いろいろ思うところがあり、比叡山の千日回峰で行者が巡る道を辿ってみることにした。
66歳になったこの年で、果たして30kmの山道を走破できるのか不安だったが、人生のカケのような気持ちで出かけることにした。
6月9日、金曜日の朝は、快晴だった。
6時40分のバスに乗り、瀬田駅に向かう。
7時1分の電車で、石山駅に着く。
7時14分、石山駅発、ホームは通学の子供たちで溢れていた。
7時44分、坂本駅着。
7時53分、日吉大社に着く。
順路は時計回りだが、あえて回峰の道を逆回りに廻ることにした。
と言っても山道の案内板があるわけではない。
ネットで調べた記載に従って、金大厳という大岩を目指すことにする。
いきなり急登が始まった。
8時26分、日吉大社摂社牛尾神社本殿に着く。
1595年に建造とある。
1907年の国の重要文化財となっている。
よくこんな高いところに建物を作ったものだと、感心する。
二つの建物の間の小道を登り、八王子山を目指す。
8時33分、八王子山、381mに到着。
9時19分、行者と鉢合わせ、一瞬、立ち止まる。彼もかなり驚いたようだ。
こんな道をたどるのは獣ぐらいだろう。
9時52分、恵心僧都の墓に着く。
往生要集を書いた、あの源信のことだ。
源氏物語や地獄変に登場する、横川の僧都のモデルだとされている。
せっかくだから、お参りして手を合わせた。
10時30分、横川中堂着。
11時18分、京都市街を一望できる玉体杉に着く。
12時26分、根本中堂着。
13時00分、無動寺・明王堂着。
13時54分、裳立山着。
ここにはなぜか紀貫之の墓がある。
参拝する。
15時00分、坂本下山
横川から無動寺までの一般道を除いて、登りと下りはかなりきつい傾斜だった。
約7時間の30km踏破だったが、それなりに充実感のある一日だった。
もう少し残りの人生を頑張ろうという気持ちが湧いてきた。
感謝