西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
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マルチーヌ・リード講演会、無事終了。

2014年05月24日 | 女性文学・女性
マルチーヌ リード講演会(2014年5月23日・日仏会館)は、無事に終了いたしました。

成り行きから司会だけでなく即席通訳のようなこともすることになってしまい恥さらしなことでしたが、フロアからは40分近くに渡り、数多くの質問が出ました。19世紀の女性作家たちがいかに大文字のフランス文学史(例:ギュスターヴ・ランソン)から不当に扱われてきたか、女性作家たちがどのように呼ばれていたか、女性作家を表す6つもの多様な呼び方は何を意味したのか、偏見の中で書き続けた女性作家たちのプロフィール、今後われわれがなすべきことは何なのかといったテーマについて、リード先生は、信頼性のある歴史的データや数値を駆使し、聡明かつ雄弁に説得力ある理論を展開され会場を魅了しました。
質疑応答では、フロアの質問とリード先生のお答えや活発な意見交換のおかげで、女性作家に関する様々な盲点が明らかになったのではないかと思われます。この講演会に参加された皆様方もよくご存じでおられるように、女性の地位向上の面では日本は世界的に大きな遅れをとっている訳ですが、リード先生の講演がそうした意味でも刺激的なものであり、多くの集合的意識や無意識に一石を投じる良い機会になったのであれば幸いです。

今回の講演会には140名余から申し込みを頂き、日仏会館が160席を準備して下さった会場は、どの時間帯もほぼ満席でした。
この講演会開催のためにご尽力下さいました日仏女性研究学会の皆さま、とりわけ、逐次通訳をご担当下さいました吉川佳英子様また録画と音声をご担当下さっただけでなく細部に渡りお気遣い下さいました山口様、感謝いたしております。受付でてきぱきとお仕事をこなして下さいました棚沢様、当日は一番早く駆けつけて下さった芦田様、この企画を当初から支えて下さいました学会事務局長の石田様、応援下さいました加藤様、いつも積極的なマイク担当の佐藤様、本当にありがとうございました。日本ジョルジュ・サンド学会の皆さまー坂本千代さま(連日のリード先生のアテンド本当にお疲れ様です)、高岡尚子さま(奈良女のサンドに関するご講演原稿のレジュメのやり方は、こちらの講演の抄訳作成のために大いに参考にさせて頂きました!)、女性作家に関しバルザックの例を挙げフランス語で見事なご質問をして下さいました村田京子様に厚く御礼を申し上げます。

受付テーブルの設置、椅子など会場設営、パワポやパソコンの設定準備、参加者登録リストの作成、配付資料200部以上の印刷から講演者はじめ要員分の飲み物の準備まで完璧に手配して下さいました日仏会館のマルケ所長には、とりわけ感謝申し上げております。当日には美しい日本人の奥様とわざわざご挨拶に来て下さいまして、感激いたしました。

ご参加下さいました皆さま方も、ご多用のところを誠に有り難うございました。
首都大の公開講座を受講して下さっている社会人の皆さま、長時間に渡りお疲れだったことと思います。質問もして下さいましてありがとうございました。

参加した女子大生の皆さんは、初めての恵比寿日仏会館の経験に興奮気味だったようです。海外の翻訳文学が男性作家のものばかりだということが思い起こされた、まだ、あらわになっていない女性作家についての研究が進められ良い発見があるといいなと思った、知られざる女性作家についてもっと知りたくなりました、ネイティヴの美しいフランス語で19世紀女性作家の苦難や時代背景を詳しく聴けて貴重な体験となった、リードさんの生のフランス語の勢いに圧倒された、質疑応答でいろいろな人の話が聞けたのがとても勉強になった、フランス語をもっと勉強したくなった、フランスに行きたくなった、会場がちょうどよい大きさだった。パワポの画面もみやすかった、フランス語を話す先生がかっこうよかった等々、アンケートを一生懸命書いてくれた皆さん、ありがとう!またキャンパスでお会いしましょう。

講演会の様子をヴィデオ収録して下さいました、山口順子さま、本当にありがとうございました!
https://sites.google.com/site/cdfjfemmes/news
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