かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男『寒気氾濫』の一首鑑賞 77

2023-07-22 11:31:15 | 短歌の鑑賞
 2023年版渡辺松男研究⑩(13年11月)まとめ 
    【からーん】『寒気氾濫』(1997年)36頁~
    参加者:崎尾廣子、鈴木良明(紙上参加)曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
     レポーター:渡部慧子
    司会と記録及びまとめ:鹿取 未放

 
77 いずこにも妣あらざれど古墳の木日々落葉して古墳をおおう

     (当日意見)
★お母様は亡くなってこの世にいないけれど、毎日毎日落葉で古墳を覆って暖かく
 しているなあととったのですけど。(曽我)
★そうですね、賛成です。最初の妣は作者の亡くなった母かもしれませんね。古墳
 には広い意味での先祖のような感じを投影しているのかな。妣はいないけれど自
 然の摂理として木々は落ち葉して古墳を暖かく包んでいる。そのほっこりした、
 豊かな感じを作者は言いたかったのかなと。稲荷山古墳など作者は親しみがある
 ようで、この他にも古墳の歌はたくさん詠まれていますね。(鹿取)


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