教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

Мешок(ロシアオークション)参戦記(ロシアコイン)

2019-02-17 16:08:59 | オタネタ全般
Мешокなるロシアのオークションでコインを買ってみた。
読みはミショークかな。

https://meshok.net/




Историческая серия: Окно в Европу: Деяния Петра I
歴史シリーズ:ヨーロッパへの窓:ピョートル1世の行為



このコインはだな、すごいんだよ。
スペックを書いてみよう。



額面 : 200ルーブル(340円)
品質 : プルーフ
金属, 試料 : 銀900/1000
一般的な重量 : 3342.390(±9.056)g
最低純金属含有量 : 3000.0g
直径 : 130.0(+0.45)(-0.10)mm
厚さ : 27.50(±0.50)
発行枚数 : 300
製造年月日 : 2003年1月31日
カタログ番号 : 5119-0002



で、何がすごいかっていうとだな。
純銀で3kgもありやがり、300個限定、しかも1個づつにシリアルナンバーが刻印されているのだ。

上の写真の右下に映ってるやつ、あの小さいのが500円玉ですぜ。
純銀で3kgってあんた、地金の価値だけで15万円以上しますぜ。
300個限定、この数なら、日本にあるのは我が家にあるこれ1個だけかもしれませんぜ。

詳しいことはロシア語だが以下のサイトを参照されたし。
発行元のロシア連邦中央銀行のサイトなので、いくらロシア語のサイトとはいえ危険なことはないはずだ。

Деяния Петра I | Банк России
http://cbr.ru/Bank-notes_coins/coins_base/ShowCoins/?cat_num=5119-0002



ロシアの中央銀行は日銀以上に頻繁に記念硬貨を発行している。
中には発行枚数1億枚なんてのもあり、それもう記念硬貨じゃなくてふつうに流通するヤツやんって話だが、少ないヤツは15枚とかまである。

このコインの類似品で1kgのもあるのだが、こっちは3kg品の1桁以上の種類があり、かつ発行枚数も1桁多い。
そして1kgのコインはМешокでもebayでもいくらでも売っていて、もっと小さいのだと「無数に」というくらいたくさんある。
近年のコインだと数100枚以下でないと希少価値に値段はつかないだろうと思ってこれにした。
日本には我が家にしかないなんての最高でないですか!



とはいえ。

これパチモンじゃねえの? おまえ騙されてねえ?

……と心配される方もいるかもしれないが。
その可能性はかなり低い。

なぜか?

まず第1に。
数百年以上前のアンティークコインの場合、技術の未熟さ故か、あまり精巧に作られていないので、パチモンの型も作りやすい。
比較的新しいコインは精巧すぎてパチモンには向いていない。

第2に。
このコインは1個づつにシリアルナンバーが刻印されている。
つまり1個づつ個別対応でこのシリアルナンバーの刻印まで偽造する必要があるということだ。

第3に。
コインの希少価値によって地金の何十倍にもなっているコインであれば、そりゃー偽造するインセンティブも大きかろう。
しかしこのコインはそこまで高くない。
つまり、少なくとも材料にホンモノと同じ純銀を使って偽造しようとする限りにおいて、このコインを偽造してもあんまり儲からないことを意味する。

第4に。
上の写真だとよくわからんと思われるが、このコインはヘアライン(磨き傷)があるとことで安く売られていた。
パチモン屋ならそんなことはせんだろう。

第5に。
日本のヤフオクではパチモンだらけ、一説によると半分パチモンだという。
だがロシアではパチモン専用のカテゴリが用意されている。
だからパチモンカテゴリ以外が安全だということではないが、少なくともパチモンカテゴリで流通が確認されているコインはヤバいということだ。
日本のヤフオクで買うときにもМешокのパチモンカテゴリは大いに参考になる。

第6に。
出品者が高解像度の写真を公開している。
これは大変重要なことだ。
昭和天皇御在位60年記念10万円金貨みたいなホンモノから型をおこして純金を使用した極めて精巧なパチモンを除けば、細部が何かおかしいコインは案外よくあるので、高解像度の写真どおしをにらめっこして照合してからでないと大金払うのは恐ろしい。

最大の問題は、出展者がちゃんと送ってくれるんだかどうなんだかというところだったが、まあなんとかなったのであった。







ちなみに裏面はこんな感じ。
一見ヨーロッパテイストだが、そこはかとなく武骨な感じがする。
まさにロシアという感じ。

これ買うのは大変だった。
あたりまえだが、ロシアのオークションなのでロシア語。

やりとり↓こんなんだぜ。







自分でもマジようやったと思うわ。
ロシア国内の店でないと手に入らない/手に入りにくい/やたら高額になる物はいくらでもあると思われるが、そのかわりМешокで買い物にするにはロシア必須。
ロシアは日本より英語通じないと言われている。
敷居はとてつもなく高かった。

それから、海外送金。
これもかなりめんどうだった。
Аоироさんとsayaちゃんにちょっとだけ相談にのってもらった。その節は感謝。

海外送金がすんで小包が郵便局に放り込まれる。
昨今はありがたいことにネット上から追跡できるようになっているので見てみよう。



日本の側から見るとこんな感じ。
https://www.post.japanpost.jp/int/ems/delivery/





ロシアの側から見るとこんな感じ。
https://www.pochta.ru/emspost/





5日もたってまだモスクワ近郊から出てないんかいっ!ってツッコミ入れないように。
場所代が安いロシアでは在庫を貯めて大きなバッチで処理するほうが低コストにできるのかもしれないし。
というか、冬にロシアから日本のサイトで買い物すると届くのに1か月かかると複数の証言を聞いたことがあり、1週間ちょいで届いたのは驚くべき早さといっていいだろう。

このご時世、なぜか貨物がロシアにあるときはロシアの追跡サイトのほうが情報が早く更新され、なぜか貨物が日本にあるときは日本の追跡サイトのほうが情報が早く更新される。
そんなに通信コスト高くねえだろと思うのだが、両方見ればいいのを知っていればどうということはない。







ちなみに付加価値税20%のロシア国内の店舗販売で↑こんなの見つけた。

52万ルーブル(86万円)。
高い!!!

いくらなんでもこんな値段じゃ買うヤツいねえだろ。

日本だと、銀座にある某あおり系コイン商と言われるヤツがシロウトの資産家をだまくらかしてアンティークコインを相場の倍の値段で売っているのはわりと有名な話だが、ロシアにもあおり系コイン商ってあるんですかね……?

今日こんな値段にならなくてもいいから、いつの日かこんなぐあいにプレミアがつくのをずーーーっと待っていよう。
そもそもコインとは20年かそれ以上のスパンで楽しむものである。