書いていて止まらなくなったので、
長文になってしまった。
お急ぎの方は、時間の余裕のあるときに読んでね。
さて、最近、外反母趾がひどくなってきたような気がする。
今のお出かけ用の靴は1kmも歩くと親指の付け根が痛い。
ネットで外反母趾用の靴を探していたら、ある靴がヒットした。
その靴は隣の市の百貨店で取り扱っているので、
早速行ってみた。
靴を見てびっくり。
高い!!
2、3万円もする。
でも、10000円ちょっとのシリーズもある。
この際だから靴に10000円出そうっ!!と覚悟を決めた。
で、振り向くとスタッフは一人しかいなくて、
なんだかややこしそうな客(私の主観だ)の対応をしている。
(たぶん)40代女性だ。
・・・不思議なんだよね。
面倒な人ってそう言うオーラが出ているんだよね。
声のトーンとかね。
で、20分後にまた行ってみた。
まだ、(その客は)居る。
また15分後行ってみた。
まだ、スタッフは接客中だ。
思い切ってスタッフに声をかけた。
「靴のことで相談したいので、どれくらい待てばいいですか?」
と聞いてみた。
するとスタッフの目が泳いで、
「あのお客様の都合の良い時間に・・・」
「1時間ぐらいは百貨店内をぶらぶらしていますが・・・」
「じゃあ1時間後に」
「は?1時間後ですか」思わず、声が裏返ってしまった。
1時間はぶらぶらしていると言ったけれども、
まさかの1時間待ちとは!
なんだか無性にイライラしながら、そこを後にした。
でも、接客中の客の前で「すぐ終わりますので」とは言えないよね~。
などと百貨店を巡回しながら色々と考えていた。
まず20分後にチラッとそのコーナーの前を通ってみた。
まだ(あの客が)居る。
さて40分後に通った。うん、まだ居るね。
今度はそのコーナーまで行き、靴を手に取ったりして、
「待ってるんですけどぉ~」っつうね、あからさまにな態度を取ってみた。
まあ二人ともスルーだね。
二人の世界になっちゃてるわ。
私が感心したのは、その客のご主人がずっとその場にいることだ。
所在なさそうに女性のそばに立っている。忠犬ハチ公だな。
もう、あたしゃ疲れた。
なんかムカムカするし。
「帰ろうっ!!」そう決めた。
こんなムカムカした状態で靴なんか買えないわ。
それよか、お客様相談センターに電話して、
いかに私が理不尽な目に遭ったか訴えてやろう!
私をないがしろにしたあのスタッフを懲らしめてやろう!
そう思った。
次、そのコーナーを除いてまだ接客中だったら、制裁決定だ!
トイレなどに行ったりしてたっぷり1時間後、
その靴のコーナーに戻った。
ちょうど、その女性客夫婦が出ていくところだった。
私が足を踏み入れると、そのスタッフが慌てて飛び出してきて
「あーー本当にお待たせして申し訳ありません!!」
と、すっごく平謝りだ。
「1時間もお待たせしてすみません」とペコペコ謝ってくれる。
私もつい「すごく丁寧に接客されているので感心していました」
などと心にもないことをほざいた。もちろん、少し嫌味。
「お値段が高いので買えるがどうかわかならいです」などと
伏線も敷いておいた。
「あーーそんなん気にしないでください。気に入ればで結構ですよ」
とにこやかに答えて、
「じゃあ足の計測しますね」と私の足を図ってくれた。
どうやら私の足はかなり規格外のようだ。
足の幅は
A、B、C、D、E、EE、EEE、EEEE、F
の9段階らしい。
私はBよりのAだと言うことが判明した。
「細い!!お客様の足、細いですねっ!」
今まで出会ったことのない細さらしい。
私、パンプスとか4Eを履いてたんだけどね。
日本中が4Eの靴が楽だとか言うからさ。
私の足はずっと靴の中を泳いでいたようだね、うん。
なるべくしてなったよね、外反母趾に。
さて、
計測だけで20分かかった。
スタッフさん(←“さん”づけになってます)が在庫を取りに行ってくれて、
しばらくして4足ほど持って戻ってきた。
足幅はA,Bは生産してないらしくCしかなかった。
Cでもスポッと足が入る。それにまた驚くスタッフさん。
私の足ってそんなにレアだったんだ。
日本人が楽な靴って私が履いたらダメじゃんっ!!
スタッフさんの薦める靴はどれも履きやすくてめっちゃ楽。
ってか足と一体化しとる。
紐靴とかにすごく丁寧に履かせてくれるし、
なにより私の足の欠点を次々と指摘してくれる。
もう、師匠と呼ばせてって感じ。
そんなこんなで、私はホテルでも通用するようなエレガントな靴に決めた。
すっごく高かった。
でも値打ちはあると思った。
ただ私の選んだ色は取り寄せになるので、
手元に届くのに2週間ほど要するらしい。
そのときにインソールをカスタマイズしてくれるそうだ。楽しみ!
結局、店を出た時は1時間以上たっていた。
あのとき、靴をあきらめなくってよかった・・・。
私はあんな良い店員を懲らしめようと画策していたのだ。
ほんま私ってどうしようもないアホだな。
反省すると同時に、人ってちょっとしたことで心が歪んでしまうんだなって
痛感した。
先客がいて私がムカムカした原因は色々ある。
まず、私自身がなかなか百貨店に来れないもどかしさ。
たまの来店に対しての期待感が大きすぎた。
あと、ダサい恰好をしていた。おしゃれに手を抜いた。
自分を鏡で見たときにあまりにもダサくて目まいを覚えた。
なので『せっかく来てやったのに』とか『私がダサいからナメられた』など
負の心境になったのだ。
今度、買い物するときは「またいつでも来れる」と余裕を持つのと、
ダサいな、と思う恰好で出かけないことだ。
これは肝に銘じよう。