【恋人たち】マルク・シャガール(オールポスターズの商品ページより)
今回は、フリードリヒくんの切ない恋のお話をしたいと思います
実をいうとわたし、最初にこの『あのころはフリードリヒがいた』を読んだ時、この第24章目の<ベンチ(1940年)>というお話が一番心に残っていました
1940年ということは、たぶんこの頃フリードリヒは15歳くらいだったのではないでしょうか。
そして、知り合 . . . 本文を読む
【エルサレムウィンドウ:ユダ族】マルク・シャガール
今回は、第20章目のポグロム(1938年)からお話をはじめたいと思いますm(_ _)m
>>アスケナーゼ先生のところまでくると、先生の表札がひんまげられて玄関の前にころがっていた。診察室の窓枠が、地下室の入り口のシャッターの紐にひっかかっていた。誰がしたのか、道いっぱいに医療器具がぶちまけてあった。
割れ散った薬びんの臭気が、あた . . . 本文を読む
【エルサレムウィンドウ:ルバン族】マルク・シャガール
この時代、ユダヤ人であるとはどういうことだったのか――そのことを象徴するひとつの出来事が、第17章目の<プール(1938年)>の中に出てきます。
1938年ということは、この時『ぼく』とフリードリヒとは12歳だったと思われます(というのも、この次の章の<儀式>で、フリードリヒは13歳の誕生日を迎えているので)。
ある暑い日のこと、 . . . 本文を読む
【エルサレムウィンドウ:アシュール族】マルク・シャガール
さて、今回はお話がはじまって第14章目の「先生(1934年)」からはじめたいと思いますm(_ _)m
フリードリヒと『ぼく』の「入学式」のあったのが1931年ですから、この章はふたりが小学校に入った二年後、8~9歳頃の出来ごとではないかと思われます。
ふたりの担任であった<ノイドルフ先生>は、一日の授業がすべて終わり、終業の鐘 . . . 本文を読む