今の若い人は馴染みがないかも知れないが、
私が20代の頃は、恋愛バイブルとしてみんな読んだものだ。
その時、読んでいたものでも、
かなり以前に出版されたものなのに、
現代に通じる感性でドンピシャで心に響いた。
特に話し言葉が関西弁で書かれているのがいい。
ヒロインに感情移入しやすかった。
好きな本は何度も繰り返して読んだ。
田辺さんは短編小説も質がいいのだ。
短編はハッピーエンドが少なくて、読後感がせつない。
そのせつなさを味わいたくて何度も読んでしまう。
特に「ジョゼと虎と魚たち」が表題作の短編集は、
せつないストーリーばかりで、
読み終わって何となく泣いてしまいたくなる。
その中でも最後に収録されている、
年配の女性の不倫の話はジワジワきた。
客観的に観れば寂しい人生に見えるが、
ライフスタイルをきっちりと確立し、
スパイスとしての恋愛を楽しいでいる。
最高に幸せな人生なのだ。
こんな生き方もアリなのかな・・・と考えこんでしまった。
羨ましくて泣きたくなるのか寂しくて泣きたくなるのか、
不思議な読後感の小説だ。
「愛してよろしいですか」が初めて読んだ田辺さんの小説で、
その後「風をください」も読んだ。
大好きな小説だ。
大昔にドラマ化されていたのは知っていたので、
また新たにドラマ化してくださいとテレビ局にメールしたが、
スルーされてしまった。
内館牧子か北川悦吏子、あるいは今なら野木亜紀子あたりに
ぜひぜひ脚本をお願いしたいものだ。
さてと、
ではちょっくら実家に行って、
田辺聖子の本を引き上げてくるとすっか・・・。
最新の画像[もっと見る]
- フク散歩 2024年秋 3週間前
- フク散歩 2024年秋 3週間前
- フク散歩 2024年秋 3週間前
- フク散歩 2024年秋 3週間前
- フク散歩 2024年秋 3週間前
- フク散歩 2024年秋 3週間前
- フク散歩 2024年秋 3週間前
- フク散歩 2024年秋 3週間前
- フク散歩 2024年秋 3週間前
- フク散歩 2024年秋 3週間前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます