祭りも終わり、
9月当初から
村中に張りめぐらされていた提灯もおろされ、
街を照らしていた灯も消えた。
毎晩だんじり小屋に集い、
青年団が打ち込んでいた鳴り物練習の太鼓の音も
笛の音も鐘の音も消えた。
祭りが近づくと、普段はあまりジョギングなど
したことのない青年団の走り込みをする姿も消えた。
さらに、各交差点や電柱には
だんじりもしくは曳き手が衝突した時の
緩和のためにクッションも張られていたが、
それも取り払われ、もうない。
あの紅白のクッションは
弥が上にも街を祭り色に染めていたなあ。
残すはどこの誰からいくらの寄付をいただいたか
というのを知らせる花板のみとなった。
あ、そうそう地面には、
やりまわしの名残をとどめる
”駒”といわれる木のタイヤの削られ跡が残っていたっけ。
そんな木屑が風に舞って、
庭の中にまで飛んできている。
いつもなら、祭りの終焉と同時に枯れ始めるキンモクセイの花が、
今年はまだ咲いていないのが、
例年と違う景色だ。
そういえば、キンモクセイと一緒に
強烈に香り始める夜来香(イエライシャン)も咲いていないなあ。
とかく今年はいろいろと、
季節の去来が不規則がちになっている。
なんとなく気持ちが落ち着かないのは
そのせいなのかもしれない。
昨日まで、詰所があったところは
畑の横のただの空き地になっている。
もちろん、だんじりを収納してある
だんじり小屋もシャッターが閉じられ
人影は全くない。
帰ってきてから
そんな街の中を散歩しながら
あっという間に今年の祭りも
遠い出来事だったような
気がしてくるのが不思議やと
思っていた祭りの後のdoironでした。
それにしても、今年の祭り
いい祭りではあったのですが
時間が過ぎていくに連れ、
あの時こうしてあげればよかった
とか
セレモニーの挨拶ではこう言ったらよかった
とか
あれを用意してれば良かった
といろいろと反省点が浮かび上がってくる。
もう今さら仕方ないなあ
え?それは
祭りの後じゃなくて
後の祭り
失礼いたしました。