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カワラノギク・3~可変性二年草

 キク科シオン属の「カワラノギク(河原野菊)」。関東地方の特定の河川に生育する一稔性二年草で環境省レッドデータブックでは絶滅危惧種に指定されている。東京都の生育地であった多摩川の河川敷では既に絶滅してしまった。先日、このカワラノギクの自生地復活に尽力されていた立川市の鈴木功氏を訪れ所有の果樹園の一角で育てられているカワラノギクを見せて頂いた。そして花、果実ロゼットの様子を記事にしたが、その後、鈴木氏から改めてカワラノギクの生態についてご教示頂いた。
 カワラノギクの生態調査は倉本宣氏(現明治大学教授)らによってなされて研究論文が発表されている。カワラノギクは10~11月に開花して結実し12~1月に種子を散布して枯死する。その後3~4月に種子が発芽してロゼットを作り翌年の秋に開花するというサイクルを繰り返している。倉本博士らは、カワラノギクは春に発芽してから夏から秋に掛けて開花する個体(一年草のような形態)とロゼットで冬を越す2つの生活史を持つ""可変性二年草”であるとしている。ロゼットは翌年以降の開花個体になり中には3年目に開花するものもあるという。
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キッコウハグマ・12~開放花蕾

 キク科モミジハグマ属の「キッコウハグマ(亀甲白熊)」。当地の雑木林や高尾山系で見られる多年草で花期は9~11月。写真は開放花の蕾で長さは5~6ミリ。上方に見える閉鎖花の半分程度でややずんぐりしている。一番下に見えるのも開放花の蕾だろう。
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マルバノキ・4~葉

 マンサク科マルバノキ属の「マルバノキ(丸葉の木)」。葉は互生し長い葉柄の先に直径5~10センチの円心形の葉を付ける。晩秋、花が咲くのと同じ頃に葉は紅く色付き始める。春に黄色い花を咲かせるマンサクに対して、本種は花が赤く葉も綺麗に色付くために「ベニマンサク(紅満作)」とも呼ばれている。
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