☆史上最強の法則-海外支局☆

☆The Unrivaled Principle in History☆

長距離血統の法則10~サンクチュアリ

2008-02-13 00:23:34 | 長距離血統の法則
「Sanctuary」―それは誰も踏み入れることが出来ない聖域―


「血統で獲る馬券」
●2007年2月11日●ダイヤモンドS

広い東京を1周半するダイヤモンドSは、過酷さ(注1)で中山のステイヤーズS(内回り3600)をはるかに凌ぐ。3年前の馬場改修で距離が3200から3400に延長。たった200mの延長であるが、これで「世界」がガラリと変わった。

バテる馬は間違いなくバテる。直線半ばで先頭に立ちながら、最後の200で脚が上がらなくなった2006年のハイアーゲーム(6着)がいい例。中距離馬に2400mや2500mはこなせても、やはり東京3400には壁がある。

スピード優先のわが国の競馬で、わずか200の距離延長が特異な「別な世界」をつくりあげた。スピードも一瞬の切味もいらない。必要不可欠なのはスピードの持続力であるスタミナ。本当の意味で「ステイヤーの聖域」といえるのが、このダイヤモンドS。

3400になって3年、連対馬6頭の父を見れば、いかにスタミナが重要なのか容易にわかる。半数の3頭がダンスインザダーク産駒で、あとは1頭ずつリアルシャダイ、サクラローレル、サクラチトセオー。母系にもモガミ、ディクタス、ボンモーなど名うての重戦車が揃い、菊花賞3000とは比べ物にならないくらい「血の重さ」が問われる。

過酷さは負担重量にも反映される。56キロで勝った馬は、2004年のナムラサンクスただ1頭。残る5頭はすべて54キロ以下の軽ハンデ馬。重斤を背負って東京3400を走れば、タテの加重がジワジワとスタミナを削いでいくことくらい誰にでもわかる。まして最後の最後に長い直線とダラダラ坂が待っているのだ。

*注1~中山3600mは内回りを利用してコーナーを8つも回るため、ペースがスローになりやすく、結果、ステイヤー資質が問われない競争内容になることがある。逆に東京3400mはコーナーが6回しかなく直線部分が長く、最後の直線には長い坂があるため、スタミナが問われる競争になりやすい。

<清水成駿著『競馬 無敵の「孫子流21攻略」』より引用>


ダイヤモンドS―それは「本物のステイヤー」以外は誰も踏み入れることの出来ない聖域なのである―

=おしまい=


長距離血統の法則9~トウショウナイトの謎

2008-02-13 00:18:29 | 長距離血統の法則
今回もまたダイヤモンドSとは全く関係なさそうに見えるけど、実はすごく関係のあるお話を。

中山金杯で11着に敗れ、人気を落としたAJCCで2着に突っ込み穴を開けたトウショウナイトについて、以前より私は不思議に思っていたことがあった。それは、「なぜ父ティンバーカントリーなのに長距離戦が得意なのか?」ということ。しかし、前回「史上最強の長距離血統~母父リボー系リスト」№24スピードワールドの血統構成を見たときに、遂に謎が解けた!

スピードワールド血統構成:ウッドマン×ズールートム(リボー系トムロルフ・ライン)
スピードワールドのイメージのせいで、ウッドマン直仔であるティンバーカントリー産駒も「スピード系・ダート系・芝ではマイルまで」という認識だったけど、実はそうではなかったのだ。

注目すべきは母父の方だった。謎が解けたというよりも気付かなかっただけだ。
ただそれだけ・・・・

トウショウナイト血統構成:ティンバーカントリー×ジャワゴールド(リボー系グロースターク・ライン)

分かってしまえば何ということでもない。母父がリボー系なので、父がウッドマン・ラインでも長距離は走るワケだ。ここでもまた『芝長距離戦はリボー系内包馬』の法則が証明されてしまった。

と、ここでトウショウナイトの芝2500m以上での成績(2月12日現在)を調べてみた。
「どこからが長距離とするのか?」という議論や「中山芝2500mについては、コーナーを合計6回通過し、息が入りやすいので中距離馬の範疇である。」という説もあるけれど、私の感覚では2400mはクラシックディスタンスなので、2401m以上を便宜上、長距離として分類します。

☆トウショウナイト全成績☆

・全36戦【6-4-3-23】

芝2500m以上での成績
・全12戦【4-2-0-6】

なんと!全6勝の内4勝が芝2500m以上でのもの。

その内訳は―
・中山芝2500m2勝(1000万下・1600万下)

・札幌芝2600m1勝(オープン)

・東京芝2500m1勝(G2アルゼンチン共和国杯)

また好走実績は―
・G2日経賞(中山芝2500m)

 05年2着/06年4着/07年2着

・G1春天(京都芝3200m)
 05年4着/07年5着

中山芝2500mなので同馬は中距離馬として括る方もいそうだが、春天での好走実績が示すように、同馬は間違いなく長距離馬である。だからこそ、いくら中山が得意だとしても中山金杯芝2000mでは、距離が短すぎたので11着と惨敗したのである。これでまた「長距離戦は母父リボー」の法則が裏付けされたと思ってたら、2200mのAJCCでは2着に突っ込んで来たしなあ・・・・

トウショウナイトの謎は深まるばかりだ。


=おしまい=




長距離血統の法則8~恐怖のリスト大公開!

2008-02-13 00:05:53 | 長距離血統の法則
本邦初公開!

☆史上最強の長距離血統 母父リボー系種牡馬リスト☆

*種牡馬、現役産駒数は2004年現在。

*お馴染みと思われる種牡馬は私の独断で赤フォントで表示しています。

*母父リボーだけではなく、サイアー、ボトム(母母父)ラインや、5代遡ってリボー系が入っているかどうかを確認することをオススメします。

*5代血統表はこちらが便利↓
☆JSE中央競馬データベース☆

*頭数は79頭いますが、現役産駒数がいる種牡馬は25頭しかいませんので、一気に覚えてしまいましょう!
一度覚えてしまえば一生モノになりますので、面倒臭がらずにちゃっちゃっとね。



■リストには載っていませんが、グラスワンダーもリボー系を内包しています。



みなさまのご検討をお祈りします。


=おしまい=