2014年11月28日
讃岐の旅五日目。いよいよ最終日。
ホテルのカーテンを開けると、今日も良い天気。
二泊目の朝になって初めて、部屋から瀬戸内海が見渡せることに気づいた。
今回の旅の計画で唯一達成できていないのが、「豊島(てしま)美術館」見学など
の現代アート観賞。
無理すれば、今日、豊島美術館に寄ってから仙台に帰ることも可能だが、この旅の最大の目的である「金刀比羅宮の日本絵画鑑賞と、1,368段の石段登りを優先する。
8:15 JRホテルクレメント高松をチェックアウト。
高松で二泊したこのホテルの良い所は、チェックアウトしてから5分以内に特急列車に乗り込めるところだ。
8:25JR高松駅発の特急しまんとに乗り、琴平駅に向かう。
≪JR琴平駅≫
9:00 JR琴平駅に到着。「こんぴらさんは誰でも知っているが、琴平は誰も知らない」と言われる琴平町である。
駅のロッカーで荷物の整理。何しろ小豆島お土産の「醤油」やら「オリーブ・オイル」などのビンがゴロゴロ。担いで金刀比羅宮の石段を登りたくない。
9:20 琴平駅を徒歩で出発。
9:29 金刀比羅宮の表参道に到着。
≪表参道≫
そんなに早い時間だとは思わないが、参道両側の店は開いてない所が多く、歩いている参拝客も少ない。
写真左の団体は、大門までバスで楽していこうとしている人々の列のようだ。
≪一段目≫
9:33 いよいよ本宮まで785段、奥宮まで1,368段の石段登りが始まる。
≪百段目≫
≪大門≫
9:42 365段目の大門に到着。
≪五人百姓の飴売り≫
大門を入ると、「五人百姓」と呼ばれる飴売りが店開きをしている。この時は三人だが・・・。
紅葉を眺めながら参道を進む。
≪旭社≫
9:57 628段目の旭社に到着。まず最初の参拝。
本宮と間違われると言われるだけあって、荘厳な建物だ。
さらに登る。
≪金刀比羅宮 御本宮≫
10:04 ついに785段目。金刀比羅宮(こんぴらさん)の御本宮に到着。
巨大な拝殿の真ん中でお祈り。
≪本宮 境内≫
この時間はまだ参拝客が少ないからか、静かで鳥の声が心地よい。
擦れ違った神職の方から丁寧なご挨拶をいただいて、なおさら気分が良い。
≪本宮前から讃岐富士≫
本宮に向かって右側に広い展望所がある。やや霞んでいるが讃岐の平野が広々と見える。讃岐富士も美しい。休憩を兼ねてシバシ眺める。
10:18 本宮の右手を、「奥社」目指して出発。
≪白峰神社≫
常盤神社、白峰神社(932段目)、菅原神社などをお参りしながら紅葉の中を進む。
上の写真の様に、石段ではない平らな道もあるので、思ったほど疲れない。
さらに登る。本宮までの石段より、歩いている人は明らかに少ない。
登山用のストックを駆使して、ガシガシ登って行く人もいる。
私は、一眼レフのカメラを手に持つことを優先したので、置いて来た。
やはり両手にストックを持っている人は早い。アッと言う間に追い越された。
膝の悪い人や体力のない人は、登山用ストックは大変有効だと思う。
買ったのか借りたのか、お遍路さんの様に一本杖の参拝客も多かった。
≪奥社≫
10:41 ついに1,368段目、金刀比羅宮「奥社」に到着。
先に到着していた人々も、みんな満足そうに汗を拭っていた。
境内からは、やはり眺望が素晴らしい。本宮前と眺望の方向は同じだが、こちらの方が遥かに高い。
10:50 奥社への参拝を終えて、下山開始。
途中、本宮前で「お札」を購入。ここからは、「下向道」を通って書院に向かう。
≪表書院・裏書院≫
11:25 表書院に到着。
実は、この書院を訪れるのが今回の旅の大きな目的だ。
11月30日まで奥書院で開かれている「金刀比羅宮 秋の特別展-若冲邂逅」(伊藤若冲)と、表書院に常設公開されている円山応挙を見るのを楽しみにして来た。
伊藤若冲も円山応挙も、美術館の展示会などで見るチャンスは多いが、襖絵や障壁画として本来の形で見ることが出来るのは貴重な体験だ。
入場された方々は、襖絵の前では畳に正座してジックリ観賞していました。
いやぁ~! 大変良かったです。はるばる仙台から来た甲斐がありました。
(解説は、専門サイトでどうぞ・・・)
他にも長沢芦雪や岸岱などの作品もある。
12:20 一時間ほどジックリ観賞した後、書院を退出。
書院の脇から、裏参道へ抜けて下山。
≪裏参道≫
裏参道は、お土産屋などが両側に並ぶ表参道とは違い、自然の中に石段や遊歩道が設けられた庭園風で、今が盛りの紅葉の回廊を歩く。
静寂に包まれて、喧噪の表参道とは趣が違う。新緑の時期も訪れたい道だ。
順路がどうなっているのか分からなくなるが、下りて行けばどうになる。
ノンビリ歩いて30分ほどで住宅地に出た。
≪琴平のマンホールの蓋≫
住宅街の路上に見つけたマンホールの蓋。籠で「こんぴらさん」の石段を上がる絵が描かれていて、いかにも琴平町といった感じ。
このまま駅の方向に歩いて行けるが、まだ昼食をとっていないので、右に曲がって表参道の方に向かう。ちょうど石段の一段目に出た。
400年の歴史を持つという店で、「ぶっかけうどん」を食べた。
≪ぶっかけ≫
お土産用の「うどん」を二ヶ所で買って、今回の旅行の予定は全て終了。
琴平→岡山→東京→仙台と、特急と新幹線を乗り継いで、21:47仙台に到着。
金刀比羅宮の参拝所要時間
○往路
JR琴平駅-(12分)→表参道石段1段目-(10分)→大門-(20分)→
本宮-(21分)→ 奥社 往路計 1時間3分
○復路
奥社-(10分)→ 本宮-(下向道8分)→ 表書院-(裏参道30分)→
表参道石段1段目-(12分)→ JR琴平駅 復路計 1時間
往復合計 2時間3分
※時間には、参拝、休憩、食事などの時間は含まれません。
実際には個人の都合に合わせて、60~90分足すと良いでしょう。
※時間には、写真撮影や説明書きなどを読む時間が含まれています。
裏参道を歩いている時間(30分)には、撮影時間がかなり含まれています。
参考データ
歩いた人:62才男性 ひとり旅
体 力:並(歳相応)