ドンドンこにしの備忘録

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「隠蔽捜査」 今野 敏 読了!

2016年02月08日 16時02分25秒 | 作家 か行
隠蔽捜査 (新潮文庫) 2016.2.6読了。
今野 敏 (著)

竜崎伸也は、警察官僚である。現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。その朴念仁ぶりに、周囲は〈変人〉という称号を与えた。だが彼はこう考えていた。エリートは、国家を守るため、身を捧げるべきだ。私はそれに従って生きているにすぎない、と。組織を揺るがす連続殺人事件に、竜崎は真正面から対決してゆく。警察小説の歴史を変えた、吉川英治文学新人賞受賞作。




なんでか、今野敏さん初読みなんです。
主人公は、東大出のエリート警察官僚である。
前半、この主人公の変人としての人となりに終始する。
中盤、殺人事件が起こり物語は展開していくが、
主人公は警察庁長官官房の総務課長なので、マスコミ対応とか独特の警察組織の内部調整が描かれるが、殺人事件の現場がどうのとか、死体がどうした、捜査がどうのとか、事件の真相がどうのという、普通の警察小説としての読ませどころは一切でてこない。
隠蔽工作に出る警察組織に対し、特権を与えられているエリートはそれゆえに国民に対し重い責務を負うという主義を一貫してつらぬく主人公はすべてに原理原則で向きあい、正義を全うしようと隠蔽に反対し、組織と対立する。
読んだことのないキャリア官僚を主人公に据えた異色警察官僚小説だ。…6点。


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