居心地

相棒のワンコとの暮らしの風景
他愛ない日常のあれやこれ

三年振りの帰省 ~番外編~

2010年11月16日 | 家族編
出発時刻より三時間も早く空港に着いてしまった我々。

まずはお土産を見て歩かないと!

職場用、お友達、バイト先へと買い込んだ。




誕生石の入った三人お揃いのストラップも購入


それでもまだまだ時間はある。

とにかく一度座ろうと喫茶店へ。


今回の弾丸トラベラーを振り返る事に。

結局、北海道滞在時間はなんと30時間!

もったいない


そこへ病院で別れた妹からメールが

『ちび姫が

<どうして東京のおかあさんや姫ちゃん達と暮らせないんだろう...>

と、ずっとしくしく泣いています。』


きゃー!可愛いわ、ちび姫ちゃん

優しいちび姫パパさんにもよろしくね。



お互いの思いの丈を言葉に出したらお腹が空いて来た。


折角、北海道に来たんだから何か美味しいものを食べて帰ろうよ。



「よっしゃ!今日は私の奢りだよ!」と姫2。


おっ!太っ腹!


「貰ったお小遣いパ~~~っと使っちゃおう!」


な~んだ、そう言う事ね



北海道の味覚を満喫させるこのお店も

気付けば嵐ファンに取り囲まれている。

姫2の悪夢再び....。




おまけにAPECの影響で東京へ向かう便は

ことごとく出発が遅れている。



さて、帰りのゲートをくぐる時、テロリスト疑惑の母

事前にブーツを脱ぐべきか、否か???


そんな論争をお揃いのストラップがキラキラ揺れながら見ていた






長い長いブログにお付き合いいただきありがとうございました










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三年振りの帰省 ~決別編~

2010年11月16日 | 家族編
待合ロビーで自販機のコーヒーを飲みながら

「パパ、昨日来たんだね」と言うと

「何言ってるのママ?」

案の定、義父の話はトイレへの介助でバタバタしていたので聞こえていなかったようだ。

「えっ?私達が今日来るって事、おじいちゃん達知ってるよね?」

「連絡取れるんだ、おじいちゃんは....」

「病気になったら、会えるんだね。私も病気になるかな」

「難病くらいじゃ連絡なかったでしょ、癌にならないと」

「だね....」


姫達の会話を聞きながら妹家族との温度差に涙が出そうになった。


この三年間、姫達は心の内で、事ある毎に父親から連絡が来るのを

ずっとずっと待ち続けていたのだ。


親にも連絡を寄越さないと、嘆く義父母を慰めて励ましてきたつもりだった。



すると

「泣かないでよ!ここで泣いたら負けだよ!」



うん、泣かないよ。お見舞いだもの。

折角来たんだから親戚の方が帰るまでもうちょっとここで待とうね。


そこへ義父が来て

「飛行機の時間もあるだろうから、もう良いよ、御苦労さん。

かあさんに頼まれたから...。」

と、紙の包みを姫に握らせる。


そっか、もう、私達は帰って良いんだ。


最後にもう一度、義母に挨拶の為 部屋に入ると

姫2がベッドに近づき

「昨日、パパ来たんだって?元気だった?」

周りの親戚一同怪訝な顔をしている。

「元気そうだったよ、少し太っていたけど。」

「顔を忘れないうちに私達も会いたいって伝えてね」

と精一杯の胸の内を吐いた。


苦笑いの義母。



二人の立派な息子さんがいて心強いね、お義母さん。

皮肉ではなく、もう、力不足の私には何もなかった様には振る舞えません。

息子さんにバトンタッチします。



あばら家を必死で支えた屋台骨が

自分の中で音も無く崩れ落ちた。





もう、いいんだ。






お義父さん、お義母さん、お身体大切になさって下さいね。




病院を出てタクシーに乗り込んだ私達は

決して後ろを振り向かず空港へ向かった。





(このブログはフィクションで実在する人物とは関係ありません。)
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三年振りの帰省 ~導火線編~

2010年11月16日 | 家族編
義母が初期の胃ガンであると義父から連絡があったのは3週間前。

幸い転移も無いので腹腔鏡手術で取り除くらしい。


長期不在の夫にこの事を伝える術は手紙か携帯の留守電に限られている。

留守電にメッセージを入れた翌日、

義母から電話で

「パパに知らせてくれたんだね。電話があったよ。

 私ら、捨てられてなかったんだわ。」

その一言に小骨が喉に引っ掛かったような違和感を覚えての今回のお見舞いだった。





一夜明け、

両親のお墓参りの後、妹家族に送られ車で一時間程の義父母の街へ向かう。


途中、思い出のラーメン屋に寄って貰うも

味が変わっていて一抹の寂しさを感じた。


病院の前で妹家族ともお別れ。

駐車場で待って、そのまま空港へ送ってくれると言ってくれたが

時間も読めないし三年振りのご対面なので

孫達ともゆっくりしたいかな?と思いやはりここで さよならする事にした。


キャリーバックをゴロゴロ引きながら

病室を捜していると待合室で義父とバッタリ。



「おじいちゃん!」と姫達が近寄るも

何とも言えない雰囲気の違いを感じる。


「おばあちゃん?」覗きこんだ義母の病室。

木調の設えの個室は末期がんで亡くなった母のホスピスを想い出させる。

ふいに

「姫1ちゃん、姫2ちゃん、遠い所良く来てくれたね。

 そんな所に立ってないで椅子借りてきて座りなさい。」と

亡き母の声が聞こえた気がした。


ふと我に帰るとベッドに一回り小さく見える義母が横たわっている。

腕の良い、優秀な執刀医のお陰で手術の翌日には歩く事も出来たとのこと。

手術が出来て、成功したことは何とも喜ばしい事である。


傍らの椅子に腰掛けた義父からこの3週間の様子を

校長先生が垂れる訓示のように我々は起立して聞いていた。


途中から姫2が実習モードに入りひざまずきながら二人の話を聞く。


そうこうしているうちに義母がトイレへ立った。

それに姫らが手を貸している時、

義父が話の続きのように

「○○が昨日来て、2~3時間居たけれど急な仕事で帰って行った。

アレも母さんの顔を見て安心したんだろう。」

えっ?今何て?


トイレから戻って来た所に親戚の方が

「あら、お客さんだったんだ!」と賑やかに入って来られた。

「あ~、姉さん達、良く来てくれたね。さ、どうぞどうぞ、椅子に座って」


アットホームな雰囲気に

立ち尽くすのもおかしいので待合室で待機する事にした。







(このブログはフィクションで実在する人物とは関係ありません)

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