朝、5時半より祭りの安全を祈念する
御祈祷があった。
まだ夜も明けきらぬ早朝に
神社に集まり
だんじりを前に祈祷が始まる。
~~ かしこみ かしこみ ももうす~~
祝詞の間は軽く頭を下げて
目を閉じる。
2~3分の祝詞が終わって
目を開けるとほんの少しの祝詞の間に
朝の光が一段と強くなっている。
そうして少しずつ
祭りの朝は明けていくわけだ。
そうして、だんじりという神様が
この秋の二日間、目覚めて、
氏子の村を睥睨しながら練り歩くのだ。
さあ、神様とともに
祭りだ、祭りだ。
お神酒をいただき
いよいよ、祭り初日が始まった。
だんじりに乗ると
知らずに顔が締まってくる。
中にはdoironの締まった顔を見て
笑う人もいるけど・・・
こみ上げる気持ちは
普段は味わうことのない澄んだ
濃密な想いだ。
ま、とにかくだんじりに乗ったからには
それはそれはいろいろな
思いを受け止めて
進めていかねばならない。
やり回しの交差点が近づくごとに
口の中がカラカラになる。
どんどん湧き出すアドレナリンは
やり回しで一気に沸騰する。
イッケ~と叫ぶ心からの声は
自分の中の神様が発する声となる。
その神秘さと醍醐味は乗った者でないと
わからないだろうな。
とはいえ、だんじりに乗るのを
独占するわけにもいかない。
だんじりに乗るのは
役のたすきをつけた者とはいえ
もう、祭りは若い人たちが
楽しむべきもので
どんどん後進に譲っていくことにして
午後からは安全委員に専念したよ。
doironの年番長としての
最大の仕事は
明日、午後の8町パレード。
生まれて初めて祭りの浴衣を着て
本部にデンと座ることになる。
今夜の雨も明日は
doironのために
だんじりという神様は
晴れさせてくれるでしょう。
一生に一度の晴れ姿。
役を押し付けられた感も
なくもないが
そうして乞われて年番長になることも
名誉だと思わねばなるまいて。
だからこそ、明日は特別に大切な一日。
すべての力を結集して
いい祭りになることを祈りたい。