小説家、反ワク医師、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、反ワク医師、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

国会はバカバカしい

2013-10-22 23:59:29 | 政治
国会はバカバカしい。国会は無駄だと思う。高校生以上なら、知ってるだろうが、国会なんて完全な八百長である。野党議員が何を質問するかを、官僚が、野党議員に、あらかじめ聞いておいて、官僚が、それに対する、的確な答弁の作文を書き、大臣は、その作文を読んでいるだけに過ぎない。野党の質問は、いかに与党の欠点をほじくり、与党のイメージを落とし、自分らの党の人気を上げることしか考えていない。時間の無駄である。要するに、野党は、自分の党の党益しか考えていないのである。こういう時間の無駄が政治を停滞させているのである。どいつも、こいつも、自分の利益追及しか考えていない。イデオロギーを持った政治家も、全くいないわけではないが、基本的に政治家はイデオロギーなんて持っていない。

政治家は、誰でも、色々な政治課題において、こうしたらいい、という自分の考えは持っている。それを、仮に政治家や政党のイデオロギーと言っておこう。しかし、党の存続とイデオロギーの保持の、どちらかを、取らねばならなくなった時には、政治家は、当然、党の存続の方をとる。だから、そんな吹けば飛ぶようなものは、私はイデオロギーなどとは思っていない。

小泉純一郎は、イデオロギーを持っていた政治家、と言っていいと思う。郵政民営化や官から民への移行、変革、など。小泉純一郎は、自分の信念を曲げない政治家だった。しかし彼は、それゆえ変人と呼ばれた。自分の信念を捨てたり、変えたり、妥協するのが、日本では、まともな、普通の、あるべき、正しい、立派な、政治家であって、自分の信念を曲げない政治家は、日本では変人と呼ばれるのである。これが政界の常識、守るべきエチケットなのであるから日本の国会議員はなんと素晴らしいのだろう。

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就職活動

2013-10-22 18:41:03 | Weblog
私も研修医になる時、就職活動をした。母校の医局なら、どこの科でも、ほとんど無条件に入れてくれる。しかし私の母校は、関西で、私はどうしても、関西には、馴染めず、Uターンして、関東に戻りたかったのである。私が応募した病院は、神奈川民医連の川崎協同病院、武蔵野赤十字病院、国立相模原病院、横浜済生会病院、国立下総療養所、の五つである。前の四つは、落とされた。かろうじて千葉の国立下総療養所が採用してくれた。

関東には、医学部がたくさんあるが、別の医学部の医局に入局するのは、人見知りの強い私には抵抗があった。

国立下総療養所は学閥がなかった。就職活動もやっているうちにコツがつかめてくる。それまで履歴書には、趣味とか特技とかは、謙譲の美徳、で何も書かなかったが、そうすると、採用する方は、「こいつは、やる気の無いヤツなんじゃないか」と思われてしまう可能性がある。それで、もっと、図々しく、自己アピールした方がいいのだ。と気ずき、趣味、特技には、書くこと、読書、スポーツは、空手、水泳、スキーと書いた。もしかすると、多少、それが良かったのかもしれない。しかし、国立下総療養所は、おおらかで、よほど問題がない限り入れてくれる。その代り、給料は、月12万円と少ない。月12万円では、とても生活していけない。それで、三ヶ月してから病院が紹介してくれた病院に週一回、当直のアルバイトをした。それは、千葉の北東の方にある小見川病院である。給料とアルバイトで、月30万くらいになり、何とか生活できるようになった。

しかし本当はそうでないのである。国立下総療養所の面接でも、不採用の雰囲気は見え見えだった。

所長は履歴書をヒラつかせて、
「お前みたいな弱僧に空手なんて出来るのかよ。どうせウソだろ」
と罵った。
「いえ。出来ます」
と私は自信を持って言った。
「じゃあ、何か技を見せてみろ」
と所長は高飛車に言った。
「では、ちょっと、私の所に来てもらえませんか?」
と所長に言った。所長は私の所にやってきた。
「何だよ。何をするんだ。まさか、所長であるオレ様を殴るんじゃないだろうな」
と所長は少したじろいだ。
「いえ。痛くはありませんよ」
そう言って私は、所長の腹に手を当てて、トンと、ほんの少し押した。
所長は、わっははは、と笑った。
「なーんだ。これが空手か。痛くも痒くもないぞ」
と、所長と二人の面接官は笑った。
私は、ニヤリと笑い、
「これは、空手の秘技で三年殺しと言います」
と言った。
「何だ。その三年殺し、というのは?」
所長は首を傾げて聞いた。
「三年殺しとは。受けた時は、痛くありませんが、だんだん内臓が腐っていき、三年目に死ぬ、空手の秘技です」
私はそう説明した。
所長の顔が青ざめた。
「助けてくれー。そんな、恐ろしいこと」
所長は、私にしがみついた。
「解毒薬があるように、三年殺しにも、それを解く特殊なマッサージがあります。私はそれを身につけています。三ヶ月かけてマッサージすれば、治ります」
と私は説明した。
「君を採用するー。だから、どうか、その特殊なマッサージをしてくれ。私は死にたくない」

てな具合で採用されたのである。
そうでもしなきゃ、私のような暗い人間は採用される方法はなかったのである。

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