読む日々

テーマばらばらの読書日記

北緯四十三度の神話

2010-06-28 | 
浅倉卓弥「北緯四十三度の神話」。

(多分)札幌の大学の研究室で助手をする姉と、地元ラジオ局でDJをする一つ年下の妹のお話。

姉が中学・高校と仲が良かった男子生徒が、数年後妹の婚約者となりますが、事故で墜落死してしまいます。中学時代には姉妹の両親が事故死しており、両親の死と、彼の死が姉妹の間に難しい空気を作り出します。

彼は姉の方を、中学高校時代に好きだったんですが、妹はそれを知っていて苦しみ続けてるし、姉の方は後ろめたい思いを抱えています。

最後の方で誤解が解けて和解しますが、姉妹(というか主人公として内面が語られているのは姉のほう)の心の動きがとってもよくわかるし、その心に感応して思わず涙がでちゃった箇所もいくつかありました。

姉の研究は遺伝子学らしく、それも両親の死が影響しているんだけど、遺伝子の説明はちんぷんかんぷんなので、ちょっと飛ばし読みもしちゃいました。

でも おもしろかったです。

満足度80