてくる業者と、4か月間に1~2回または1回かぎりの低頻度の業者と、きっぱり2通りに分かれる。
この少数の高頻度の業者だけ排除してしまえば電話がかかってくる頻度を大幅に減らせる。



【高頻度業者の例】
グランディア(月2~4回)






高頻度で電話をかけてくる業者は、あらかじめ録音してあるものを再生するかのごとく毎回必ず同じことしか言わない。
このケースは例外なく必ず当てはまる。

初見の業者でのみ、比較的マトモに会話できる知識を持つ好人物に当たることがある。
話を聞いてみると、このケースでは普段は電話営業をしない人物がたまたまその日だけ電話営業をしていたというケースが目立つ。



【毎回必ず同じことしか言わない業者の例】
グランディア
みなと住販
ランドネット






高頻度で電話をかけてくる業者には、地元の同業のあいだで極めて評判の悪い会社を含む。



【地元の同業のあいだで極めて評判の悪い業者の例】
ランドネット






ここまで見てもらえばすぐにわかるように、特に酷い例としてここで挙げるような業者は、複数の項目で特に酷い。






ここで名前を出した会社の方へ。
わたしの手元には日付つきで手書きのバックデータありますから、文句があるなら国土交通省を交えてお話しましょうか。

ニューズウィーク、ニューヨークタイムズにつづいて狂ったか

2017-10-07 19:32:57 | 経済/経済/社会
キューバ米大使館に対する「音響攻撃」説の真実味
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/10/post-8606_1.php

> ソ連はこの時期、通信システムを無線信号からマイクロ波通信に切り替えていた。

> 私がボストン・グローブ紙の防衛担当記者だった80年代、国防総省高官に彼らの部屋でインタビューしたとき、室内にBGMが流れていたことが何度かあった。高官の1人に理由を尋ねると、彼は大きな窓を指さし、ソ連の工作員がポトマック川の向こうからマイクロ波ビームを窓に照射して会話を盗聴している可能性があると言った。BGMには、ビームを撹乱させる効果があるとのことだった。






このニューズウィークなるマスメディア、マジで終わってるわ。
上記引用1行目はどうにかこうにか本来の意味を推測できるが、引用2行目に関してはもはやデタラメすぎて本来の意味を推測することすら不可能である。
ニューズウィークはもはや信用に値しない。

これ、技術系でないとどこがおかしいのか気がつかないかもしれない。
もし例えるならば、
「白装束をまとえば人体に有害なスカラー電磁波から身を守れる」
と主張するパナウェーブ研究所と同じくらいデタラメと言えばおわかりいただけるだろうか。
パナウェーブ研究所の教義を朝日新聞が鵜呑みにして新聞の記事にしたくらいデタラメなのだ、これは。

技術のことがトンチンカンなのはやむを得ない。
それにしても、さも正しそうにトンチンカンなことを記事にするのはやめていただきたいと心底思う。



……と、ここまで書いたところで、似たようなことを数か月前に見た覚えがあることに気がついた。
それは↓これだ。






Donald Trump vs. the Food Snobs
https://www.nytimes.com/2017/03/04/opinion/sunday/donald-trump-vs-the-food-snobs.html






ちょうどうまい具合に引用できるところがないので要約して書くと、

「トランプは熟成肉をウェルダンにして、しかもケチャップをかけて食べるようなヤツだ」

と批判している。

まあそれも2chならそんなもんだろうで流せるかもしれない。
けどな、これニューヨークタイムズだぜ。

ついにトランプ憎しで狂ったかニューヨークタイムズ!

そしてニューヨークタイムズと大変仲良しの朝日新聞。
こいつは
「安倍は3500円のカツカレーを食べるような庶民感覚のないヤツだ!」
と大騒ぎした。
そのくせ、朝日新聞の社内食堂アラスカでは3675円のスペシャルビーフカレーを提供しているというオチがついた。

我輩は当時これを読んで狂ったかと思ったし、今もなお狂ったのかという仮説は覆せないでいる。



大手マスメディアは
「ネットのニュースはウソばかりで信用できない。TVや新聞はやっぱり大事だね」
と言い続ける。

しかしだね。
自分で自分の評判を落としておいて片腹痛いと言わざるを得ない。

人手不足倒産を目の当たりにした

2017-10-04 21:51:32 | 経済/経済/社会
人手不足倒産。

倒産という字面だけ見れば、まあかわいそうに…というところだが。

わたしはそんなもん潰れて当然であると思っている。

なぜか?

人手不足になるほど景気が良くなり、かつ従業員が他で働いたほうが待遇がいいと思うから辞める。
それを引き留められる好条件の待遇を提示できないほど利幅が少ないような商売は、もはや日本でやるのに適していない。
つまりそういう意味だと思っている。

しかし!

実際に人手不足倒産を目の当たりにしたとき、考えを変えざるを得ないと思うにいたった。
以下にその詳細を書く。






とあるカフェのことだ。

そのカフェは、とある特定の国籍の人がホール要員をやっていて、しかも全員美女だというので評判になっていた。
我輩もこういう奇天烈なコンセプトの超個性的な店はおもしろいと思ったし、実際何度も行っていた。

ところがだな。
メンバーがどんどん抜けていき、そして最後に中核メンバーまでいなくなることが確定し、もうこれ以上減ると店が回らないから…というので閉店とあいなった。
つい先日のことである。

なぜこうなったかというのには1つの仮説がある。
ボスキャラ格で看板娘のНさんと、辞めることになり閉店のきっかけとなったСさんが、実は仲が悪かったとすると、非常に多くのことで合点がいくことに気がついてしまったのだ。

なおこのことをママ友間の抗争に疲れている別のヤツにチラッと話したところ、
「そんなんあたりまえじゃん。女が5人も集まって全員仲がいいとかありえん」
と言われてしまった。
あな恐ろしき惨事の世界、そう思ったわけよ。



そういえば、小林よしのりが一枚噛んでいたAKB48デッドコピーのアイドルユニットだか何だかも、内部で抗争がはじまっていじめでグジャグジャになり、
「ええいっ! もうどうにでもなりやがれー!」
的な終わりかたをしたんだったような記憶がある。

そう考えると、耐用年数を超過して劣化した部品や、プリクラ流出など粗相して偶発不良となった部品、そして研修生なる予備部品ストックによりカンタンに交換できるようにシステムをこさえたAKB48。
こいつはビジネスモデルとして大変すばらしいと感心せざるを得ませんな。

まあそれはいいとして。



で、最初の話にもどる。

こんな状況だと、さすがに

> それを引き留められる好条件の待遇を提示できないほど利幅が少ないような商売は、もはや日本でやるのに適していない。

というのとはだいぶ違う感じだ。

じゃあ何がいけなかったのか?

> とある特定の国籍の人がホール要員をやっていて、しかも全員美女

という、この極めて強い制約がついた求職者をかき集めることができなかったのが敗因かもしれないと思っている。
ってか、残念ながら閉店とはなったものの、よく開店当初に7人も集められたものだと社長の人脈を尊敬する。



まあ、実はだな。
この人手不足倒産のケースは世に数多くあることに気がついた。

たとえば不動産屋。
本店や支店では宅建の資格ホルダーがいないといけないことになっていて、そいつがいなくなったら30日以内に補充しないといけないことになっている。
そして補充できなくなって免許取り消しになる不動産屋はかなりたくさんいる。

国土交通省ネガティブ情報等検索システム
http://www.mlit.go.jp/nega-inf/cgi-bin/searchmenu.cgi?jigyoubunya=takuti

↑これを見れば、その条件で人手不足倒産してるヤツらが世間にクソほどいるのはおわかりいただけよう。

これはガソリンスタンドでも同じで、危険物乙種ホルダーがやめてしまい名義貸しで実質無免許営業してる店舗がときどきあるだとか、怪しいのはけっこう多いのだ。



カンタンにやめてしまうバイトやパートの属性や能力や資格に全面的に依存する商売、これはもう補充に難があれば薄氷を踏むほど潰れやすい、つまりそういうことなのかもしれないな。

不動産屋の場合は
「おまえ不動産屋やるんだったら自分で宅建とるくらいしろよ」
とピシャッと言ってしまっていい。

零細企業でなくもっとデカい会社なら
「宅建ホルダーやとえるくらい給料だせばいいじゃん」
とピシャッと言ってしまっていい。

だけどね。
さすがにカフェの社長のおっさんに
「あなた自身がロシア人の美少女になれば営業続けられますよ」
とは言えんからな。

衆院解散とアメリカと北朝鮮の関係は?

2017-09-24 18:19:54 | 経済/経済/社会
衆院解散とアメリカと北朝鮮の関係は?
……という質問があったので、私見を述べたい。



まず問おう。
衆院解散中は何がおきる、いや、ふだんと何が違うだろうか?

ここで
「衆院で審議ができなくなる」
と答えた人は30点。

衆院解散中、すなわち選挙中である。
つまり首相はじめとする内閣は選挙にかかりっきりで、まるで仕事にならんということだ。

ということは、衆院を解散するタイミングはいつがベストだろうか?

「党利党略から考えて、与党が勝ちそうなとき」
と答えた人、これはこれで正しい。
いまでいうと、モリカケ問題に対して世間の興味が薄れて内閣支持率が回復した今、党利党略から考えて解散に適している、ということになる。

だが、それを除いたとしてもまだある。

それは何か?

首相はじめとする内閣が多いに大活躍しそうなタイミングが迫っていて、しかしまだ今現在はそのタイミングではないときだ。

つまり、これから第二次朝鮮戦争が起こりそうだが、いま解散して選挙が終わるまではまだ戦争にはならんだろう、と安倍が読んでいるということになる。

ではいつ戦争になる?

11/10~11にベトナムでAPEC首脳会議があってこれにトランプが参加、そしてその直前に日本と中国にトランプが寄るとのことなので、それより前は恐らく戦争にはならない。
まあAPECはどうでもいいとして、その直前、日米中で朝鮮戦争後の後始末と分け前の談合が行われるはずだ。
ちなみに韓国はすでに当事者ではない。
ロシアは分け前の談合の中に入れておかないと後でこじれると思われるが、そこはどうするつもりなのかまではわからん。

2018/2/9~2018/2/25に韓国でオリンピックがある。
そこで戦争開始すると、
「うちの国家予算で育てた選手が戦争に巻き込まれたんやけど、あんたどないしてくれんねん!?」
てことになる。

そして、来春には北朝鮮はアメリカ本土にとどくICBMおよび核弾頭を完成させるだろうと言われている。
オリンピック後ではもう手遅れの可能性がある。

わたしの見立てでは、11月初旬までのあと1か月半以内に戦争になる可能性はそれほど高くない。
韓国へ観光旅行に行くのは絶対やめたほうがいいが、プロテクションを買ってヘッジするほど可能性は高くはない、というくらいだ。

だが、11月中旬~2月初めは怪しい。



ということは、選択肢としては以下のどれかしかない。

・いま解散して、戦争前に政治が不在になる事態を回避する
・数か月後、戦争が起こるかもしれないという怪しい空気のなか、国際政治の空気を読まずに解散して後で困る
・半年後~1年後、戦争は一瞬でカタがついたが、国内で北朝鮮から指令を受けた朝鮮人テロリストがウヨウヨ活動している真っ最中に解散する
・どうなっているかまるで予測できないが、来年末に衆院の任期満了で解散する

このなかでどれがいいかってぇと……
そりゃーもちろん、いま解散でしょう。