救急隊の方が到着
名前を聞かれ生年月日を聞かれ
ここまでの経緯を途切れ途切れ話す。
熱を測るがどうもエラーばかり
おでこに付ける体温計では36度と出たらしい。
すぐに血糖値を測って欲しいと姫2が言うも
今いる隊員の方はその資格がないのだと。
「私が測ります、看護師ですから!」
が、器具を貸し出しての測定は出来ないのだとか。
あ~こんな事なら持ち歩いていれば...
搬送先を探すが一番近くの病院は
診察料の他に¥8500かかるとのこと
姫2が付き添うと言うので背に腹は変えられず
その大病院にしてもらう。
搬送先の病院ではとっても優しい看護師さんが
待っていてくれた。
名前、生年月日、
救急隊の方からの申し送りを受けた研修医の先生が
問診をする。
ここまでの経緯を話し終えたところで
「どうして救急搬送になったんですか?」
うん?
娘と救急要請相談センターの方の判断です。
「そうですか、今何が辛いですか?」
寒いです(ガタガタ震えながら)
「でも、平熱ですよね」
そうですか...でも手が冷たくて...
「あら、本当だ」
隣のカーテン越しには先にいたと思われる
外国人の患者さんのモノマネ話で盛り上がっている。
「糖尿の持病がありますね。薬の名前分かります?」
すみません、今はお薬手帳持ってないので...
「今日の血糖値は?」
今日は測ってません
「測ってないんですか?」
(自主的に血糖計測器は購入したが毎日測るよう指示はされていない)
「心電図取りますね」
「点滴と血液検査もしますね」
「結果が出るまで少し待ってて下さい」
どうやら結果が出たらしく
もう一人研修医が増え二人で話し合っている
「どう思うこの数値?」
「完全なる低血糖とは言えないよね」
「でも、糖尿患者さんと私たちでは数字の意味が違うんじゃない?」
「とりあえずブドウ糖飲んで貰おうか」
「この数値で点滴もったいなくない?」
帰りたい...すぐにでも帰りたい...
先に姫2宅で食べたブドウ糖と
さらに飲んだブドウ糖の飲み物と
掛け布団が効いたようで
徐々に体が温まって来て呂律も回るようになってきた。
落ち着いて来た頃に
先の優しい看護師さんが再び現れ
「息子さんと娘さんも心配されてました、すぐにお部屋に入ってもらいますね」
姫2とエイ君とツグミんが
この部屋に来てからのあらましを小声で話すと
みるみる二人の顔が曇ってくる。
「患者さんのモノマネをして笑うなんて言語同断!」
そこへ二人の研修医がニコニコやって来る
「グレーゾーンだったんですが低血糖の症状がみられたので
ブドウ糖を飲んで貰ったところ症状が回復したようです」
「それから血小板値がとても低いのですがご存知ですか?」
姫2が
「ここへ来る前に低血糖を疑ったのでブドウ糖を食べさせています」
「母は肝硬変だと既往歴も言ったはずです。」
私も
「もう点滴は要らないんですよね?外して下さい」
「...じゃ外して貰って」
二人の研修医は踵を返し無言でカーテンの向こうへ消えたのだ...
先の看護師さんが点滴を外しながら
「娘さんの処置さすがですね。
顔色も戻って良かったです。
お気をつけて帰って下さいね」
貴女のお陰で切れかかった気持ちも抑えることが出来ましたよ。
何とも後味の悪い二時間に¥15000を支払い
姫2宅へ向かう
が、生気を取り戻せたのだから結果的には良かったのだ
思いがけずツグミんとも再会できたしね
姫2からは
お薬手帳と血糖測定器とブドウ糖は
必ず持ち歩くようにとお達しが。
持病があると口では言っていたものの
どういう症状が起こるのか身をもって知った。
飛んだ初めての救急車体験
救急隊の方と看護師さんには感謝感謝です
落語友のYちゃんが一緒の時で良かった~
せっかくのお楽しみを台無しにしてしまって...
一人で倒れていたらと思うとゾッとする
そして姫2ちゃんとエイくんの適切な処置には
さすがプロは違うねとしみじみ...
ひと晩 姫2宅でお世話になり
翌日には心配していた姫1とムーくんの元へ
あ~元気って素晴らしい
こんな私のドタバタ体験を最後までお読みくださり
ありがとうございました