旅たび写真缶

小さい旅から大きい旅まで、時にはいい歳して恥ずかしい旅まで、写真旅日記。

奈良の古道を歩く 山の辺の道(1)

2016-04-24 | 京都・奈良旅行記

2016年4月14日

奈良二日目。

今日の予定は、昨年11月に歩いた「北・山の辺の道」に引き続き、「南・山の辺の道」を歩く。

この「南・山の辺の道」が、一般的にガイドブックなどに紹介されている「山の辺の道」である。

昨年は、奈良市の春日大社から天理市の「石上神宮(いそのかみじんぐう)」まで歩いた。

  参考:  奈良の古道を歩く 北・山の辺の道(1)   奈良の古道を歩く 北・山の辺の道(2)

今回は、「石上神宮」から南下して、桜井市の「海拓榴市(つばいち)観音堂」までを完歩する予定。

5:00 起床。今日は長距離を歩く事になるので、6時には奈良市内のホテルを出発したい。

しかし、気が付けば外は雨。けっこう強い。

予報では夜のうちに雨は上がり、良い天気に成るハズだったのだが・・・。

シバシ空を見上げながら様子見。出発を遅らせるか、今日の予定を変更するか・・・。

7:00 突然雨が止んだようなので、慌ててホテルを出発、JR奈良駅に向かう。 

予定より1時間ほど遅い「JR桜井線」に乗って天理市に向かう。

天理駅からスタート地点の石上神宮までは、遅れを取り戻すためにタクシーで移動。

                   ≪石上神宮(いそのかみじんぐう)≫

8:07 日本で最も古い神社の一つ、「石上神宮」に到着。

神官の方たちはまだ清掃中。

本殿で、今回の旅の無事をお祈りする。 

 

神の使い「ご神鶏」はお食事中。木の枝に登っている鶏の写真を撮りたくて粘ったが、ザンネン。

8:30 「山の辺の道」完全制覇を目指して、石上神宮を出発。

「頑張るぞ!」と意気込んだが、歩き出して直ぐに道を間違えた。

絶対迷うことの無い「山の辺の道」で道を間違え、15~20分の時間ロス。

写真を撮ることに気持ちが集中してしまい、道標を見逃したようだ。

                        ≪内山永久寺跡≫

予定よりかなり遅れて、最初のチェックポイント「内山永久寺跡」を通過。

 

                     

石畳の道は、今朝まで降っていた雨に濡れて滑りそうでコワイ。

                    ≪夜都伎神社(やとぎじんじゃ)≫

9:31 「夜都伎神社(やとぎじんじゃ)」に到着。

茅葺の拝殿はこの辺りでは珍しいそうで、葺き替えたばかりの屋根がなかなか美しい。

りっぱなお屋敷が立ち並ぶ集落を通過。ここが次のポイント「竹之内環濠集落」かと勘違いし、別のハイカーの方と右往左往。

 

                        ≪竹之内環濠集落≫

9:50 竹之内環濠集落。

戦国時代、村の外周に水郷を巡らせ外敵から守ったのだそうだ。

集落内をチョット歩いて見たが、この写真の辺りしか雰囲気は残っていない。 

                       

農道で見つけた天理市の汚水マンホールの蓋。最近、趣味に成りつつあるので撮影。

            ≪三角縁神獣鏡をモチーフにしたマンホールの蓋≫

中央の市章は、天理の「天」の文字を模様化し、市花「梅花」を形作っているそうです。

今まで見たマンホールの蓋の中でも、最も重厚なデザインの一つ。

撮影しながら、昨日の吉野町では見逃したのに気づく。

吉野町のマンホール蓋は、桜と鮎のデザインだそうで・・・・ザンネン。

そもそも、古道トレッキングや寺社巡りでは、なかなか汚水のマンホールの蓋には目が行きません。

                    10:15 萱生(かよう)環濠集落

                         10:29 念仏寺

今日は、礼儀正しい若者のグループとやたらと出会う。

何かオリエンテーリングでもやっているのか・・・。

 

春の季節感濃厚な里山を歩く。

                         ≪長岳寺≫

10:45 「山の辺の道」随一と名高い古刹、長岳寺に到着。

 

長い長いアプローチを進むと、拝観受付ではネコがお出迎え。と言うより、受付に誰もいなくてどうしたものやら・・・。

 

鐘楼と楼門を兼ねた珍しい門。

境内の小高い場所には、立派な石仏。

 

11:20 長岳寺を出て数分で、天理市トレイルセンター前。

今日は6時前に朝飯を食べたので、サスガに空腹。

トレイルセンターの道路の向かい側にある、「そば処 千古」で天ぷらそば大盛りを喰う。

ご主人の話では、この辺りが「山の辺の道」のほぼ中間地点。

                        ≪トレイルセンター前の路上にあった地図≫ 

ここまでのコースタイム

石上神宮-(12)-内山永久寺跡-(25)-夜都伎神社-(12)-竹之内環濠集落-(17)-

萱生環濠集落-(14)-念仏寺-(14)-長岳寺-(3)-天理市トレイルセンター

    歩いた距離:約6.5km

    歩いた時間:1時間40分

    要した時間:3時間(拝観時間、見学時間、昼食時間などを含む)

 

                        ※奈良の古道を歩く 山の辺の道(2)につづく


奈良の古道を歩く 吉野山

2016-04-19 | 京都・奈良旅行記

昨年12月以来のブログ更新です。ちょっとサボっていました。 

何とか心を入れ替えて頑張ります。

今回の旅は、去年の秋に引き続き「奈良の古道歩き」をすることに・・・・ 

2016年4月13日

今日から三泊四日の奈良旅。

今日の最大の目的は、吉野山「金峯山(きんぷせん)寺」の「蔵王堂(国宝)」で、秘仏「蔵王権現」の御開帳を見ること。

吉野に入るのは昼過ぎになる予定なので、「古道歩き」と言うよりは秘仏拝観がメイン。

もう終わっているとは思うが、現地の状況によっては(アワヨクバ・・・)、有名な吉野のサクラも巡りたい。

9:05 乗り込んだJALは、予定よりやや早めに伊丹空港へ到着。

一目散にバス乗り場に移動。予定より30分早い、9:20発「あべの橋」行きの連絡バスに乗車。

その結果、「大阪阿部野橋」駅発の吉野行き近鉄特急も、前日仙台で購入した指定券より一本前の特急に変更。 

天気予報では午後から雨模様なので、出来るだけ早く着きたい。

ちなみに、近鉄特急は全席指定なので、サクラのシーズンなどは前もって特急券(全席指定)を入手しておいた方が良いようだ。

いつもの旅行代理店で近鉄特急券を買おうと思ったが、手数料が1,080円かかると言うのでヤメ。

近畿日本ツーリストに行ってゲット。510円の特急券に1,080円の手数料はアホらしい。

 

11:35 乗り継ぎが非常にうまくいって、予定よりかなり早めに吉野駅に到着。

駅前からは、七曲り坂をテクテク登って「金峯山寺」に向かう予定だったが・・・・。

気合を入れて歩きだしたら、目の前に「中千本公園」行き奈良交通バスがいて、係員に間違って誘導されて思わず乗ってしまった。

 

目的の「金峯山寺」を迂回して「中千本公園」まで来てしまったので、この勢いでさらに「奥千本口」行きのバスに乗り継ぐことに予定変更。

ケーブルバスの乗車券売り場で50分待ちと言われたが、運良く20分ほどで乗車。一車線の山道をマイクロバスでガンガン上がる。

吉野山ハイキングでは、今回のように吉野駅からバスで「奥千本口」まで登り、歩いて下るのが定番のようだが、サクラのピークの時期にはバスの乗り継ぎに何時間掛かるか分からない。

今日は、「下千本」、「中千本」のサクラが終わっているので、何とか1時間余りで「奥千本口」まで来た。 

                         ≪金峯神社≫

12:40 「奥千本口」のバス終点から坂道を数分登って「金峯神社」に到着。

写真右奥の道をさらに行くと「西行庵」など見どころがあるらしい。周回コースを歩いて来た人の話では、まだサクラが満開の場所が一ヶ所あるようだ。

行って見たいが、今は既に午後。

思いがけずバスに乗って山上まで来てしまったが、「奥千本」で時間を掛けるのはチョット不安。

御開帳の「蔵王権現」の拝観時間が終わってしまったら、何のために吉野まで来たのか分からない。

12:55 金峯神社にお参りを済ませ、周辺のサクラを眺めながら徒歩での下山開始。

                   ≪吉野水分(よしのみまくり)神社≫

13:16 吉野水分(よしのみまくり)神社に到着。

かろうじて残る桜を眺めながら、豊臣秀吉寄進の拝殿でお参り。先を急ぐ。

 

13:27 「花矢倉展望台」に立ち寄る。上千本の眺めは・・・ザンネン。

  

一般観光客も、ハイカーもヒタスラ下る。

                     ≪櫻本坊(さくらもとぼう)≫

13:55 観光客で賑わう寺町の通りに下りて来たところで、休憩を兼ねて「櫻本坊」を参拝。

   

 

14:30 やっと今日の目的地「金峯山寺(きんぷせんじ)蔵王堂」に到着。

今にも雨が降り出しそうな気配だが、何とか間に合ったようだ。

 

                     ≪金峯山寺蔵王堂(国宝)≫

あまりにも巨大なお堂に、くちアングリで見上げる。東大寺大仏殿に次ぐ大きさだという。

巨大なお堂の中には、高さ7mもある蔵王権現三体がド迫力で立っている。

権現さまの足元にある懺悔室で、仰ぎ見ながら二度もザンゲしてしまった。

拝観受付をした人は、お札と靴入れのエコバッグがもらえる。

 

15:15 今回の旅の目的の一つ、蔵王権現の御開帳を拝観出来たので、ノンビリと境内を眺めていたら、蔵王堂の脇の方に「脳天大神」の看板を見つけた。

明らかに頭の神様だと思われるので、「ボケ防止」に拝んで行こうと思い、急な石段を降りた。

 

軽い気持ちで歩き出したのだが、行けども行けども参拝所は現れず、まるで谷底に落ちて行く感じ。

15:24 やっと「脳天大神」に到着。

脳天大神は正式には「龍王院」と言い、金峯山寺の塔頭。首から上の守り神。

 

15:32 「ボケ防止」のお参りを済ませ、さっき下って来た急な石段を今度はヒタスラ登る。

後から分かったのだが、450段あるらしい。往復で900段ということになる。

頭にご利益があるというよりは、身体を鍛える方に役立ちそう。

15:56 蔵王堂を後にして、門前町でお土産屋などを覗きながら通りを少し戻る。

                          ≪吉水神社≫

16:05 吉水神社に到着。

ここは、かつて源頼朝に追われた義経主従が隠れた場所で、義経と静御前の永遠の別れを描いた「義経千本桜」の舞台となったところ。

また、後醍醐天皇が一時南朝の皇居を置いたり、豊臣秀吉が花見の本陣としたりと重要な歴史の場所でもある。

「一目千本桜」の景色は、こんなアンバイで。一週間前なら・・・・。

16:30 吉水神社を出たところで、この後どうするかシバシ思案。

「山の向こうに見える如意輪寺まで歩いて見ようか・・」などとも考えたが、明日からのハードなスケジュールを考えて体力温存。吉野駅に下りることにする。

 

「七曲り坂」をまだ残っているサクラを眺めながら、吉野駅に向かう。

チョット下ったところで、ふと思い直し、坂道を上に戻る。

                      ≪吉野山ロープウエイ≫

17:10 現存する日本最古のロープウエイに乗って、下山。乗り降りする時、チョット怖い。3分ほどで到着。

 

17:30 吉野駅前の食堂で山菜そばを食べ、夕食用に「柿の葉ずし」をお持ち帰り。

18:04 来た時と同じように、特急券を一時間前倒しに変更して、近鉄に乗り込む。

この時になって、雨がパラつき出した。超ラッキー。

20:00 吉野駅→橿原神宮前駅→大和西大寺駅→近鉄奈良駅と、近鉄を乗り継いで奈良市内のホテルにチェックイン。

とたんに雨が本降りになった。なんとか一日目を無事終了。