なんてったって高校駅伝はおもしろい。
自身のプライド、母校の誇り、おクニの期待を背負って
ひたむきに走る姿が見るものの心を揺さぶる。
高校生ランナー達にとって聖地ともいえる京都の町を
さっそうと駆け抜けるこの駅伝は、
都大路をにぎわす年末恒例の風物詩となっている。
高校生たちはその若さゆえに
可能性を内に秘め、
時におお化けし、
大会時に一気にその才能を花開かせる場合もある。
都大路を走ったそんな高校生たちがいずれ箱根を走り、
実業団で群馬を走り、
オリンピックを走る。
ランナーのサクセスストーリーの
発端となるこの大会だからこそ、
出場選手すべてが注目選手なのだ。
本番は、25日。
僕も都大路に馳せ参じ、
そんな彼らの姿を一人でも多く目の当たりにしたいと思っている。
本番を前に、
僕の独断と偏見でこの大会の展望を書いてみよう。
男子
【12時30分スタート】
本命は何といっても宮城県代表仙台育英。
昨年、高校生にとっては「神の領域」と言われた
2時間1分台の大会新記録で優勝したこの高校に
今年も死角はない。
有馬記念のディープインパクトよりも
このチームの優勝は固いだろう。
今年は昨年よりレベル的にはやや劣るが、
それでも「玄人の領域」といわれる
(これは勝手に言ってる)
2時間3分台で優勝するに違いないと見ている。
問題はこれに続く、2番手だ。
予選会の実績から行くと、
2時間6分台の記録を持つ兵庫の報徳が次に続くが、
悲しいかな近年は同郷の西脇工の後塵を浴び続け、
勝つ喜びをあまり味わっていないことがどう響くかでしょうな。
同じく6分台の記録を持つ高校は他に、
愛知県代表豊川工業高校、
福岡県代表大牟田高校、
山口県代表西京高校、
熊本県代表九州学院、
岡山県代表倉敷高校
と、駅伝名門校が名を連ねている。
この中で、抜き出るのは多分、
豊川工だろう。
万博など今年は何かと愛知が注目を浴びることが多かっただけに、
時の運が味方をすると僕は踏んでいる。
(非科学的やなあ)
それに豊川工にはまた昨年2位の実績もある。
(おっ、少し科学的)
これらのことから、
2位 豊川工
3位 報徳
そして残りの入賞ラインまでは、
横一線というのが僕の展望だ。
ちなみに、
大阪府代表清風高校は
今年もナンバーカードの順位27位は
下回らないよう頑張ってくれたらヨシとしておこう。
女子
【10時20分スタート】
最も注目なのは、
チームではなくて、
ひとりの選手の1区の走りだ。
新谷仁美
岡山県代表興譲館高校の三年生。
1年、2年の時に強豪ひしめく1区を走り
堂々の区間賞。
昨年は、18分台で1区3キロを走った史上唯一の選手という
快挙を成し遂げ、
区間新記録さえも塗り替えた。
そして今年は
三年連続1区区間賞
に王手をかけている。
レースでは、
この興譲館と兵庫県代表須磨学園が
デッドヒートを演じるだろう。
そして最後に抜け出すのは、
興譲館連覇というおおかたの予想を裏切って、
須磨学園が4区で抜け出し、
トップでゴールテープを切ることになるにちがいない。
その理由は
4区3キロを走ることが予想されている
須磨学園の怪物
小林祐梨子
の存在だ。
女性に怪物という敬称は失礼かもしれないが、
彼女の走りが文字通り須磨学園の逆転勝利を
脚色してくれるに違いない。
これらから、
1位 須磨学園
2位 興譲館
そして3位に予選会の実績から、
長崎県代表
諫早高校
と予想しておこう。
ちなみに、
大阪府代表大塚高校は
松原市にあって僕にも縁の深い高校なのだが、
戦力不足は否めない。
選手それぞれが、
自分に満足できる走りが出来ることを祈っておきたい。
以上が今年の高校駅伝展望だ。
NHKの中継TV、選手のバックに
僕とくろうとクンが写るかもぉ
では、くろうとクン、よーく勉強しておき給えよ。