ありがとうございます( ̄人 ̄)
7/19↑の夕空
7/13↑少し雄蕊(紅の花に見える部分)が出てきた頃
陽が暮れて真っ暗の中↓閉じるネムの木の葉を観察
本日は粘って・・たったこの一枚↓でした トホホ もうお花も終わってしまいましたね~
でも調べましたら又8月頃になると咲くようです
合歓の花を見上げるとき、脳裏に必ず浮ぶのはこの句↓でございます。
象潟や雨に西施がねぶの花 松尾芭蕉
(きさがたや あめにせいしが ねぶのはな)
’ねぶの花’は合歓の花のことです。芭蕉、象潟での作。
象潟(きさがた)はかつて(江戸時代の頃までは)、松島と並ぶ奥羽での名所・景勝地でした。現在の秋田県にかほ市(旧由利郡象潟町)で、「東の松島 西の象潟」と呼ばれていたそうです。
’きさがた’という語音から、私は幻想的な場所’キサナドゥ’を連想してしまいました(笑
中国の政治家・詩人・書家である蘇軾(そしょく)= 蘇東坡(そとうば)が、西湖を西施に比した詩「 湖上ニ 飲ム 初メ 晴レ 後雨フル 」と詠んだのを踏まえて、芭蕉は象潟を西施に比したというのです。
西施はご存知の方も多いことでしょう。ここは山本健吉氏の鑑賞文より引用↓します。
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西施は呉(ご)王・夫差(ふさ)に敗れた越(えつ)王・勾践(こうせん)が、中国第一の美女として夫差に献じた女で、政略から敵地へ送られた「憂悶(ゆうもん)の女」である。心(むね)を病んで、面(おもて)を顰(しか)めたさまが美しかったので、国中の女が争ってこれに倣い、「西施の顰(ひん)」という故事が生まれた。
’西施がねぶの花’は、’西施が眠り’をかけているので、それに薄幸の美女が、憂い顔になかば眼を閉じたさまを想い描いて、それを象潟の雨景に比しているのである。
この句はまず、朦朧とけぶる象潟の全景であり、その中から「暗中模索」して雨中に眠る合歓の花を点出し、さらに胸裏に西施の憂悶の姿を描き出す。
テニヲハの魔術で、’象潟’ ’雨’ ’西施’ ’合歓の花’の四つのイメージを組み合わせた、モザイク的、技巧的な作品である。四つのイメージは、リアリティの上で、おのずから濃淡の絵様(えよう)をかたちづくっている。
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どれほどの美人であったのでしょう、合歓の花を見ながら西施を想像してみましょうか。芭蕉の力強い句からは、もうこのお花は西施以外ではありえないと思うほどに。
仄かにけぶる雨の中に、憂い顔の美しい女性が現れ出で、それはきっと西施に違いなく・・と確信のように思えてくるのが不思議です。雨の象潟で、合歓の花を見てみたい気持ちになりました。
一方、このような句↓もございます。
日本に小野小町や合歓の花 辰巳あした
合歓の花にわざわざ中国の美女を持って来なくとも、日本にも有名な美女はいたではないか、というのです。芭蕉句を念頭においての作、といわれておりますが・・。
どうにも、楚々として雅な小野小町では、華麗で派手な印象の合歓の花、イメージが重なりません。あらためて芭蕉さんの美的感覚は、鋭くて凄かったのだなぁと思ったのでした。
合歓の花 小夜風のなか眠り就く 空見
「心のふぉと」のモカさんが先日作ってくださった画↓をお借りしてきました~感謝
花合歓や睫毛の先までふるはせて 空見
見ていただいてありがとうございました( ̄人 ̄)
先ほどはご丁寧にありがとうございました。
合歓の花につきましてじっくりと読ませていただきました。
「西施」という美女のこと初めて知りました。
いつも知らないことばかりです~~(困)
中国では楊貴妃と並ぶ代表的な美人だったのですね。
今、芭蕉は旅をして素晴らしい句を残しただけではなかったことを知りました。
人間としての奥の深さは勿論のことあらゆる面においてのインテリゲンチャであったことなど。。。
あぁ~、「ねむの花」は「ねぶの花」ですか~~?
これからねむの花を見るたび、小野小町よりも西施のことを思い浮かべるかもしれないです。
>花合歓や睫毛の先までふるはせて 空見
私には、どの方の句よりもこの ・・・まつげの・・・・の句が一番好きです。
リンクまでお貼りくださり、画像をお使いいただきましてありがとうございます。
今日もお勉強になりました~~ありがとうございました。(*^_^*)
写真は使ってくださって結構ですよ。
お役にたてるのなら、どうぞどうぞ\(^o^)/
お元気でしたか?
僕は今、北海道から戻ったところなんですよ。
絶世の美女も献上されてはたまりませんね・・・(笑い)。
ネブの花と美女をかける、さすがの芭蕉さんです。
空見さんのうたもすばらしいですよ・・・平成の美女の睫毛でしょうか。
楊貴妃とかクレオパトラとかは、また違った美人なのでしょうね、西施さん。
日本でも小野小町がおりますが、この方は’かぐや姫’のような感じ?平安美人では、額田王がいますが。。o(*^▽^*)oあはっ♪
そうそう、モカさんも美人というウワサが。。いえ、→(笑) は付けませんデス(='m')ウフ
いろいろお騒がせして申し訳ありませんでした。美しい画像をありがとうございます、これが無ければ「西施」のことが書けませんでした(^人^)
お宝画像を、OK!ありがとうございます。
また使用する時にはご連絡させていただきます♪
’風のガーデン’にも行かれたのですね、私はカンパニュラ・ウェディングベルが一番好きでした(='m')ウフ
お忙しいところを、ありがとうございました(^人^)
本当に’献上’されてはたまりませんわね・・憂悶の女になりますですわよ。
絶世の美女は珍獣と同じ扱いでしょうか?( ´艸`)
あまり美人に生まれるのも不幸かも、あっしにゃぁ係わりのねぇこっですけど(爆
いつも知的なコメントを、ありがとうございます(^人^)
>薄幸の美女が、憂い顔になかば眼を閉じたさま
のような合歓の花を、来年は撮りたい、なんて思ってしまいました。
あまりにもな美女は、なぜか薄幸で薄命のようですね。
長生きできないように運命付けられているのでしょうか?・・
そういえば、根岸森林公園・ディックさんの合歓の花をまだ見ていません。昨年のでも良いので、一度見せてくださいませ~(^人^)
来月、暑くなるとまた咲くようですのね、それに期待しています