DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

風(52)

2020-09-28 11:07:08 | ButsuButsu


これ、何かわかりますか?
絵本の中の挿絵?
いえいえ、水槽の中の不思議な世界です。

数か月前に3つの水槽を窓際に置いておいたら、そのうちの一つがこんな風に変化しました。
まるでおとぎ話の世界のようです。
下の丸い球のようなものは何でしょうか?

水底に繁殖した藻類が作り出す酸素ボールです。
盛んに光合成をおこなっています。
おそらく20数億年前、こうやって水中の酸素が大気へと拡散したのでしょう。

10センチ四方の不思議な世界。
この中で、さまざまな微生物がうごめきあっているのでしょうね。
まるでアンリ・ルソーの絵画のようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

風(51)

2020-09-21 15:58:44 | ButsuButsu


9月19日に第1回波力ポンプ研究会を開いた。
講師は、東京大学生産技術研究所教授の北澤大輔先生だ。
タイトルは「再生可能エネルギーで地球温暖化から生態系を守る」だった。
ジュニアドクター育成塾の2次選抜の小中校生11名と卒業した高校生が4名が参加した。

最近、生徒たちと付き合っていると、大人よりずっとしっかりしていることに気づくことが多い。
あと10年後から20年後に社会を担うであろうこの子たちは、決して現実から逃げてはいない。
むしろ、自然環境の変化を正面から受け止めて、自分たちに何ができて何をすべきかを考えている。
環境行政に携わる意味不明な官僚たちに見せてやりたいくらいだ。

何を理由にしたところで、現実は嫌でもやってくる。
30年後の温暖化対策を議論するより、今、やるべきことを直視すべきだろう。
おそらく、あと10年で大きく自然は変化し、20年後には人間にとって劣悪な環境が始まる。
それを耐え抜くために、私たちにできることを伝えたい。

そう思って、新しいプロジェクトを立ち上げることにした。
その名も波力ポンププロジェクトという。
生徒たちが役割を分担して実施する仕組みを作りたいと思っている。
実際に予算を持って進めるプロジェクトチームの誕生だ。

決して冗談で言っているのではない。
これまでのように、計測して、警告する時代は明らかに終わったのだ。
すでに持続可能な社会は崩壊し始めており、生存をかけた世界へと突入している。
気候変動のエネルギーは大きく、一つの国家など平気で崩壊する。

広島へ投下された原子爆弾のエネルギーが10テラジュール
東北大震災が、その1万倍の100000テラジュール(1エクサジュール)
日本の1年間の全消費エネルギーが10000000テラジュール(10エクサジュール)
そして大型台風のエネルギーが100000000テラジュール(100エクサジュール)

琵琶湖も例外ではない。
この湖の水温が10℃上昇するエネルギーは、東北大震災のエネルギーと同じだ。
私の計算だと1980年から今までに、10000テラジュールのエネルギーが琵琶湖に貯まった。
こうして湖も海も急速に暖まっている。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

風(50)

2020-09-07 11:23:38 | ButsuButsu


昨日、台風10号に備えて、実験調査船はっけん号の係留を確認しに行った。
そのとき、やけに水面が緑色だったので、プランクトンネットでサンプルを採取した。
ペットボトルに入れると、向こうが見えないくらいの濃さだ。

研究室に持ち帰り、しばらく放置すると水面にアオコを形成し始めた。
おっと、これは?
顕微鏡で見ると、大量のanabaenaだった。

久しぶりに今年はアオコの大発生があるかもしれない。
7月までの悪天候で水草の成長が遅れた分、ラン藻には有利に働いたようだ。
水草を刈り取るだけでは、湖の管理はできない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする