「私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 眠ってなんかいません
千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています」
新井満さん訳で
紅白で歌われてブレイクした
あの歌の一節です。
そこにその人が眠っている。
だから墓を大切にしなさいと
言われることに、
少し抵抗を感じる
日本人の心をくすぐったのでしょうか。
今、大変ヒットしているそうです。
死んでまで
ひとところに縛られたくない。
というのは
生きている今に
不自由を感じているからなのでしょうか。
そんなことを
考えさせられる
社会現象ですな。
私の場合は
そうです、
あてはまりませんね。
自分で分かってます。
今死んだらきっと
夢見るままに生きた人って
かあちゃんは言うやろなあ。
墓の話もそうやけど
そこに私はいません、
というフレーズがぴったりだったのが
この歌を聴いたときに
かあちゃんに
聞かせてあげた替え歌でした。
「寝ている私に 話しかけないでください
そこに私はいません 起きてなんかいません
千の夢を
千の夢を抱えて
この広い世界を
走り回っています」
これがメチャ受け!
実は私、
人もうらやむほどの熟睡男なんです。
いつでも
どこでも
誰とでも(こ、これは違う)
熟睡するんです。
その昔
徳の島のトライアスロンに
言った時の話。
レース前日が
大嵐で
泊まっていた民宿が
今にも壊れそうな
暴風雨でした。
明日のレースはどうなるんだろうか
という心配に加えて
この宿は大丈夫だろうかという
心配が渦巻く
天候の下、
20人くらいいた
トライアスリートの中で
一人いびきをかいて寝ていたことが
今も語り草になっています。
ドイツだったか
どこかの拷問で
顔の上に
水のしずくをポタポタ落として
眠らせない
というのがあったらしいのですが、
それは
私には無効ですね。
顔にしずくが垂れ
体の周りを雨水が流れるという
テントの中で
熟睡したことありますから。
ま、それくらい
寝てしまうと
ほんとに
そこに私は
いなくなってしまうのです。
あの阪神大震災のときは
さすがに目を覚ましましたが、
かあちゃんに言わせると
ひとしきり揺れた後
突然目覚めて
みんなの布団の上に
おおいかぶさって
「大丈夫やから冷静になれ」
と、一番慌てていたらしいです。
ことほどさように
寝ることには貪欲な私。
だから
あの替え歌が
かあちゃんの
ツボにはまったんやろね。
幸せなやっちゃと思ってるんやろな