小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

SLE(全身性エリテマトーデス)

2013-10-21 22:35:47 | 医学・病気
SLEとは、膠原病である。ポリクリ(臨床実習)の最初は、小児科だった。私には病棟患者では、SLEの女の子の症例があてがわれた。カルテに入院時の写真が貼ってあって、すごくかわいい。カルテは、SOAPで書かれてあった。SOAPとは、S(Subject、患者の訴え)O(Object、検査値とか、医者側から見た病状)A(assesment、評価)P(Plan、治療の計画)である。Sでは、「お腹が痛い」とか「こんな顔で学校、行ったら、絶対、笑われる」とか、が書いてあった。読んでいて涙が出てきた。何とかして、治してあげたいと思った。しかし私は一介の医学生である。仕方がないので、図書館で内科の本をたくさん借りてきて、読んだ。翌日、病棟に、それらの本を持って患者を見に行ったら、「すごーい」と病棟の子供たちが驚いていた。病棟の子供たちは、今度は、どんな医学生が来るかと、興味を持っているのである。私を見るなり、子供たちは、皆、「優しそう」と言った。症例のSLEの子がいない。おかしいなー、と思って、ベッドの名刹を見て、その子をみつけることが出来た。その子は、ステロイドの副作用で、顔が変わってしまっていた。可哀想すぎる。やりきれない。しかしステロイドをやめたら、腎不全を起こして死んでしまう。ので、仕方がない。病院の中にも、院内学級というのがあって、その子は、真面目で、一人でベッドにいる時にも、結構、勉強しているらしい。と、カルテに書いてあった。

それ以前に、第一内科(心臓、腎臓)の講義でSLEのことを話していたのが印象に残っている。

江戸時代の頃は、SLEは、原因不明の病気だった。原因がわからないから病気というより、おかしな現象だった。SLEには、色々な症状が出るのだが、精神症状として、統合失調症が出るケースもあるのである。つまり、わけのわからない、おかしな事を言うようになるケースもあるのである。そうすると親、親族は気が動転する。子供に狐がついた、と思ってしまう。SLEは、遺伝病ではないが、家族に、精神疾患の患者が出ると、あの家系は、精神疾患の家系だ、と他の人々に噂されるようになる。そうすると、その家系の他の子供も、結婚の相手がいなくなる。そのため、家族は、SLEの子が、いるということを何とか隠そうとする。外に出さず、土蔵に入れたりする。SLEは、光線過敏症があって、太陽の強い光を浴びると症状が悪化する。そして、その逆に、光を浴びないようにしていると、症状も軽減する。土蔵に入れることで、太陽の光を浴びなくなると、症状が軽減するのである。そうすると、とりついていた狐が去ったと言って、家族は喜び、土蔵から出す。そして外にも出す。しかし、太陽の光を浴びると、症状が悪くなるので、また、狐がついた、と言って、土蔵に押し込める。その繰り返しである。

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神経細胞の興奮

2013-10-21 21:27:16 | 医学・病気
医学部三年の時から始まった神経生理学で、神経細胞の興奮が、ある事と全く同じであることを私は面白く聞いていた。しかし私以外の人で、それを言う人はいなかった。気づかないのか、あるいは、気づいていても、ことさら言わなかったのか、のどちらかだろう。私だって、気づいていても、それを人に言う必要などなかった。人体の反応である以上、同じ反応があるのは、別に不思議ても何でもない。

それは神経細胞の興奮が、男のオナニーと同じであるということである。

神経細胞の興奮は、全か無かの法則に従う。これは、男のオナニーと同じである。射精するか、しないかは、全く、全か無かの法則である。

神経細胞の興奮は、刺激の閾値を超えた時に起こる。男のオナニーも、射精するには、起爆剤(エッチな写真やビデオ)が必要であり、その閾値を超えた時に起こる。

絶対不応期。神経細胞の興奮が起こった直後は、どんなに強い刺激を加えても神経細胞の興奮が起こらない時期があり、これを絶対不応期という。男の射精も、射精直後には、絶対不応期がある。

相対不応期。ちょっと時間が経つと、神経細胞が再度、興奮しうるが、この時には、閾値が高くなっており、閾値を超す強い刺激でないと、神経細胞は興奮しない。男のオナニーも、射精してから、ちょっと時間が経てば、もう一回、射精することも出来るが、それを成功させるには、初回の射精の時より、より強い刺激が必要である。

こういう風に覚えれば、一生、忘れない。

男が一人でオナニーして射精するには、起爆剤(エッチな写真やビデオ)が必要なのである。これは、ふざけた事でも、不道徳なことでもない。だから起爆剤であるエッチな写真やビデオは、男にとって、なくてはならない必要な物なのである。特に、青春、真っ盛りの若い青年は、オナニーを我慢し過ぎると、性欲がどんどん高進して、かえって勉強に集中出来なくなってしまう。

エッチな写真やビデオは青少年に有害な図書とか、ネットでも18歳未満はダメなサイトとか、言われているけど、そもそも、文部科学省推薦の青少年むけの健全なエロ本とかエロビデオなどというものが、この世にあるのだろうか。

しかしオナニーのし過ぎも、当然、良くない。

また、オナニーがやめられなくて、オナニーの罪悪感で自殺した青年がいた、と聞いたことがあるが、性格が、あまりにも純粋すぎる。

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