教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

資産運用コンサルの手口

2017-07-17 12:42:42 | オタネタ全般
奴「マンション経営されているお客様の多くは月々1万から2万くらいの手出しで運用されている皆様が多く、当社ではそれを改善するコンサルティングを行っております」
俺「はあ……」
奴「お客様の月々の収支は手出しではございませんでしょうか?」
俺「ちゃんと利益は出てますよ」
奴「では物件ごとにどれくらいの月々の収支でしょうか?」
俺「月々の収支を物件ごとに計算するには減価償却の月割りを求める必要がありますので、いまここでぱっと答えられるほど覚えてはいませんよ」
奴「正確な月々の収支がおわかりでいらっしゃらない?」
俺「そうですよ」
奴「正確な月々の収支がおわかりでいらっしゃらないお客様のために弊社が収支を改善するご提案をできればと思いまして……」
俺「あなたのいう収支というのはキャッシュフローのことですよね?」
奴「はい?」
俺「いやだから、いま収支とキャッシュフローのどちらのお話をされてます?」
奴「当社では資産運用のプロ集団でございまして、ぜひご相談させていただけましたらと……」
俺「さすがにねえ、減価償却が何かわからない、収支とキャッシュフローの区別もつかない人に、会計の相談するのはありえないでしょ。大変不安です」
奴「はい?」
俺「もう話は終わりにしていいですかね」



資産運用のプロ集団によるコンサルとのたまうのだが、いやもうひどすぎワロタとしか言えませんな。
収支とキャッシュフローの区別もつかない資産運用のプロ集団ってどんなんやねん!?とツッコミ入れざるをえませんわ。

実際のところ、ワンルームマンションオーナーにむけた収支改善のコンサルティングというのは誰もが同じことしか言ってこない。
方法は全部で3種類のどれかしかないのであって、あえて相談することなど何もないのである。



1つ目。
ローンの期間をのばす借り換えをしようと言ってくる。

それによって銀行に吸い取られる金利払いは全運用期間トータルでは激増するし、フリーキャッシュフローも全く変わらないが、キャッシュフローは改善するので、ドシロウトには一見儲かったように見える。
しかも借り換えといってスルガ銀行やSBJみたいなサラ金まがい銀行ばかり紹介され、金利が上がるケースも多いうえに、借り換え時の融資手数料も取られるので、たいがいのケースでロクなことにならない。
基本的にドシロウトをだまくらかした問題の先送りである。



2つ目。
最長期間のフルローンを組めばキャッシュフローが月1万くらいプラスになる物件を買えと言ってくる。

これもキャッシュフローは改善するので、ドシロウトには一見儲かったように見える。
我輩の相場観では、いま(2017年7月)の相場でフルローンで買ってペイする物件は存在しないので、これも基本的にドシロウトをだまくらかした問題の先送りである。



3つ目。
いま新築の物件を買って5年後か10年後かに売れば利益が出ると言ってくる。
キャッシュフローが月2万くらいマイナスになるが、それでも儲かるのだとか。

これは「基本的に」ではなく「完全に」ドシロウトをだまくらかしていて、問題の先送りですらなく、問題の追加発生にしかなっていない。
これ、さすがにこんなんに引っかかるようだったら不動産投資に向いていないと忠告したいほどダメ。



じゃあどうすればいいか?

もし融資手数料がペイして余りあるほど金利が大幅に下がるんなら、借り換えしてもいい。
それ以外は聞く耳持たなくてよい。

物件の買い増しの話はどれも耳持たなくてよい。

イチバンいいのは繰り上げ返済である。

2007年ごろの前回のプチ不動産バブル期に買った人なら金利は良くて2.7%くらい、悪かったらスルガ銀行で4.5%くらいだったはずだ。
繰り上げ返済はかなり有効に機能するはずだ。

もしいま1%台で借りられていて、かつ残存期間が10年以下くらいなら、繰り上げ返済はあんまり効かないのでほっといてもかまわない。

繰り上げ返済できるくらいなら困ってないよ!という人。
あなたは、今のままひたすらじっとしているか、前述の問題の先送りをしてトータルでさらに損するかのどちらかしか選択肢はない。