舞台ゲキハロ「三億円少女」は42年間ずっと一人の女性に恋し続けた男の物語
東京遠征3日目。1日目、2日目は℃-uteコンの3公演。そして今日は朝1130からよる2000までのずっと池袋のサンシャイン劇場にいた私。昨日の℃-ute夜公演でMCで千聖が客席に息を吹きかけるとヲタが倒れるという千聖の予言が実現されたのだが、そのときの千聖いわく「あまり強く息を吹きかけると 舞美ちゃんやお客さんが池袋や座間まで飛んで行っちゃうので手加減しました」と娘の座間コンとベリのゲキハロネタ。
今日は℃-uteコンがないので、ゲキハロへ。今日は3公演で1公演目が茉麻が主役、2公演目が千奈美が主役、そして3公演目が清水佐紀が主役。
今回は公演ごとに主役がかわるゲキハロ。合計7パターン。当初私は東京1公演と大阪1公演と大阪2公演を観劇する予定だったが、主役が7パターンあり、事前にはいつどのメンバーが主役を演じるのか発表されていなかったため、まんまとアンドリウの策略どおりに私は急きょ2次予約でのこり4公演申し込んだ私。結局全7パターンを見ることにした私。
そして運よく私のゲキハロ観劇初日の主役は私の須藤茉麻。茉麻も今日が主役初舞台ということでシンクロ。
これから、各主役ごとの評価を私なりにつけていくが、私は須藤茉麻が一推しであること、そして一番はじめに見た公演ではストーリー展開のドキドキ感と驚きと新鮮さを感じられるのでどうしても初見公演の評価が高くなってしまう傾向にあることを前置きしておく。
劇場に入るとすでにBGMで懐かしい文部省唱歌が流れている。たくさんの曲が流れていたが「故郷の空」は流れていなかった。よかった。2回目以降開演前にBGMでこの曲が流れていたんら私は幕が上がる前に泣いていただろう。
デスペア的見るポイント。
1、須藤茉麻主演公演 20日1公演目
エグゼパワーで2列目センターで茉麻主演公演を見れたのはよかった。迫力があった(ただ初見で2列目は視野狭窄な私にとってはどこから人がでてくるかとか全体把握ができなかい。スクリーンが下りていたのも②公演目にはじめて気付いた)
三億円事件の犯人女性役で警官姿の茉麻はさまになっていた。身長もあり体格も他のメンバーよりもがっしりしていて登場シーンやバイクにまたがるシーンは一番かっこよかった。そして警官姿でないときの田舎から出てきたばかりの旅館の女中役(着物姿)のテキパキはたらく茉麻もぴったり。また長い黒髪が昭和の時代にマッチしていた。鏡台の前に座るシーンはショートヘアの千奈美やキャプだとすこし違和感があった。
そしてなにより、田舎娘で、純朴で、好きという感情に正直で、目の見えなくなった愛する人のために「私があなたの目になります」と言える自己犠牲的で芯の強い昭和女性の役は、茉麻にぴったり。茉麻のあの大きな目と白い肌と長い黒髪とその母性キャラが、古風だけど価値普遍な人を愛する純粋さと包容力自己犠牲をよくあらわしていた。茉麻はこの主人公依子がはまり役。
この舞台の脚本家の塩田氏は、メンバーのキャラをうまく役に取り入れてくれる作家で、よってハロプロファンからも評価が高い脚本家。おそらく塩田氏が主人公として想定したのは須藤茉麻だろう。それほど茉麻ははまり役。
★茉麻主役verの
デスペアの評価 100点
デスペアが流した涙と鼻水 100リットル
2、本当の主役は鈴木一郎
物語の主役とは観客が感情移入すべき役だとすると、今回の三億円少女の主役はベリメンが演じる依子でなく、その依子に恋した鈴木一郎である。
物語に観客が涙するのは、観客は劇中に自分の姿を見出してその自分に対して涙するのである。そしてアラフォー独身で愛する人も愛すべき家族もいない私は、依子に恋した鈴木一郎はまさしく私だと知り、そして涙と鼻水が止まらなかった。
去年のゲキハロサンクユーベリーベリーを同じ池袋で見たが、2公演のチケをもっていたが、1公演見てホテルに帰った私。初見のときサンクユーベリーベリーはまったく私の心に響いてこなかった。それは、劇中の誰にも、私は感情移入できず、劇中のどの役にも私は私自信の姿を見出せなかったため。(その後2回目を見て、私は涙した。それはこのサンクユーベリーベリーのテーマが、Berryz工房からいつも私たちを見守っていくれちえるファンの人へのありがとうだったことに気付いたため。それが分かって私は涙した。)
今回の三億円は1日3公演見ても全然あきがこなかった。主役が変わるので比較する楽しみがあったのもあるが、やっぱりテーマが私たちアイドルファン心理のエッセンスを描いているからだと思う。
劇中、事件のあと姿を消した依子を42年間ずっと待っていた一郎が、依子に再会し対峙して頬をさわらうとするシーン、依子が一郎に「私にさわってもいいんだよ 一郎ちゃん」、手をひっこめ首をふる一郎。
姿を消した依子は自分を捨てて、目が見えなくなった不良のジュンヤ結婚していたことをしり、ジュンヤが「依子は一郎おまえと暮らしたほうがハッピーだっただろうよ」との投げかけに、「いえいえ、私はおっちょこちょいのとこがありますんで、ここぞという時にあなたのように、依子を助けられなかったとおもいます。」と一郎。
ラストで一郎が42年前に依子と一緒に歌った「故郷の空」を、42年たってあの当時のままの依子と歌うシーン。
一郎と依子の関係は、まさしくアイドルファンとアイドルの関係性。とくにラストで一緒に「故郷の空」を歌う(正確には一緒にでなく、依子が歌っている歌を横で聞いている一郎)二人は、まさしく、アイドル歌手とその歌声にひかれるアイドルファン。二人は抱き合うこともなく、ただただプラトニックな関係。そして二人が唯一約束したのが、一緒に歌を歌うこと。つまりは二人の関係は一緒に歌うことが終着点。決してそれ以上ではない。
そんなちっぽけな終着点だけど、ラスト「故郷の空」を明るく元気に歌う依子の横の一郎のうれしそうな満たされた顔といったら肉体的結合によるエクスタシーな恍惚な顔の比ではない。
それがアイドルファンのエッセンス。だから私は一郎を見て、私を見て、そして涙する。
この物語の主人公はごましお頭の鈴木一郎、すなわち私たちアイドルヲタである。
3、徳永千奈美主演公演 20日2公演目
劇のはじめのほう、千奈美のセリフのテンポが早くて悪い。まるで、何度も何度も面接の練習をしてきた就活高校生の面接時のしゃべり方のよう。相手の聞かれたことに対して考えて答えるのではなく、考えてきたフレーズを発するあの様子にとても似ている。とくに上京してきて一郎に部屋を案内してもらうシーンなどはうわっすべりの演技だった。
だけど、不良のジュンヤに自分の思いをぶつけるシーンでジュンヤの胸に強くだきつく(顔をうずめる)シーンは、迫力があった。感情の爆発が見えた。胸にとびこむのも躊躇なかった。茉麻はこのシーンはちょっと物足りなかった(ただ2列だったので茉麻がジュンヤの肩ごしにかくれていてよく見えなかったせいかもしれない ちなみ千奈美の回は13列センター)
そうそうこの抱きつくシーン。ジュンヤより身長があきらかに高い熊井ちゃんの場合、どんな風になるのか楽しみだ。
★千奈美主役公演の
デスペア的評価 80点
デスペアが流した涙と鼻水 50リットル
4、清水佐紀主演公演 20日3公演目
2公演目から冷房が体にこたえてきて、公演中寒気がしていた私。2公演おわり地下1階のユニクロで780円のパーカーを買ってそれを急きょ着用しての3公演目。中盤から椅子に長時間座っているので腰がいたくなった。ちょっと集中力というか感情移入力がよわまっていた。(そうそう集中力と言えば、茉麻公演の1公演目序盤で客席中ほどでヲタ同士の言い合いがあった、一人のヲタが「お前が出て池や!」と10回ぐらい言っている声が聞こえた。そんなハプニングもあったが茉麻は動じず役を演じていた、私はヲタがあばれだして公演中止になるんじゃないかとはらはらドキドキでそのシーン舞台に集中できなかった)
キャプは意外と演技うまかった。千奈美のようにうわっすべりのセリフ回しはなかったし、セリフに抑揚があって感情がセリフにのっていた。ジュンヤに抱きつくシーンも迫真の演技でしっかり顔をうずめていた。
★清水佐紀主役公演の
デスペア的評価 105点
デスペアが流した涙と汗 10リットル
5、その他メモ
・茉麻主演公演の配役
友達に千奈美、現代の旅館の娘キャプ、キャプの友達が雅、リポーターが桃子、昔の旅館の娘が梨沙子、あばずれが熊井ちゃん
・茉麻主演公演と千奈美主演公演は主役の2人がいれかわっただけで他の配役は変更なし、
・清水佐紀主演公演では、友達に千奈美、現代の旅館の娘に桃子、桃子の友達に熊井ちゃん、リポーターが茉麻、昔の旅館の娘は梨沙子のまま、あばずれが雅
・リポーター役の桃子のグレーのスーツ姿パンツルックがいい。おしりが出尻でプリッとしているのがパンツの上からでもわかる。茉麻のパンツルックもみたいなぁと思っていたら3公演目キャプ主演の時茉麻がリポーター。だけど茉麻よりも桃子のパンツルックがよかった
・リポーターは桃子がはまり役、小指をたててのリポート、宇宙人の声まねでの登場といいこの役は桃子を想定した役だとおもわれる。
・一番はじめに見た主演が茉麻でよかった。涙がよくでた。
・やっぱり2列目はちかい、茉麻の目力が伝わる。
・桃子とかりんの組み合わせはいい。姉妹みたいよく似ている。キャプ主演のときのやりとり旅館の娘の桃子とCATVの娘のかりんのやりとりがいい。
・かりんのキーンとあられちゃん走りがかわいい。おばあちゃんの手になっちゃんたもいい。
・ハカイダー役の斎藤佑介が、タイガーブリージングで石川梨華の恋人役をやっていた人だと知って、その演技の幅に驚いた。まったく別人を演じていた。これが役者だな。
・若い一郎役の宮原将護はああいうキャラが一番似合うしうまいね。ただ今まで見たどの舞台もああいう丁稚奉公小僧のような声の高いハイテンションの2.5枚目の演技ばかり。だけど茉麻の回アフタートークショウで低めの落ち着いた声でまじめに(緊張している風に)トークしていた様子は2枚目だった。正統派2枚目の役も見てみたい。彼の舞台上を走りまわる演技はすばらしい。躍動感にあふれとびはねるようキャラが出ていた。
・夜、アフタートークななみんがアホの子。話を振られても自分の言葉でしゃべれない。だけど、劇中は演技がしっかりしていてかわいかった。
・ジュンヤがちゃらいミュージシャンアジテーターの役ちょっと不良でかっこいい。声もかすれ気味で高い声でアイドルくずれの声をしていて役にぴったり。中学生時代に不良にひかれる女子、そのときの私はというと不良じゃなくてまじめな一郎のような男子。ちょっと不良っぽい奴にはなぜかジェラシーを感じる。最後ジュンヤは目が見えなくなり私が共感できそうなのだが、まったくジュンヤには感情移入しなかった。ジュンヤに私を重ねられなかった。だから茉麻(主役)にはジュンヤではなく一郎を選んでほしかった。(まぁ最後その願いはある意味叶うのだけどね)
・ベリメンが男性俳優と接触がOKになっていた。依子がジュンヤの胸に顔をうずめるシーン、あばずれあけみが負傷したハカイダーに肩をかすシーン。不思議とジェラシーなぞかんじなかった。
・主役の衣装。茉麻ワンピ、同じく千奈美も同じ衣装、だけどキャプ赤いスカートとブラウス。
・あばずれ役の熊井ちゃんとあばずれ役の夏焼の手拍子(人を小馬鹿にするときに手を叩いて笑うそのとき3回手をたたく)の間隔。雅のほうが上手。熊井ちゃんの手拍子はちょっと遅い。
・あばずれ役夏焼がはまり役かと思いきや、熊井ちゃんのほうがはまっていた。熊井ちゃんのちょとあほっぽいしゃべり方と大きな声がぴったりだったのかな。
演技力のある梨沙子がどんな依子を演じるか、ちんちくりんな桃子がかっこよく依子を演じられるか、夏焼の自己犠牲の演技がうそっぽく感じられないか、そして180センチある熊井ちゃんが男性俳優とからんだ時どのように見えるか、楽しみである。
東京遠征3日目。1日目、2日目は℃-uteコンの3公演。そして今日は朝1130からよる2000までのずっと池袋のサンシャイン劇場にいた私。昨日の℃-ute夜公演でMCで千聖が客席に息を吹きかけるとヲタが倒れるという千聖の予言が実現されたのだが、そのときの千聖いわく「あまり強く息を吹きかけると 舞美ちゃんやお客さんが池袋や座間まで飛んで行っちゃうので手加減しました」と娘の座間コンとベリのゲキハロネタ。
今日は℃-uteコンがないので、ゲキハロへ。今日は3公演で1公演目が茉麻が主役、2公演目が千奈美が主役、そして3公演目が清水佐紀が主役。
今回は公演ごとに主役がかわるゲキハロ。合計7パターン。当初私は東京1公演と大阪1公演と大阪2公演を観劇する予定だったが、主役が7パターンあり、事前にはいつどのメンバーが主役を演じるのか発表されていなかったため、まんまとアンドリウの策略どおりに私は急きょ2次予約でのこり4公演申し込んだ私。結局全7パターンを見ることにした私。
そして運よく私のゲキハロ観劇初日の主役は私の須藤茉麻。茉麻も今日が主役初舞台ということでシンクロ。
これから、各主役ごとの評価を私なりにつけていくが、私は須藤茉麻が一推しであること、そして一番はじめに見た公演ではストーリー展開のドキドキ感と驚きと新鮮さを感じられるのでどうしても初見公演の評価が高くなってしまう傾向にあることを前置きしておく。
劇場に入るとすでにBGMで懐かしい文部省唱歌が流れている。たくさんの曲が流れていたが「故郷の空」は流れていなかった。よかった。2回目以降開演前にBGMでこの曲が流れていたんら私は幕が上がる前に泣いていただろう。
デスペア的見るポイント。
1、須藤茉麻主演公演 20日1公演目
エグゼパワーで2列目センターで茉麻主演公演を見れたのはよかった。迫力があった(ただ初見で2列目は視野狭窄な私にとってはどこから人がでてくるかとか全体把握ができなかい。スクリーンが下りていたのも②公演目にはじめて気付いた)
三億円事件の犯人女性役で警官姿の茉麻はさまになっていた。身長もあり体格も他のメンバーよりもがっしりしていて登場シーンやバイクにまたがるシーンは一番かっこよかった。そして警官姿でないときの田舎から出てきたばかりの旅館の女中役(着物姿)のテキパキはたらく茉麻もぴったり。また長い黒髪が昭和の時代にマッチしていた。鏡台の前に座るシーンはショートヘアの千奈美やキャプだとすこし違和感があった。
そしてなにより、田舎娘で、純朴で、好きという感情に正直で、目の見えなくなった愛する人のために「私があなたの目になります」と言える自己犠牲的で芯の強い昭和女性の役は、茉麻にぴったり。茉麻のあの大きな目と白い肌と長い黒髪とその母性キャラが、古風だけど価値普遍な人を愛する純粋さと包容力自己犠牲をよくあらわしていた。茉麻はこの主人公依子がはまり役。
この舞台の脚本家の塩田氏は、メンバーのキャラをうまく役に取り入れてくれる作家で、よってハロプロファンからも評価が高い脚本家。おそらく塩田氏が主人公として想定したのは須藤茉麻だろう。それほど茉麻ははまり役。
★茉麻主役verの
デスペアの評価 100点
デスペアが流した涙と鼻水 100リットル
2、本当の主役は鈴木一郎
物語の主役とは観客が感情移入すべき役だとすると、今回の三億円少女の主役はベリメンが演じる依子でなく、その依子に恋した鈴木一郎である。
物語に観客が涙するのは、観客は劇中に自分の姿を見出してその自分に対して涙するのである。そしてアラフォー独身で愛する人も愛すべき家族もいない私は、依子に恋した鈴木一郎はまさしく私だと知り、そして涙と鼻水が止まらなかった。
去年のゲキハロサンクユーベリーベリーを同じ池袋で見たが、2公演のチケをもっていたが、1公演見てホテルに帰った私。初見のときサンクユーベリーベリーはまったく私の心に響いてこなかった。それは、劇中の誰にも、私は感情移入できず、劇中のどの役にも私は私自信の姿を見出せなかったため。(その後2回目を見て、私は涙した。それはこのサンクユーベリーベリーのテーマが、Berryz工房からいつも私たちを見守っていくれちえるファンの人へのありがとうだったことに気付いたため。それが分かって私は涙した。)
今回の三億円は1日3公演見ても全然あきがこなかった。主役が変わるので比較する楽しみがあったのもあるが、やっぱりテーマが私たちアイドルファン心理のエッセンスを描いているからだと思う。
劇中、事件のあと姿を消した依子を42年間ずっと待っていた一郎が、依子に再会し対峙して頬をさわらうとするシーン、依子が一郎に「私にさわってもいいんだよ 一郎ちゃん」、手をひっこめ首をふる一郎。
姿を消した依子は自分を捨てて、目が見えなくなった不良のジュンヤ結婚していたことをしり、ジュンヤが「依子は一郎おまえと暮らしたほうがハッピーだっただろうよ」との投げかけに、「いえいえ、私はおっちょこちょいのとこがありますんで、ここぞという時にあなたのように、依子を助けられなかったとおもいます。」と一郎。
ラストで一郎が42年前に依子と一緒に歌った「故郷の空」を、42年たってあの当時のままの依子と歌うシーン。
一郎と依子の関係は、まさしくアイドルファンとアイドルの関係性。とくにラストで一緒に「故郷の空」を歌う(正確には一緒にでなく、依子が歌っている歌を横で聞いている一郎)二人は、まさしく、アイドル歌手とその歌声にひかれるアイドルファン。二人は抱き合うこともなく、ただただプラトニックな関係。そして二人が唯一約束したのが、一緒に歌を歌うこと。つまりは二人の関係は一緒に歌うことが終着点。決してそれ以上ではない。
そんなちっぽけな終着点だけど、ラスト「故郷の空」を明るく元気に歌う依子の横の一郎のうれしそうな満たされた顔といったら肉体的結合によるエクスタシーな恍惚な顔の比ではない。
それがアイドルファンのエッセンス。だから私は一郎を見て、私を見て、そして涙する。
この物語の主人公はごましお頭の鈴木一郎、すなわち私たちアイドルヲタである。
3、徳永千奈美主演公演 20日2公演目
劇のはじめのほう、千奈美のセリフのテンポが早くて悪い。まるで、何度も何度も面接の練習をしてきた就活高校生の面接時のしゃべり方のよう。相手の聞かれたことに対して考えて答えるのではなく、考えてきたフレーズを発するあの様子にとても似ている。とくに上京してきて一郎に部屋を案内してもらうシーンなどはうわっすべりの演技だった。
だけど、不良のジュンヤに自分の思いをぶつけるシーンでジュンヤの胸に強くだきつく(顔をうずめる)シーンは、迫力があった。感情の爆発が見えた。胸にとびこむのも躊躇なかった。茉麻はこのシーンはちょっと物足りなかった(ただ2列だったので茉麻がジュンヤの肩ごしにかくれていてよく見えなかったせいかもしれない ちなみ千奈美の回は13列センター)
そうそうこの抱きつくシーン。ジュンヤより身長があきらかに高い熊井ちゃんの場合、どんな風になるのか楽しみだ。
★千奈美主役公演の
デスペア的評価 80点
デスペアが流した涙と鼻水 50リットル
4、清水佐紀主演公演 20日3公演目
2公演目から冷房が体にこたえてきて、公演中寒気がしていた私。2公演おわり地下1階のユニクロで780円のパーカーを買ってそれを急きょ着用しての3公演目。中盤から椅子に長時間座っているので腰がいたくなった。ちょっと集中力というか感情移入力がよわまっていた。(そうそう集中力と言えば、茉麻公演の1公演目序盤で客席中ほどでヲタ同士の言い合いがあった、一人のヲタが「お前が出て池や!」と10回ぐらい言っている声が聞こえた。そんなハプニングもあったが茉麻は動じず役を演じていた、私はヲタがあばれだして公演中止になるんじゃないかとはらはらドキドキでそのシーン舞台に集中できなかった)
キャプは意外と演技うまかった。千奈美のようにうわっすべりのセリフ回しはなかったし、セリフに抑揚があって感情がセリフにのっていた。ジュンヤに抱きつくシーンも迫真の演技でしっかり顔をうずめていた。
★清水佐紀主役公演の
デスペア的評価 105点
デスペアが流した涙と汗 10リットル
5、その他メモ
・茉麻主演公演の配役
友達に千奈美、現代の旅館の娘キャプ、キャプの友達が雅、リポーターが桃子、昔の旅館の娘が梨沙子、あばずれが熊井ちゃん
・茉麻主演公演と千奈美主演公演は主役の2人がいれかわっただけで他の配役は変更なし、
・清水佐紀主演公演では、友達に千奈美、現代の旅館の娘に桃子、桃子の友達に熊井ちゃん、リポーターが茉麻、昔の旅館の娘は梨沙子のまま、あばずれが雅
・リポーター役の桃子のグレーのスーツ姿パンツルックがいい。おしりが出尻でプリッとしているのがパンツの上からでもわかる。茉麻のパンツルックもみたいなぁと思っていたら3公演目キャプ主演の時茉麻がリポーター。だけど茉麻よりも桃子のパンツルックがよかった
・リポーターは桃子がはまり役、小指をたててのリポート、宇宙人の声まねでの登場といいこの役は桃子を想定した役だとおもわれる。
・一番はじめに見た主演が茉麻でよかった。涙がよくでた。
・やっぱり2列目はちかい、茉麻の目力が伝わる。
・桃子とかりんの組み合わせはいい。姉妹みたいよく似ている。キャプ主演のときのやりとり旅館の娘の桃子とCATVの娘のかりんのやりとりがいい。
・かりんのキーンとあられちゃん走りがかわいい。おばあちゃんの手になっちゃんたもいい。
・ハカイダー役の斎藤佑介が、タイガーブリージングで石川梨華の恋人役をやっていた人だと知って、その演技の幅に驚いた。まったく別人を演じていた。これが役者だな。
・若い一郎役の宮原将護はああいうキャラが一番似合うしうまいね。ただ今まで見たどの舞台もああいう丁稚奉公小僧のような声の高いハイテンションの2.5枚目の演技ばかり。だけど茉麻の回アフタートークショウで低めの落ち着いた声でまじめに(緊張している風に)トークしていた様子は2枚目だった。正統派2枚目の役も見てみたい。彼の舞台上を走りまわる演技はすばらしい。躍動感にあふれとびはねるようキャラが出ていた。
・夜、アフタートークななみんがアホの子。話を振られても自分の言葉でしゃべれない。だけど、劇中は演技がしっかりしていてかわいかった。
・ジュンヤがちゃらいミュージシャンアジテーターの役ちょっと不良でかっこいい。声もかすれ気味で高い声でアイドルくずれの声をしていて役にぴったり。中学生時代に不良にひかれる女子、そのときの私はというと不良じゃなくてまじめな一郎のような男子。ちょっと不良っぽい奴にはなぜかジェラシーを感じる。最後ジュンヤは目が見えなくなり私が共感できそうなのだが、まったくジュンヤには感情移入しなかった。ジュンヤに私を重ねられなかった。だから茉麻(主役)にはジュンヤではなく一郎を選んでほしかった。(まぁ最後その願いはある意味叶うのだけどね)
・ベリメンが男性俳優と接触がOKになっていた。依子がジュンヤの胸に顔をうずめるシーン、あばずれあけみが負傷したハカイダーに肩をかすシーン。不思議とジェラシーなぞかんじなかった。
・主役の衣装。茉麻ワンピ、同じく千奈美も同じ衣装、だけどキャプ赤いスカートとブラウス。
・あばずれ役の熊井ちゃんとあばずれ役の夏焼の手拍子(人を小馬鹿にするときに手を叩いて笑うそのとき3回手をたたく)の間隔。雅のほうが上手。熊井ちゃんの手拍子はちょっと遅い。
・あばずれ役夏焼がはまり役かと思いきや、熊井ちゃんのほうがはまっていた。熊井ちゃんのちょとあほっぽいしゃべり方と大きな声がぴったりだったのかな。
演技力のある梨沙子がどんな依子を演じるか、ちんちくりんな桃子がかっこよく依子を演じられるか、夏焼の自己犠牲の演技がうそっぽく感じられないか、そして180センチある熊井ちゃんが男性俳優とからんだ時どのように見えるか、楽しみである。