実感
起業したら利益責任は社長ひとり。
楽な方向ではない人生ではある。
太古の昔から修行の時代とは「恋の季節」ではなく「しんどい季節」だ。
しかしその季節を過ぎ世間が一人前と認めてくれれば、自分の力を思いきり発揮できる。
商売はお客様や仲間あってのことだから、自由奔放にはできないものの、その心は自由だ。
予てからこのような域に達したSOHO社長を見ていて「元気だなぁ」と感心している。
理由は彼らの価値観が、お金以上のものに進化しているからだと思われる。
それは仕事をすること、生きること自体に意味を感じる人生である。
一方で会社でのそれは少なくなりつつある。
そのような暮らしを哲学者の内山節(たかし)さんは、レヴィストロースの言葉を借りて
・生きる要素が統合されている暮らし
と表現される。
内山節さん自身も長野県の上野村と東京を行き来して実践されている。
身の丈起業の先にはそのような世界が待っている。
会社で出世し、肩書と体裁とに依存する世界からの脱却である。
独立人生は厳しい。
いくら好きでも仕事をすればよい事ばかりではないし、お客様に尽くす働きが必要とされる。
が、納得度が高いことはその顔に現れている。
多くの人が会社で働く時代である。
その人達はセカンドキャリアに起業を考える人が少なくない。
しかも有名大学の学生の間でさえ、セカンドキャリアの起業は外せないポイントになった。
要はこうだ。
生きていくのにお金は重要。
しかし生きる実感こそ現代人が求める核心である。
会社人生にそれがないとしたら、その外に見出すのが自然である。
無理を重ねるより自然に生きる方が豊かだ、という人が増えてきた。
生き物の本能ではないか。
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