「そろそろ駅に着くよ~」
姫1からのラインを受けていつもの様に
MOOくんとお迎えがてら夜のお散歩♪
自転車で走って来る姫1を見つけると
Mooくんはヒラヒラお耳をなびかせて
ダッシュで姫1へ向かって行く
ひとしきりお帰りのご挨拶を終えると自転車を挟み
二人と一匹は家路を辿る...
家まで後少しの曲がり角まで来たころ
ふいに おばあちゃんが現われた。
「あのね、いろは町(仮)の道に出たいんだけど…」
はい、ここがそのいろは町ですけど?
駅へ行きたいんですか?
聴きながらおばあちゃんを良く見ると
パジャマ姿に杖をついている。
ちゃんと靴も履いている。
なんとも可愛らしいふくふくとしたおばあちゃん。
「もう、帰らなくちゃいけないの。泊っちゃダメって言われてるから...」
う~ん...これはひょっとして...
「私、昔いろは町に住んでいたの。ここは良く似てるわね。」
おばあちゃん、帰る道が分からなくなったのね。
これは困った...
横にいる姫1に目で合図して交番に電話してもらう。
お巡りさんが来るまで待つことに。
ここは いろは町で私もここに住んでるんですよ。
「あら!あなたもいろは町知ってるの!私の事分かる?」
姫1が電話でおばあちゃんの年格好やらを伝えていると
向こうから女性が走って来た。
「〇〇さん!皆心配してたんだよ!」
するとおばあちゃん「私の事知ってるの?」
「うん、知ってるよ。さ、お家へ帰ろうね。」
聞けばふらっとお家を開けっぱなしにして出てきてしまったらしい。
「後は大丈夫ですから、ありがとうございます。」
おばあちゃんはお迎えの女性と帰って行った。
やり取りを電話越しに聞いていたお巡りさんも
「良かったです。また、何かありましたら!」
後ろ姿を見送りながら何故か胸が一杯になってしまった。
自分のいる場所が分からないなんて どれだけ不安だったろう。
同時に介護されてる方も一刻目を離したわずかの時間に
まさか外へ出ていたなんて。
捜しまわっていた間 気が気じゃなかったろうに。。。
直接 介護に携わった経験がない私だが
ご苦労に思いをはせる。
おばあちゃん、お家が分かって良かったね
本日もご訪問ありがとうございました