【見よ、我は主のはした女なり(受胎告知)】ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ
ところで、十二年の間長血をわずらっている女がいた。
この女は多くの医者からひどいめに会わされて、自分の持ち物をみな使い果たしてしまったが、何のかいもなく、かえって悪くなる一方であった。
彼女は、イエスのことを耳にして、群集の中に紛れ込み、うしろから、イエスの着物にさわった。
「お着物にさわることでもできれば . . . 本文を読む
【聖なる三位一体】コッラード・ジアキント
イエスが舟でまた向こう岸へ渡られると、大ぜいの人の群れがみもとに集まった。イエスは岸べにとどまっておられた。
すると、会堂管理者のひとりでヤイロという者が来て、イエスを見て、その足もとにひれ伏し、いっしょうけんめい願ってこう言った。
「私の小さい娘が死にかけています。どうか、おいでくださって、娘の上に御手を置いてやってください。娘が直って、助か . . . 本文を読む
【きつねうどん】「貴様、一体何が言いたい……?」という方がいらっしゃったら申し訳ありませんm(_ _)m
こうして彼らは湖の向こう岸、ゲラサ人の地に着いた。
イエスが舟から上がられると、すぐに、汚れた霊につかれた人が墓場から出て来て、イエスを迎えた。
この人は墓場に住みついており、もはやだれも、鎖をもってしても、彼をつないでおくことができなかった。
彼はたびたび足かせや鎖でつなが . . . 本文を読む
【大嵐の中眠るキリスト】ウジェーヌ・ドラクロワ
さて、その日のこと、夕方になって、イエスは弟子たちに、「さあ、向こう岸へ渡ろう」と言われた。
そこで弟子たちは、群集をあとに残し、舟に乗っておられるままで、イエスをお連れした。他の舟もイエスについて行った。
すると、激しい突風が起こり、舟は波をかぶって、水でいっぱいになった。
ところがイエスだけは、とものほうで、枕をして眠っておられ . . . 本文を読む
【麦刈る男】フィンセント・ファン・ゴッホ
「神の国は、人が地に種を蒔くようなもので、夜は寝て、朝は起き、そうこうしているうちに、種は芽を出して育ちます。どのようにしてか、人は知りません。
地は人手によらず実をならせるもので、初めに苗、次に穂、次に穂の中に実がはいります。
実が熟すると、人はすぐにかまを入れます。収穫の時が来たからです」
また言われた。
「神の国は、どのようなものと . . . 本文を読む
【日没の種まく人】フィンセント・ファン・ゴッホ
「聞いていることによく注意しなさい。あなたがたは、人に量ってあげるその量りで、自分にも量り与えられ、さらにその上に増し加えられます。
持っている人は、さらに与えられ、持たない人は、持っているものまでも取り上げられてしまいます」
(マルコの福音書、第4章24~25節)
個人的にはこれも少し怖い言葉だなあ……という気がします
わたしの . . . 本文を読む
【聖ヨセフ】ジョルジュ・ド・ラトゥール
「あかりを持って来るのは、枡の下や寝台の下に置くためでしょうか。燭台の上に置くためではありませんか。
隠れているのは、必ず現われるためであり、おおい隠されているのは、明らかにされるためです。
聞く耳のある者は聞きなさい」
(マルコの福音書、第4章21~23節)
ルカの福音書の表現では、
「あかりをつけてから、それを器で隠したり、寝台の . . . 本文を読む
【種まく人】ジャン=フランソワ・ミレー
「種を蒔く人が種蒔きに出かけた。
蒔いているとき、種が道ばたに落ちた。すると、鳥が来て食べてしまった。
また、別の種が土の薄い岩地に落ちた。土が深くなかったので、すぐに芽を出した。
しかし日が上ると、焼けて、根がないために枯れてしまった。
また、別の種がいばらの中に落ちた。ところが、いばらが伸びて、それをふさいでしまったので、実を結ばなか . . . 本文を読む