介護をしていると
たまにむしゃくしゃする日がある。
自分に何か気に食わないことがあるとする。
それが友達やお世話になった人になら
面と向かってそれを言うほど
愚かなことはない。
社会人としてそれは失格であると
言わざるを得ない。
それこそ流行語大賞ではないけど
「ろ・く・で・な・し」である。
しかしそれが自分の身内
ましてや親が相手となると
話が微妙に違ってくる。
なんていうのかな
明るく楽しい介護を目指す中で
遠慮せず言える部分と
言ってはいけない部分の境目を
時に見失いそうになるのである。
自分の感情を抑えて
それを見極めようとするとなおさら
怒りでもなくやりきれなさでもなく
やはりむしゃくしゃというのが
一番あってる感情が
エンジンオイルの汚れのように
自分の中に少しずつたまってきて
生活エンジンの動きが
ぎくしゃくと悪くなってくるのである。
そんなときには自分の好きなことを
思いっきりするのもいいが
たまには何かをやろうということではなく
一日ぼうっとする方が良い時もある。
てなわけで、本日親父が
デイサービスに出かけた後
車を飛ばして有馬温泉に行ってきた。
紅葉がきれいだろうし
温泉にのんびりつかるのがエンジンオイルの
浄化になりそうな
そんな気がしたからだ。
けっしてガスチャージではなくてね。
近くにもいろいろと温泉があるが
高速道路で約1時間。
プチ旅行のような日常の延長のようで
むしゃくしゃを晴らすのに
有馬は絶妙な距離感のところにある。
前に行ったのは1年くらい前だろうか
夏の暑い時だったな。
今回は、紅葉がきれいで
気温もあまり寒くなく
絶好のむしゃくしゃ晴らし日和であった。
まず最初に向かったのが
腹ごなしにお蕎麦。
山の方にずんずん上がっていくと
小さいけれど、こじゃれた雰囲気の
蕎麦屋さんがあった。
注文したのはこれ。
ゆばそば
そばの表面に湯葉が敷かれていて
ダシを吸ったその味と食感が
たまらん一品でした。
あ、写っているのはノンアルコールね。
車だし・・・
お腹がいっぱいになった後で
向かった温泉が
銀の湯
有馬の中心街から少し離れたところにあります。
有馬と言えば、湯の色が
まっ茶っ茶の金の湯が有名ですが
ここは透明なラジウム温泉。
持参のタオルが茶色くなったりはいたしません。
ちなみに入湯料は
金の湯650円、銀の湯550円と100円お得です。
近頃観光地に行くと
外国人がやたらと目につきます。
特にアジア系の人たち。
しかし本日の銀の湯には、白人系の外国人が
目立っておりました。
みていると玄関口でタオルを買っていたのに
中に入ると、全員手ぶらでした。
温泉につかってカランのところではシャワーだけ
また温泉につかって
そのまま出ていきます。
そして脱衣所で初めて、買ったタオルの
ビニールを開封しておりました。
あまり温泉の習慣がないんでしょうねえ。
「How do you feel arimaspa?」
と聞いてみたい衝動に駆られましたが
話が複雑になってはかなわないのでやめました。
温泉を出て、身体を冷ましながら
有馬の中をウロウロと歩きました。
おや?こんなところにジダンが・・・
いるはずは有馬温泉。
行基様像でした。
日本書紀にも書かれていることから
ここは日本最古の温泉と言われています。
そこへ奈良時代に、この行基様が
温泉寺を建立して
一躍有名な温泉になった
と言われているそうです。
さらにぶらぶらと行くと
源泉がありました。これ
さすがに源泉だけあって
厳選した硫黄のにおいが
あたりにたちこめておりました。
源泉だけに、厳選ね(しつこい)
そのときふと視線を感じて
後ろを見ると・・・
ドキッ!
なんとシュールな「飛び出し小僧」
ではありませんか。
お、ここにも
おお~、さらに電柱の陰にも
これはブログで紹介しなくては
なんて考えていると
すでにその頃には
むしゃくしゃもどこへやら。
(根が炭酸せんべい・・・じゃなく単純なもので)←無理ありました。
昔は気にも留めなかった
汚水蓋の、モミジとロープウェイのデザインも
最後にご紹介して置きましょう。
(ちなみに有馬ロープウェイは
現在工事で運休中です。)
介護でむしゃくしゃした日に
温泉で束の間を過ごし
それを解消してきたdoironなのでした。