京都旅行2-2 祇王寺,金閣寺

2013年08月25日 00時46分07秒 | 旅行

嵯峨野の後に訪れたのは、観光タクシーの運転手さんお勧めの祇王寺(ぎおうじ)。

真言宗の尼寺で、本尊は大日如来。
個人的には聞き覚えがなく歴史に明るくないので初めて訪れるところでした。
ご存知の方もいるでしょうが、調べてみると平家物語に「祇王」という章があり
平清盛の寵愛を受けた祇王と仏御前という白拍子の物語があります。
紆余曲折を経て二人の女性が出家し入寺したところとして伝えられています。


祇王寺は「苔の庭」としても有名だそうで、雰囲気のある入り口の細道を過ぎると目の前には一面緑に苔むした見事なお庭が広がります。
地面の凹凸や恐らくは庭石までも緑に苔むし、それはそれはとても美しいお庭でした。
庭木はモミジが多く、ネットで祇王寺を検索すると紅葉シーズンの素晴らしく美しいお庭の画像がいくつも出てきます。
京都のお寺に植わっている多くのモミジは、葉が小さめなのが特徴とか。
是非とも紅葉シーズンに再び訪れてみたい場所です。


庵の外観。


中に上がると撮影禁止ですが、外から撮る分にはOKとのこと。
奥の壁の丸窓と竹の格子など趣があり、和のものが心に染みる年代になった身としては物凄く魅力的です。
猛暑でとても暑い日でしたが、庭木やモミジの葉に遮られて日差しが弱まり、
庭を吹き抜けて庵に入ってくる風はとても涼しく汗が引き快適そのもの。
庭を眺めながら畳に横になって昼寝したい!と心底思えるほど居心地が良いところでした。


祇王寺の周囲にも竹林があり、見た目にもとても涼しげでした。

今回の旅行でいくつも神社仏閣を周りましたが、祇王寺は規模こそこぢんまりとしていますが、
庵の素朴さと味わい深さ、お庭の美しさから最も心に残り人にも是非勧めたいお寺です。


侘び寂び世界を凝縮したような祇王寺の次に訪れたのは、正反対のド派手な鹿苑寺金閣。
1950年に放火により焼失し、現在の金閣は5年後の1955年に再建されたものですが、
ユネスコの世界文化遺産、古都京都の文化財の構成資産に登録されています。
子供の頃に教科書で見た金閣寺の写真は、ところどころ金箔が剥げて下地の黒漆が見え煤けたイメージでしたが、
1986年から約2年近くかけて昭和大修復が施され、現在の金ピカの姿になりました。
観光タクシーの運転手さんの話では、耐久性を持たせるため通常の5倍の厚みの金箔が使われ、
約21Kgもの金が使用されたとか。


一層目には釈迦如来像と足利義満坐像が安置されています。


屋根の上には鳳凰像。
これは焼失前に取り外されていたとかで、作られた当時のもののようです。


中に入ることは出来ませんが、内部の様子を看板で紹介していました。
二層目には岩屋観音坐像と四天王像が安置され、三層目には仏舎利が安置されているとの事です。
二層目と三層目の床は漆塗りで鏡面に磨かれており、まるで水が張ってあるかのような美しさです。
各お寺は春夏秋冬で見せる姿が楽しめると思いますが、特に冬の降雪後は恐らくは黒っぽい建物に白い雪の水墨画のような世界でしょう。
ところが看板の写真によると、金閣寺は白い雪景色の中にまばゆく輝く金色の建物、水墨画の世界とは異なる意味で凄まじい色彩のコントラストですね。
これも一度は自分の目で見てみたいものです。


金閣寺のお庭の中にお茶屋さん(?)の椅子と傘がおかれており、京都っぽいので撮ってみました。

祇王寺と金閣寺の対照的なそれぞれの美しさを存分に楽しめました。