ある日、象が一本の木の下で休んでいると猿がやってきました。
象が「自分がまだ小象だった頃は同じくらいの背丈のこの木で身体をこすったものだ」と言いました。
すると猿が「自分が小猿だっ頃はまだこの木には遊べるほどの枝もなかったよ」と言い、「自分の方がこの木を長い間知っている」と言いました。
そこにうさぎがやってきて、「自分が子供の頃はこの木はほんの小さな木で、上を飛び越えて遊んだ」と言いました。
最後に鳥がやってきて、「この木の種をここに運んできたのは自分だよ。上を飛んでいたら落としてしまったんだ」言いました。
こうして、一番年下は象となり、象はすぐ年上の猿を尊敬して背中に乗せました。
猿はうさぎを尊敬し頭の上に乗せ、うさぎは一番年上の鳥を尊敬して頭の上に乗せました。
するとたわわに実った果実に手が届き、鳥は果実をとって年下の動物に順番に渡しました。
4匹の動物はお互いを尊敬して仲良く平和に暮らしました。
***
モンゴルからブータンまで伝わるお話です。
年取ったものを尊敬して、みんな仲良く暮らしましょうね。
それが生きるということの意味だと言っています。