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陸山会事件の補足

2011年09月26日 20時40分26秒 | 法関係
やすさんという方から以下のコメントをいただきましたので、少しお答えをしたいと思います。

『小沢氏が銀行から4億円借りる前に、どこかから4億円持ってきて陸山会に渡したってのがそもそもの話で、その4億円はどこからでてきたの?ってのを勘ぐられるのを避けようと虚偽記入した、というのがこの判決の事実認定では?』

まず、「小沢が陸山会に4億円を貸した」という事実が、政治資金報告書から読み取れるか、ということについてです。


産経新聞の解説では、それが不記載だ、ということになっているようです。
>http://sankei.jp.msn.com/affairs/photos/110924/trl11092409410000-p1.htm

小沢からの4億円が記載されず、銀行からの借り入れが偽装として記載されている、と。


これについては、当時にも話題に上りました(例えばこちら>http://ameblo.jp/aratakyo/entry-10430206343.html)けれども、平成17年9月30日の官報に、陸山会の報告書が出ていたそうで、そこには
『借入金 小澤一郎』
として、陸山会の収入に計上されていた、とのことです。

平成17年3月末時点で、小澤一郎が当該年度内において、陸山会に4億円を貸した(つまり、陸山会にとっての収入計上)ということは、報告書から難なく読み取れます。そこには、「○○銀行より借入金4億円」とは書かれていない、ということです。

本気で勘繰られるのを避けるのであれば、小澤の名義で借入金を記載せず、○○銀行名義の借入金と書くのが、目的にかなうのではないでしょうか、ということです。

小澤から借入4億円というのが書かれていれば、小澤が4億円をどこからか持ってきたんだな、小澤が4億円も持っていたんだな、ということは、誰にでも簡単に分かってしまいますよ。

ところが、現実には記載していなかったのが「銀行への預け入れと、同額の借り入れ」というものだったのでは。これを書いていなかったことが、虚偽記載に問われたのではないでしょうか。本当に産経新聞の図解通りの裁判だったのかは、疑問なのですよね。




次に、水谷建設からの裏献金について、認定したということらしいですが、仮にその金を受けたとして、小澤が出した最初の4億円には入ってはいないでしょう、という話です。何故なら、土地購入以前に、水谷から金の受け渡しがあった、ということは、裁判中でも言われていないから、です。
なのに、虚偽記載の動機として、こうした裏献金等、4億円の出所を隠蔽せんが為にやったんだ、ということなら、少なくとも裏献金が入って後、マネーロンダリング的にやろうとするのではないでしょうか、ということですね。


現金授受について事実認定をするとなると、それ相応の強固な証拠と立証責任を負うわけで、裁判官は本当にそんなことができたんでしょうか。自分の心証、ということだけで立証が許されるということなら、殆どどんなことでも可能になってしまいます。
裁判所が言う「その4億円は何処から出てきたの?水谷の裏金も入っていたんだろう?だから偽装して虚偽記載したんだろう」というような、安易なストーリーを検察同様に描いたようにしか見えないのですね。

極めて異例な裁判所なのではないか、という印象です。


ユーロ危機は誰にとって好都合なのか?

2011年09月26日 19時44分28秒 | 経済関連
ギリシャ問題なんて、1年も前からの話なのに、どうしてここまで大袈裟に取り上げられるのかが、不思議だね。

そもそも、ギリシャ1国がたとえデフォルトになったとしても、前から言っているように、大した額じゃない。

というか、日本が金出すよ、と言えば、それであっさり解決できる話だ。日本の持つ外貨準備のドルを売って、ユーロを買えばいいだけだ。そうすると、
・新興国中銀でドル売り介入をした国々にも喜ばれる
・ギリシャの破綻は回避できる
・ユーロ圏は小康状態に戻れる

ということで、三方得ではないですか。
日本にとっても、欧州経済がイカれて外需が急激に収縮するよりはいいし、おまけに「世界経済の新たな危機」と大仰に煽られているわけですから、それを回避した方がいいに決まっているでしょう?
世界経済を救うのですから、反対なんて出るはずもないですよ(笑)。
これの何が問題なの?
仮に、アメリカが反対しようとも、世界経済の危機なのだから、それを回避するべく行動する方がいいでしょう?

だったら、ドル売りを拒否できるはずがない。
だよな?
たとえ新興国は自国通貨を防衛する為、とかではなくて、単にドル離れを加速させただけかもしれないとしても、日本のドル売りに文句を言える筋合いなどない。

今回のゼーリック世銀総裁の言動を見ていると、どうも大袈裟。
リーマンショック以前の、ベア・スターンズをはじめとする危機の際には、今回みたいに存在感を示していなかったもの。あまり危険だ、危険だとは言ってなかった、ってこと。まあ、それ以降認識を改めたのかもしれないが、大袈裟に言い過ぎ。

これは何故かと言えば、IMFのストロスカーンが討たれたのを目の当たりにしたから、ということなんじゃないの?

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/274685b14fb9f5a88e37b647cf1786a2

まあ普通の人間ならば、次は自分かと怖れても不思議ではないわな。IMFに米国のいうことをきかす、と。お次は、世銀が狙いか、と。で、ヒラリーをはめ込む、という噂が流れたわけだよ。ゼーリックを引きずり降ろして、クリントン長官を後釜に据えようか、とな。するとだな、嫌々ながらも協力的にならざるを得ない、と。保身のためには仕方がないよね、と。


他にもいるんだな、大袈裟なヤツが。
それは、日本のド素人財務大臣さまだよ。海外デビューで大変だったろうと思いますが、安住大臣が珍しく「リーマンショック以上の危機」なんて、妙に具体的なことを言ったわけだ。ホントか?
安住大臣なんぞに、経済なんかが分かるのか?マーケットのこととか、ソブリン債のこととか分かるのか?
そんな大臣が、何故か「今の状況は危機的だ」みたいな発言をして、それをアナウンスさせる、と。こんなド素人さんの発言を妙に有難がって報道するのもアレだけど、効果をあげようと思えば、そういうもんなのかな、と。
会議の席上でも、誰も安住大臣の発言になんて注目もしなけりゃ、フムフムなるほど、さすが専門的知識をお持ちでいらっしゃる、みたいなことってなかったでしょう?
それなのに、報道だけは日本の財務大臣発言として大袈裟に取り上げられる、と。ふーん。

ゼーリック総裁の危険水域発言とほぼ同じ効果で、危機感を煽りたい、ということなのかもね、としか見えないわけ。


最後に、IMFの声明な。
これもG20とか、EUの会議とか、そういうのとあまり違いはなくて、中身としては、別にこれといってやることは決まってない、みたいなもんだ。で、欧州の銀行は20兆円からの損失を食らう危険性がある、みたいな、煽りが少々入っていた、と。

因みに、日本の財務省のバカどもは、外為で既に倍の40兆円も為替損を出してるけどな(笑)。それに比べりゃ、御愛嬌。
ユーロ危機って、ギリシャにみんなが「つなぎ融資の金とか、出したくないんだよねー」って言ってるだけでしょう?
自転車操業の零細企業みたいなもので、少しのつなぎ融資があれば倒産せずに済むから、破綻処理になった場合よりもコストが低くすみます、みたいなことだよね。

そんな程度でいいなら、ギリシャかユーロ圏向けの「特別貸出基金」を日本が単独で積んだっていいよ。その代わり、今の市場金利なみの高金利が適用されてしまうから、利払いは大変かもしれないけれども、完全にデフォルトになるよりはいいよね?いずれ、払えるならはらってくれればいい、ということで。どうせ、ドルで無駄に持っていても、日本の損失には違いないので、貸出資金として使っていいよ。


で、20兆円の損失で済むなら、リーマンショックなんかに比べて、全然大したことないわな。08年の危機の時には、広範な債券に及んでいたし、想定された損失額は200兆円を超えていたはず。IMFの推計で、当初1兆ドル(10/1 訂正、桁を間違えました)規模とかだったが、実際には2兆(これも同じく訂正)ドルを超える水準だったように記憶している。それに比べると、20兆円なんて、インパクトは10分の1に過ぎない。だからこそ、安住大臣の言った「リーマンショック以上」ということの基準というか、根拠は何かが知りたいんだよね。財務官僚に言わされただけなら、まあド素人大臣だから仕方ないのかな、と(笑)。


まあ、いずれにせよ、ドル離れを止めたい、という人にとっては、ユーロ危機というのは大変役に立つ、ということですわ。基軸通貨のライバル候補を潰すということさ。そして、ドル回帰を狙う、コレ当然では、ということ。



続・外為特会の為替損失

2011年09月26日 19時42分59秒 | 経済関連
復興増税に驀進するしか能のない、野田政権&財務省に警告しておくぞ。ああ、経団連にも、だな。

これまで、経団連は幾度となく為替介入を要請し続けたわけである。08年のリーマンショック以降、何度も言いましたね?
御手洗会長時代から、介入を求めていたのは経団連だった、これは事実ということでいいですね?

>>大企業経営者は雇用を人質に取るな!


米倉会長になってからも、介入を求めてきたわけだ。
で、野田総理が財務大臣時代に為替介入をやりましたね?22年10月と、つい最近だと今年の8月に。経済界の猛烈な求めに応じて、介入に踏み切ったわけだ。その責任を取ってもらおう。

(ええっと、今年3月の震災直後の協調介入約7千億円弱は、国際的な立場があるので、勿論赦すよ。あれは、やって当然だったから)


外貨準備のドルについては、何度も売れと言ってきたのだが、これを実施してこなかったのは、財務省の不作為だ。だよな?(笑)

http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/2d64e0abcf14354052ee211b423d1088

この記事で触れたように、為替損失は拡大しているであろう。ドル円が91円という水準で、21年度末時点で約26.3兆円のマイナス。
さて、今は既に76円台だ。仮に77円として、ドル円は14円の円高になっているわけである。この損失がどうなっているか、というのが一つ。
もう1点は、野田財務大臣時代に投入した、介入資金だ。僅か2回で約6兆6390億円也。

どういうことかと言えば、ドル円が91円でさえ26兆円以上の為替損失だったものが、77円にまで円高が進んで更に損失を拡大させた、というわけである。恐らく、40兆円くらいの損失になっているであろう。

その上、6兆円以上もつぎ込んで、その政策効果はどうだったのか、ということだ。経団連は、これほど資金を投入させておいてでさえ、もっとやれ、もっと金をつぎ込んで介入せよ、ということを求めているのだ。

参考になる記事がこれだ。

(日経新聞 2010/8/25 18:21)

米倉経団連会長、為替介入を首相に要請

 米倉弘昌日本経団連会長ら経済3団体首脳は25日午後、菅直人首相と経済・金融情勢を巡って意見交換した。終了後、米倉会長は「為替介入等を(検討するよう)お願いした」といい、急速な円高への対応策を要請したことを明らかにした。
 また米倉氏は「大々的な単独介入は難しいが、介入を否定しない野田佳彦財務相の姿勢は評価している」との認識も示した。
 3団体からの要請に対して、「首相は、介入も含めて考えないといけないということだった(と理解している)」と米倉氏は語った。他の出席者によると「介入の話は米倉氏からは出たが、首相は『日銀と協調し適切な対応を取る』という説明だった」と指摘。経済同友会の桜井正光代表幹事も「介入の具体的な話は出なかった」と説明した。



おいおい、6兆6千億円以上も無駄にした挙句に、更なる損失拡大を迫るというのはどういうことだ?


野田総理以下、政権の連中、財務省、経団連、各々がこの40兆円以上もの大損失を国民に与えたことに対して、どう説明し、責任を負い、行動するのか、ということだな。

経団連は、弁償でもしてくれるんですか?
それとも、40兆円以上もの大損失を与えておきながら、自分たちだけは「金を払いたくない(=法人税を下げろ、一般庶民から毟り獲れ)」という主張を続けるつもりか?

財務省の連中も、ただボケっとしてないで、仕事しろよ。借金してまで作った40兆円の損失は、きちんと責任を取ってくれるんだろうな。できんとは言わせんぞ。
10兆円の増税をしなけりゃ日本国が破綻する、みたいな出鱈目を言う前に、自分たちの失敗で空いた大穴をまず埋めてから、国民に請求書を回してくれ。無能な財務省が40兆円も損失を出したというのに、何で国民が高々10兆円を先に弁償せねばならんのだ?
その40兆円がなかったなら、増税なんか必要なかったんじゃないのか。


放蕩息子(=経団連)が、アイスクリームをもっと食べたい(=為替介入をもっとやって)と要求

→父ちゃん(=財務省)が、よし分かった、競馬(=ドル買い)で増やしちゃるから、と言って、競馬資金を金貸しから4万円借金

→しかし、父ちゃん大失敗、アイス一つを食わせただけで、資金をスッてしまい、放蕩息子はもっと食べたい食べたい(=介入をやって)と言い続ける

→家計が四苦八苦の母ちゃん(=国民)はやむなく借金1万円で家族全員に食べさせる

→父ちゃんは母ちゃんに借金をなじり、借金返済の1万円をよこせ(=増税)と詰め寄る


財務省の失敗というのを物語風にすると、大体こんな感じ。この父ちゃんがどう見てもアホだよね。バカ息子のアイス代に借金4万円も作らなきゃ、家族全員が1万円を食べたとしても1万円で済んだんじゃないか。母ちゃんに返金を迫る前に、まず自分の4万円を処理してから、というのが男ってもんじゃないのか?

それから、バカ息子のアイス食いたい、というしつこい要望も、いい加減止めろ。息子はアイスを食った(国の借金で行った為替介入で利益を受けた)のだから、その連帯責任を負うべきだろうよ。率先して返金すべきなのは、誰なのか、という話なんだよ。



陸山会事件で秘書に有罪判決~裁判所の能力に疑義

2011年09月26日 17時14分48秒 | 法関係
判決内容が詳しく分からないのですが、一部の報道から、虚偽記載の理由が示されていたようです。

産経新聞の速報(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110926-00000553-san-soci)では、

東京地裁が26日言い渡した「陸山会事件」などの判決は、収支報告書の虚偽記入の動機について「原資が明らかでない小沢一郎元代表からの借入金4億円の原資などをめぐり、マスコミから厳しい追及を受ける事態を恐れて隠蔽しようとした」とした。

という判示だったようです。


「原資が明らかでない4億円」について、隠蔽しようとした、ということなんですか?
小沢の持ってた4億の出所を勘繰られるから、というのが理由ですか?


本当に、そんなストーリーを考えたと?
だったら、平成16年時点での小沢からの借入金4億円と記載してること自体が、ヘンということになるのではないか?
銀行借入金とかの記載にしておく方が、「小沢の4億円」ということを隠せるでしょう?

なのに、どうして小沢からの「借入金4億円」を記載したんですか?
これも隠蔽する為と?(笑)


それと、17年以降でも18年以降でもいいんですが、小沢への返済金というのが、数千万円とか億単位で記載されていたりすると、それはどう思いますかね?

当該年度に借入金というのが発生していないとしても、「小沢に返済金 ○億円」とかあったなら、これを見た人間は「ああ、小沢は金を数億円も貸していたんだな」と一発で分かろうに。これが分からない、とでも思ったのか?
裁判官というのは、ホンマもんの●●なんですか?

虚偽記載事件の最も重要というか、核心部分が「動機」であるはずなのに、説明としておかしいだろうよ。


元々の起訴事実がどういう部分についてなのか詳しく知らないけれど、銀行借り入れのこととか、取引全部が完璧に記載されていなかったということなら、小沢の借入金4億円を隠蔽したことと、直接的には繋がらないのではないのか?
それなら、小沢の借入金を全く何処にも書いてない、ということなら意味はあるかもしれないが、そうじゃなかったんじゃないの?

これが日本の裁判所のレベルか。
よくよく考えた結果で、この程度なのか。

ワケがわからん。

水谷建設の金を渡したという日時はいつなのだよ?
その事実認定は、いつなの?
で、小沢が金を貸したとされたのはいつ?

小沢の原資がどこから、というのを気にするのであれば、水谷の金が来たとされる後、ということなのでは?


判決文を読んでみなけりゃ、早計には言えないけれども、ヘンな判決理由なのではないかな、とは思うね。
ほら、よく目にする「トンデモ判決」って言葉があてはまりそう、な予感。