ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「QJKJQ」 佐藤究

2022年05月03日 18時11分35秒 | 作家 さ行
QJKJQ (講談社文庫) 2022.5.3読了。
佐藤究 (著)

女子高生の市野亜李亜は、猟奇殺人鬼の一家で生まれ育った。父は血を抜いて人を殺し、母は撲殺、兄は噛みついて失血させ、亜李亜はスタッグナイフで刺し殺す。それでも、猟奇殺人の秘密をお互いに共有しながら、郊外の家でひっそりと暮らしていた。ところがある日、兄が部屋で殺されているのを亜李亜は発見する。もちろん警察は呼べない。そして翌日には母がいなくなった。亜李亜は残った父親に疑いの目を向けるが……。



最後まで、タイトルの意味がイマイチわからなかった。スピード感のある文章(主人公が行動している時など)と説明臭い停滞する文章(父親との会話など)の交互の出現で期待していた疾走感はイマイチ。だが、主人公のキャラよりも、くどい説明が好きな父(仮)のキャラクターが好きかもしれない。最後に書いてあった、「母親は絶対に確かだが、父親はつねに不確かだ」という一文がなぜか刺さった。6点。