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ツリオヤジのダイアリシスな日々 ~ 知れぬ事は知れぬまゝに、たやすく知れるのは浅い事 (葉隠 聞書第一0202)

映画:本心

2024-11-16 05:30:04 | 映画メモ

昨日は超久しぶりにばあさんとデイトです。

やってきたのは映画館。
障害者割引で入場、ありがたや。

T・ジョイ横浜は初めてきましたよ。
いつのまに、こんなところに、映画館ができたんだ。
わしの高校生の頃、横浜市民が映画いくといえば相鉄ムービルだったという時代は遥か昔。

映画「本心」は、平野啓一郎の小説を映画化したもの。
原作の「本心」は4年前に読みましたが、この機会に読み直してみました。

映画なのである程度端折ってしまうのはしょうがないかもしれないけど、原作の綿密なプロットが映画には出ていないように思いました。

原作のテーマに、自由死という概念(自分で死を選べる権利)があり、それを巡る議論がひとつの読みどころだと思うのですが、映画ではそれがほとんど触れられていません。母親の死は原作では事故死なのですが、映画では自殺めいた死になっているし、イフィの自由死に対する考え方は、原作と映画とでは逆になっています。

朔也が、自由死を選んで果たせなかった母親の本心を知ろうとするアプローチが、「最後に言いたかった大事な話」を知ることに置き換えられていたのが最後まで違和感として残りましたし、イフィは知的で内向的な青年というイメージがただの騒がしいおっさんになってたし、ラストシーンの手が重なるシーンはんだこりゃ?と思ったし、ぶっちゃけていわせてもらえば、平野啓一郎がよくこのシナリオを許可したな、という印象です。

まあ、映画と原作は別物、と思って楽しむべきなのかもしれません。俳優陣の演技は良かったです。池松壮亮は朔也らしい愚直さをよく表現していたし、三吉彩花(名前からするとこれが映画デビュー?)の演技もまた観てみたいと思いました。田中裕子は「怪物」でもそうでしたが、おばあちゃん役がすっかり板についてたし。ただ、妻夫木聡の役(VFエンジニア)はやはり女性にやって欲しかった。

映画「本心」公式サイト ⇒ https://happinet-phantom.com/honshin/

[T・ジョイ横浜 - KINEZO ]
横浜市西区南幸1-1-1 JR横浜タワー8F
https://tjoy.jp/t-joy_yokohama

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p.s. 竜王戦、あらためて三番勝負に。面白くなった。


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