花火とロマン (PART 1)
(firewks71.jpg)
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(renge62c.gif)
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(renge807.gif)
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(lemon02.jpg)
えたいの知れない不吉な塊(かたまり)が始終私の心を押さえつけていた。
焦燥といおうか、嫌悪といおうか、それが私の身に襲いかかってきたのである。
罹患した肺尖カタルや神経衰弱に起因したものでもなく、借金によるものでもない。
以前私を喜ばせた美しい音楽や詩の一節すら辛抱のできないものになってしまった。
どこに行ってもじっとしていられず、不意に立ち上がりたい衝動に駆られるのである。
こうして、私は待ちから街へと浮浪し続けた。
そのころの私は、みすぼらしくて美しいものに無性にひきつけられた。
壊れかかった街や、むさ苦しい部屋にたまらなく愛着を感じていた。
京都の街中を歩きながらも、遠くの地に彷徨(さまよ)う自身の様子を錯覚するように努め、現実の私の姿を見失うことを楽しんだ。
私はまた花火が好きになった。
花火そのものよりもむしろ、安っぽい絵の具でつけられた模様の花火の束や箱に詰められた鼠花火の輪が変に私の心をそそったのである。
梶井基次郎・作 『檸檬』より (1925年発表)
1901年大阪生まれ。
肋膜炎や肺尖カタルを患うなど病気がちな青年期を過ごす。
東大入学後の1925年、仲間とともに雑誌「青空」を創刊し、小説『檸檬』を発表。
翌年、肋膜炎を再発し、東大を中退して療養生活を送る。31歳で死去。
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(moonlit3.jpg)
新幹線から見る花火
2013年07月02日
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(firewks73.jpg)
あなたと会って
夜の新幹線で帰る
次はいつなんだろう
窓の外をふと見ると
遠くに花火が見えた
夏の終わりの花火大会
あなたのこと思いながら
見つめているうちに
新幹線は速度をあげて
わたしたちを遠ざけてゆく
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(satomi09.jpg)
『新幹線から見る花火』より
(新・「即興の詩」サイト)
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(merange12.jpg)
デンマンさん。。。 梶井基次郎の作品から『檸檬』を取り上げ、そいで わたしの『即興の詩』サイトから“新幹線から見る花火”を取り上げて、いったい何を始めようとしやはるん?
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(kato3.gif)
あのなァ~、めれちゃん。。。 夕べ、梶井基次郎の本を読んでいたら、たまたま上の作品に出おうたのやがなァ~。。。 その作品の中に「私はまた花火が好きになった」という箇所に出おうたときに、わてはめれちゃんの上の詩を思い出したのやでぇ~。。。
そいで あんさんは、また勘違いしやはったのねぇ~。。。?
。。。ん? わてが勘違いしたァ~。。。?
そうですやん。。。 あんさんと東京駅で別れて、新幹線の車中で、わたしが上の詩を詠んだ、と あんさんは そないに思いはったのですやろう?
ようわかったなあああァ~。。。 そうやがなァ~。。。 めれちゃんが わてのことを想いながら詠んだとしか考えられへん。。。
そもそも、そないに考えてしまう、あんさんの狭い料簡が 人生の大きな迷いの元ですねん。
あれっ。。。 めれちゃんは わて以外の男を想いながら 上の詩を詠んだ、と言うのんかあァ~。。。?
あたり まえだのクラッカーですやん。。。 わたしは あんさんを想いながら上の詩を詠んだのではありしまへんでぇ~。。。
あのなァ~、めれちゃん。。。 そないに無理してまで否定せんでも ええねんでぇ~。。。 確かに、こうして めれちゃんの詩がネットで公開されて、わてのことを想いながら上の詩を詠んだとバラされたら、めれちゃんかてぇ、急に恥ずかしゅうなるやろなァ~。。。
いいえ。。。、ちいっとも恥ずかしゅうなりしまへんでぇ~。。。
ええねん、ええねん。。。、そうやってぇ、無理せんでも ええねんでぇ~。。。 もっと素直になりいなあああァ~。。。
わたしは素直な気持ちで あんさんが誤解していると言うてますねん。。。 誤解してないならば、妄想してますねん。
めれちゃんが、それほどまでに言うなら しゃァないなあああァ~。。。 見解の相違やァ~。。。 ここで いつまでも水掛け論をやっても せんないことやから、先に進ませてもらうわなァ~。。。
どうぞ 先に進んでおくんなましぃ。。。
あのなァ~、花火のことで わては さらに思い当たることがあるねん。。。
いったい どないなことを思い当たりはったん?
めれちゃんの書いた別の詩を思い出したのやがなァ~。。。
心から愛を込めて
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(fireworks.jpg)
浪速の空に咲く
大輪の火の花
こんなにあなたを想ってるのに
待ちきれないこの気持ちを
あなたは分かってくれるだろうか
焦がれる心が痛い・・・
でも、わたしには何もできない
わたしの言葉も
わたしのしぐさも
ありのままでいいと
あなたは教えてくれた
夜は日毎に長く
眠れない時間の
思いは過去をまさぐるだけ
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(lonely15.jpg)
幸せであるはずなのに
かわかない涙
しあわせと呼べる時間は
今どこをさまよっているの
終わることなく愛されている
そう思いたい。
でも、思えない。
すべての記憶
あなたの笑顔
あのよろこび
あの感動の涙
楽しくてしあわせだった
天神祭の日々
ずっとあなたに愛されている
それはけっして終わりなど来ない
そう思いたい
でも、思えない。
ああ、この熱い思い
このやるせない気持ち
あなたに分かってほしい
by レンゲ
本宮の夜にて
『あんさんに会いたいわ』より
(2011年10月31日)
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これは、わたしやのうてぇ レンゲさんが書いたものやんかァ~。。。 ちゃんとレンゲと書いてますやん。 あんさんは目が悪(わろ)うなりはったん?
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。。。ん? めれちゃんやのうてぇ レンゲさんが書いたァ~。。。? 確かに、レンゲと書いてあるなァ。 そやけど、めれちゃんも似たような詩を書いていたのやがなァ~。。。 うん、うん、うん。。。 思い出したでぇ~。。。 次の短歌を書いていたのやないかいなァ~。。。
縁日
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(tokyo3.jpg)
縁日に
歩く人ごみ
笑顔がはじけ
ふと手をつなぐ
胸がさわいだ
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(lovers2.gif)
by めれんげ
2009.08.07 Friday 23:13
『即興の詩 縁日』より
(旧『即興の詩』サイトは
閉鎖のためアクセス不可)
『仲直りの接吻』に掲載
(2010年1月23日)
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こうして、めれちゃんは短歌を詠んでいたやないかいなァ~!
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この短歌が、どうやと言うのォ~?
縁日の夜のことやないかいなァ~。
縁日の夜ってぇ。。。あんさんは、いつのことを言うてるねん?
いつのことってぇ、めれちゃんと初めて結ばれた縁日の夜やないかいなァ~?
あんさんとわたしで初めて結ばれたァ~?
そうやがなァ~。。。7月25日の夜やった。
あんさんは天神祭のことを言うてるのォ~?
そうやでぇ~。 忘れようとしても忘れられんがなァ~。。。本宮の夜やがなァ~。 大川(旧淀川)に多くの船が行き交って船渡御(ふなとぎょ)が行われたんやでぇ~。
天神祭 2016 船渡御
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(funatogyo.jpg)
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あんさんは船渡御(ふなとぎょ)を見たことがありますのォ~?
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ありますがなァ~。。。なにを言うてんねん!。。。わてとめれちゃんと二人して見たやんかァ~。。。奉納花火があがってぇ、大川に映る篝火や提灯あかりで、ごっつうきれいやったがなァ~。。。
それっ。。。いつのことォ~。。。?
いつのことってぇ~、めれちゃんが桜の花びらを散らした花も恥らう16歳のときのことやないかいなァ~。 めれちゃんは、その時の思い出を短歌に詠んでいたでぇ~
わたしがァ~。。。?
そうやがなァ~。。。もう忘れてしもうたのかァ~?。。。次の短歌を詠んでいたやないかいなァ!
夏祭り
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(firewk99.jpg)
夏祭り
見上げる花火
人ごみの
中でふたりは
固く手つなぎ
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(yubikiri.jpg)
by めれんげ
2009.07.25 Saturday 10:01
『即興の詩 夏祭り』より
(旧『即興の詩』サイトは
閉鎖のためアクセス不可)
『夏祭り』に掲載
(2009年7月31日)
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あんさんは、なんでも、よう覚えていますのやなァ~?
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もちろんやでぇ~、天神祭の本宮が7月25日やでぇ~。。。めれちゃんが上の短歌を詠んだのも7月25日やでぇ~。。。
でも。。。、でも。。。、わたし。。。、16歳のときに、あんさんと結ばれたのですやろかァ~?
めれちゃん!。。。何を言うてんねん!。。。めれちゃんは初めての男と熱い契りを交わしたことを忘れてしもうたのかァ~?
もちろん、覚えてますがなァ~。。。
そ~やろう!。。。めれちゃんは、忘れるはずないねん。。。あの夜、めれちゃんも、ごっつう萌えあがったからなア~
わたし、それほど萌え上がりましたんかァ~?
めれちゃんは、感動のあまり、涙ながらに上の詩『心から愛を込めて』を詠んだのやでぇ~。
ちゃいますやん。 それを詠んだのは、わたしではのうてレンゲさんでおますう。
さよかァ~。。。 でもなァ~、“花火の愛”のように萌え上がるような愛は、冷めるのも早いねん。
そやから、どうやと あんさんは言わはるのォ~?
わてとめれちゃんを結び付けている愛は、そないな萌え上がって、すぐに冷めるような愛ではないのやでぇ~。
。。。で、いったいどないな愛やと、あんさんは言わはるのォ~?
めれちゃんの愛は“花火の愛”ではのうてぇ、“小さな赤い花の愛”やと思うでぇ~。。。
なんで わたしの愛が“小さな赤い花の愛”やのォ~?
そやかてぇ~、めれちゃんは次のような詩を詠(よ)んでいたやないかいなァ~。
小さな赤い花
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(lotus1.gif)
わたしをあなたの庭に咲く
小さな赤い花にしてください
そして、お水を注ぎながら
何かお話を聞かせてください
わたしは何も言えないけれど
あなたの言葉を聞きながら
いろんなことを思うのです
あなたに愛されるように
いつまでも綺麗に
咲いています
だからわたしのことを
忘れずにいてください
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(renge37.gif)
by merange (めれんげ)
2010.02.19 Friday 10:24
『即興の詩 小さな赤い花』より
(デンマン注: 旧『即興の詩』サイト【閉鎖】)
『永遠の愛のコラボ』に掲載
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この愛こそ、めれちゃんにインスピレーションを与えて『即興の詩』サイトを再開するきっかけになったのやでぇ~。。。
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そうやろかァ?
そうやろかってぇ~。。。、頼りない事を言うてる場合やないやろう!? めれちゃんにとって命の次に大切なサイトやないかいなァ~。。。 熱烈なめれちゃんのファンのためにも元気を出して更新せにゃあかんでぇ~。。。
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(laugh16.gif)
(すぐ下のページへ続く)