ハハ(姑)を思い出す日々。アリガタイご意見番

2007-12-07 12:25:40 | Weblog



冷え込みも少し和らぎ、日中もお日さまが、優しく暖かい光を投げかけてくれる今日、
そしてこの週末にかけて。素晴らしい”忘年会日和”でございますね。

夫も、今夜は楽しい忘年会。浮き浮きと喜んで、会社に出かけていきましたとさ。

そんな夫の、亡くなった母のことを、昨夜ふと思い出し、ちょっぴり込み上げるものが
ありました。


夫はともかく(笑)、夫の母(以下ハハ、と表記します)のことは、密かに尊敬して
いました。

いわゆる、孟母(もうぼ)です。

大家族の中で、統治・君臨していました。いい年をした息子たちが、心の中ではハハ
の顔色、一挙手一投足(いっきょしゅいちとうそく)に、戦々恐々としているのでした。

ある日、うちに遊びに来たハハは、お風呂に入る夫を見て「なぁ、トコちゃん、あれは
なんとかせんならんで。あれはいかんで~」と言う。

何かと思えば、夫のお腹が出ていることを、注意しているのである。確かに、当時妊婦
であった私と較べても、見劣りしないお腹でありました。

夫は大家族、兄弟が多い中で生きてきたので、食事は「ヨーイ、ドン!」で食べていた
と言っていました。食べるのが異常に速いし、食卓に載っているすべてのものを、ゼッ
タイに残しません。

すべて瞬く間に完食するので、私は足りないのだろうかと思い、さらに沢山作ってしま
っていました。

私はといえば、兄とは年が離れているので、ほとんど気ままな一人っ子のように育ち、
貧しいながらも食べ物を取り合ったこともなし。私が食べなければ、貰ったり買っても
らったお菓子も、いつまでもそこにあったものである。

ハハは、お風呂から上がってきた夫を見て「ほら、見てみ。ほんま、醜いで~」と言っ
ていた。夫は嬉しそうに(?)、「ほっといてくれや~」なんていってましたけど。

それから数十年、ずっと妊婦仕様だった夫のお腹は、今年一年で、見事に引っこみまし
た。

昨年の暮れに、死にそうになってから、やっと重い腰を上げ、食事自己規制と軽い運動
(散歩)で痩せました。昨夜は、ご飯を食べた後洋服を着たまま体重計に乗って、50キ
ロ台だぜ~!と、自慢気にしていました。

「オレもこんなに痩せちまって、○○さんもいよいよガンかぁ~?とひとに疑われるな~」
と、嬉しそうでした。今夜の、昔からの同僚たちも集まる忘年会で、ゼッタイに自慢する
気です。


ハハは、気丈で義理人情にも厚く、若い頃代用教員をしていたとかで、家事万般ソツなく
こなす、デキル女性でした。

私は一度だけ、お仏壇のお花を手抜きして、お花屋さんに売っている出来合いの”仏花”
を飾っておいたら、「まぁまぁ、賑やかな色とりどりのお花で、けっこうやなぁ~」と、
すかさず指摘されました。

それ以後、私は、そのようなことはしておりません(笑)お花は、季節や色どりなどの
バランスを考えて選び、自分なりにアレンジして、それなりに活けています。

ハハは、豪華一色主義が好きなようでした。私が、芍薬を活けていた時は、たいへん気
に入ったらしく、たくさん褒めてくれました。

若い頃はあれこれいろいろ、言い合いもしましたが、私はこのハハが意外と(?)好きで、
本当は尊敬していました。晩年は丸くなったハハも、私には、一目置いてくれていたよう
な、気もしました。

いつ電話しても、お留守のハハが心配で、やっと繋がった時も「ほんま、出歩いてばっ
かりで、不良のおばあはんや。おばあはんは、不良でっせ~。ははは。心配かけて、
すまんかったな。今日はな、△△さんのとこでずっと遊んで、夜まで粘って、晩御飯も
ヨバレてきたわい」と、笑っておりました。

そんなハハも、長年に渡って醜かった、自分の息子のお腹がスッキリしたのを、どこか
で喜んでくれているのでしょうか。


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コメント (17)    この記事についてブログを書く
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17 コメント

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よい関係 (山小屋)
2007-12-07 15:53:35
トーコさん、しんみりしました。
よい関係だったようですね。
とかく人間は悪いところばかり印象に残っていて、亡くなった人の悪口をいつまでも話す人がいます。
嫌ですね。
どんな人にも必ずよいところがあります。
そのよいところを誉めてあげると子供は素直に成長します。
「親孝行、したい頃には親はなし」といいます。
よかったことは他人にもしてあげてください。
きっと心に残ると思います。
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出来たハハ・出来た嫁 (かずこ)
2007-12-07 21:19:35
出来たハハと、出来た嫁の関係いいですね。
いつまでも思い出に残っているのですね。

そう、いいところを思い出として大事にするといいですね。
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嫁姑 (個風)
2007-12-07 22:39:01
夫婦ですら大変なのに

その親となれば…



とはいえ、そこはやはり人と人、その人次第ですけどね。



僕の母も、父方の祖母の事は敬ってました。うちのカミさんはどうだろう?
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義理の親子 (一味)
2007-12-08 07:51:13
若い時には、トーコさんも。
ハハ様には辛抱する所は辛抱して。

でもココだと、思う時には、
お互いに、言いたい事を言い合い。

腹に残さない関係をして行き、
それにより、尊敬し合う関係になる。

昔から、嫁と姑の関係は
上手く行かないのが相場なのに。

それを、見事にハハ様とトーコさんは、
やってこられたと言う事は、

お互いがご立派だと言う事ですね。

私も舅・嫁の在りかた、参考にします。

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Unknown (peromama)
2007-12-08 09:45:41
人生の先輩・・・・義母さん。いいお話を、ありがとうございます。素直なお嫁さん、ドーンと、構えているお義母さん。
ドラマになります。
今の若い方が、これを読むと、考えることが多いのでは・・・
私も、TELしてみよう。お義母さんへ・・・
ありがとう
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山小屋さんへ (トーコ)
2007-12-08 09:48:48
いつも、ありがとうございます

ハハは、最期まで、己を貫き通す生き方をした人でした。

もちろん、嫌なこともありましたけれど、今となっては、いろいろな心遣いをしてくれたこと、教えてくれたこと、有り難いという感謝の気持ちしかありません。

そんなハハを思い出すと、目頭が熱くなります

山小屋さん、貴重なコメント、ありがとうございました



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かずこさんへ (トーコ)
2007-12-08 10:01:28
いつも、ありがとうございます

最初はお互い、すご~く反目しあっていたのです。

でも、徐徐にですが、自分と違うところを認め合えるように、なった気がします。

離れて住んでいたので、ハハが来たり、こちらが訪ねたりした時には、普段一緒にいられない分、ハハのやることをじ~~っと見つめました。

いろんなことを、教えられたのではなく、盗みました

それは、今でも役に立っています。有り難いことです。

今日も、コメント、ありがとうございました
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個風さんへ (トーコ)
2007-12-08 10:15:12
いつも、ありがとうございます

どんな良くないような人にでも、見つけようとすれば、自分にはない良いところはありますよね。

みんな、長所と短所でできています。最近は、年のせいか、してもらった有り難いことだけ、思い出して、涙ぐみます。短所にも、以前ほど腹も立たなくなりました

”敬う”ということ、これはなかなか難しいところですが、もし、そういう優れた人に出会ったら、ラッキーと思って、見逃さないことですね(笑)

今日も、コメント、ありがとうございました

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一味さんへ (トーコ)
2007-12-08 10:30:21
今日も、ありがとうございます

いえいえ、私は”不出来な嫁”で、ハハを相当ガッカリさせたようで、お互い最悪のスタートでした。

その後、兄達も次々と結婚して、ハハのお気に入りで、三顧の礼で迎えた「三国一の花嫁」も、すべてが良いわけではないことに気がついたようで。。。

私は遠くにいながら、ハハとは本音で話し合い、ハハを綿密に取材し、ハハの忌憚のない本心を知っていたと、自認しております。

なにしろハハが亡くなったずっと後、ハハの生前に考えていたことを、息子である夫や義兄達に聞かれたぐらいですから(笑)

息子とは、こんなに頼りないものかと。。。

コメント、ありがとうございました
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peromamaさんへ (トーコ)
2007-12-08 10:43:45
二度目のご訪問、ありがとうございます

世の中のお姑さんで、逆立ちしても「尊敬」出来ない人というのも、いますよね。

私、人間観察が趣味ですから(笑)そんな人は、山ほど知っています。

うちのハハは、たまたまですけど、抜きんでて偉い人でしたが、その子どもはどうかといえば、そうはいかないのですね。

これも、世の中の”バランスの妙”というところでしょうか。(←ちょっと、キツイかしら?

peromamaさんも、オカアサマの美点は、盗んだ方お得ですよ

今日も、コメント、ありがとうございました
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