近所に小さな橋があります。
木で出来ていて人しか渡れない橋。
暖かい日でしたので息子と散歩がてら行くことになりました。
川には鯉や亀がいます。
息子はパンをあげてみたい、と以前から思っていて一握りのパンをポケットにしのばせて向かいました。
たまに近所のおばあさんが鯉にパンをあげています。
まねして息子は小さくちぎります。
おぉ〜 亀たちが近づいてきました。
エィッッ
しかし、逆風で後ろに飛んでいきます。
「あー。。」
でも水の流れは亀たちの方に向かっているのでパンは流れていきます。
「あ〜 亀たち気がつくかな?」
「ほらほら行ったよ。」
すると、鯉がパクリ。
鯉が横取り。
次にパンを投げると…
こちらの気配を全く気にしてなかった亀がパクリ。
「あの子にあげよう。」
「あっ!
あれはミシシッピアカミミガメだ!」
首筋に赤い線が入っていて、
離れていても外来種とわかります。
「じゃああの外来種じゃない子にあげよう。」
エィッ
ところがパンが向かう先には2匹のミシシッピアカミミガメ。
争うように激しい喧嘩を始めます。亀たちは少し潜りながら取り合っていると…
パンはそこをすり抜けるように流れ、後ろにいた別の亀がパクリ。
ミシシッピアカミミガメじゃないからといってもその亀が外来種じゃないとは限りません。
鯉だって外来種かもしれません。
複雑な気持ちで餌をあげてしまいましたが、穏やかな川に住む生き物たちは健気に生きています。
息子はすごく楽しかったようでニコニコ。
「よし、日本の亀にあげたぞ。」
川では小鴨ものんびりと泳いでいました。