居心地

相棒のワンコとの暮らしの風景
他愛ない日常のあれやこれ

のぼうの城

2009年06月28日 | 
著者 和田 竜

豊臣秀吉がまさに天下を手中に治めんとしている頃

秘蔵っ子の 石田三成 に命じた

「忍城をおとせ」


領民達に でくのぼう の のぼう に申し訳程度の様を付けられ

“のぼう様”と呼ばれる城主 成田長親

煮ても焼いても食えないようなこの城主

なぜか領民たちにはエライ人気がある。

と、言うよりも皆 赤子のように何も出来ない

「のぼう様」を放っておく事が出来ないのだ。

しかし、それが素の姿なのか腹の奥に思う所があっての態度なのか...?

常識が通じない、勝負に勝って試合に負けたようなこの戦は

三成をとことん苦しめる。


初めて時代物を読んだという社員さんのお薦めで

和田竜と言う作者を初めて知った。

後の史実と照らし合わせながらの書き方も面白い。


前半は正直たらたらと飽きそうになったが

後半へ入ると一気にのめり込む。

長親を支えるひと癖もふた癖もある板東武士達が

良い味を持っていて見せ場を作る。

長親の居城「武州・忍城」が現在の埼玉県行田市だったと知り

ご近所のようで親近感も湧く。

映画化の話も進んでいる様子。

誰がこの長親なのか...しばし妄想で楽しむ事としよう

コメント (6)
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