「家鳴り」 (新潮文庫) 篠田 節子 (著) 2013.10.1読了 。
妻が際限なく太っていく―。失業中の健志を尻目に、趣味で始めた手芸が世間の注目を集め、人気アーティストとなった治美。夫婦の関係が微妙に変化するなか、ストレスとプレッシャーで弱った妻のために健志が作り始めた料理は、次第に手が込み、その量を増やして…(「家鳴り」)。些細な出来事をきっかけに、突如として膨れ上がる暴力と恐怖を描いたホラー短篇集。表題作を含む7篇を収録。
うーーん、とうなる短編集。全部面白い。だからめずらしく、7篇全部に一言書いちゃう。
「幻の穀物危機」大地震後のシュミレーション小説のような?
「やどかり」だまされたと思ったら…実は この作品が一番印象に残った。悲しかった。
「操作手」ボケおばあちゃんとロボットの恋? いや、おばあちゃんのひとり妄想。
「春のたより」ちょっと切な系のホラーかな?
「家鳴り」妻が食べ続け、家から出ることが出来ないぐらい太り…、しかし、そうなってもその妻に食わせ続けて喜ぶ旦那が頭おかしい。
「水球」これはありがちな話。
「青らむ空のうつろのなかに」どうしたらいいのか、どこに感情を移入したらいいのかわからなかった。なんかメッセージがこめられているのかもしれないが、私には読み取れなかった。時間をおいて、もう一度読んだらわかるかな?
すばらしい…8点。(短編で8点は最高では?しらんがな)