DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

湖の鎮魂歌(137)

2013-12-31 22:52:03 | ButsuButsu


もう少しで2013年が終わる。

一年がたつのは早いものだ。

自分が人間らしく生きれる時間も少なくなってきた。

何か琵琶湖に役に立つことをしたいと思って、NPO法人びわ湖トラストを立ち上げて5年になる。

2014年には、初めてハンディキャップの人のための琵琶湖クルージングを行うことにした。

スポンサーに平和堂財団、協力団体に湖南ホームタウンが参加する。

なるべく多くの人に琵琶湖を知ってほしいと思ってはじめた湖上学習会だ。

ただ、車イスの人たちにはチャンスが少ない。

同じ目線で琵琶湖を眺めようと、思い切って開催することにした。

ぜひ多くの人に参加していただきたいと思っている。

よい一年の始まりを予感している。
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12月30日(月)のつぶやき

2013-12-31 07:08:10 | 物語
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湖の鎮魂歌(136)

2013-12-30 22:50:46 | ButsuButsu


2011年に中国は深刻な旱魃に襲われた。

湖北省にある洪湖(Lake Honghu)でも水が干上がり、船が陸に上がってしまった。

この湖は、表面積が348㎞2、周長103㎞、平均水深1.27m、透明度0.71mである。

全窒素濃度は1.15mg/L、全リン濃度0.062mg/L、クロロフィル濃度20.66μg/Lである。

大きさは、琵琶湖の半分ほどでとても浅い。

この湖の修復事業に関する問い合わせが来た。

そこで調べてみると、2011年には中国最大のダム湖である三峡ダムも渇水に見舞われたようだ。

以下に、ネットから調べた報告である。

***

世界最大級ダムの三峡ダム周辺三省が数十年に一度といわれる大干ばつに見舞われている。すでに周辺住民500万人と340万頭以上の家畜の飲料水が不足している状況で、今後さらに被害は拡大するようだ。特に中国第7番目の淡水湖・洪湖(湖北省)は最も深い水深が70年ぶりに30センチにまで干上がり、湖面は従来の4分の1に減少。農業や周辺住民の生活に影響があるだけでなく、生態系全体が破壊されかねない勢いという。

長江も南京から遡る船は運航が難しいほど水量が減り、すでに武漢より河を遡る船は運航停止となっている。このため、対策として三峡ダムのダム湖水の通常以上の大量放水措置がとられている。19日の段階でダムに流れ込む水量は毎秒7300立方メートル、放出する水量は1万1600立方メートル。しかし、この調子で放水が行われ続けると三峡ダムの発電機能に深刻な影響が出る可能性もあるという。

干ばつの原因は降水量不足で、長江下流域の降水量はこの50年の間でもっとも少ないという。だが一部では、長江中流域に大量の水をせき止める三峡ダムができたことの因果関係を疑う声がある。

重慶の三峡ダム湖周辺で地質災害がすでに252か所で発生しており、なかでもダム湖周辺の山の斜面の地滑りによる砂漠化現象が突出していると報告されている。こういった砂漠化や植生の変化もふくめて、いわゆる「バタフライ効果」(一見因果関係のない原因によって大きな影響が出るたとえ)で、地域の気象にも影響を与えているのではないか、という説がもある。多くの専門家は大型ダムによる降水量の影響について科学的根拠なしと否定するが、南京水利科学研究院の王国慶教授などは「降水量データがまだないので何ともいえない」と結論を保留しつつも、その研究の必要性は説いている。

こういう状況下で、18日、国務院は三峡ダムの後続計画についての討論会を開き、三峡ダムのもたらすマイナス影響について善処せねばならないという方針が打ち出した。討論会では、ダム周辺の地盤が緩み地滑りが起きやすい状況や、工事で行われた発破が土砂の流出など生態や地質に深刻な影響を与えていることや、地震の危険などが指摘され、討論会の総括として温家宝首相が「230億ドルを費やしたダムは巨大な総合的な効果と利益をもたらしたが、速やかに解決せねばならない問題は存在する」と異例の声明を発表。これらの問題が「工事段階で予見されていたが、当時の状況では有効な解決が難しかった」と反省の弁ともとれる見解を示した。

中国の電力はほとんど火力電力に頼っており2020年までに消費電力の15%をCO2を出さないクリーンエネルギーに転換していくことを決定しており、その主流はダムによる水力発電と期待されていたが、三峡ダムに伴う問題を政府が認めたことで、今後の大型ダム開発に影響を与えることは必至だ。中国の電力政策も見直しを迫られるかもしれない。

***

渇水があれば洪水もある。

地球の気候は大きく変わってきている。
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12月29日(日)のつぶやき

2013-12-30 07:13:07 | 物語
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大丈夫か(48)

2013-12-29 22:27:04 | ButsuButsu


Banalityと言う単語をご存知だろうか。

英語の辞書には、次のように書いてある。

1. The condition or quality of being banal; triviality:

The banality of the speaker's remarks put the audience to sleep.

2. Something that is trite, obvious, or predictable; a commonplace:

Television commercials are full of banalities.

日本語では、「陳腐さ」とか「凡庸さ」と訳されている。

ちょっと唐突な話かもしれない。

1963年にハンナ・アーレントが雑誌ザ・ニューヨーカーに連載したアドルフ・アイヒマンの裁判記録である。

"Eichmann in Jerusalem: A Report on the Banality of Evil"

この日本語訳が

イェルサレムのアイヒマン - 悪の陳腐さについての報告 -

(みすず書房)である。

内容は、以下のとおりだ。

***

ホロコーストを中心となって行ったアドルフ・アイヒマンの裁判の話である。

ホローコーストと言うのは、ギリシャ語にその語源を持ち、「全焼のいけにえ」を意味している。

第2次世界大戦後、ナチス・ドイツによるユダヤ人や他民族への破壊、大量殺人を意味することばとして用いられた。

今日では、特にユダヤ人(600万人)への大量虐殺を表現することばとして、一般化している。

第二次世界大戦後にアルゼンチンのブエノスアイレスでリカード・クレメント(Ricardo Klement)という名で潜伏生活を送っていたアイヒマンが、イスラエルの諜報機関によって極秘逮捕された。

彼がエルサレムに連行され、1961年4月11日に始まった公開裁判の後に死刑執行されるまでを描いている。

アーレントはこの本の中でイスラエルは裁判権を持っているのか。

アルゼンチンの国家主権を無視してアイヒマンを連行したのは正しかったのか。

裁判そのものに正当性はあったのかなどの疑問を投げ掛けた。

また、アイヒマンを極悪人として描くのではなく、極普通の小心者で取るに足らない役人に過ぎなかったと描いた。

また、アーレントは国際法上における「平和に対する罪」に明確な定義がないことを指摘した。

そして、ソ連によるカティンの森事件や、アメリカによる広島・長崎への原爆投下が裁かれないことを批判した。

***

よく、"Banality of evil" は、"Banality of hero" とも対比されて議論される。

「悪の陳腐さ」とか「凡庸な悪」とか訳されているが、ちょっと外れている気がする。

悪にしても、英雄にしても、ありふれたものから起こりうること言いたいのだと思う。

ある状況になれば、一般の誰でもアイヒマンになるし、スーパーマンにもなりうるのだ。

アーレントが言いたかったことはそういうことだ。

時の為政者が、「普通のよい人」であったとしても、周囲の状況が整うと、「非情な独裁者」にもなりうる。

あの人がまさかそんなことをするはずがない、と思われていても、状況次第では「悪人」になりうるのだ。

そういう意味で、力を持つ人は、いつも細心の注意を払う必要がある。

ちょっとした言動が、国家や国民を大きな厄難に陥れることがあるのだ。

「賢者は過信せず、愚者は傲慢を得る」
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12月28日(土)のつぶやき

2013-12-29 06:51:46 | 物語
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湖の鎮魂歌(135)

2013-12-28 22:09:39 | ButsuButsu


大学への道すがら、寒椿を見つけた。

寒風に耐える姿は、謙譲・愛嬌と言う花言葉を思い出させる。

この花のたたずまいは、日本人の心根に近い。

無理な主張をしない。

そこにこの国の文化がある。

傲慢な主張が成功した事例は過去にない。

力のバランスを微妙にはずしながら、花を咲かせ実を取るのがよい。

そんな政治家がいなくなったのが気になる。

国土も小さく資源を持たない日本は、勝つ必要はない。

負けないことが大切だ。

寒椿を見ながら、そんなことを思った。

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湖の鎮魂歌(134)

2013-12-28 01:13:05 | ButsuButsu


板倉先生を偲ぶ

(4)びわ湖トラストの立ち上げ

滋賀県が自律型潜水ロボット「淡探」の運航を中止した時、予算復活に向けた署名集めに最初に立ち上がってくれたのが板倉先生だった。

2008年1月1日に、NPO法人「びわ湖トラスト」を立ち上げるための発起人会暫定代表として次のような文言を発していた。

そして、4月には比叡山の山田理事長を迎え、8月には正式にNPO法人として発足した。

***

(未来の子供に琵琶湖を繋ぐ)地球温暖化から琵琶湖を守るには、「情報公開と連携」が必要です。

また、緊急かつ大規模な調査や適切な技術開発も必要です。

しかしながら、現状では、精度の高い琵琶湖の調査研究や情報提供をおこなうことができません。

このたび、このような事態を憂慮した有志が集まり、できる限り多くの賛同者からさまざまな形の協力を募り、最先端の調査船や計測機器を共同運用し、琵琶湖の調査研究や水質改善技術の展開を支援し、最新の琵琶湖情報を迅速に公開するとともに、将来わたって健全な琵琶湖の保全のための連携を行うことを目的として(仮)NPO法人「びわ湖トラスト」を設立することになりました。

つきましては、上記事由をご勘案いただき、NPO法人「びわ湖トラスト」の発起人として御参画いただきますよう、お願い申し上げます。
 
***

板倉先生、永い間、本当にありがとうございました。

先生のご厚情は決して忘れません。

感謝

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12月26日(木)のつぶやき

2013-12-27 06:41:48 | 物語
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湖の鎮魂歌(133)

2013-12-26 10:13:28 | 物語


板倉先生を偲ぶ

(3)クルーレス・ソーラーボート大会

1995年頃だったろうか。

板倉先生(故人)、白倉先生(故人、医師)、小林さん(オプテックス社長)らと琵琶湖で楽しむ新しい遊びを探していた。

その集まりを「遊湖の会」と名付けた。

確か白倉先生の命名だったと思う。

1997年に満を持してスタートさせたのが「びわ湖クルーレス・ソーラーボート大会」だった。

ソーラーエネルギーだけで走る模型ボートの競争だ。

あれから17年間も続いている。



板倉先生には、その間ずっと大会副会長の要職を担ってもらった。

予算の確保から会場の手配、大会の運営など、ほとんど一手に引き受けていただいた。

年に一回のことながら、結構ややこしい作業だったと思う。

2013年、今年の8月にも元気そうな顔を見せていただいた。

「顔色がよさそうですね」と言ったら

「そうなんだ」と微笑んでいらっしゃった。



それが最後の出会いとなるとはよもや思わなかった。
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12月25日(水)のつぶやき

2013-12-26 06:39:12 | 物語
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湖の鎮魂歌(132)

2013-12-25 13:04:15 | ButsuButsu


板倉先生を偲ぶ

(2)琵琶湖国際共同観測

1993年8月から9月にかけて、琵琶湖国際共同観測(BITEX’93)を行った。

世界8か国177名の研究者や学生が参加して行われた、史上最大の国際湖沼調査だった。

板倉先生にはリモートセンシングチームの責任者として参加してもらった。

約30日間合宿形式で続いたこの共同研究は、期間中に台風が3個も上陸するという大きな成果をもって終了した。

強風による攪乱が湖の生態系にどのような変化をもたらすのかを、世界で初めて調べたのだ。



現在、地球温暖化の進行に伴って、巨大台風の発生が予想されている。

そんな中で、先駆的な研究ができたものと思っている。

成果発表が終わってから、よく乾杯しましたね。

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12月24日(火)のつぶやき

2013-12-25 07:18:46 | 物語
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湖の鎮魂歌(131)

2013-12-24 13:22:16 | ButsuButsu


故 板倉先生を偲ぶ(1)

板倉先生との交流は、私が琵琶湖研究所で働き始めた1983年に始まった。

公私に及ぶ付き合いだったが、その中でも特に思いで深いいくつかの話題をご紹介しよう。

(1) 琵琶湖回転水槽実験

琵琶湖研究所には、水平縮尺3万分の一、鉛直縮尺300分の一の歪型回転水槽模型があった。

入所当時、京都大学防災研究所の大久保賢治助手(現在、岡山大学教授)と一緒に水槽実験を行った。

1984年のことだった。

一連の実験が終了した後、板倉先生から当時としては最新であった小型赤外線カメラ(三菱電機製)を用いた実験をしたいとの申し入れがあった。

ずいぶん高価なカメラで500万円近くした記憶がある。

板倉先生の専門は赤外線計測で、現在のオプテックス社の小林社長らが滋賀大学に出向いて赤外線自動ドアのテストをされていた。

回転水槽実験は、琵琶湖の環流を再現することを目的として製作されていた。

実験装置自体が大きなモーター上で回転するので、カメラは真上に取り付けて一緒に回ることになる。

湖の周辺にパイプ状のヒーターを取り付けて熱すると、やがて水の流れが生じる。

今思っても幻想的な環流の再現だった。



今、再び琵琶湖の環流にスポットライトを当てようとしている。

世界一美しい環流を、世界の人々に紹介したい。

このことが板倉先生からのご厚情に対する恩返しかな、と思っている。

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12月23日(月)のつぶやき

2013-12-24 07:09:06 | 物語
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