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職場の風景

2012年01月18日 | お仕事・仕事仲間

その老婦人にお会いするのは2度目だった。

先方様は覚えていないようだったが羽織っている温かなそうなコートには

確かに見覚えがある。

一通りのご案内の後、その方が問わず語りに話しだす。

 

“さっきね、携帯の料金を振り込んできたの

わずかばかりの金額なんだけど 主人の名前で...

 

“実は主人は昨年の秋に亡くなったのよ

だからこの携帯も解約をしようと思っていたのだけど

 

“その道中で携帯が鳴りだしたの

掛けて来たのは主人のお友達だった...

 

“それで解約するのはもう少し先にしようと思ったの

持ってるだけで繋がっている気がしてね

 

“それから鳴る事はないのだけど 後、2、3回は料金を支払うつもり。”

 

 

嗚呼

携帯一つにこんなにも深い想いとドラマがあったのだ。

 

 

“また、来月も寄せてもらうわね”

ニッコリ笑いコートに包まれお店を後にする。

 

 

はい、心からお待ち申し上げております。

 

 

 

本日もお付き合いいただきありがとうございました

コメント (7)
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