ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「押入れのちよ」 荻原 浩読了!

2017年04月12日 21時14分00秒 | 作家 あ行
押入れのちよ (新潮文庫) 2017.4.12読了。
荻原 浩 (著)

失業中サラリーマンの恵太が引っ越した先は、家賃3万3千円の超お得な格安アパート。しかし一日目の夜玄関脇の押入れから「出て」きたのは、自称明治39年生れの14歳、推定身長130cm後半の、かわいらしい女の子だった(表題作「押入れのちよ」)。ままならない世の中で、必死に生きざるをえない人間(と幽霊)の可笑しみや哀しみを見事に描いた、全9夜からなる傑作短編集。



ホラー短編集。どれもこれもレベルが高い。面白くないものなんかなかった。さすがは、短編の名手。
なかでも、「押入れのちよ」は、女の子の幽霊のキャラクターだけで、終始笑ったり、泣いたり。不思議な魅力満載の小説です。あまりに、「ちよ」が、いとしくて、続けて二度読んでしまった。安らかに成仏してください。…8点。