いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

バブル崩壊過程で、日本の銀行に何が起こっていたのか

2011年09月09日 18時16分22秒 | 経済関連
先日の白川総裁のブチ切れ会見(いや、別にブチ切れてないけど)で、量を増やせという批判はあたらない、何故なら日銀は対GDP比でマネタリーベースはFRBやECBよりはるかに多い(24%位だったか)のだし、02年の量的緩和策の時点で18%超えてた(今のFRBが17.9%だから)ので、日銀は正しい・悪くないということを言いたかったようだ。

まあ、数字はそうだな。そこで、疑問に思ったので、過去の数字を見ていったわけですよ。

そこで問題にぶち当たった。


90~91年にかけて、何らかの大きな変更とかがあったのであろうな、と。よく言われてきたのが、不動産融資の総量規制というやつでした。けれど、その規制だけで、銀行業務の根本から変わるようなことってあったのかな、と。あんまり金融業の中は知らないから、専門的には説明がつくのかもしれないんですがね。けど、その影響がバブル崩壊後10年とか15年も経って、残っているものなんだろうか?


まず、マネタリーベースの名目GDP比の数字を見ました。そうすると、金融危機発生の97年が11%ちょっとで、95年までは10%未満だったのですね。統計数字が80年以降しかなかったので、それ以前は不明ですけれども、確かにマネタリーベースの数字の増加は96年くらいからずっと起こっていた。この話題は、いずれ別に述べたい。


それと、マネーストック統計になって系列が一致しないので、とりあえずM2の平残と広義流動性の前年比%を見てみたわけです。
そうすると、次のような数字でした。M2は12月の月次の数字、広義流動性は暦年の数字です。

     M2     広義流動性

88   10.4      9.85
89   10.6      9.43
90    8.5      9.60
91    2.0      5.31
92   -0.4      3.55

この91年にかけての動きというのが、分からないわけです。

銀行が不動産融資をそれまでみたいにできなくなったとて、他にも資金需要はあるわけです。不動産、建設、ノンバンクと、絞ったにせよ、これら業種が永久に栄えているわけではないはずで、何年も影響が残るというのもやや不思議なのですよね。
倒産企業が出て処分が進めば、他の事業に資金が回るはずですし。


ところが、この91年以降、広義流動性は前年比で4%を超えることはなくなってしまいました。95年の3.82%が最高で、2000年代では07年の3.18%でした。同じくM2も99年の3.9%が最高で、2000年代はもっと低い数字が並ぶことになったのです。

融資の審査基準、自己資本や担保査定の評価方法とか、そういう何らかのルールの変更でもないと、ここまで継続して資金の伸びがぱったりと止まる、というのも、ちょっとよく分からないのです。

郵貯に大量に資金が流れ込んだから、とか、そういう要因もあるのかもと思ったりしましたが、広義流動性でも減少しているのは同じなので、いきなり融資や金融システムがイカレてしまったのかな、と不思議なのですね。それに、不良債権問題というのが殆ど処理された後であっても、やはり同じであり、違いがあまりないわけです。

マネーサプライ(マネーストック)の伸びが91年以降止まってしまったことの主な理由というのは、ちょっとよく分かりません。

銀行から、郵貯の定額貯金に資金シフトがあったとして、それで伸びが止まるものなのか、と。ああ、そうか、郵貯は「貸出しない」んだったな!
銀行は融資に回すから、乗数効果が出るが、郵貯に大量に流れ込んでしまうと、その資金は財投か国債買いということになるわけか。
85年に約100兆円だった郵貯残高は91年くらいには150兆円を超え、91~92年にかけてバブル崩壊過程での駆け込みというのがかなりあったはず。
ここで、50兆円とか、それ以上の純増があったのなら、銀行は融資に回せる資金が減り、公共投資への資金が大量に流れ込んだ=無駄な公共事業と呼ばれる温床の資金源となってしまった、ということになるかな。

それと、金融債があったはずだが、ワリコーとかワリチョーといった高利回り商品にも駆け込みがあったと思う。ああいう資金は、融資に回ったのでしょうか?何かの債券投資に使われたのですかね?


それにしても、この91年を境にした、M2や広義流動性の残高の伸びがいきなり低調になってしまい、それがこれまで持続してきたことが、問題ではありました。

マネタリーベースが外国より多いんだ、とおっしゃいますが、外国でのマネーサプライは日本みたいな低水準なのでしょうか?


貨幣乗数低下は、諸要因があるということなら、減ってる分だけカバーしなけりゃ、やっぱり相対的には少なくなるわけで。別に、マネタリーベースをターゲットとしているわけではないんですから。貨幣乗数が低下している下で、マネーサプライを増加させましょうと考えるなら、マネタリーベースを大きくするのは妥当なように思えますが。


ちょっと整理がまだついていませんが、この91年を境にしたM2や広義流動性がガクンと下がってしまった理由というが気になるということですね。そして、それが持続してきた、ということもです。




アメリカのGDP統計って何なの?

2011年09月08日 23時56分08秒 | 経済関連
あまりの不思議さに、よく判りませんな。
ドルという通貨は、既に紙屑なみに値下がりしている、ということですかね?

長期統計というのか、長期系列というのか、よく知りませんが、どう見ても、1930年の大恐慌頃のアメリカ人の方が、今の中国人民よりもはるかに裕福みたいですな(笑)。

アメリカの経済と経済政策 - Wikipedia


一人当たりGDPが6500ドル近くあるんだと、1930年のアメリカ人は。殆ど奴隷みたいな差別的扱いを受けていた黒人たちとか、全部含めてその数字らしいですぜ。

4人家族だと、軽く25000ドル級の暮らしだったんだと。

1925年のドルとポンドの為替レートは、1ポンドが4.8ドルだったんだそうです。31年には、大恐慌後の不況を受けて、ポンドは減価を選択し、4.86ドルから3.49ドルというポンド安ドル高政策にしたのだそうです。

で、今は1ポンドが1.6ドルだそうです。
やけに高くなったんだね、ドルが。貨幣価値の高かった昔では、1ポンドがせいぜい3.5ドルくらいだったのに、今ではその2倍も高い、と。イギリスの凋落がアメリカのドル価値下落よりはるかに酷かった、ということなんですかね。いや、よく分からないんですがね。

アメリカの実質GDPが名目GDPを逆転したのって、つい最近なんですよね、これが。不思議でしょうがないですわ。過去の酷いインフレ時期なんかをこれだけ長い期間過ぎてきたというのに、それでも名目値の方がはるかに小さかった、と。

本当に、そんな出鱈目みたいなことが信じられると思いますかね?


当時の物価水準と今とでは違う、とか、そういう理由とかがあるのでしょうけれど、言ってみれば「現在」から過去の数字を辻褄合わせでいじって、誤魔化す、というのと、違いが見いだせませんな。



もしも、ドルを世界中にばら撒いて、それで色々とやってきたのであれば、合点がいくわけですわ。今の米ドルの貨幣価値なんて、全然大したことないんじゃないのかな、とか。


ああ、中国の実質GDPも、やはり大したことないんですわ。171兆円くらい。名目GDPはその3倍くらいあるけどな(笑)。
アメリカのやってきたことも、そういうのと違いがないんじゃないの?本当は。

名目値は見えるけど、実質値って、見せなくて良かったからね。
だけど、本当は金を刷ってばら撒いてきた、というだけで、成長しているといっても、本当は大したことがなかったんだけど、それじゃカッコ悪いからって、数字をいじって誤魔化してきたんじゃないの?

昔なら、それでも誤魔化せたのかもしれないが、今はみんなが情報をみたがるからね。マジで1930年とかの昔の時点で、こんなに裕福だったのか?アメリカ人は。
もしそうだとすると、名目と実質との乖離が酷過ぎるな。そんなに強烈なデフレみたいなのとか、それ以前からあったのか?
10倍以上も違うって、オカシイだろ、それ。

むしろ、逆に名目値がデカイなら分かるが、物価は下がってきたわけではあるまい?


まあ、アメリカの実質GDPなんてものは、単に今の時点で数字をいじるだけなんだろうから、虚構みたいなものなのかもな。
実質って、何さ?(笑)

世界中に、嘘をついてきたのか?
そうじゃなけりゃ、どんだけ貨幣価値が暴落してきたんだ、って話だんわな。



なでしこ、対北朝鮮戦ドローで持ち越し、と(追記あり)

2011年09月08日 18時55分15秒 | いいことないかな
うーん、苦々しいゲームではあった。

不完全燃焼の試合だったので、まあ、勝てなかったのは仕方がない。
「どんな形でも、泥臭くても一点」と澤さんが言っていた通りになったが、北朝鮮の執念が上回った、ということでは。

日本は勝ち目前で集中が切れていたかもね。
ホッ一息というか、心のどこかに安堵のようなもの(安藤じゃないよ)があったのでは。
そこを衝かれたのかもね。


後半の安藤は、北朝鮮キラーとしての活躍をまずまず見せたのでは。
シュートチャンスが全くできてなかったが、安藤インの後、少し良くなっていたので。


やっぱ、中国戦で蹴り、否、ケリをつけるという展開になってしまうのか?

こうなるとオーストラリア女子に頑張ってもらいたいな。


ちょっと追加:

中国がオーストラリアに負けたので、日本の出場権獲得が決まったみたい。
おめでとう、なでしこ。
ちょっと不完全燃焼っぽいけど、本番に楽しみを取っておこう。


恒例の「●崎のダイビング・ヘッド」

2011年09月08日 16時21分29秒 | いいことないかな
よくある話だが。

「日本ピーンチ!あーっと、ここで、石崎のダイビング・ヘッド、顔面で防いだー!」

的な、ダイビング・ヘッドの代名詞となってしまった岡崎。

これはこれで、ナンだが。
アニメよろしく、岡崎ダイブが救ってくれたことに変わりはない。


W杯3次予選、アウェーでのウズベキスタン戦。
苦戦が予想されてはいたものの、結果はご覧の通り。
お試しは、ちょっとうまく機能せず、早々に失点。

阿部の問題というよりも、長谷部を高い位置というのと、相性の問題があったか。

ここまでくすぶる香川の、今後を期待したいところだ。


勝ち点1を得たのでよしとする、という意見もあるが、内容的には良くなかった。
やや発想の行き詰まりのようなものが感じられるかも。
あと、両サイドからの精度が悪い。
狙いの不明な、迷ったような長いボールを入れて、凡ミスで終わる、というような場面がよく見られる。

ウッチーとか駒野の奮起が期待される。というか、長友が戻れば、雰囲気も変わるんだろうけどさ。





壮大な実験~『Svensson Plan』に踏み切ったスイス中銀

2011年09月07日 11時28分43秒 | 経済関連
スイス中銀は、スイスフランの通貨高に対処する為、1.2ユーロの下限目標を設定した。

自国通貨を売る側は、刷れば通貨は供給できるので、圧倒的に有利。これは以前に書いたとおりである。

現時点で日本は円の減価を選択すべきか

(再掲)
いずれにせよ、03年頃の介入水準というのは、高々110円程度であって、そんなのは攻撃のうちにも入らんだろうね、というのが個人的感想。弱小通貨国だと、自国通貨の売りを浴びせられるので、防衛側の弱小国中銀は対抗してドル売り自国通貨買いを継続しなけりゃならない。ドル売り自国通貨買いを継続する玉(=金)が尽きると万事休す、だ。けれど、自国通貨高ならば、防衛側中銀は圧倒的に有利。何故なら札束を印刷して、自国通貨を売りまくればいいだけだからだ。玉は無尽蔵に作り出せると言ってもいい。かつて日本が為替相場で攻撃を受けた(95年)のは、大蔵&日銀がバカだったというだけ。円高を防衛するのなんて、刷って売ればいい”だけ”なのに、それをできないという「硬直的官僚組織」と政治的な「意思決定機構の脆弱性」を持つという点を衝かれたわけだ。早い話が、「うすのろ」ということだ(笑)。こんな通貨強国に圧倒的に有利な戦いでさえ、愚鈍ゆえに「相手側にポイントを奪われる戦い」にされてしまうのである。


まあ、中には、「何も起こらない」と言う人もいるわけで、どういう現象が見られるか観察結果が楽しみではある。

もしもペッグを継続した場合、インフレ率の上昇ということが起こってくると予想されるので、金利引き上げなどの対応が必要になってくるだろう。
ただ、継続期間の問題もあるから、あまり長期に渡って実施されなければ、酷いインフレにつながることはないかもしれない。若干のインフレ率上昇で済むかもしれない、ということである。
スイス中銀がインフレ・ターゲットを表明しているかどうかは知らないが、通貨の減価による効果の方が現時点では重要と考えているということであろう。現状では、インフレ率が低く、金利水準も低いということなら、選択可能な手段であある。


実施後、とりあえず10%程度の急落が起こったようなので、この一撃で投機筋の資金の何割かは一気に逝かれた可能性があるだろう。まず殲滅戦の第一撃が奏功した、と見るべきかな。

今後欧州の経済不安が継続する場合、ユーロへのペッグで通貨安が持続することになるかもしれず、その離脱の判断はやや難しくなるかもしれない。


それと、通貨政策だけでは、厳密に言えばスヴェンソン提案の実施ということではない。通貨政策にインフレ目標などのコミットメントを同時実施することが必要である。なので、為替のレンジ設定だけだと、恐らくは「通貨発行増大」による為替と物価水準の変動がどのように動くかを受動的に観察するだけになるだろう。
そう、アクティブな政策目標と結果というよりも、あくまである通貨政策を実施した場合のパッシブな観察結果を得るだろう、ということである。



一足先に――破綻危機の米郵政公社

2011年09月07日 10時31分16秒 | 社会全般
郵政改革で米国からの厳しい要求を突きつけられた、と問題にされていたのが懐かしい。

年次改革要望書 - Wikipedia


労働規制緩和とか、法科大学院とか、医療保険制度の自己負担額増加とか、そういうのもあるが、郵政民営化も勿論入っていた。


本家本元のアメリカの郵政公社は潰れそうなのだと(爆)。

米郵政公社がデフォルト寸前 全郵便局が閉鎖の危機 | The Wall Street News

(以下に引用)

郵政公社は、売上げ、コストの両面で圧迫されている。インターネットの普及で手紙を書く習慣が無くなりつつあり、収入が激減。一方で、人件費が支出の80%にものぼる。ちなみに民間宅配会社ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)のコストに占める人経費の割合は53%、フェデックス(Fedex)は32%だ。

しかし、いわゆる破産という現実に直面している今、大胆な経費削減を断行しなければならない。ドナヒュー総裁は、土曜日の配達の中止、全米3700カ所の郵便局の閉鎖、12万人の職員の解雇を計画している事を明らかにしている。

郵政公社職員の多くは組合に所属しており、規約で解雇できない事になっている。そのため、公社では、議会にこの規約を無効にするように求める方針だ。また売上げに関しても、ワインやビールの配達、郵便トラックへの商業広告の掲載など、今まで法律で禁止されていた分野に事業を拡張したい考えだ。

一方で、公社の職員のうち20万7千人が所属する米国郵便事務労働者組合(APWU)代表、クリフ・ガフィー氏は怒りを露にする。「我々は、断固として戦う。契約破棄は違法だ。」



日本の組合は悪、米国の組合は当然、ということなのか(笑)。
で、米国の郵政公社は破綻寸前なんだと。日本の郵便事業の先行きを見るようで、先に民営化して生き残りの事業展開をよく考えた方が、長い目で見れば多くの郵便局が助かるはず、と僕は思ってきた。ユニバーサル・サービス維持も法律で確保されたしね。郵便事業の先行きはかなり暗く厳しい、というのは、予想されたことだ。



米国の体質は、前に言っておいた通りなのさ。

外資規制は米国もやっている - いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

日本には、お前のトコの農協が悪い、労働組合が悪だ、あれこれ規制が悪い、と文句を言ってくるのだが、自分の国の制度は規制をがっちり守ったままなのだな。大笑い。貸金の上限金利規制もそうさ。「無制限にして、儲けさせろ」と散々ロビーをやって、その挙句には貸金市場から撤退だそうで。ああ、いくつか潰れたんでしたか?
「あおぞら銀行」「新生銀行」とかの外資系金融機関の経営は、さぞかし日本の銀行よりも素晴らしいんでしたか。さすが、日本の非効率な銀行とは違いますな。

これがホントの「これはひどい」(笑)


そういえば、郵政利権で、「かんぽの宿」の不動産鑑定がいかに杜撰だったか、確かめたか?担当した鑑定士が行政処分を食らったのに、「かんぽの宿」をオリックス不動産に100億やそこらで売却するのを正当化していた連中は、何の反省もないな。

もっと愚かなのは、日本郵政の投資損1200億円超の方がはるかに問題だというのに、かんぽの宿の赤字を殊更取り上げるということなのだよ。


まあ、米国さまにおかれましては、普天間基地に海兵隊をはり付けておくくらいの余裕をかましているようですので、雇用・失業問題が当面重要になっているさなか、郵政公社には破綻してもらうか全郵便局閉鎖でもやってもらって、大リストラを断行してもらい、もっと失業者を増やしていただけると、資本主義って素晴らしいなあと実感してもらえてよいのではないかと存じます。

いやー、十数万人規模での首切りですかー、うらやましいなあ、解雇自由の国アメリカ(笑)。
簡単に首にできる米国の労働市場という幻想を頭から信じ込んでいるアホどもが日本にも大勢いるので、そのお手本を見せてもらえると嬉しいです。



詐欺政党たる”DPJ”とペテン師”民主党議員”

2011年09月06日 21時00分58秒 | 外交問題
野田政権になったばかりだというのに、玄葉外務大臣は早速操り人形よろしく、辺野古移設実現に向けて動き出したのだそうだ。

民主党は、本当の詐欺師集団なのではないかと思える。嘘八百を並べても、何の詫びもないのである。ペテン師だ。こんな政党、政治家は許されるのか。


鳩山政権時代の方が、まだマシだったな。愚かではあったかもしれないが、心底腐ってはいなかった。

09年12月>続々・普天間飛行場に関する私見


この記事中で取り上げた民主党の記事は、リンクが切られて元記事を削除されたようだ。前原や岡田なんかにとって、非常に都合の悪い事実が書かれているからだ。そう、民主党政権下での歴代外務大臣ということさ。

ペテン師ならば、こうして過去の事実も「なかったことにできる」ということなのだよ。国民を騙す為なら、事実を隠蔽したりするのも、造作のないこと。

言ったことを翻す、都合のいいことを言って騙す、よく知らない人たちに出鱈目を教えて言いくるめる、そういうのは、詐欺師だのペテン師だのの使う常套手段ということ。元記事を隠すなんざ、そういう輩が使う手なのだ。


また消されるかもしれないが、参考までに昔の記事を紹介しておく。これらが削除された場合には、やっぱりペテン師集団、詐欺政党ということの証拠ということになるわけだ(笑)。


http://www1.dpj.or.jp/news/?num=6198


(以下に引用、消された場合に備えて)

2005/05/15
岡田代表、普天間基地包囲行動集会で、基地の早期県外移転を訴え

 岡田克也代表は15日、沖縄県宜野湾市で開かれた「普天間基地包囲行動集会」に参加し、普天間基地の沖縄県外への早期移転を実現するよう訴えた。

 この中で岡田代表は、挨拶の冒頭に、昨年の参議院選挙での喜納昌吉議員の勝利に謝意を表した上で、「今日は沖縄復帰から33年、終戦から60年。33年前に沖縄が日本に復帰することが決まった時に、これで日本の戦後が終わったという声が上がったが、沖縄の戦後は終わっていない。その象徴が、普天間基地の問題だ。今、米軍基地の再編問題が議論されているが、日米両政府が普天間基地の返還を決めて何年が経ったのか。今こそ、心を一つにして普天間基地の沖縄県外への移転を実現していかなければならない。安全保障に対する考え方に違いはあるが、その違いを乗り越えて、気持ちを一つにして普天間基地の沖縄県外移転を実現していこう」などと力強く訴えた。

 なお、この日の集会には、岡田代表とともに、齋藤勁・喜納昌吉両参議院議員らも参加した。

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http://www2.dpj.or.jp/news/?num=6206

(以下に引用)

2005/05/16
岡田代表、沖縄での会見で普天間基地の県外移転目指すことを再確認

 岡田克也代表は16日、沖縄県那覇市内で記者会見を行い、普天間基地の県外への移転を強く推進していくことを改めて強調した。

 会見に先立ち岡田代表は、米軍四軍調整官のロバート・R・ブラックマン中将と会談を行った。この会談で岡田代表は、「普天間基地の現状は、非常に危険な状態にあり、いつまた大きな事故が起きても不思議ではない。沖縄における米軍基地のプレゼンスが大きすぎることも問題だ、との二点を調整官に伝えた」ことを会見で明らかにするとともに、「危険な状況にあることは、個人的な見解だが、調整官はそれを認識していると答えた。沖縄における基地の問題については、(米軍を)削減していると述べるに留まったが、本国の上官に伝えると回答した」とも述べた。

 岡田代表はまた、普天間基地の辺野古への移転については、「沖縄県内にある以上、考えられない」と、あくまで県外へ移転する考えであることを示した。米軍再編問題については、「抑止力の維持と負担の軽減ということだったが、維持が前面に出てきたことにより、再編の本来の考え方が違った方向に向かいつつある」と指摘した。

 憲法改正の問題についても岡田代表は、「党内でもそうだが国民に対して、丁寧な議論をしていかなくてはならない」と話した。

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次は琉球新聞なので、リンク先は消される心配は少ないと思う。
一部だけ引用しておきます。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-147550-storytopic-53.html

2009年7月25日

民主党の岡田克也幹事長は24日の定例記者会見で、23日に公表した民主党政策集「インデックス2009」で米軍普天間飛行場の移設問題について同党が主張する「県外移設」の表現がないことについて「基本的に普天間に関する民主党の考えは変わっていない。(政策集に)書いた書かないということは関係ない」と述べ、県外移設を目指す考えに変わりがないことを強調した。
 その上で岡田氏は「日米間には、日米地位協定の見直しやインド洋での給油の問題など、さまざまな懸案事項がある。普天間の問題はそのうちの大きな一つであることは間違いないが、民主党政権になったらまず、日米首脳間の信頼関係をつくり、それに基づき、懸案事項について順番をつけて議論していく」と述べた。

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岡田さんは、政権交代直前の選挙時点でも、やはり県外移設と述べていたのだぞ。それがどうだ。外務大臣に就任して、僅か数カ月後には、もう「転び」なんだぞ?
これがペテンじゃなくて、何だというのか。

詐欺だ。
国民を騙したのだ。

こんなことが許されていいわけがない。

ただ一人、県外を唱えた鳩山総理を、みなで引きずり降ろしたんだ。
アメリカは、ボロボロに弱った鳩山をどついて、ハンコを押させたんだぞ。「辺野古」って宣言に書き込ませたんだ。

それを主導したのは、外務省官僚だったわけだろう?
従米派の連中が総力を挙げてサインさせた結果が、これだったわけだ。こいつらみたいな売国奴を許すわけにはいかない。

だが、ヤツラの動きは、待ってましたとばかりに早かったのだ。
それが、今回一連の辺野古への猛進だ。


小沢よ、こんな政権を望んだのか?
これが小沢の掲げる民主主義なのか?
こんな結果を欲していたのか?



なでしこ、いよいよ王手

2011年09月05日 19時10分41秒 | いいことないかな
本日も、勝負強かった。

勝って当然、という立場で、その通りに、勝つべくして勝つ、というのは、大変だからね。
オーストラリア相手に負けるわけにはいかない、ということはあるが、それを実行するのは実力がなければできないから。

それから、韓国は北朝鮮に負けたみたいなので、脱落であろうな、と。
北朝鮮は、出場に大きく近づいた。次の日本戦に負けても、残りのカードがタイ戦を残しているので、まあ気が楽だ。

韓国は残りを勝っても、2勝しかならないので、届かない。
オーストラリアは、残り全勝しかない。
中国は今日の結果次第だろうけれども、日本戦を残すので、厳しいだろう。オーストラリアとの次の戦いでどちらかの脱落が決定的になるだろう。

まあ、なでしこに与えられた使命というのが、「全勝を目指す」ということであったので、予選通過という低い目標を掲げていたわけではないからね。
勝って兜の緒を…じゃないが、次の北朝鮮戦に勝って、すっきりと勝ち抜けを決めたいところだな。
やはり、女王としての戦いの姿を見せておく必要があるからね。


頑張れ、なでしこ。



どうしてそこまで普天間基地にしがみつくのか?

2011年09月05日 17時32分18秒 | 外交問題
菅直人の最も汚く卑怯な所は、自己保身の為には沖縄さえも利用することだ。自分たちの以前の主張というものがどうであったのか、普天間基地をどうすべしと謳ってきたのか、もう一度よく考えてみよ。

在日米軍再編:普天間移設 アセス評価書、年内提出 国が辺野古移設推進へ - 毎日jp(毎日新聞)


自分にはできもしない約束をするのも、卑怯なのだ。鳩山が無責任だ、というのと同じく、菅のような口だけ男も無責任極まりない。
沖縄の県内移設は困難だと再三再四言っているのに、それでもなお「辺野古に移設する」と、アメリカに約束しているのだ。愚かとしか言いようがない。何の為の政権交代だったのか。

他に移すしかない、と日本側の意見を通せば済むことだ。
それが何故できないのか。

キルギス政府でさえできるというのに。

14年以降、米基地置かず キルギス首相が言明 - MSN産経ニュース


菅は自分の地位と引き換えに、沖縄を売ったんだよ。
そういう姿勢は野田総理も同じ。
海兵隊は、どうして、こうまでして日本に居座るのか?
その理由とは何だ?
あるとすれば、アフガンが一段落したら、次の戦争の予定でも組まれているから、ということくらいか。陰謀論にありがちな、軍産複合体というやつか(笑)。不景気だし、失業者があふれているから、次の戦争でもおっぱじめれば景気回復になるとでも思っているのだろうか。
まあ、北朝鮮に殴りこんで、金体制を崩壊させたとて北朝鮮人民からの文句はそんなに出るわけじゃないから、と。その為には、韓国が引き受け手になれるように、準備をしておかねばならんから、韓国を盛り立ててやってきたんだよ、と。

そうすると、暫くしたら、朝鮮半島での戦争が始まって、中国は後ろ盾にはつかず、米韓連合軍が戦勝ということになり、半島統一を果たせる、と。

朝鮮半島の戦争が始まれば、日本での基地がどうしても必要になるから、その為には沖縄の基地を手放すわけにはいかない、と。そういうような予定でも組まれているということなんでしょうか。
そうじゃなけりゃ、こんなに沖縄住民から普天間基地は外に出て行ってくれと言われているのに、どうして留まるのかが理解できんもの。そこまで嫌悪感を抱かれてまで、守ろうとするものって、何なのかが分からん。

沖縄に海兵隊が必要な理由は、未だに分からんわ。



一つ、日銀にお詫びがある

2011年09月05日 16時56分14秒 | 経済関連
これまで色々と忙しかったので(言い訳)、うっかり見落としていました。これをスルーしてしまうわけにもいかないので、メモがてら書いておきます。

http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/mb/base1108.pdf


マネタリーベースを増やせ、と言っていたのだが、日銀は大震災後に方針を少し変えて、増やしたみたい。

これまでの増加ペースとは明らかにギアを変えて、増やしているということだと思う。
CPIの基準改定の影響というのもあるかもしれないが、物価水準は以前のマイナス幅よりは若干改善してきているようではある。

ただ、マネタリーベース増加の効果なのか、供給制約なんかの影響なのか分からないので、今後の推移を見てゆくよりないだろう。

が、増やしたくない、ということで拒否姿勢だった日銀は、未曾有の事態で流石に危機感を覚えたのかもしれない。



W杯3次予選~北朝鮮戦

2011年09月04日 12時01分42秒 | いいことないかな
どうにかこじ開けた、というゴールだった。

攻めのリズムを変える、というのもあったろうが、守る側のリズムを変えさせた、という効果が出た試合だった。
マイク投入というのは、そういうものだった。

そして、マークを引き寄せておいて、息を潜めて気配を殺し全く目立たなかったマーヤ吉田が、”ロスタイム男”の異名を狙っての、決勝ヘッドを突き刺したのだった。
遂にブレイクの予感か、マーヤ。

地力アップが感じられたアジア杯

(再掲)
例えばマーヤの劇的同点ヘッドで幕を開けた大会は、マーヤ退場かつ勝ち越し点を許すといったピンチを招いたりしながらも、最後は決勝で答えを出した、と。


吉田、劇弾で大ブレーク!ブログアクセス20万突破…W杯アジア3次予選 (スポーツ報知) - Yahoo!ニュース


うまいことやったじゃないか。マーヤ。

ゴール決めた後、とっておきの「ドヤ顔」を披露するなんざ、どうみてもエンタメ界を狙ってるとしか思えん。
地味なフケ顔なのだが、意外と若手だったりする。
そこがまた、憎いのだ(笑)。

試合は、まあ、「組み立て役」というのはかなり大きいな、やっぱ。試合を作れる人間というのは、そう多くはないから。
なでしこの先日の試合での宮間とかもそうなのだが、控え組で組み立て役をできる選手がいないと、抜けた穴が大きくて戦力ガタ落ちとなるのも困るんだよね。
本田の穴、というのは、勿論小さくはないが、故障や出場停止などで出られないことは今後いくらでもあり得るわけだから、この予選を通じて「遠藤を上げるのか?他の誰かを入れるのか?香川でイケるのか?」などなど、いくつかの選択肢を試してゆくことになるのだろう。


そういうのを通じて、チーム全体の力がアップしてゆくのが望ましいよね。

それにしても、今野はヒーローになり損ねたな。
あの、胸で落としてボレーが入っていたら、美技!ということで「今野、やるな」と大いに評価が上がったであろうに、やはり地味な男には華麗過ぎたのだろう。今野には、似合わないシュートだったのだ(スマン、悪気はない)。


勝ち点3ゲットという結果が良かったので、よし、ですな。
それにしても、未だ無敗伝説のザックJは、いつか途切れるにせよ、凄いな。

監督采配も、かみ合った試合だった。



野田内閣の経済閣僚は…

2011年09月02日 20時14分27秒 | 政治って?
はっきり言って、トホホな方々が選ばれてしまったな、という印象。

財務大臣が軽量級の坊やと来てる。恐らく、操縦しやすいということで終わるだろう。彼の実績は知らないが、財政・経済分野での名前というのを聞いた記憶がない。


あと、もっと悲惨なのが、経済財政担当。
これまで副大臣とかやっても、何らの成果も残せなかった古川さんだ。戦略相の菅時代からして、ダメだったのに、今回もダメの上塗りになってしまいそう。

野田内閣では、経済分野での成果はほぼ期待できず、財務省や日銀の言いなりで終わるであろう、というのが予想だな。古川さん自身が大蔵閥だしね。


国家戦略相というのが何の成果も出せなかった、ということを忘れるべきではない。その上、古川さんって、貸金業の上限金利問題の時に、業界団体の意向を受けて「金利規制は間違っている」と主張しておったお方だからな。それ以降、信用の置けない人物として、脳裏に刻まれたのが、古川さんだ。

これはまあ、いいか。


だが、強力な経済運営というものは、全く期待できない布陣である、ということは、確定的だろうな。財務省(大蔵閥)が本当に賢かったなら、今の日本の状況というのはなかった、ということでもある。



白川Qちゃんの反論?

2011年09月02日 19時44分32秒 | 経済関連
どうやら、白川日銀総裁もカチンと来たらしい。ブチッと何か(例えば堪忍袋の緒)が切れるような音がしたかどうかは定かではない。

日銀総裁、中銀が国債引き受けないのは「国の形」と副作用を警戒 | Reuters

記事から主な主張を拾ってみよう。

①日銀の国債引き受けという想定できるリスクをあえてとるべきだという議論があるのはおかしい
②中央銀行が国債を引き受けないのは「国の形」であり「ルール」
③円高だから日銀はもっと緩和すべきという声があるが、日銀は機械的に為替相場に対応しているわけではない
④マネタリーベースの増やし方は先進国で最大
⑤これだけ金融緩和をしても経済が成長していかないことの方が問題
⑥人口減少と高齢化の中で成長力をどう高めるかが課題
⑦日銀の金融政策について、日銀のPRが下手
⑧手探りで追加緩和を模索してきた中でフロントランナーとなっている
⑨日銀が採用した政策はすべて米連邦準備理事会(FRB)が採用している、同じような問題を抱えると中央銀行として同じような思考を経て同じような結論になってくる


ざっと、このようなことのようである。少し疑問や反論などを挙げてみたい。

①に関して:
引受のリスクがあるとして、そのコストと現状のようなデフレ継続及び震災復興の遅れ等のコスト比較で、後者の解消の方が利益が大きいと判断されるなら、少なくとも「おかしい」という議論にはならないはず。

②に関して:
「国の形」とか「ルール」といったものが具体的に何を示すのか定かではないが、代表的な先進国とか金融の発達した国家の「常識」といったようなことなのであろうな、と予想。ただ、思い上がりというか、越権行為的な部分があるのはないかと思わせる。中央銀行は、国会や民主主義の手続をコントロールしたり抑制したりする権限はない。中銀総裁は独裁者気取りか、という話だ。日銀の独善的な姿勢というものが、日本の政治過程を大きく狂わせた。
天皇という存在を絶対不可侵なものとして利用した旧陸軍のエリートたちと何ら違いがない。「通貨」や「ルール」といった虚像を不可侵のものとして利用しているのと同じだ、ということである。ルールを作るのは、日銀の役割ではない。国会の権限である。国の形を決めるのも、日銀の仕事でない。国民の選択である。

③に関して:
「日銀は機械的に為替相場に対応しているわけではない」という意見は、「円高なので緩和すべき」の否定になっていない。為替相場に連動しろ、と日銀に求めている意見は見かけない。「日銀の緩和が不十分なので円高を招いている」という意見を否定できるなら、それを示せばいいだけ。円高の一因を作っているのが日銀だ(=緩和が不十分)、ということから、緩和せよ、と求められているのであって、その根本部分には何ら答えてはいない。

④に関して:
どういう基準でそういう主張をしているのか明らかではないが、水分補給を例で考えると分かりやすい。元々200mlの水を与えていて、熱中症予防の為に300mlに増量、という場合、水の供給は1.5倍に増加した、ということになる。
これが、元が異常に少なすぎて、30mlしか与えていなかったものを、150mlと「5倍も供給している!だから、オレは正しい」とか言われても、他は300mlなのに、こっちは150mlと半分しかないことに変わりはない。普通であれば、本来は300mlの供給をすべき所、150mlしか供給していなければ、それは「少なすぎる」と言うに決まっている。
「他よりも大きく増やしている」とか「最大の増加率」という場合には、基準となるスタート時点の数値の妥当性というのは見えにくい、ということだ。元が間違っていれば、増加率を比べても意味がないこともある、ということである。圧倒的に足りないものは、やっぱり足りない、というごく当たり前の結論に落ち着く。

どうすれば、日本はデフレを脱却できるか?~その3(追加あり)

⑤に関して:
成長していかない「おまいらに問題」がある、ってお説教が炸裂。しかし、日本以下の実質成長率しかない国であっても、デフレにはなっていない。己の失敗や未熟さを人のせいにするんじゃない、という話である。

⑥に関して:
構造問題を持ち出すのが常套手段だが、人口減少がデフレの主因である、という結論を出してから言え、という話である。だとすると、金融政策には無関係にデフレになってしまうから、ヨソの国でも必然的にそうなるだろう、という話。

⑦に関して:
日銀のPRがヘタ、というのは同意(笑)。例えば、「良いデフレ論」はどこから来たか 、というようなのがあったので、確かに責められ易いというのはあるかもな、と。

⑧と⑨に関して:
これは以前から自慢していたので、聞き飽きたわ。


以上、ざっと書いてみました。



時間軸効果はターゲット政策の効果ではない

2011年09月01日 16時57分02秒 | 経済関連
時折読みに行ってる某所にて幾度か目にしたので、ここら辺で一度整理しておきたい。


どうも、明日ホール、否、「ジャクソン・ホール」ネタ関連で、当方の以下のような説明がお気に召さないらしい(笑)。


FRBの”金融政策コミットメント”キター!→日銀「ホレ見ろ」勝利宣言


オレの超訳・「経済刺激政策は政府と議会の仕事(バーナンキ弁)」



「13年半ば」という文言を巡って、いやいやそれは「約束じゃない」という立場を強調=コミットメントじゃない、ということを主張している方がいるようです。
当方としては、非常に素直な読み方しかできませんから、「13年半ば」までという期間は明示的かなと思えたわけです。すなわち、コミットメントと解してよろしかろう、と。
ここに、コミットメントだ、いや、コミットメントじゃない、というような意見の対立があるわけです。


さて、時間軸効果とは、一体何なのでしょうか、ということに立ち返ってみましょう。
定義としては、翁et al.や翁・白塚、植田らのペーパー(引用先は耳タコですな)を整理する形で、次のように記されています。


中央銀行は、短期金利をほぼゼロに維持する期間について明確なコミットメントを行うことで、市場の期待形成に影響を及ぼすことができる。また、このコミットメント期間を信認のある形で長期化することができれば、長期金利を低下させることができる。
(白塚(2009);http://www.imes.boj.or.jp/research/papers/japanese/09-J-22.pdf)


従って、ここには、ゼロ金利維持の期間について、経済指標のようなアンカーは必要とされてはいません。あくまで「期間についての公約」であって、それには他の経済指標を要件としているわけではない、ということです。
そうした、他の客観的指標に連動性を高めるとか連動性を持たせるというようなことになりますと、それはむしろ「ターゲット政策」的になってしまい(日銀がかねてより嫌ってきた「インフレ・ターゲット」のようなもの)、日銀としては承服しかねるということになりましょう。

この基準に当てはめて考えると、「2013年半ば」という期間の設定と明示は、「policy duration」の提示としか思えず、すなわち時間軸効果を意図したものと受け止めたわけです。


ある金融政策を他の客観的経済指標に連動性を高めて行う、というようなことは、上述したようにターゲット政策的なものであるはずです。

金融政策とtarget


血中濃度と薬剤投与量は、CPIと金利の関係とよく似ているのです。日銀はこうした特定指標に連動性が高いということについては、否定的なのです。判断が他人からも丸見えになってしまうから、ということになってしまうからなのかもしれません。極端に言えば、血中濃度という数字さえ見えるなら、オレが見ても日銀総裁が見ても判定結果は同じくなってしまうから、です。
ちょっと話が逸れました。



いずれにせよ、今回の「13年半ばまで」という期間を明確にしたことは、時間軸効果ということに他ならない、としか思えないわけです。
これを「経済指標に関連付けがないから、コミットメントじゃない」と言われても、それは時間軸効果の定義としてどうなのよ、と思うわけですね。