真面目なお話です。
私は今までのキャリアとして、
ハウスメーカーで、一般ユーザーに向けた水回りのリフォーム、
全面改装のリフォームを金額的には500万以上~2000万円
台、木造在来は勿論、鉄骨造、RC造、ハウスメーカーのプレハ
ブ工法のあらゆる構造体をリフォームしました。
木造在来はまさに、柱と土台、屋根、外壁下地を残し、内部を全
く壊してしまう劇的ビフォーアフター状態です。
1階のリビングを2階に移動したり、水回りの位置を移動したり、
部屋全面に既存を上手く活用しつつ、全面を造作収納家具で設計
したり、二階の子世帯にシャワーブースを設けたり、Panasonic
畳が丘(こちらは20年以上のロングセラー商品ですね)のあるリ
ビングダイニング、防音のピアノ室を作ったり、音大の教授のヘー
ベルハウスのお宅にエクスパンションジョイントを入れて木造の演
奏サロンを増設したり、他に店舗の改装(すべて内部の造作家具の
設計)キッチンメーカーにおりましたのでキッチンのイレギュラー
な形状の特注も、ワークトップのコーナー角度も自分で設計して参
りました。女子寮なんていうのもありました。
幸いなことに、大きなミスはしたことがないです。米倉涼子みた
いに「私は失敗しないんで」とは絶対言えませんけれどそうです。
現場にはマメに行っています。営業担当がつく時は要所要所です
が、自分が営業兼任の場合はほぼ毎日現場に行きます。何かその
時点で問題発生していないかは常に確認しています。
住宅設備のメーカーから、ハウスメーカーのリフォームの仕事に
転職した時に、その営業所の所長がいつも、”リフォーム産業は
クレーム産業だから、まずクレームを出さない事を考えなさいと
”本当に耳にタコ”が出来るくらいに毎日おしゃっていました。
もしこうなら、こうなたっらの想定と対策は常に万全にですね。
基本的にリフォーム業界で、傷がついたまま引き渡すことはしま
せん。引き渡し前に必ず納品チェックし紙テープでマーキングし
ていきます。もし、傷がついたものを気づかないで渡してしまっ
たらクレームになるからです。また、もし傷を指摘されたとした
ら、どんな理由であろうと補修するもしくは、交換するのは全く
当たり前のこととなります。
リフォームでなくてもそうであるとは思います。以前、野村不動
産の新築マンションの内覧会の前の、納品チェックに立ち合った
ことがありますが、チェック日を設定していっせいに各戸チェッ
クしておりました。1戸につき、100~200のダメ出し箇所
を紙テープでマーキングしていました。補修、もしくは傷がつい
たものの交換の後に、内覧会となるわけですね。それくらい、引
き渡し前のチェックはシビアなものなのです。
また、お客様の話を漏らさず聞くのはあたり前ですが、言外の
本心、キーワードを考えろと言われました。そして、すべての人
に真っ直ぐ向き合うこと。対面する人が自分と合う人か、苦手な
人かなどは関係ないんですね。すべての人を同じように扱うので
す。住宅設備のショールに至っては、勿論、当たり前の事。そし
て、お客様の要望を的確に形にしてかつ、相手の呼吸(話のペー
ス)に合わせつつも迅速に結論を出す。間違えないことです。
初回現調&ヒアリング。その後のプレゼンで1案~3案をご提案。
初回、幾つかのプランをお出しすることで、お客様の方向性も再
度、確認致します。プレゼンもヒヤリングの為の大切なツールで
すし、皆さんも当たり前のこととしてされているとは思いますが、
お客様の方向性を確認することは、効率性から言っての大事です
ね。
その後、ご希望に沿って修正案を出し、プランを詰めていきます、
プランがほぼ固まった段階で、プレゼンボード化します。イメー
ジパースは必須ですね。(勿論、着彩します。会社では専任のデ
ザイン事務所の方がいて、お話が聞けたり、月一回のIC研修が
あり、時間を掛けないポイントを押さえた着彩ビジネスパースも
習います)クロス、床材、建具表、照明プラン、電気配線図、ウ
ィンドトリートメント(カーテン等)をご提案。営業が見積りを
金額を出します。提案したプランでほぼ、変更を頂くことなく決
定しています。契約後に、実施設計図書を仕様書、平面詳細図、
設備図面、造作家具図面、建具表、照明プラン、電気配線図、展
開図、必要に応じて立面図、ウインドウトリートメント提案書を
早急に作成し、着工時以降の変更は無い事を前提に打ち合わせを
しつつすべての図面を完成させます。
そして、工事に関しては、工務店が下請けに入り、業者を手配し
て下さる場合もあれば、自分で解体屋さん、大工さん、設備(ガス
水道、キッチンなど水回り設備の組み立て)、建具屋さん、
塗装屋さん、造作家具屋さん、補修屋さん、シート屋さん、
ハウスクリーニング屋さん、産業廃棄物引き取り業者(工事で
出たゴミは産業廃棄物として専門の業者が処分することは法律で
決められており、違反すると罰金などになります)等、専門の
職方に分離発注すると、さらに工事費用を圧縮出来ます。
また、全てが専門のスペシャリストなので、工事の質、完成度も
上がります。
インテリアスクールでは最初の授業で、インテリアコーディネー
ターは自分の趣味を押し付ける仕事ではない、相手の希望を良く
聞き、相手の思いを形にする事とが仕事であると言われました。
そうだと私も思います。例えば、洋服を買いに行って、店員さん
が「これがいいですよ一押です」と言われなんとなく買ったもの
と、自分が”これが欲しい”と思って買ったものでは最終的には、
どちらに満足しますか?自分が本当に欲しいと思ったものでは
ないでしょうか?その方が本当に欲しいものをお客様に代わっ
て考えて形にするのが、インテリアコーディネーターなのです。
そして、大事なのは、自分のデザインをお客様の大切なお金を
使って実現させることや、作品としての見栄えがするようにイ
ンパクトを狙ったり、奇をてらったものでなく、コンランが言
うように、生活に自然に馴染み心地よく安らぎを感じられる普
遍性だと私は思っています。最初は目を引き、その時は素敵に
感じても、早いうちに飽きてしまうものではなく、長い暮らし
の中でいかようにも変化していけるインテリア空間になってい
る事が一番大事なことのです。
その後、ハウスメーカーのオーナーズのリフォームもしました
が、まさに、そこでの仕事は半分以上は相手の気持ちになる、
心を配るということだったと思います。残念にも、結局は満足
感のある家にならかった方の少なからずおりました。その後も、
マンションのインテリアやカーテン、マンションの水回り改装、
ビルテナントの医院の改装などしてをして参りました。そのう
ちの診療内科の先生は忙しい分、毎日山のようなメールを送っ
てこられて、それに1つ1つ丁寧に答えていくということで信
頼関係を作っていきました。そして、今の変わらずも自分の何
かを形にするためではなく、お客様に寄り添うというスタンス
で仕事しています。
そして今、改めて快適な住まいのあり方を考えています。今、
経済は20年以上の停滞をしています。20代の時に、自分が回り
に比べて安いと思っていた自分の年収が今の若い世代の当たり前
の年収とは、どういうことなのでしょうか?アメリカが密にごり
押ししてきた、派遣という仕事形態が、日本という国の所得水準
を下げてしまったように思えてならないのです。
アメリカの平均年収は435万円、アメリカでは年収1000万
以上と、年収100万円台が相当数いて収入格差は大きいそうで
す。2015年の日本の男女含めた平均年収は415万円です。
この数字についてどう思われますか?
今は、食でも、洋服でも、日用品でも、コンビニやファストフー
ド、ファストファッション、100円ショップ、暮らしを楽にし
てくれる安価なものは沢山ありますが、真の豊さはどこにいった
のでしょうか?価値観は1人1人千差万別とは思いますが・・・
今後も、更に進むであろう所得格差社会の中で、標準的な住環境
は?どんなものか?本当に心配になってきてしまいます。
家も家の中の住宅設備も20年も経てば、経年劣化で補修、交換
の時期が訪れます。その時に、どんな補修、リフォームをするの
か?最初の購入時にどんな物を買うのかもよりますし、日々のメ
ンテナンスの仕方や使い方も影響してきますが、家を建てた、購
入した、更にはリフォームした先の20年後はどうされますか?
今後は、初期投資にじっくりと、商品を選んで大事に使うものと
安く買って適度な時期に変えていくという、2通りの買い方を選
ぶようにますますなっていくのかあ~と思っています。
そういう意味でも、ある程度のミニマリスト的なライフスタイル
や片づけるに機能を加えることでのシンプルな暮らしは、お金や
持ち物の数で暮らしに豊かさを求めるのではない、暮らしの豊か
さや暮らし易さや、空間の整理術=心の整理の仕方という空間づ
くりは今後も主流になっていくのかなと思いています。
読んでくださいありがとうございます。
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