日大豊山水泳部には、今までに競泳で10名のオリンピック選手がいます。
写真は北京オリンピック400mメドレーリレー銅メダリストの4名です。
右から宮下純一選手、北島康介選手、藤井拓郎選手、そして一番左が日大豊山水泳部出身の佐藤久佳選手です。
佐藤選手は日本人で初めて100m自由形で49秒台を出した選手でもあります。
いずれも高い運動能力を持つ選手であることは間違いありませんが、身体的な能力だけではなく、精神的な部分でも一流の考え方をもっていました。
それぞれの選手に特色はありますが、共通している部分も多くみられます。
私は授業で倫理、政治・経済、日本史を担当してます。
歴史的に偉大とされる人々の学習を通して、一流といわれる人物に共通してみられる物事に対する考え方や取り組み方をまとめてみました。
この項目に一つでも多くあてはまることが一流といわれる人物になる条件だと考えています。
1、目標が高く、明確である … はっきりとした高い目標をもつ。大局的な視点を持ち、そこから目標実現のための具体的・長期的な計画をたてる。
2、人間関係を大切にする … 他人との交流を大切にし、円滑な人間関係を築く。礼儀正しく、ライバルも尊重する。
3、強い精神力(信念)をもつ … 目標実現へ向けて、すべてを集中する。自分に厳しく、困難に直面しても最後まであきらめない忍耐力をもつ。
4、努力を続ける … 本当の限界まで、自ら努力を続ける。努力を苦としない。自分自身に自信をもっている。
5、不満を口にしない … 文句を言わない。いいわけをしない。与えられた環境や条件を受け入れる。責任転嫁しない。他人の批判をしない。
6、時間を有効に使う … 公私の切り替えが上手。規則正しい生活を送る。健康に気を配り、元気である。
7、合理的である … ムダをはぶく。精神力は合理性のなかで活かす。
8、シンプルである … 思考・行動がシンプルである。小さなことにとらわれない。整理整頓が上手。
9、考え方が柔軟である … 人の話をよく聞き、素直に聞き入れる。それを自分なりに工夫する。
10、その分野に関する高い能力をもつ … ひとつの分野に精通した身体能力や学習能力をもっている。
11、落ち着いている … ダメなときこそ慌てない。感情をあまり面にださない。他人からの評価にまどわされない。
12、楽観的である … 失敗しても、いつまでもくよくよしない。潔い。ユーモアがある。
13、ポイントをおさえる … 全体的な視野から、大切な部分(要点・ポイント)をおさえる。頭が良く、思考能力が高い。
14、問題解決能力が高い … 問題があれば、原因を追究し、すぐに対応する。
15、モノ(道具)を大切にする …モノ(道具)にこだわりをもち、大切にする。
これら15の条件は、多くの一流選手に接し、哲学や歴史の学習を通して感じてきたことです。
この条件は一流の条件であると同時に、物事を成功に導く条件でもあります。
自分自身がこれらの項目を見直し、ひとつでも多く当てはまるように常に心がけたいと考えています。
水泳部の活動方針に役立っているのはもちろんですが、学習や仕事などあらゆる分野にも当てはまるものです。
今後も心に留めおいて自己を研鑽し、生徒への教育活動に役立てていきます。
竹村知洋