読む日々

テーマばらばらの読書日記

産む、産まない、産めない

2015-08-28 | 
甘糟りり子「産む、産まない、産めない」

子供に纏わる悲喜こもごも。連作短編。

U+2460最後の選択 40才飲食業界でバリバリ働く桜子は、14才年下の同じビルで働く男子と勢いで関係を持ち妊娠。さして迷うことなく出世を棒に振り産む決意をする。
U+2461ポトフと焼きそば
25才の主婦結衣子は、夫の前妻の息子を引き取ることに。ギクシャクしていた関係も硬さが取れて近づけた。
U+2462次男坊の育児日記
妻の今日香は産婦人科医(1話の桜子がかかったお医者さん)な夫は化粧品会社の人事部員。妻から育休を取るよう言われて。
U+2463コイントス
老舗呉服店と嫁重美(桜子の友人)は不妊に悩む。今日香にかかり、その励ましで一度だけ体外受精にチャレンジする
U+2464温かい水
授かった子を死産し、そのショックを乗り越え第二子を授かった。
U+2465花束の妊娠
16才で娘を産んだ母。そして16才の娘が妊娠。
U+2466レット・イット・ビー
独身の百合子。兄の家に産まれた女の子はダウン症だった。
U+2467昨日の運命
桜子は羊水検査をうける。お腹の子の父親には何も告げず。重美は子宮体癌で子宮全摘。

繋がってるような繋がってないような8編。掘り下げ方が薄い(てか短編だけど)けど、1つひとつの事例は考えさせられた。
重美が辛かったな。うちもなかなかできなくて。思い出しちゃった。

待望の息子だったのに、勉強できない、だの、頑張りが足りない、だの。思い切り反省はしました(T_T)
そこにいてくれれば、それでいいです。

なかなか泣けた。
満足度90