旅たび写真缶

小さい旅から大きい旅まで、時にはいい歳して恥ずかしい旅まで、写真旅日記。

金刀比羅宮で応挙・若冲

2014-12-14 | 旅行記

2014年11月28日

讃岐の旅五日目。いよいよ最終日。

ホテルのカーテンを開けると、今日も良い天気。

二泊目の朝になって初めて、部屋から瀬戸内海が見渡せることに気づいた。

今回の旅の計画で唯一達成できていないのが、「豊島(てしま)美術館」見学など

の現代アート観賞。

無理すれば、今日、豊島美術館に寄ってから仙台に帰ることも可能だが、この旅の最大の目的である「金刀比羅宮の日本絵画鑑賞と、1,368段の石段登りを優先する。

8:15 JRホテルクレメント高松をチェックアウト。 

高松で二泊したこのホテルの良い所は、チェックアウトしてから5分以内に特急列車に乗り込めるところだ。

8:25JR高松駅発の特急しまんとに乗り、琴平駅に向かう。

                       ≪JR琴平駅≫

9:00 JR琴平駅に到着。「こんぴらさんは誰でも知っているが、琴平は誰も知らない」と言われる琴平町である。

駅のロッカーで荷物の整理。何しろ小豆島お土産の「醤油」やら「オリーブ・オイル」などのビンがゴロゴロ。担いで金刀比羅宮の石段を登りたくない。

9:20 琴平駅を徒歩で出発。

9:29 金刀比羅宮の表参道に到着。

                        ≪表参道≫

そんなに早い時間だとは思わないが、参道両側の店は開いてない所が多く、歩いている参拝客も少ない。

写真左の団体は、大門までバスで楽していこうとしている人々の列のようだ。

                 ≪一段目≫

9:33 いよいよ本宮まで785段、奥宮まで1,368段の石段登りが始まる。

                       ≪百段目≫

                          ≪大門≫

9:42 365段目の大門に到着。

                      ≪五人百姓の飴売り≫

大門を入ると、「五人百姓」と呼ばれる飴売りが店開きをしている。この時は三人だが・・・。

紅葉を眺めながら参道を進む。

                         ≪旭社≫

9:57 628段目の旭社に到着。まず最初の参拝。

本宮と間違われると言われるだけあって、荘厳な建物だ。

さらに登る。

                    ≪金刀比羅宮 御本宮≫

10:04 ついに785段目。金刀比羅宮(こんぴらさん)の御本宮に到着。

巨大な拝殿の真ん中でお祈り。

                        ≪本宮 境内≫

この時間はまだ参拝客が少ないからか、静かで鳥の声が心地よい。

擦れ違った神職の方から丁寧なご挨拶をいただいて、なおさら気分が良い。

                     ≪本宮前から讃岐富士≫

本宮に向かって右側に広い展望所がある。やや霞んでいるが讃岐の平野が広々と見える。讃岐富士も美しい。休憩を兼ねてシバシ眺める。

10:18 本宮の右手を、「奥社」目指して出発。

                         ≪白峰神社≫

常盤神社、白峰神社(932段目)、菅原神社などをお参りしながら紅葉の中を進む。

上の写真の様に、石段ではない平らな道もあるので、思ったほど疲れない。

さらに登る。本宮までの石段より、歩いている人は明らかに少ない。

登山用のストックを駆使して、ガシガシ登って行く人もいる。

私は、一眼レフのカメラを手に持つことを優先したので、置いて来た。

やはり両手にストックを持っている人は早い。アッと言う間に追い越された。

膝の悪い人や体力のない人は、登山用ストックは大変有効だと思う。

買ったのか借りたのか、お遍路さんの様に一本杖の参拝客も多かった。

                        ≪奥社≫

10:41 ついに1,368段目、金刀比羅宮「奥社」に到着。

先に到着していた人々も、みんな満足そうに汗を拭っていた。

境内からは、やはり眺望が素晴らしい。本宮前と眺望の方向は同じだが、こちらの方が遥かに高い。

10:50 奥社への参拝を終えて、下山開始。

途中、本宮前で「お札」を購入。ここからは、「下向道」を通って書院に向かう。

                       ≪表書院・裏書院≫

11:25 表書院に到着。

実は、この書院を訪れるのが今回の旅の大きな目的だ。

11月30日まで奥書院で開かれている「金刀比羅宮 秋の特別展-若冲邂逅」(伊藤若冲)と、表書院に常設公開されている円山応挙を見るのを楽しみにして来た。

伊藤若冲も円山応挙も、美術館の展示会などで見るチャンスは多いが、襖絵や障壁画として本来の形で見ることが出来るのは貴重な体験だ。

入場された方々は、襖絵の前では畳に正座してジックリ観賞していました。

いやぁ~! 大変良かったです。はるばる仙台から来た甲斐がありました。

(解説は、専門サイトでどうぞ・・・)

他にも長沢芦雪や岸岱などの作品もある。

 

12:20 一時間ほどジックリ観賞した後、書院を退出。

書院の脇から、裏参道へ抜けて下山。 

                 ≪裏参道≫

裏参道は、お土産屋などが両側に並ぶ表参道とは違い、自然の中に石段や遊歩道が設けられた庭園風で、今が盛りの紅葉の回廊を歩く。

静寂に包まれて、喧噪の表参道とは趣が違う。新緑の時期も訪れたい道だ。

順路がどうなっているのか分からなくなるが、下りて行けばどうになる。

ノンビリ歩いて30分ほどで住宅地に出た。

                     ≪琴平のマンホールの蓋≫

住宅街の路上に見つけたマンホールの蓋。籠で「こんぴらさん」の石段を上がる絵が描かれていて、いかにも琴平町といった感じ。

このまま駅の方向に歩いて行けるが、まだ昼食をとっていないので、右に曲がって表参道の方に向かう。ちょうど石段の一段目に出た。

400年の歴史を持つという店で、「ぶっかけうどん」を食べた。

                           ≪ぶっかけ≫

お土産用の「うどん」を二ヶ所で買って、今回の旅行の予定は全て終了。

琴平→岡山→東京→仙台と、特急と新幹線を乗り継いで、21:47仙台に到着。

金刀比羅宮の参拝所要時間

○往路

   JR琴平駅-(12分)→表参道石段1段目-(10分)→大門-(20分)→

   本宮-(21分)→ 奥社                往路計 1時間3分

○復路

   奥社-(10分)→ 本宮-(下向道8分)→ 表書院-(裏参道30分)→ 

   表参道石段1段目-(12分)→ JR琴平駅    復路計 1時間

                       往復合計 2時間3分

   ※時間には、参拝、休憩、食事などの時間は含まれません。

     実際には個人の都合に合わせて、60~90分足すと良いでしょう。

   ※時間には、写真撮影や説明書きなどを読む時間が含まれています。

     裏参道を歩いている時間(30分)には、撮影時間がかなり含まれています。

参考データ

   歩いた人:62才男性 ひとり旅

   体   力:並(歳相応)


小豆島8 天空の霊場 西之瀧龍水寺

2014-12-13 | 旅行記

2014年11月27日 つづき2

讃岐の旅四日目の今日は、朝一番の高速船で高松港から小豆島の草壁港に渡り、小豆島88カ所巡りの第二番札所碁石山、第一番洞雲山、第三番奥の院一心寺と巡ってミニお遍路をした後、洞雲山登山もした。

予定していた「豊島美術館」観賞は断念せざるを得なかったが、その分時間が余ったので、午後は碁石山霊場まで来てもらったタクシーに乗って観光することにした。

何しろ「山岳ガイド犬アズキ」との奇跡の出合いがあって、念願の洞雲山山頂にも登れたので、心のユトリというか、気持ちが大きくなってしまった。

13:45 碁石山の駐車場を出発。途中、国宝のある霊場に立ち寄ったり、オリーブ畑の中をドライブしたりしながら、山岳霊場の「長勝寺 奥の院西之龍」に到着。

「西之龍」に至る道はかなり狭くて、対向車との擦れ違いもママならない遍路道だったが、ベテラン・ドライバー運転のタクシーに乗っていると気が楽だ。

14:25 「西之龍」の駐車場に到着。霊場より下にあるのだが、すでに目の前に絶景が広がる。

山岳霊場のアプローチと言えば、鎖などにしがみ付きながら急坂を登るワイルドなイメージだが、こちらの参道は誠に美しい。

灯篭が並ぶ石段をユックリ登る。

 

         ≪小豆島88ヶ所巡り第四十二番札所 西之瀧龍水寺≫

石段を登りつめ、霊場を仰ぎ見る。右側の岩の塔にもハシゴで登れるらしい。

最近は若い女性も登る人がいるそうだが、私は遠慮した。

まずは大師堂でお参り。

奥さんが対応してくださり、いろいろ説明していただいた。

お大師さんと細い紐で繋がった「三鈷杵(さんこしょ)」を、身体の悪い所に当てて願掛けすると必ず治るのだそうだ。

私も身に覚えがあるので、さっそく実践したかったのだが、お寺の奥さんとタクシーのドライバーがジッと見ているので、ちょっと曖昧に・・・・。

              ≪本堂(洞窟の中)≫

奥さんに案内されて本堂へ移動。

ご本尊は観音様ということだが秘仏。33年に一度の御開帳を待つしかない。奥さんも一度しか見たことが無いそうだ。

「どんな観音様だ」とシツコク聞いたら、十一面観音の姿が入った病気治癒のお守りを出してくれた。

買わざるを得ない雰囲気になってしまった。

奥さんがご住職を呼びに行ってくれて、階段を必死に登って来たご住職が、息を切らしながら「般若心経」を唱えてくれた。

大変ありがたいお守りである。

                        ≪龍水≫

本堂の左手から洞窟(岩窟)内に入ると、奥の暗がりに湧水がある。飲んでみたがまろやかで美味しい。

「龍水」という名がついている。由来については、現地で・・・・。

洞窟を抜けて行くと、出口で奥さんが待っていてくれて、最上段の建物である「護摩堂」に案内してもらった。

           ≪護摩堂からの眺め 池田湾と西之瀧龍水寺境内≫

お不動さんにお参りした後は、護摩堂のベランダに出て絶景を堪能。

「瀬戸大橋」なども見えるそうだが、私の視力ではどうも・・・・。

右に見えているエンジェル・ロードはまだ繋がっていなかった。

お寺さんに来てから45分もたってしまった。その間、奥さんにはずっと案内していただいて感謝。

15:15 お礼を述べて、下山することに。

下りの石段は、登る時と全く表情が変わる。瀬戸内海にまっすぐ下りて行く感じ。

正面に浮かぶ島は、涅槃像に見えるのだそうだ。

ここで見る夕景は相当に美しいのだろうと思うけれど、日没までいることは出来ないので、ここから一番近い池田港に向かう。

池田港に到着。小豆島の「オリーブ・コーラ」でノドを潤す。

昼食を満足に食べていなかったので、何か食べたかったが、港にも周辺にも食堂が無かった。

                    ≪池田湾の夕景≫

高松港行きのフェリーを一便飛ばしたお陰で、素晴らしい夕景に出合えた。

不思議な筋雲が数本。海面もベタ凪に近いので、映り込みが面白い。

17:10 月に向かって、池田港を出港。

出港して間もなく、海に沈む夕陽を撮影する計画だったが、池田湾を出る前にどこかの山陰に太陽は落ちた様だ。

展望甲板から瀬戸内海の夕焼けを眺めていると、思わず小柳ルミ子の歌を口ずさんでしまう。

昨日と同じく、フェリーの船内で「うどん」。今日はキツネ。

18:10 高松港到着。

昨日から泊っている「JRホテルクレメント高松」に戻る。このホテル、料金は他よりやや高いが、「JR高松駅」、「高松港」と「こと電高松築港駅」に隣接しているので旅行者には便利だ。

高松市に二泊していながら全く市内を見ていないのも寂しいので、ホテルのフロントで情報を収集して、これから高松市のシンボル「栗林公園」のライトアップを見に行くことにした。

                        ≪栗林公園≫

朝から動き回ってけっこう疲れているが、どうせ夕食のために外出するつもりだったので、タクシーで栗林公園に向かった。

運転手から食べ処の情報を得ようとしたが、「高松の人はうどんしか食べないので、皆栄養失調だ」とか、最近有名な骨付き鳥について聞くと「あれは丸亀では美味しいが、高松は観光客向けだから・・・・」と、やや自虐的。

池が沢山ある庭園なので、紅葉の水鏡が幻想的だ。

栗林公園の帰りは「歩き」にして、居酒屋を探す。

「骨付き鳥」で生ビールをグビグビ。 


小豆島7 奇跡の山岳ガイド犬

2014-12-10 | 旅行記

2014年11月27日 つづき1

午前中に、小豆島88ヶ所巡り第一番札所「洞雲山」霊場、第二番札所「碁石山」霊場そして第三番札所奥の院「隼山 一心寺」と、ミニお遍路を体験。

予定していた洞雲山、碁石山の登山は諦めたものの、午後に予定している「豊島美術館」に行くためには、そろそろタクシーを呼んで山を下りなければならない。

一心寺から洞雲山の方向に歩き出したら、一心寺で出合った犬が私の前を歩きだした。

私を先導するかのように、つかず離れず前を歩いて行く。 

そろそろタクシー会社に電話を入れようかと思っていた時、犬の歩く前方の崖に奇妙な形の洞窟を発見。

これが探していた登山口のランドマークだと確信する。来る時には気づかなかった。洞窟の向きが一心寺側を向いていたのだ。

道端に、それらしい踏み跡を見つけて洞窟に向かう。

岩に掘られた階段を登って行くと、洞窟に祀られた祠の下に行き着く。

この時点で、午後の「豊島美術館」行きは泣く泣く断念。

               ≪八大龍王神≫

鎖に掴りながら、必死に洞窟までよじ登り、祀られている「八大龍王神」にお参り。

鎖があると、自分の年齢や体力を考えずに登りたくなる悪い癖だ。

鎖場でヨロヨロしている私を、犬は心配そうに見つめている。

犬に声を掛けたくても名前が分からない。一応、仮の名前と言うことで「洞雲山」から取って「ドーウン」と名付けたが、メスの様なので小豆島から取って「アズキ」と改名。

12:15 命からがら鎖場から下りてくると、アズキは再び先導して階段を下り始めた。

ところが、そのまま舗装道路に下りるのかと思いきや、アズキは突然、左手の林の中に飛び込んで行った。良く見ると、踏み跡がある。

不安ながらアズキの後をついて行くと、赤ペンキの矢印などもあって、これが山頂に向かう登山道のようだ。

アズキは、洞雲山山頂まで案内してくれるのか? ハタマタ単なる気まぐれか?

コースに沿って歩けたのも僅かの時間だけ。急斜面になると、先日降った雨と分厚く積もった落ち葉の影響で、登山道を見失う。辺りを見回しても何の目印も、踏み跡も無い。

足元の悪い林の中を彷徨いながら、立木の枝などにすがると、乾いた音を立てて簡単に折れる。

しかし、ここからアズキが大活躍。

周辺をものすごい勢いで駆け回り、臭いを嗅ぎ回る。

アズキは、時折立ち止まって顔をあげ、こちらを見つめる。そこに行って見ると、何と赤ペンキの目印や踏み跡。

アズキの活躍に何度も助けられ、どこをどう歩いたのかもわからないが、次第に高度を上げて行く。

ついに稜線上に出た。 

12:40 稜線上を僅かに歩いただけで、「洞雲山山頂」に到着。

                      ≪洞雲山山頂≫

切り立った岩稜の狭いピークに石の祠が立ち、四方が見渡せる。

山頂に立ち「ドヤ顔」のアズキ。

ひとりでは登山口すら見つけられなかったので、私にとってアズキは「奇跡の山岳ガイド犬」だ。

ご褒美に、水と非常食を二人で分け合いながら昼食。こんなに天気が良く紅葉も奇麗なのに、二人以外誰も上がってこない。

絶壁の上の怖い場所だが、絶景を二人占めしてノンビリ休憩。

食後は、「奇跡の山岳ガイド犬アズキ」が山頂からの景色を、ガイドしてくれる。

崖の縁に立ちアズキが見つめているのは、右のピークが「碁石山山頂」、中央の山塊が「大嶽」。

次にガイドしてくれるのは北側の眺め。

正面が昨日26日に登った星ヶ城山と寒霞渓。左に25日に行った「醤の郷」が広がる。

南、東には瀬戸内海や播磨灘。アズキの目には淡路島や鳴門大橋が見えているのかもしれないが・・・・。

今回の旅では、お寺や神社の前を通るたびに必ずお賽銭を上げてお参りしている。

この信心が功を奏して、神様か仏様が私に「山岳ガイド犬アズキ」を遣わされたのではないかと、本気で思った。

そうでなければ、私が洞雲山登山を予定していたのを、アズキが分かるハズがない。

しかし、アズキが大きなカマキリを噛み殺している(上の写真)のを見て、ヤッパリ違うなとガッカリ。

13:00 そろそろ下山。

午後に予定していた「豊島美術館」は諦めたので、時間は充分にあり、碁石山山頂にも行けるハズだが、来た道を戻って洞雲山霊場に下りることにする。

これ以上、アズキと偶然に頼るのは危険だ。

往路を下り始めると、少ししてアズキが私の記憶とは違う方向に一目散に駆け出した。アッという間に見えなくなった。

アズキが駆けて行ったところも登山道のような雰囲気があるので、アズキを信じて後を追う。 

しかし、直ぐにルートが分からなくなる。周辺を見回しても目印や踏み跡は見つからず、アズキも居なくなってしまったので心細い。

進路を塞ぐ小枝などと格闘しながら下へ横へと移動。

やっと踏み跡らしきものを発見してホッとするが、よく見ると何か変だ。

「イノシシが掘った穴ではないか?」と思い至る。遭難とイノシシに襲われる二重の不安が・・・・。

そんな時、突然背後でバサバサっと音がして、何かが目の前に飛び出して来た。

思わず悲鳴を上げそうになったが、アズキだった。

私の前に立ちふさがったアズキが、ジッと私を見上げてくる。

「どうしたんだ?道が分かったのか?」と声を掛けると、また別な方向へ駆けだして、立ち止まってはこちらを見つめる。

そちらに移動すると、またどこかへ駆け去ってしまいいなくなる。

そんなことを何度か繰り返し、藪を掻き分けた時、突然目の前に駐車場が現れた。

朝、私がタクシーを降りた場所だ。

13:17 碁石山霊場駐車場に到着。

目の前には、「お大師さん」の像。

洞雲山霊場に向かって下りたつもりが、何故か碁石山霊場の「大師像」の前に無事到着。

やっぱりアズキは「お大師さん」が遣わされた「山岳ガイド犬」だったのか、と納得。

弘法大師に感謝し、像に向かって手を合わせる。

             ≪奇跡の山岳ガイド犬 アズキ(宗派:真言宗)≫

大師像の前の休憩所で、残りの水と非常食を二人で分け合っていたら、軽自動車が一台到着。

若い女性が一名下りて来た。これから碁石山山頂に行くのだと言う。

女性に、本堂に行く石段を教えたら、アズキも女性の足元にジャレながら一緒に行ってしまった。

「俺との絆はどうなるんだ!」と言いたかったが、別れの辛さを考えればこの方が良いのかも・・・。

13:45 呼んだタクシーで下山。

            ≪洞雲山周辺図≫

ここまでのデータ

○草壁港 → 碁石山霊場駐車場   タクシー 15~20分 ¥1,970

○お遍路マネゴト(地図の赤線)

  碁石山霊場-(15分)→洞雲山霊場-(15分)→一心寺    徒歩

    ※時間は移動時間のみ。実際には、お参りや住職との会話、写真撮影、

      無謀な探検などで、三山合わせて2時間半ほど滞在。

○洞雲山登山(地図の緑線)

   洞雲山(八大龍王神)-(25分)→洞雲山山頂-(17分)→碁石山駐車場

    ※登りも下りも、ほぼルート外を歩いたようだ。

    ※洞雲山山頂は、私が今回登った「祠のあるピーク」を山頂とする地図と、

      碁石山山頂手前の「見晴らしのいいピーク」を洞雲山山頂とする地図が

       ある。今回は、山と渓谷社の「香川の山」を参考にした。

注意1 八大龍王神から洞雲山山頂に登る場合、山頂手前に急な岩場があって、

        直登(香川の山)とか、まるでボルダリング(登山ブログ)などと書かれて

     いるが、私と犬はそのような厳しい岩場を歩いていない。

     どうも途中からコースを外れて、反対側から山頂に登ったようだ。

注意2 洞雲山山頂から、私が下った碁石山駐車場へ直接行く道は、どんな地

     図上にも無い。通常は、行者尾根分岐から碁石山霊場を経て駐車場に

     至るルートだ。

     そこを私は17分で到着しているので、直滑降で急斜面を下りたことに

     なる。相当無茶なショートカットだが、何しろ犬任せで歩いたので・・・・。

注意3 経験者のブログで、洞雲山登山道の入口にある洞窟を、「夏至観音」が

     現れる洞窟と書いている人が何人かいる。私は今回相当これに惑わさ

     れたが、実際には、「夏至観音」が現れるのは、境内の「仙齢窟」前の

     岩壁です。

                             

            ・・・・・・・・・「小豆島8 天空の霊場 西之龍」につづく・・・・ 


小豆島6 碁石山/洞雲山巡り

2014-12-10 | 旅行記

2014年11月27日

讃岐旅行四日目。

今回の旅で、一番良い天気になる予報。

当初の予定では、今日は小豆島のとなりの「豊島(てしま)」に渡り、島で最高峰の壇山をトレッキング、その後は、「豊島美術館」を観賞というか体感して、時間が余ればその他の現代アートを楽しむ・・・・という計画だった。

しかし、二日目の雨のシワ寄せでぶっ飛んでしまった「洞雲山・碁石山」登山に、「やっぱり行きたい」と悩みだした。

相当悩んだ結果、今日は朝一番のフェリーで小豆島に戻り、午前中に出来る限り「洞雲山・碁石山」周辺を歩く。午後一番の土庄港発のフェリーで豊島の唐櫃(からと)港に渡って、豊島美術館とその周辺を見る・・・・という、相当無茶な計画を立てた。本来二日間かけて歩く内容を、タクシーなど駆使して無理やり詰め込んだ。

優柔不断な性格のため、山も豊島美術館も捨てきれなかった。

7:50 快晴の高松港を、高速船「サンオリーブシー」で出港。

8:35 小豆島の草壁港に到着。洞雲山までは、時間短縮のためタクシーを使う予定だ。

船を降りて、急いで港のタクシー乗り場に向かう。

しかし船の時間に合わせて待機しているだろうと思ったタクシーが、一台も居ない。

シバラク待ってみたがタクシーは現れず、通りに出て空車を探すが全く無し。

港でタクシー会社の電話番号を聞いて掛けたら、全車予約で一杯だと言われ愕然とする。ここが観光の島だと言うことを忘れていた。

今日の強行スケジュールに暗雲が立ち込める。

バス停を探し彷徨っていると、タクシー会社からスマホに電話が入った。「一台空いたけど乗りますか?」とのこと。

「乗ります。乗ります」と後先考えずにお願いした。

      ≪たぶん右端のピークが洞雲山、中央のピークが碁石山だと思う≫

9:20 タクシーで「碁石山霊場」の駐車場に到着。

昨日であれば、レンタカーを運転して来たのだが、「タクシーで来て良かった!」とつくづく思った。

とにかく道が狭い。運転手に対向車が来たらどうするのか聞いたら、「まあ・・・・・滅多に来ないでしょう」と言う返事。

さて、今日の計画では、

小豆島88ヶ所巡り第一番札所「洞雲山霊場」をスタート。

洞雲山山頂、碁石山山頂を巡り、第二番札所「碁石山霊場」にゴール。

しかし、タクシーの運転手から「こっちの方が景色が良いよ」と、ゴールの予定の碁石山霊場の方に連れてこられた。

上の写真の、奥の鳥居をくぐって石段を登れば、碁石山霊場の本堂に着くようだ。

「あの岩山にある祠からの眺めは最高だよ。行った方が良いよ!」と送り出された。

9:27 すでに登山計画はズタズタなので、勧められるままに行動開始。

最後はかなり急になる石段を登り切ると、祠は狭い岩場にあった。足場も悪く命がけのお参り。

祠の脇には、やはり崖っぷちに「お不動さん」の石像が立っている。

その背景には、瀬戸内海から岩稜地帯までの、ここでしか見られない大パノラマが広がる。

今回の旅で、初めて青い瀬戸内海を見た。

                       ≪波切不動明王≫

お不動さんの後ろにソビエル山々は、3000m級のアルプスの風景を思わせる。

              ≪小豆島88ヶ所巡り第二番札所 碁石山本堂≫

石段をさらに進むと、目の前に碁石山霊場の本堂。建物が半分、岩壁の中に喰い込んでいる。

本堂の中は完全に洞窟になっていて、神秘的な雰囲気。

「波切不動明王」がご本尊。「役の行者」像などもあって、山岳修行や修験道の歴史が色濃く残っている。

ご住職からいろいろお話をいただき、時を忘れて雰囲気に浸る。

後で気がついたのだが、「護摩祈祷をお願いすれば良かった」と後悔。

洞窟の中での「護摩」なんて、そうそう経験できないだろうと思うと、ザンネン!

最初から雰囲気にドップリ浸ってしまい、時間がドンドン過ぎて行く。

9:55 第二番碁石山霊場を後にして、次は第一番洞雲山霊場を目指す。

と言っても、角を曲がるとすぐ目の前に「一番洞雲山」の門柱が立っている。

車一台やっとの狭い道を、崖に沿って進む。

             ≪小豆島88ヶ所巡り第一番札所 洞雲山本堂≫

10:11 洞雲山の本堂に到着。ひと気が感じられないので、本堂前でお参り。

              ≪洞雲山の仙齢窟≫

境内をさらに進むと、目の前にド迫力の洞窟寺院がそそり立つ。

右端の階段を上がる。

三階に相当する辺りにある「窓」と言うより洞窟の割れ目から外の景色が見える。「二十四の瞳映画村」がある半島辺りだろう。

               ≪洞窟内のお堂≫

                 ≪夏至観音が現れる岩壁≫

夏至の前後50日ほどの午後3時ころ、岩肌に光と影によって高さ3mほどの白衣観音が現れるので有名なのが、写真右側の岩壁。(仙齢窟の前)

タクシー運転手の話では、お遍路さんは当然ながら、大勢のカメラマンが訪れて大変な騒ぎになるらしい。

車の擦れ違いもママならない場所だけに、何となく想像がつくような・・・・・・。

梅雨真っ盛りの時期なので、よほど運が無いとご利益にあずかれないかも・・・・。

 資料写真

ところで、時間だけはドンドン過ぎて行くが、「洞雲山山頂」に向かう登山口が見つからない。

仕方が無いので登山は諦め、さらに奥にある「第三番札所 奥の院」に行くことにする。完全に、お遍路さんになってしまった。

11:05 洞雲山霊場を出発。道は舗装はされているものの、さらに狭くなって車は軽自動車でも無理。

近くの看板に「ウバメガシ(備長炭の原料)の森」とあったが、この道の両側の木もウバメガシかも。

                       ≪讃岐十景≫

2~3分で、「讃岐十景」と書かれた展望台に至る。右側の電線が無粋だが、景色は最高だ。下に見える港は、坂手港か。

単なるビューポイントかと思っていたら、下の方(上の写真の左下隅)に仏像が・・・。

                         ≪北向き観音≫

ここは、展望台ではなくて本来は拝殿かもしれない。

10分ほど歩いて、「第三番奥の院 一心寺」に到着。

           ≪小豆島88ヶ所巡り第三番札所奥の院 隼山 一心寺 ≫

本堂までの間に、いろいろな観音様が立ち並んでいる。

本堂に入りお参り。

お参りの後に本堂内を眺めて見ると、何か釈然としない。

整然と片付いているが、(表現は悪いが)営業していない感じだ。

洞窟内の須弥壇が暗くてよく分からないが、御本尊の聖観音も引っ越したか?

外の景色はバツグンに美しいけれど・・・・。空を舞う鳥は、隼でしょうか?

                      ≪隼山 大師堂 ≫

一心寺本堂から150mほど戻り、坂手港に下りる道を少し行くと「大師堂」がある。

と言うよりは、こちらが本堂かもしれない。

お堂の前は広々とした展望台のようになっていて、観音様たちが立ち並ぶ背景に、紅葉と青い海原が素晴らしい。

こちらは、須弥壇(しゅみだん)にお大師様が鎮座している。

外に出て、遍路道の石の道標などを撮影していたら、突然、二匹の犬が吠えながら駆けて来た。

「こんな山の中で野犬か・・・」と身構えたが、良く見ると首輪がついている。

しばらく二匹に吠えられたが、そのうち一匹がいなくなった。

一匹残ったこの犬は、この後私の重要な「相棒」となる。

           ≪洞雲山周辺図≫

ここまでのデータ

○草壁港 → 碁石山霊場駐車場   タクシー 15~20分 ¥1,970

○碁石山霊場-(15分)→洞雲山霊場-(15分)→一心寺    徒歩

   ※各霊場およびその間は見どころ満載なので、実際には1時間で

     終わる人もいれば、半日かかる人もいる。

   ※一心寺に車で乗り入れる場合は、坂手港方面から入ることになる。

 

            ・・・・・・・・・「小豆島7 奇跡の山岳ガイド犬」につづく・・・・


小豆島5 寒霞渓/星ヶ城山登山その3

2014-12-08 | 旅行記

2014年11月26日つづき (星ヶ城山篇)

一応、目的としていた寒霞渓の「裏八景」と「表八景」を無事歩き終えたが、下り坂の天気もまだ持ちそうなので、小豆島の最高峰「星ヶ城山」も歩くことにする。

寒霞渓山頂広場→三笠山山頂→星ヶ城山西峰→星ヶ城山東峰(山頂)と歩き、ほぼ同じ道を寒霞渓山頂広場に戻るコース。

山頂駅周辺は、朝来た時とは打って変わって大勢の観光客で賑わっている。

売店で弁当を購入。レンタカーの返却時間を13:00から16:00に延長。

           ≪阿豆枳島(あずきじま)神社 鳥居≫

12:30 ロープウエイ山頂広場の奥。白い鳥居をくぐり「阿豆枳島(あずきじま)神社」の神域に入る。

少し歩くと右手に参道の石段があるので、登山の無事を祈願しようと思い拝殿に向かうが、神社を見つけられず三笠山山頂広場に出てしまった。

      ≪三笠山山頂からロープウエイ山頂駅広場を俯瞰する≫

12:40 三笠山山頂広場を突っ切って登山道に入る。整備されていて歩き易い。

地面に落葉はあるが、この先紅葉は望めそうもない。

                   ≪星ヶ城神社≫

13:00 遊歩道脇の「星ヶ城神社」に参拝。

スマホでレンタカー交渉をしている間に、「表十二景」で知り合った自称「騒がしいオバチャン二人連れ」 に追い越された。

登山教室にも通っているらしくなかなか健脚で、この後追い抜くことが出来なかった。

姿が見えなくなっても声だけは聞こえるので、一緒に登山したら「クマ避けベル」の代わりになりそうな、関西弁のオバチャン達だった。

             ≪星ヶ城の遺構≫

星ヶ城山には、南北朝時代に、南朝方の武将佐々木信胤により築城された星ヶ城址がある。遊歩道の周辺にも遺構とか遺跡とかの説明書きが見られるが、見渡しても何だか良く分からない。落ち葉がなければ分かるのかもしれないが・・・。

(詳しくは、専門のサイトでご覧ください)

「星ヶ城神社」から7分ほどで、「西峰 阿豆枳島(あずきじま)神社」に到着。

この「西峰阿豆枳島神社由来」には、阿豆枳島(あずきじま)と小豆島(あずきしま)の言葉が出てくるので、小豆島(しょうどしま)は元々は「あずきじま」だったようだ。

ちなみに、島内の警察(香川県警)は小豆(しょうず)警察署と読むようだ。

ちょっとコンガラガルが、そもそも「小豆」が何で「あずき」と読むのかも分からない。

                       ≪星ヶ城山西峰山頂?≫

13:10 西峰阿豆枳島神社の少し先の岩場に、自称「騒がしいオバチャン」たちがいて、「ここから眺めが良いですよ」と場所を譲ってくれた。

これがどうも「星ヶ城山西峰」の山頂の様だ。道標などは無いが・・・・。

晴れていれば相当に美しい景色なのだろうが、暗雲が目の前を流れて行く。

山頂らしきものが見えて来た。 

              ≪東峰 阿豆枳島(あずきじま)神社≫

東峰の山頂広場手前に、小豆島の守護神「東峰阿豆枳島(あずきじま)神社」が祀られている。

                ≪星ヶ城山東峰 山頂広場≫

13:23 瀬戸内の最高峰、816.7m星ヶ城山山頂に到着。

上の写真、手前にあるのが三角点、奥にあるのが得体のしれない祭壇のようなもの。

この石積みは何なんでしょうか?

少し離れた所に、「祭祀遺構」と書かれた札があったが、これのことかどうかも分からない。

阿豆枳島神社の神域だが、内部に石仏も収められているので仏教系か?

                 ≪小豆島牛コロッケ・バーガー≫

チョット遅くなったが、ここで昼食。ロープウエイ山頂駅の売店で買った「小豆島牛コロッケ・バーガー」。

テイクアウト用にしてもらえるので、リュックに入れて担いで来ても型崩れしていなかった。猿が現れるかもしれないので、スバヤク食べた。

ここからは播磨灘が見える筈だが、ザンネン。空はかなりヤバい状態へ・・・。

14:00 星ヶ城山東峰を出発。来た道をたどって寒霞渓山頂広場に向かう。

             ≪阿豆枳島(あずきじま)神社 拝殿≫

三笠山を下って来た所で、この建物が阿豆枳島神社の拝殿だと気づいた。

往路でもこの建物の前を通ったのだが、キャンプ場かと思って通り過ぎてしまった。

中に入ったら賽銭箱があったので気づいた。

賽銭箱の前に立って正面を仰ぎ見ると・・・・・後は行ってからのお楽しみ。

14:35 寒霞渓山頂広場の駐車場に無事到着。気が付けば、空からポツポツと・・・。

雲行きが怪しく海の展望が悪かったのと紅葉が全く無かったので、残念なトレッキングとなりましたが、歴史好きな人には面白いコースかも・・・。

 

星ヶ城山(往復)タイムチャート

 寒霞渓山頂広場-(10分)-三笠山山頂-(23分)→西峰-(22分)→東峰(星ヶ城山山頂)-(27分)→三笠山山頂-(8分)→寒霞渓山頂広場 

              星ヶ城山コース(往復)  計1時間30分 

  ※西峰への近道は、二日前の雨でヌカルンでいました。(急坂)

 ※時間の中には、お参りの時間と写真撮影の時間が含まれています。

土庄港に戻り、レンタカーを返却して小豆島での予定は一応終わり。

フェリー・ターミナルの売店で、小豆島の「醤油サイダー」で喉を潤す。

美味いです。ちょっとコーラ風の味。

登山で無事下山してきて、ビールじゃないものを飲んだのは初めてだ。

今夜からは高松市内に二泊の予定。フェリーしょうどしま丸で高松港に向かう。 

乗船したら客室はガラガラだったので、テーブル付きのソファー席を確保。さっそく「うどん」を喰う。喰い終わる頃には、けっこう席も埋まって来た。

どうやら、私のように人だけで乗船する客は、乗用車や観光バスの客より先に客室に入れるようだ。

フェリーは高速船に比べて料金が安いし、展望デッキがあるので写真撮影に便利だ。

16:30 小豆島土庄港出港。高松港に向かう。

小豆島では二日目に雨だったため、やり残したことがあって気が晴れない。

いい席をゲットしたにもかかわらず、雨の吹き付ける後部甲板に出て灯台を写真撮影。暗い中、400mmのレンズでアップすると、船の振動でピントが・・・。

             ≪黒木島 灯台≫

誰に聞いても「分からない」と言われたが、たぶんこの島は「黒木島」だと思う。

だとすると、島の北端にあるこの灯台は、映画「喜びも悲しみも幾年月」の舞台になった「黒木島灯台」のハズである。

    ♪♪ お~いら岬の 灯台守よ~ 妻と二人で~ ♪♪

などと口ずさみながら、シャッターを押した。

               ≪屋島≫

特徴的な形なので、これは「屋島」で間違いないと思う。

高松港が近づくにつれ、徐々に大きくなってくる。

源平合戦の「屋島の戦い」の現場である。那須与一が扇の的を射抜いたことでも超有名。

              ≪高松港≫

17:30 高松港に到着。今夜から二泊する予定のホテルが見えている。

 

今日歩いた寒霞渓/星ヶ城山トレッキングのまとめ 

○裏八景(下り)

寒霞渓山頂広場-(45分)-石門洞-(15分)→猪谷-(13分)→紅雲亭

○表十二景(上り)

紅雲亭-(45分)-四望頂-(20分)→寒霞渓山頂駅広場 

○星ヶ城山(往復)

 寒霞渓山頂広場-(10分)-三笠山山頂-(23分)→西峰-(22分)→東峰(星ヶ城山山頂)-(27分)→三笠山山頂-(8分)→寒霞渓山頂広場                                                                             

                                   計 3時間48分