ガレット (PART 1)
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デンマンさん。。。 どういうわけで“ガレット”というタイトルにしたのですか?
あのねぇ~、10月7日の金曜日の朝、いつものように僕はバンクーバー市立図書館へ歩いてくる途中で、街角にある新聞ボックスから無料のタウン情報紙を取り上げたのですよ。。。 開館時間よりもちょっと早めに着いたので玄関前のアトリウムのテーブルに座って新聞をめくっていたのです。。。
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午前10時の開館時間まで、いつも このアトリウムのテーブルに座って新聞を読むのですか?
そうです。。。 その日の新聞をめくっていたら、次のページに出くわしたのです。
Salted Caramel Apple Galette
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Ingredients
Tart Dough:
1 - 1/4 cups (310 mL) Robin Hood all-purpose flour
1 tbsp (15 mL) sugar
1/4 tsp (2 mL) salt
1/2 cup (125 mL) cold unsalted butter, cubed
4 tsp (20 mL) ice water
1 tbsp (15 mL) lemon juice, fresh squeezed
Filling:
1/2 cup (125 mL) sugar
1 tbsp (15 mL) cornstarch
1 tsp (5 mL) ground cinnamon
2 cups (500 mL) BC Tree Fruits Gala, Granny Smith or McIntosh apples, thinly sliced
1 tsp (5 mL) milk
1 tsp (5 mL) sugar
Caramel Sauce:
1/4 cup (60 mL) butter
1/2 cup (125 mL) packd brown sugar
2 tbsp (30 mL) light corn syrup
1/4 cup (50 mL) whipping cream
1/2 tsp (3 mL) vanilla
1 - 1/2 tsp (8 mL) sea salt
Directions
1. Heat oven to 375°F (190°C).
2. In a food processor, pulse flour, sugar and salt to mix. Pulse in cubed butter until it is pea-size. Pulse in ice water and lemon juice until dough forms bumpy curds. Turn the dough out onto a rolling surface and knead until it just comes together to form a dough.
3. Roll dough out between two pieces of parchment paper to from a 10 inch round and place on a baking sheet. Place in the refrigerator until you have finished mixing your apples.
4. In medium bowl, mix 1/2 cup granulated sugar, cornstarch and cinnamon. Gently stir in apples.
5. Remove the dough from the refrigerator and spoon apple filling into centre of crust, spreading to within 2 inches of edge. Gently fold the edge of crust over filling, ruffling decoratively. Brush crust edge with milk; sprinkle with 1 teaspoon sugar.
6. Bake 35 to 40 minutes or until crust is golden brown and apples are tender, covering with foil for the last 10 minutes if necessary to prevent excessive browning.
7. Meanwhile, in 1-quart saucepan, melt butter over medium heat. Stir in brown sugar and corn syrup; heat to boiling. Reduce heat and continue to boil gently 4-5 minutes. Remove from heat. Stir in whipping cream, vanilla and salt. Be careful as it may sputter and spray. Cool 15 minutes.
8. Spoon over warm or cool galette and serve with ice cream or whipped cream.
SOURCE: Page 7 "Metro News"
Friday, October 7, 2016
写真を見ると“ガレット (galette)”というのは、アップルパイのようなものだと解るのだけれど、アップルパイではないのですよねぇ~。。。
つまり、デンマンさんは“ガレット”がどういうものか分からなかったのですかァ~?
そうなのです。。。 “ガレット”という言葉を聞いたことはあるかもしれないけれど、僕の記憶の中にはない。。。 アップルパイは食べたことがあるけれど、上の写真のような物を食べたことがない。。。 それで、僕が高校生の頃から使っている三省堂のコンサイス英和辞典で調べたけれど、もちろん出てない。。。
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20年ほど前から使っている The American Heritage Dictionary 英英辞典で調べても、やっぱり出てない!
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“ガレット”というのは、もともとフランスで作られた郷土料理ですわァ~。。。
さすがに、VCC (Vancouver Community College)にかよってパン職人・ベーグル職人の勉強と実習に励んで、9月に卒業した真由美ちゃんですねぇ~。。。
そのように持ち上げても、何も出ませんわァ~。。。 うふふふふふ。。。 フランス料理に関心がある人ならば たいてい知っていると思いますわァ。
僕はフランス料理を食べるのは好きだけれど、特にフランス料理にハマッているほど好きなわけじゃないから、“ガレット(galette)”という単語を目にしても意味が全く分かりませんでしたよ。。。
デンマンさんでも、知らない単語があるのですか?
もちろんですよ。。。 新聞で見て、分からない単語というのは、たいてい 料理のページに出て来るフランス語かイタリア語なのですよ。。。 とにかく、『ウィキペディア』で調べてみました。。。 日本語版にも出ていましたよ。。。
ガレット
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ガレット(仏: galette)は、フランス北西部の郷土料理である料理・菓子の名称。
「円く薄いもの」を意味するが、特にそば粉のガレットを指すことも多い。
ガレット・ブルトンヌ
ガレット・ブルトンヌ(フランス語版)(ブルターニュ風ガレット)は、フランスのブルターニュ地方発祥の、そば粉で作られるガレットであり、主に小麦粉で作られるクレープのもとになった料理である。
そば粉・水・塩などを混ぜて寝かせた生地を熱した平鍋またはガレット調理専用の鉄板に注ぎ、こてで薄い円形に伸ばし、正方形に折りたたんで完成となる。
クレープと異なり片面だけを焼き、生ハムなどの肉類、魚介類、おろしたグリュイエールやゴーダなどのチーズ、鶏卵、サラダなどで飾って提供する。
卵は、焼いている途中のガレットの上に割り込み、目玉焼きのようにして火を通す。
熱いソーセージをガレットで巻いて提供することもある (galette-saucisse)。
中央にエメンタールチーズ、生ハム、卵を置いたものは『ガレット・コンプレット』(galette complète) と呼ばれる。
ブルトン語では「クランプーズ (Krampouz)」といい、語源的にはゲール文化との関わりが指摘される。
フランス北西部のブルターニュ地方は雨が多く、小麦の育成には不向きな土壌であり、痩せた土地であった。
ここに中国原産のソバがイスラム諸国を経由して十字軍の持参により植えられると、充分に育つ作物として認められるようになる。
貧しい農民や労働者は、近代の初めまでソバを利用したポリッジやガレットを主食とした。
伝統的なガレットは食事用の塩味だったが、現在は種類も豊富になっている。
家庭以外でも、専門店や屋台で買って食べられることも多い。
クレープ・シュゼットのように、ジャムやバター、リキュールで甘く味付けし、デザートとされることもある。
さまざまなガレット
ガレット・ブルトンヌ(クッキー) - ブルターニュ地方の中でも、西部地域(バス=ブルターニュ)では、小麦粉で作るさくさくした薄焼きクッキーをガレット・ブルトンヌと呼ぶ。
日本でもこの意味で用いられることがある。
なお、日本ではより厚焼きのクッキーを指すことも多いが、薄くないものはフランスではパレ・ブルトンと呼ばれ、区別される。
プロイ - 北アメリカのフランス語圏、アカディア地方の伝統的なガレット。
シロップか、豚肉のパテを塗って食べる。
ガレット・デ・ロワ - アーモンドクリームの入ったパイ菓子。
じゃがいものガレット - じゃがいもをつぶすか薄切りし、円形にまとめて焼いた料理。
出典: 「ガレット」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
小麦粉で作られるクレープのもとになった料理と書いてあるけれど、確かに“パイ”よりは“クレープ”に似ているよねぇ~。。。
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アップル パイ
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チョコレート イチゴ クレープ
。。。で、デンマンさんは、さっそく 上のレシピに書いてある通りに作って食べてみたのですかァ?
いや。。。 僕はそれほど好奇心が旺盛ではないのですよ。。。 それに材料をそろえるだけでも、面倒なので、とても真由美ちゃんのように 作ってみようなどとは思いませんでした。
。。。で、どうして“ガレット”を取り上げる気になったのですか?
もちろん、これまでに“ガレット”というものを見たことがなかったからですよ。。。 たぶん、目に触れたことはあったのだろうけれど、“クレープ”だと思って見過ごしていたのでしょうねぇ~。。。 僕が面白いと思ったのは、フランス北西部のブルターニュ地方は雨が多く、小麦の育成には不向きな土壌であり、痩せた土地であったと書いてある箇所です。。。 つまり、小麦が作れないほど土地が痩せていたのですよ。
それが面白いのですかァ~?
面白いというか? 興味を惹かれたのです。 要するに、その土地で中国原産のソバがイスラム諸国を経由して十字軍の持参により植えられるまで、満足のゆくような食べ物がなかったわけですよ。。。 ソバが作れるようになったので、ソバを利用したポリッジやガレットを主食として食べるようになったわけです。
なるほどォ~。。。
それで思い出したのだけれど、僕は、ずいぶん前にバンクーバー国際映画祭で“デリカテッセン”という映画を見たのですよ。。。 次のような映画です。。。
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デリカテッセン (映画)
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『デリカテッセン』(Delicatessen)は、1991年にフランスで製作された映画作品。
監督はジャン=ピエール・ジュネとマルク・キャロ。
ホラーではなく、ブラックユーモアと風刺に満ちた作品。
独特の映像空間をつくりあげ、セザール賞新人監督作品賞、脚本賞などを受賞した。
舞台は核戦争15年後の荒廃したパリに一軒だけ建つ精肉屋=デリカテッセン。
その精肉屋の上にあるアパートに元ピエロの青年、ルイゾンが移り住んでくる。
そこには不気味な店主とクセのある住人達が住んでいた。
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出典: 「デリカテッセン (映画)」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この映画の中に“ガレット”が出てくるのですかァ?
いや。。。 “ガレット”は出てこない。。。 その代わりに“カタツムリ”が気持ちが悪くなるほど出てくるのですよ。。。 しかも、それを食べるのです。。。
それが“ガレット”と関係あるのですか?
あのねぇ~、フランスは日本と比べると食材が豊富だとは言えないと思うのですよ。。。 要するに、日本のように肥沃な土地があまりない。。。 だから、“カタツムリ”も食べる。。。 あの有名な“エスカルゴ”は、日本では未だにはやらない。。。 日本では 江戸時代に“寛永の大飢饉”、“享保の大飢饉”、“天明の大飢饉”、それに“天保の大飢饉”という 恐ろしい飢饉があった。。。 それにもかかわらず、“カタツムリ”は日本人が食べる食材には、ついにならなかった。。。 たぶん、“カタツムリ”の缶詰は日本のスーパーでは売ってないと思うのですよ。
カナダのスーパーでは 売っているのですか?
売ってます。。。 どこのスーパーでも見かけますよ。。。 僕は、バンクーバーで初めて“エスカルゴ”を食べた。。。で、ハマッてしまったのです。。。
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「クラウド・ナイン」はバンクーバーのシェラトン・ランドマークホテルの屋上にあるレストラン。
(現在は Empire Landmark Hotel)
1時間に1回転する展望レストラン。
ゆっくりと、少なくとも1時間かけて食べながら360度のバンクーバーの景色が楽しめる。
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■『町子さんとエスカルゴ』
このホテルの回転レストランで初めて食べたエスカルゴが素晴らしく旨かったのですよ。。。
あらっ。。。 それで、デンマンさんは The Vancouver Lookout の屋上レストランでもエスカルゴを注文したのですかァ~?
そうです。。。
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■『バンクーバーの屋上で』
私もこの日、バンクーバーの街の景色を360度眺めながら、エスカルゴとロブスターを堪能しましたわァ~。。。 (モナリザの微笑)
そう言ってもらえると、僕も真由美ちゃんにご馳走した甲斐がありますよ。。。 で、僕は数年前にスーパーで“カタツムリの水煮缶詰”を買ってきて茹でて素材の味を確かめたことがあるのです。。。
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その素材のお味も素晴らしかったのですかァ~?
ところが、まずいの、なんのってぇ~。。。 これほどまずいものが地球上にあるか!と思うほどまずくて、僕はオエぇ~。。。とモドしそうになったほどです。。。 たまらず、吐き出してしまいましたよ!。。。 それ以来 自分では“カタツムリの水煮缶詰”を買ってきて料理しようという気持ちが全くなくなりました!
素材自体が、それほどまずかったのですかァ~?
そうですよ。。。 とにかく、あんな不味いものは初めてでしたよ! 日本料理では、カタツムリを素材として使わない理由が解りました。。。 素材としてあれほど不味いものはない! つまり、レストランで食べる“エスカルゴ”は素材の吐き気がするような味を完全に打ち消すために、ガーリックの旨いタレで、騙し、騙し食べさせているのですよ。。。
そうなのですかァ~?
あのねぇ~、フランス料理が手の込んだものになっているのは、フランスで取れる素材がまずいからですよ!。。。 僕は、そう思います。。。 要するに、フランスという国は日本と比べると料理の素材になるものが少ないのだと思います。。。 だから、あの まずいカタツムリまで食べることになったのだと思うのですよ。。。
そうでしょうか?
だってぇ~、日本ではカタツムリの料理はありませんよ! 他に、旨い物がたくさんありますからねぇ~。。。
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(すぐ下のページへ続く)